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SBK第７戦シルバーストーン予選 ベイリス「明日が雨なら台無し」 |
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２００７年５月２７日
SBK（世界スーパーバイク選手権）の第７ラウンドが、イギリスのシルバーストーン・サーキットにおいて本日5月27日にレース１（日本時間20時00分）とレース２（日本時間23時30分）の決勝戦を迎えるが、ここでは前日までの２日間の予選とスーパーポールの状況を紹介する。
■毎年難しい走行条件になりがちなシルバーストーン
シルバーストーンは、WGP(現MotoGP)におけるイギリス・グランプリの最初の舞台だったマン島が安全面の問題からカレンダーから外された後に、代替のグランプリコースとして使用されていた伝統あるサーキットだが、全長は3,619メートルと近年のサーキットと比較するとやや短めであり、コース幅は狭くて路面がでこぼこの上に、この時期の天候も不安定という毎年難しい走行条件となるサーキットだ。
■現役BSBライダーが制した昨年のスーパーポール
なお、昨年は洪水のような豪雨の中でスーパーポールが行われ、SBKレギュラーライダーが視界の悪さに苦しむ中、ワイルド・カードライダーとしてSBKに初出場を果たしていたBSB（イギリス国内スーパーバイク選手権）ライダーであるバージン・モバイル・ヤマハのトミー・ヒルが獲得している。
■レース前日までの２日間はほぼドライ
今年のレースウイークは、初日は午後の第１予選が正午から降り出した雨に見舞われ、セッション残り１０分のところで路面が乾くという不安定な天候となったものの、２日目は終日ドライ・セッションに恵まれ、２日間を通して昨年までのベストラップレコードが次々と破られるという比較的良好な走行条件に恵まれている。
■進化の目覚ましい今期のピレリタイヤ
また、今週末はここまでにBSBのベストラップレコードをSBKライダーがレースタイヤで上回ったが、BSBで使用するレースタイヤは２０周回弱のレースを前提にタイヤメーカーが国内選手権用に開発している専用品であり、SBKの予選（スーパーポールをのぞく）で使用されているタイヤは２８周回のレースを前提にピレリが大量生産している標準レースタイヤである事を考えれば、この結果はピレリタイヤのここ数年の進化の大きさを示しているとも言えるだろう。
■レース当日の予報は雨
なお、本日のレースは天気予報によれば大雨がほぼ確実とされており、２８周回の長くて難しいサバイバルレースとなる事が予想されている。
■芳賀選手が得意とするシルバーストーン
ちなみにシルバーストーンサーキットは、前回のモンツァ戦でダブルウインを飾り、マックス・ビアッジを３ポイント上回ってランキングの２位につけたヤマハ・イタリアの芳賀紀行選手にとっては非常に相性の良いサーキットと言える。
芳賀選手は昨年までのシルバーストーン戦では８回のレースで６回の表彰台を獲得しており、予選では１列目を逃した事はかつて一度もない。
■マシンに不調を訴える加賀山選手が２日間連続で転倒
今回のシルバーストンにおいて、初日の第１予選でアルスター・スズキの加賀山就臣選手がブレーキにトラブルを抱えて転倒するという、チームのマシンにとっては深刻な問題が発生している。幸い加賀山選手本人に大きな怪我はなかったが、加賀山選手は「こんな問題が発生するのは初めての事」と首をかしげている。
なお、アルスター・スズキチームはここ数戦は思い通りに進まないマシンの開発作業、およびセッティングに苦しむ傾向があり、今週末もマックス・ビアッジと加賀山選手の２名揃って、バイクの感触には納得がいかないとするコメントを残している。
２日目の第２予選では加賀山選手とステリルガルダ・ベリックのルーベン・ザウス、スーパーポールではスズキ・ジャーマニーのマックス・ノイキルヒナーが転倒しているが、特に大きな怪我の情報は入っていない。
■中冨選手は痛み止めを打って今回から復帰
