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2007年7月8日
SBKドゥカティー・チームは、MotoGPのアッセンでのレース後にケーシー・ストーナーとロリス・カピロッシの2名も駆けつけたワールド・ドゥカティー・ウイーク(WDW)において、来年のSBKに投入が予定されている新型ドゥカティー・ワークス・マシンの1098F08を初めて一般の前に公開した。
■FIMのルール改正を受け、WDWで急遽開発中の1098F08を披露
6月28日から4日間の日程でイタリアのミサノ・サーキットにて開催されたワールド・ドゥカティー・ウイークに集まった5万人の熱狂的なドゥカティストが見守る中、昨年度のSBKチャンピオンであるトロイ・ベイリスは、ドゥカティーの来期SBKマシンである1098F08に乗ってのデモンストレーション走行を披露している。
FIM(国際モーターサイクリズム連盟)が6月16日に正式発表した来期SBKレギュレーションの最も大きな変更点は、2気筒エンジンを搭載したマシンの排気量を現在の上限である1000ccから1200ccに引き上げる部分だが、ドゥカティーはこのルール改正内容を受け、今回のミサノでの1098F08の公表に急遽至ったという。
■開発中の1098F08は1200ccエンジンを搭載
今年までドゥカティー・ワークスがSBKに投入している999シリーズが、来期シーズンからはこの1098シリーズ、もしくは今後の新モデルに置き換えられる事はほぼ間違いないだろう。
なお、市販車の1098の排気量は1099ccだが、ドゥカティーのこの日の発表によれば、ベイリスと共にファンの前に登場した開発中のSBKワークス・マシンに搭載されていたエンジンの排気量は1200ccだった。
車体はまだドゥカティー・レッドには塗られておらず黒カーボンのままであり、燃料タンクはアルミニウムがむき出しになっている。
■ベイリスもSBK仕様の1098を見るのは初めて
以前からムジェロでドゥカティー・ゼロックス・ジュニアチームのスーパーストック参戦ライダーがこのF08の開発を進めている事は知られていたが、正式に一般公開されたのは今回のワールド・ドゥカティー・ウイークが初めての事だ。
トロイ・ベイリスも、昨年末に公道バージョンの1098が発表された際にはそれに試乗しているが、来期のSBK仕様車の試作品を実際に見たのは今回のイベントが初めてだという。
■ベイリス「年間タイトルを取ってから落ち着いてテストしたい」
今年は999F07でSBKを戦い、現在はランキング2位につけるベイリスは、ファンの前でのデモ走行を行った後、以下の通りその感想を述べている。
「私も新しい1098を見たのは昨日が初めてです。」とベイリス。
「見た目が好印象ですね。実際に数周走ったところでは、まだこなれた感じはしませんでしたが、ドゥカティーが正しい方向性で開発を進めているのは間違いありませんので、好感触が得られるようになるのも間近でしょう。」
「まだ自分としては他に集中すべき事が残っています。今年の年間タイトル獲得とかね。ただ、近い将来の落ち着いた時に、またこのマシンをテストできるのがすごく楽しみです。」
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