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SBKドニントン決勝 ビアッジ「笑顔のSBKが好きだ」
インテリマーク編集部
2007年4月2日

SBK(世界スーパーバイク選手権)の第3ラウンドが、イギリスのドニントンパークで4月1日に決勝レースの日を迎えた。ドニントンパークでの6年ぶりのSBK決勝レースとなったこの日は終日明るい陽射しに恵まれたが、イギリスを中心にヨーロッパを襲った寒波の影響から気温は10度前後と低く、路面温度の上がりにくい肌寒い1日となっている。
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■加賀山選手は2戦連続の欠場

今回の正午と夕方の2レースには、前回のフィリップ・アイランド戦に引き続き、アルスター・スズキの加賀山就臣選手は残念ながら出場していない。
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加賀山選手はオーストラリアでの転倒事故から2週間後のバレンシアでの合同テストには参加し、万全の体調で今回のドニントンパーク戦のレースウイーク初日の予選にも臨んでいたが、その日の7番手タイムを記録した後のセッション残り1分のところで転倒、頭を強打して意識を数分失っており、本人の希望に反して今回のレースは医師の判断により出場が許可されなかった。なお、加賀山選手本人はいたって元気な様子だ(2日間の予選とスーパーポールの結果はこちらを参照)。


■レース1
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レース1が開始された正午の時点の気温は9度と低く、路面温度は15度、湿度は68%だった。明るい陽射しの中、ドニントンパークに駆けつけた5万1千人の観衆の多くは、暖かい衣類に身を包んで6年ぶりのレースの開始を待ちわびている。

■ホールショットはベイリス

レース1でホールショットを奪ったのは、ポールポジションから好スタートを決めた昨年度チャンピオンであるドゥカティーのトロイ・ベイリスだった。
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■ベイリスは4ラップ目にドニントンのサーキットレコードを記録

2番手以降に4番グリッドからスタートしたテンケイト・ホンダのジェームス・トスランド、3番グリッドからスタートしたカワサキのレジス・ラコーニ、6番グリッドからスタートしたチーム・ステリルガルダのルーベン・ザウスを従え、ベイリスは序盤からハイペースで飛ばし、予選でのポールポジションレコードの更新に続き、4周目には1996年にトロイ・コーサーが記録したサーキット・レコードである1分33秒470を1.89秒更新する1分31秒575を記録している。
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オープニングラップでドゥカティーのロランツォ・ランチは5番手、カワサキのフォンシ・ニエトは6番手、ヤマハ・イタリアのトロイ・コーサーは7番手につけた。
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■好スタートのビアッジは1コーナーで後退

7番グリッドから好スタートを決めて先頭集団に近づいたアルスター・スズキのマックス・ビアッジは、オープニングラップの1コーナーで他のライダーにコースを奪われ10番手付近に後退。2番グリッドからスタートしたヤマハ・イタリアの芳賀紀行選手は序盤にタイヤが温まらずに8番手まで順位を落としている。

■6ラップ目にベイリスが転倒
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先頭からベイリス、2番手のトスランド、3番手まで順位を上げたコーサー、大きく間を開けて4番手にザウス、5番手にラコーニ、6番手にランチ、7番手にビアッジ、8番手にニエト、9番手に芳賀選手がつけた6ラップ目、最終区間入り口付近にある右高速コーナーのコピス・コーナーで先頭のベイリスは加速中に突然ハイサイドを起こしかけて転倒。右手の小指を複雑骨折した(ベイリスの怪我の状況はこちらを参照)。

砂煙を上げ、激しくグラベルにマシンと共に滑り込んだベイリスは、しばらく座りこんだまま立ち上がろうとはせず、その後は小指の怪我を治療するためにレースをリタイアして病院に移動している。