前回のイタリアのモンツァ戦における第２予選中に転倒し、足のつま先を２箇所骨折したチームYZFヤマハの中冨伸一選手は、今回のシルバーストーン戦から復帰し、足に痛み止めの注射を打ちながらの走行を開始している。
■第１予選、初日のトップはドライ路面を有効活用したベイリス
初日午後の第１予選は、気温が14度、路面温度は21度、湿度は92％の中、正午から降り出した雨の影響でハーフウェット状態の路面で行われたが、この不安定な条件において暫定ポールを獲得したのはドゥカティーのトロイ・ベイリス(1分25秒295)だった。
ベイリスは路面が乾いたセッション残り10分をうまく使用して今回のトップタイムを記録しており、２番手につけたチームメイトのロレンツォ・ランチ(1分25秒952)とは約0.5秒、３番手につけたテンケイト・ホンダのジェームス・トスランド(1分26秒203)と暫定１列目最後となる４番手タイムを記録したステリルガルダ・ベリックのルーベン・ザウス(1分26秒328)とは約1秒の大差を開いている。
■不安定な走行条件の中、ベストラップレコードを更新
昨年までのサーキットレコードは2006年にベイリスが記録した1分26秒299、ベストラップも同じく1分26秒299であり、この日のトップにつけたベイリスは悪条件の第１予選でいきなりシルバーストーンのベストラップを更新した。
第１予選の５番手はヤマハ・イタリアのトロイコーサー(1分26秒408)、６番手はそのチームメイトの芳賀紀行選手(1分26秒689)、７番手はDFXコルセのミッシェル・ファブリツィオ(1分26秒724)、８番手はカワサキのレジス・ラコーニ(1分26秒847)、９番手はアルト・エボリューション・ホンダのカール・マガリッジ(1分27秒280)、１０番手はスズキ・ジャーマニーのマックス・ノイキルヒナー(1分27秒356)、１１番手はアスルター・スズキの加賀山就臣選手(1分27秒436)、１２番手はそのチームメイトのマックス・ビアッジ(1分27秒464)だった。
■ビアッジはF1でのみシルバーストーンを経験
なお、ビアッジは１２番手タイムに終わった初日の結果について、「自分はシルバーストーンの走行は初めてだし、BSBで何度もシルバーストーンを経験しているユキオ（加賀山選手）と変わらないタイムなんだから悪い結果じゃない」とコメントしている。
ちなみに、マックス・ビアッジは４輪への転向が噂されていた2006年の1月当時、F1のミッドランドチーム（現スパイカーF1チーム）のテストに加わってシルバーストーンを走行した経験を持っているが、当時にビアッジは「今回シルバーストーンのコースを学ぶ事は、SBKに移籍する際には有益だ」とコメントしていた。
■第２予選を制したのはトロイ・コーサー
シルバーストーンの２日目は良好なドライ・セッションに終日恵まれ、午前から路面温度が初日よりも上昇した関係から、朝のフリー・セッションから初日のタイムを更新するライダーが多かったようだ。
以下に、初日午後の第１予選と、２日目午前の気温14度、路面温度25度、湿度50％のドライ・セッションとなった第２予選の結果をあわせた総合予選順位を示す。第２予選の段階で初日のタイムを更新できなかったのは、ややシルバーストーンではセッティングに苦しむ傾向のあるドゥカティーのトロイ・ベイリスだけだった。
1) トロイ・コーサー AUS ヤマハ・モーター・イタリア Yamaha YZF R1 1分24秒731
2) ジェームス・トスランド GBR ハンスプリー・テンケイト・ホンダ Honda CBR 1000RR 1分24秒999
3) トロイ・ベイリス AUS ドゥカティ・ゼッロクス・チーム Ducati 999 F07 1分25秒295
4) ルーベン・ザウス ESP チーム・ステリルガルダ Ducati 999 F06 1分25秒337
5) ロレンツォ・ランチ ITA ドゥカティ・ゼッロクス・チーム Ducati 999 F07 1分25秒447
6) 芳賀紀行 JPN ヤマハ・モーター・イタリア Yamaha YZF R1 1分25秒505
