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イタリアGP初日トップのカワサキ「内容には不満足」 |
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2008年5月31日
午前中はセッションの開始時にフルウェット、セッション終盤には路面が乾き多くのライダーがスリック・タイヤに履き替えるという難しい走行条件となり、午後は雨の降り続くフルウェット・セッションとなった悪天候のイタリアGP初日のフリー・プラクティス総合トップに立ったのは、午前中に良好なウェット・セッティングを見つけて1分54秒053を記録したカワサキのジョン・ホプキンスだった。
また、今期は不調が続くカワサキのアンソニー・ウエストは、フルウェットの走行時におけるマシンの感触はあまり良くなかったとしているものの、午前の乾きかけの路面でスリック・タイヤを装着した時にはマシンから好感触が得られたとしており、初日の総合3番手タイムとなる1分55秒021をやはり午前中に記録している。
■初日の総合トップと総合3番手、それでも納得のいかないカワサキ勢
今シーズン中のここまでの最高の結果でグランプリ初日を終える事ができたカワサキ勢だが、ホプキンスはドライ・セッティングについてはまだ多くの課題を抱えていると認識、ウエストはウェットでのマシンの安定性とリアのトラクションにまだ問題があるとコメントしており、それほど初日の作業内容そのものについては満足できていない様子だ。
■全く異なるグランプリ展開となりそうな2日目以降の気象条件
ちなみに予選のある2日目と決勝レース当日の天気予報は晴天が予想されており、他のチームの一部のライダーは転倒のリスクを避けてあまり本格的な走り込みをしていない事からも分かる通り、今回の初日の作業内容を直接2日目以降の成績に反映するのは難しい状況と言えそうだ。
■ホプキンス「ドライでやる事は山積み」
この日は午前と午後に異なる方向性のウェット・セッティングを試したというホプキンスは、この日の総合トップタイムを記録した午前中の作業内容にはほぼ満足できている様子だが、12番手となった午後のウェット・セッティングや、ドライが予想される日曜日のレースに向けての準備内容についてはまだ納得のいくレベルではないとしている。
「午前はすごいウェットだったので、まずはこのサーキットのウェットでの走行条件に合うセッティングを探す事に集中しましたが、そこでとても調子のいいものを見つける事ができました」とホプキンス。
「その後は太陽が出てきたので徐々にドライ用のセッティングに変更し、その時のタイムシートのトップで作業を終える事はできましたが、フルスリックの装着時にはまだやるべき事がたくさんある事が分かっています」
「午後のセッションは再びウェットになりコースは水浸しでした。この時には午前とは異なる方向でウェット・セッティングを仕上げましたが、これはあまりうまくいっていません」
「レース当日はドライになりそうですから、明日の2回のセッションは両方ともドライになって欲しいですね。もしそれが望めない場合には、最初のウェット・セッティングに戻して作業を再開するつもりです」
■ウエスト「フルウェットでは速く走れていない」
得意のウェット・コンディションとなった今回の初日に3番手タイムを記録したウエストは、フルウェットの時よりもむしろスリック・タイヤを装着した午前のセッション終盤の時の方がマシンから好感触が得られた事に驚いたという。ちなみにウエストの午後のフルウェット時の順位は14番手だ。
「自分としてはちょっと変なレースウイーク初日でしたね」とウエスト。
「最初のプラクティス・セッションはフル・ウェットのセッティングで走りましたが、あまりバイクの感触は良くなかったんです。でも、路面が乾き始めてフル・スリックに履き替えたらいいラップタイムで走れるようになり、総合3番手で作業を終える事ができました。普段の自分ならウェットの方が好感触をつかめるのに、今日はドライの方が良かったんですよ!」
「午後のウェット・セッションではグリップが得られずに苦しみました。特に1コーナーですが、リアをスピンさせずにコーナから脱出する事ができずに大きくタイムをロスしています。それに時速300kmのバイクでハイドロプレーニングを経験するのはとにかく恐ろしいですよ。一部の区間は水が多くて走行ラインを変えないと危ない状態でしたからね」
「まだトラクションを改善していく事と、バイクの安定性を高めていく必要があります。特にこのまま雨が降り続くのであれば、その分野がより重要になってくるでしょうね」
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