■過激な追い上げを見せたビアッジと、後半に調子を上げる芳賀選手
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ベイリスのリタイアによりトップは地元イギリス人のトスランドとなり、2番手にはコーサーがつけ、11ラップ目には驚異的な追い上げを見せたマックス・ビアッジが3番手にまで浮上した。
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ビアッジに交わされたザウスはその後芳賀選手にも交わされて5番手に後退し、22ラップ目には転倒してレースの継続を断念している。タイヤの調子が上がり、ランチとザウスを交わしたヤマハ・イタリアの芳賀選手は4番手に。
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■トスランドが地元優勝を達成
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トップを行くテンケイト・ホンダのジェームス・トスランドはその後に単独走行となり、好調に23周目までを逃げ切って、前回のフィリップ・アイランドのレース2に続く今期3度目の勝利を手にした。
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■コーサーは2位、ビアッジも表彰台を獲得

トスランドから1.3秒遅れて2位でチェッカーを受けたのはヤマハ・イタリアのトロイ・コーサー。レース中盤までに6名を交わしたマックス・ビアッジは3位でコントロールラインを抜け、予告通り表彰台を獲得している。
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後半に激しい追い上げを見せたヤマハ・イタリアの芳賀紀行選手は4位、タイヤのグリップが全く得られなかったというチームYZFヤマハの中冨伸一選手は、最終ラップで屈辱の周回遅れとなり17位でレース1を終えている。


レース1の全走行結果は以下の通り
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1) ジェームス・トスランド GBR ハンスプリー・テンケイト・ホンダ Honda CBR 1000RR 35分28秒222(23周)
2) トロイ・コーサー AUS ヤマハ・モーター・イタリア Yamaha YZF R1 35分29秒590(23周)
3) マックス・ビアッジ ITA チーム・アルスター・スズキ・コロナ・エクストラ Suzuki GSX-R 1000 K7 35分30秒670(23周)
4) 芳賀紀行 JPN ヤマハ・モーター・イタリア Yamaha YZF R1 35分37秒471(23周)
5) ロレンツォ・ランチ ITA ドゥカティ・ゼッロクス・チーム Ducati 999 F07 35分46秒250(23周)
6) フォンシ・ニエト ESP カワサキ・PSG-1・コルセ Kawasaki ZX 10R 35分47秒178(23周)
7) レジス・ラコーニ FRA カワサキ・PSG-1・コルセ Kawasaki ZX 10R 35分58秒220(23周)
8) マックス・ノイキルヒナー GER スズキ・ジャーマニー Suzuki GSX-R 1000 K6 35分58秒518(23周)
9) ロベルト・ロルフォ ITA ハンスプリー・テンケイト・ホンダ Honda CBR 1000RR 35分58秒747(23周)
10) ヤコブ・シュムルツ CZE チーム・カラッチ・ドゥカティ・SC Ducati 999 F05 36分04秒883(23周)
11) カール・マガリッジ AUS アルト・エボルーション・ホンダ Honda CBR 1000RR 36分07秒611(23周)
12) ジョシュア・ブルックス AUS アルト・エボルーション・ホンダ Honda CBR 1000RR 36分16秒267(23周)
13) ミッシェル・ファブリツィオ ITA D.F.X.コルセ Honda CBR 1000RR 36分19秒512(23周)
14) ジョバンニ・ブッセイ ITA チーム・ステリルガルダ Ducati 999 F06 36分19秒624(23周)
15) ディーン・エリソン GBR チーム・ペデルチーニ Ducati 999 RS 36分28秒378(23周)
16) ルカ・モレリ ITA チーム・ペデルチーニ Ducati 999 RS 35分29秒322(22周)
17) 中冨伸一 JPN チームYZFヤマハ Yamaha YZF R1 35分33秒524(22周)
18) Aaron Zanotti GBR SMTヤマハ Yamaha YZF R1 35分56秒402(22周)
19) スティーブ・マーチン AUS D.F.X.コルセ Honda CBR 1000RR 36分44秒697(18周)
-) ルーベン・ザウス ESP チーム・ステリルガルダ Ducati 999 F06 32分33秒068(21周)
-) クリスチャン・ザイサー AUT LBR・レーシング・チーム MV Agusta F4 312R 18分14秒912(11周)
-) アレッサンドロ・ポリータ ITA チェラーニ・チーム・スズキ・イタリア Suzuki GSX-R 1000 K6 15分42秒994(10周)
-) トロイ・ベイリス AUS ドゥカティ・ゼッロクス・チーム Ducati 999 F07 7分42秒426(5周)



