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ストーナーの笑顔に安堵のドゥカティー「メランドリの事も諦めない」 |
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2008年6月2日
前回のルマンではマシンのセッティングの方向性を取り戻し復調の兆しを見せたものの、決勝レースではエンジンが故障しポイント圏外でレースを終えていたドゥカティーのケーシー・ストーナーだが、マシンの仕上がりに自信を持って挑んだ今回のイタリアGP決勝レースでは2ラップ目にはトップに立ち、その後はフロントタイヤの調子が上がるまでにフィアット・ヤマハのバレンティーノ・ロッシに先行を許す事にはなったが、中盤以降は先頭のロッシとほぼ同じハイペースのラップタイムでレースを走りきり、後方につけていたレプソル・ホンダのダニ・ペドロサを抑えて今期3度目の表彰台となる2位を獲得した。
■ランキング3位のロレンソとのポイント差は18に
この結果、ディフェンディング・チャンピオンとして年間タイトルの2連覇をかけて戦うストーナーのポイント獲得数はランキング4位の76ポイントとなり、ポイントリーダーのロッシとの差は46ポイント、ランキング2位のペドロサとの差は34ポイント、ランキング3位のフィアット・ヤマハのホルヘ・ロレンソとの差は18ポイントに縮まっている。
■念願だったムジェロでの表彰台、ストーナー「やっと去年の埋め合わせができた」
昨年はレースペースが上がらずに苦しんだムジェロでのサーキット・レコードを5ラップ目に今年は記録したストーナーは、イタリアGPでの好成績はドゥカティー関係者やファンに対する感謝の気持ちを示す最高の場所だったと以下の通りコメントしている。
「去年はドゥカティーのライダーとして初めてのムジェロで表彰台に乗れなくてとても残念でしたが、今回はその埋め合わせができたと思います。ドゥカティーや全てのドゥカティストの人たちにここまでの応援に対する感謝の気持ちを示す最高の機会ですからね」とストーナー。
「今シーズンは開幕からの何戦かはいくつかの問題に苦しみましたが、ルマンとここではより調子良く走れるセッティングを見つける事ができましたし、バイクの戦闘力は本当に上がりました」
「今日はものすごいレースでしたね。レース序盤はトップに立ちましたが、そこから2〜3周はフロントタイヤが安定するのを待つ必要があったので、あまり激しく攻め込みたくはありませんでした。バレンティーノに交わされたのは自分が若干タイムをロスしていた区間です。それ以外の区間でなんとかそのロスを挽回しようと頑張っていたんですが、1コーナーであまりに深く攻め込みすぎて大回りになり、バレンティーノとの距離を開く結果になってしまいました」
「今回のバイクのセッティングはレース終盤の周回でより走りやすくなる事が分かっていましたし、そこから強さを発揮できる事を期待していたんですが、残念ながらそれまでに少し引き離されすぎました。ただ、そうは言っても2位は素晴らしい結果ですから、カタルーニャに向けて自分たちの勢いには弾みがついたと思いますよ」
■プレジオーシ「ストーナーに笑顔が戻り嬉しい。メランドリの事も諦めない」
また、デスモセディチの父として知られ、今年はドゥカティー・コルセのゼネラル・ディレクターを務めるフィリッポ・プレジオーシは、念願だったムジェロでの初表彰台を獲得したストーナーに再び笑顔とフロントの感触が戻った事への深い喜びと、その一方でリタイアという残念な結果に終わったチームメイトのマルコ・メランドリのマシン改善に関する今後の抱負について、以下の通りコメントしている。
「素晴らしいレースでムジェロでの初表彰台を獲得したケーシーにおめでとうの言葉を伝えます。今回の結果は彼にとっても、わたしたちにとっても非常に重要なものでした」とプレジオーシ。
「彼に笑顔が再び戻ったのをみてわたしたちも本当に嬉しく思っています。ここまでの過去数戦で消えてしまっていたマシンのフロントの感触を彼が取り戻す事ができて、本当に良かったです」
「それと同時にマルコ(メランドリ)の結果については本当に残念でしたが、わたしたちは決して諦めません。今後もテクニカル面での解決策を彼と一緒に探り続け、マルコがバイクに自信が持てるようにしていくつもりです。次戦のバルセロナではエンジン調整がさらに進みますから、今度こそマルコが必ずバイクに好感触を示してくれると信じていますし、わたしたちが信じる彼の本来の高い実力を最大限に発揮できるようになる筈です」
■レースでは調子を取り戻していたメランドリ?
なお、6ラップ目にホンダLCRのランディ・ド・プニエの転倒に巻き込まれてホームでのレースをリタイアするという不運な結果に終わったメルコ・メランドリは、18番グリッドからスタートしてオープニング・ラップの終了時には12番手にまでポジションを挽回していた。
■メランドリ「バルセロナでもう一度今回のセッティングを試したい」
転倒により今回のレースでのセッティングの仕上がりが本当に良かったかどうかが分からなくなったと、復活を宣言した中国GPの時とは異なりやや慎重なコメントを残したメランドリは、プレジオーシの述べる通り今週末のバルセロナで再び調子を確かめたいとしている。
「ド・プニエがバーミューレンと接触して自分の目の前で転倒したんです。その時は彼の左側を走っていたので内側に逃げようとしたんですが十分な逃げ場がなく、ランディをひかないように大回りする以外に方法がありませんでした」とメランドリ。
「そこからはコースを外れてしまい、速度が出ていたので転倒しました。スタートがうまくいって何人かのライダーを交わしてきたところだったので本当に残念でなりません。状況はプラクティスの時のよりだいぶ良くなっていたんですが、あの調子がレースの最後まで持つものなのかどうか、転んだので分からなくなりました」
「バルセロナでは今日のレース前に見つけたのと同じセッティングを試して様子を見てみるつもりです」
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