■レース2
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午後3時30分のレース2開催時になってもドニントンは肌寒い空気に包まれており、気温は13度、路面温度は21度、湿度は55%だった。

トロイ・ベイリスがレース1で負った怪我の為に欠場となったため、スターティング・グリッドの1番席は空席のままレース2が開始された。
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■オープニングラップをリードしたのは芳賀選手だが・・・

レース2のオープニングラップ、2番グリッドから好スタートを決めた芳賀選手が先頭に立ったが、2周目の突入までにトスランドがトップを奪い、芳賀選手は2番手に後退した。3番手のコーサー、4番手のラコーニ、5番手のビアッジがそれに続く。
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■先頭のトスランドはマシン・トラブルにより無念のリタイア

写真先頭を行くジェームス・トスランドはレース2でも好調に序盤から後続を引き離しにかかったが、4ラップ目に入ったところでクイック・シフターが故障して失速、そのまま地元レースで無念のリタイアを喫した。

トスランドの脱落で先頭に立ったのは芳賀選手だ。その背後をチームメイトのコーサーが走行し、さらにその後ろにはラコーニを交わしたビアッジが迫っている。コーサーが芳賀選手を交わしてトップに立った6ラップ目、ペースの上がらないラコーニはザウスにも交わされて5番手に。

■トップの芳賀選手に迫るビアッジ
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7ラップ目に芳賀選手はコーサーからトップを奪い返して再び先頭に立つと、そのまま逃げの体制に入ろうとしたが、10ラップ目に入ると後方のビアッジはコーサーを交わして2番手につけ、そのままトップの芳賀選手の背後にゆっくりと迫った。芳賀選手とビアッジは接近戦を続け13ラップ目に2台の差はほとんどなくなっている。
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■順位を交互に入れ替える先頭の2名

14ラップ目、最終区間のシケイン進入でビアッジは芳賀選手からトップを奪うと、激しく加速をしながら次のヘアピンに先頭のポジションで向かったが、勢い余って大回りとなり、背後につけていた芳賀選手は難なくビアッジのインを奪うと、再びトップのまま最終コーナーに向かった。
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15ラップ目のシケイン進入で再びビアッジは鋭いコーナリングと加速で芳賀選手の前に出ると、今度は慎重にヘアピンを抜けてトップのまま最終コーナーを曲がり、メインストレートを先頭で加速。芳賀選手もビアッジの背後につけて距離を保ちながら加速し、さらにその後方ではトップ2台のバトルには入り込めないコーサーが前方の様子をうかがうように走行している。
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■必死の2名、逃げるビアッジと、それを離さない芳賀選手

16ラップ目の順位は先頭からビアッジ、2番手の芳賀選手、3番手のコーサー、先頭の3台から大きく間隔を開けて4番手につけるザウス、5番手にランチ、6番手にラコーニが続き、ビアッジと芳賀選手が緊迫した接近戦を続ける中、最終ラップまでこの順位が崩れる事はなかった。
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■勝負は最終ラップの最終コーナーに

23周目の最終ラップ、ついにここまでビアッジは芳賀選手に追い抜きの隙を一切与えずに最終区間のシケインに突入、続くヘアピンでも念入りにインを閉めてトップの位置を守り、最終コーナーに向けて過激な加速を見せた。芳賀選手はラインを少し変えながらビアッジの背後に。
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■ゆっくりとイン側に入った芳賀選手

勝利を確信したビアッジが勢いよく最終左コーナーに飛び込み、一瞬インにつけずにいると、その隙間にゆっくりと入った芳賀選手はビアッジよりも小回りに弧を描いた。慌てたビアッジは猛加速を見せて右のゼブラゾーン側で加速をするが、時すでに遅く、最初にチェッカーを受けたのは最後の最後に冷静な判断を見せたヤマハ・イタリアの芳賀紀行選手だった。

■今期初優勝を喜ぶ芳賀選手と、悔しさに暴れるビアッジ

お父さんの誕生日に開催された今回のレースで、今期初の優勝を果たして喜びを爆破させる芳賀選手の背後では、2位となったアルスター・スズキのマックス・ビアッジがマシンを投げんばかりに悔しそうに暴れている。
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ビアッジに続いて3位表彰台を獲得したのはトロイ・コーサー。好位置につけながらレース1を転倒リタイアしたステリルガルダ・チームのルーベン・ザウスは、コーサーに続いてレース2では無事に4位でチェッカーを受けた。

レース1とは異なるコンパウンドのタイヤを選択した事で、グリップが少しは改善されたというチームYZFヤマハの中冨伸一選手は、22番グリッドからスタートしたレース2を14位で終えている。

■パルクフェルメでは笑い声を上げるトップ2名
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チェッカーを受けた直後には悔しさを顕わにしていたビアッジだが、しばらくすると互いの健闘を称えて握手をしたい素振りを見せ、嬉しそうにウイニングランを続ける芳賀選手のマシンの背後に控えめな素振りで近づいている。
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パルクフェルメに戻ってきた芳賀選手は、先に到着していたビアッジの所に笑顔でかけより、2人は声を上げて笑い合った。
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レース2の全走行結果は以下の通り

1) 芳賀紀行 JPN ヤマハ・モーター・イタリア Yamaha YZF R1 35分26秒734(23周)
2) マックス・ビアッジ ITA チーム・アルスター・スズキ・コロナ・エクストラ Suzuki GSX-R 1000 K7 35分26秒845(23周)
3) トロイ・コーサー AUS ヤマハ・モーター・イタリア Yamaha YZF R1 35分27秒834(23周)
4) ルーベン・ザウス ESP チーム・ステリルガルダ Ducati 999 F06 35分32秒661(23周)
5) ロレンツォ・ランチ ITA ドゥカティ・ゼッロクス・チーム Ducati 999 F07 35分36秒568(23周)
6) レジス・ラコーニ FRA カワサキ・PSG-1・コルセ Kawasaki ZX 10R 35分38秒937(23周)
7) ロベルト・ロルフォ ITA ハンスプリー・テンケイト・ホンダ Honda CBR 1000RR 35分49秒021(23周)
8) ヤコブ・シュムルツ CZE チーム・カラッチ・ドゥカティ・SC Ducati 999 F05 35分56秒794(23周)
9) カール・マガリッジ AUS アルト・エボルーション・ホンダ Honda CBR 1000RR 36分04秒468(23周)
10) マックス・ノイキルヒナー GER スズキ・ジャーマニー Suzuki GSX-R 1000 K6 36分06秒627(23周)
11) ジョバンニ・ブッセイ ITA チーム・ステリルガルダ Ducati 999 F06 36分08秒258(23周)
12) ミッシェル・ファブリツィオ ITA D.F.X.コルセ Honda CBR 1000RR 36分12秒351(23周)
13) スティーブ・マーチン AUS D.F.X.コルセ Honda CBR 1000RR 36分19秒281(23周)
14) 中冨伸一 JPN チームYZFヤマハ Yamaha YZF R1 36分28秒403(23周)
15) ジョシュア・ブルックス AUS アルト・エボルーション・ホンダ Honda CBR 1000RR 36分47秒320(23周)
16) Aaron Zanotti GBR SMTヤマハ Yamaha YZF R1 36分53秒646(23周)
17) ルカ・モレリ ITA チーム・ペデルチーニ Ducati 999 RS 36分53秒915(23周)
-) フォンシ・ニエト ESP カワサキ・PSG-1・コルセ Kawasaki ZX 10R 17分07秒362(11周)
-) ディーン・エリソン GBR チーム・ペデルチーニ Ducati 999 RS 11分16秒953(7周)
-) ジェームス・トスランド GBR ハンスプリー・テンケイト・ホンダ Honda CBR 1000RR 4分39秒517(3周)
-) クリスチャン・ザイサー AUT LBR・レーシング・チーム MV Agusta F4 312R -分-秒-(0周)

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■SBKドニントンパーク戦終了後のポイントランキング

以下に、ドニントンパークでのレース2が終了した時点のポイントランキングを示す。

1) ジェームス・トスランド [GBR] [ホンダ] 115
2) マックス・ビアッジ [ITA] [スズキ] 110
3) 芳賀紀行 [JPN] [ヤマハ]  88
4) トロイ・コーサー [AUS] [ヤマハ]  81
5) ロレンツォ・ランチ [ITA] [ドゥカティ]  66
6) トロイ・ベイリス [AUS] [ドゥカティ]  64
7) マックス・ノイキルヒナー [GER] [スズキ]  46
8) ルーベン・ザウス [ESP] [ドゥカティ]  45
9) ロベルト・ロルフォ [ITA] [ホンダ]  36
10) フォンシ・ニエト [ESP] [カワサキ]  30
11) レジス・ラコーニ [FRA] [カワサキ]  24
12) 加賀山就臣 [JPN] [スズキ]  23
12) ヤコブ・シュムルツ [CZE] [ドゥカティ]  23
14) ミッシェル・ファブリツィオ [ITA] [ホンダ]  18
15) ジョシュア・ブルックス [AUS] [ホンダ]  16
16) カール・マガリッジ [AUS] [ホンダ]  14
16) スティーブ・マーチン [AUS] [ホンダ]  14
18) 中冨伸一 [JPN] [ヤマハ]  12
19) ジョバンニ・ブッセイ [ITA] [ドゥカティ]  7
20) アレッサンドロ・ポリータ [ITA] [スズキ]  6
21) ディーン・エリソン [GBR] [ドゥカティ]  2


レース2をノーポイントに終えたテンケイト・ホンダのジェームス・トスランドが依然としてポイントリーダーの座をキープし、それを5ポイント差のマックス・ビアッジが追う形となっている。

今回優勝を果たしたヤマハ・イタリアの芳賀紀行選手はランキング3位に浮上し、ドニントンの両レースをノーポイントで終えたドゥカティーのトロイ・ベイリスはランキング6位に後退した。


■各ライダーのコメント

以下に、ドニントンパーク戦での主要ライダーのコメントを紹介する。

●ジェームス・トスランド(RACE1:優勝、RACE2:DNF)

写真トロイがレース1で転んだ後は、自分のリズムを維持する事に集中しなければいけなくなりました。序盤のペースで後続を引き離していたので、すごく長いレースに感じましたね。

ホームレースというプレッシャーもあり緊張していたので、レース1で勝てたのにはすごくほっとしました。また優勝できて本当に嬉しいです。

レース2ではクイックシフターにトラブルが発生してエンジンが止まってしまい、それで全て終わりでした。最初は自分で間違えてキルスイッチを押したのかと思いましたが、違ったようです。

レース2は勝てると思ったのに、結局今回もダブルウインとは無縁でした。まだ年間ポイントはリードしていますけどね。


写真●芳賀紀行選手(RACE1:4位、RACE2:優勝)

レース1は最初の数周にタイヤがあまり機能しなくて攻めの走りができませんでした。タイヤさえうまくいっていたら、最初のレースでも表彰台に乗れていた筈ですよ。

優勝できたのはとにかく嬉しいですし、父もすごく喜んでくれています。今回は最初に4位でその後に1位ですから、自分のナンバーの41と同じですし、それに今日の4月1日は父の誕生日なんです。父のためにも勝ちたかったんですよ!


●トロイ・コーサー(RACE1:3位、RACE2:2位)

今回の結果にはかなり満足できていますが、ここは好きなコースですから以前みたいにダブルウインが本当はしたかったですね。レースウイークを通して全てのプラクティスを感じよく走れていましたから、もっと高い成績が残せる気分でした。

レース1はスタートがあまり良くなくて順位を挽回するのが大変でした。レース2のスタートはもう少しましな感じでしたが、タイヤがレース1の時と同じであまりいい調子とは言えませんでしたね。
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ホイールスピンがありコーナーの進入でバイクが滑りましたが、前方にビアッジをとらえる事はできました。ノリ(芳賀選手)は自分よりもグリップが出せていたみたいです。

2回とも表彰台に乗れて良かったです。それにノリが第2レースで優勝できたのはチームとヤマハのためにも嬉しいですね。ノリとはずっとセッティングの情報を交換しあって密接に作業を続けているんですよ。

でも、彼があのセッティングで自分を破ったとなると、もっと秘密にしとかないとだめですね!バイクとチームのために貢献する事も大切ですが、自分も年間タイトル獲得のためには勝たなきゃいけませんから、今後はそっちにも集中していきたいと思います。


●マックス・ビアッジ(RACE1:2位、RACE2:3位)

2回とも表彰台に乗れたのでかなり嬉しいんですが、その反面少し残念ですよ。レース2は優勝だってできた筈ですからね。

最終コーナーには先頭で進入したんですが、少しだけ膨らんでしまい、芳賀が入り込んでトップを奪うのに十分な隙間を作ってしまったんです。コントロールラインから最終コーナーまでの距離はほとんどありませんので、自分に抜き返すチャンスは全然ありませんでした。

写真誰にでもミスはありますよ。それで優勝を逃したんですけどね。でも、少なくとも2位を獲得できて、その前は3位でしたから、全体を通して見ればいい1日だったと思います。

レース1ではスタートがうまくいかなくて、上位3名に辿りつくまでは色々と大変でした。レースを半分くらいすぎたところでやっと追いつき、そこからやっとジェームスとトロイを追いかけています。

ジェームスとの距離はかなり開いていましたが、終盤にはトロイにかなり近づきました。追い抜ける程ではありませんでしたけどね。

レース2はすごいレースでした。有り難い事に今日は天気も良かったし、ここに観戦しに来てくれたファンはいいレースが見られたと思います。

ノリとトロイとは大きなバトルになりましたし、誰が優勝するかは最後まで分かりませんでした。先頭には立ちましたが、あれは全然楽にリードしていた訳じゃありませんよ。あの時の調子はすごく良かったですけどね。

ノリがすぐ背後に迫っているのは分かっていましたし、トロイもそんなに離れていない事は知っていましたが、最終ラップにトップで入れた時は嬉しかったんです。最終コーナーでの少しのミスが優勝を逃す結果になり、結局2位でしたね!

でもこれがレースですよ!

ここでの生活は本当に楽しいんです。レースは大好きですし、ここのコースサイドの雰囲気はより人間っぽくて、ずっとリラックスできるんです。いったんコースに出ればライダー同士ですから全力を尽くして戦いますが、その後はお互いに笑いあえるのがすごくいいんです。


●中冨伸一選手(RACE1:17位、RACE2:14位)

レース1ではあまり良くないコンパウンドをリアタイヤに選んでしまい、グリップが殆ど得られずにバイクをプッシュする事ができませんでした。レース2ではもっといいコンパウンドを選んだので調子は上がっています。
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ブッセイとマーチンとはいい接近戦ができたと思いますが、グリップが足りなくて彼らを交わす事はできませんでした。

色々と改善はできた気分ですので、バレンシアには期待を持っています。ここよりもいい成績にはしたいですね。


写真●加賀山就臣選手(RACE1:欠場、RACE2:欠場)

コースサイドでは本当に頭にきました。体調が大丈夫なのにレースに出られないんですから。こんなのたまりませんよ!多分医師の判断は正しかったんでしょうが、自分もコースに出て戦いたい!戦いたいんです。戦いたかったんですよ・・・・

でも、もう今は次のバレンシアに向けての準備を進めるつもりです。あそこでは2回ともいい成績が取れるといいし、絶対取りたいし、そうしなきゃいけないんです!


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