7) フォンシ・ニエト ESP カワサキ・PSG-1・コルセ Kawasaki ZX 10R 1分25秒704
8) ミッシェル・ファブリツィオ ITA D.F.X.コルセ Honda CBR 1000RR 1分25秒917
9) レジス・ラコーニ FRA カワサキ・PSG-1・コルセ Kawasaki ZX 10R 1分25秒946
10) マックス・ビアッジ ITA チーム・アルスター・スズキ・コロナ・エクストラ Suzuki GSX-R 1000 K7 1分25秒957
11) マックス・ノイキルヒナー GER スズキ・ジャーマニー Suzuki GSX-R 1000 K6 1分25秒982
12) 加賀山就臣 JPN チーム・アルスター・スズキ・コロナ・エクストラ Suzuki GSX-R 1000 K7 1分26秒021
13) カール・マガリッジ AUS アルト・エボルーション・ホンダ Honda CBR 1000RR 1分26秒119
14) ヤコブ・シュムルツ CZE チーム・カラッチ・ドゥカティ・ＳＣ Ducati 999 F05 1分26秒222
15) ロベルト・ロルフォ ITA ハンスプリー・テンケイト・ホンダ Honda CBR 1000RR 1分26秒763
16) ジョシュア・ブルックス AUS アルト・エボルーション・ホンダ Honda CBR 1000RR 1分26秒783
（以下はスーパーポール出場圏外）
17) ビットリオ・イアンヌッツォ ITA カワサキ・PSG-1・コルセ Kawasaki ZX 10R 1分26秒909
18) 中冨伸一 JPN チームYZFヤマハ Yamaha YZF R1 1分26秒970
19) アレッサンドロ・ポリータ ITA チェラーニ・チーム・スズキ・イタリア Suzuki GSX-R 1000 K6 1分26秒982
20) ルカ・モレリ ITA D.F.X.コルセ Honda CBR 1000RR 1分27秒983
21) ディーン・エリソン GBR チーム・ペデルチーニ Ducati 999 RS 1分29秒070
■シルバーストーンからの復調を狙うコーサー
シルバーストーンにおける予選の総合トップに立ったのは、今回のイギリス戦で今期初の優勝を狙うヤマハ・イタリアのトロイ・コーサだった。今期は予選の失敗とレースでのトラブルが目立つ不調のコーサーは、「トップに自分の名前が画面に表示されているのを見て嬉しくなった」と第２予選後に語っている。
トスランドは第２予選でも安定した走りを見せてコーサーに続く２番手タイム、ドライのセッティングがあまり決まらなかったというベイリスは初日のタイムのまま３番手だった。
■シルバーストーンで好調のドゥカティー999
４番手にはドゥカティーの07年ワークス車両を駆るロレンツォ・ランチ、５番手には06年ワークス車両のルーベン・ザウスがつけており、シルバーストーンでは初日から続けてドゥカティーのマシンが好調だ。
今年もシルバーストーンでの１列目スタートを午後のスーパーポールで狙う芳賀選手は予選総合６番手、セッティングの不調に苦しむアルスター・スズキの２名、マックス・ビアッジは総合１０番手、加賀山選手は１２番手となっている。
■怪我に苦しむ中冨選手は予選で１８番グリッドが確定
骨折している足に痛み止めを打ちながら、苦しい予選を過ごしたチームYZFヤマハの中冨伸一選手は、２日目の予選では初日のタイムを５秒上回る1分26秒970を記録したものの総合順位は１８番手となり、予選総合の上位１６名で４列目までの最終グリッドを争うスーパーポールへの出場は逃している。
本日のレースを１８番グリッドからスタートする事になった中冨選手は、「午前は怪我が痛みましたが、痛み止めの注射を打ったので少し楽になりました。午後がドライになり予選を乗り切れて良かったです。今言えるのは、明日のレースはこの状態でできる最大限の走りで頑張るという事だけです。」とコメントした。
■スーパーポールの結果
第２予選が終わった後の２日目の午後４時より、気温16度、路面温度30度、湿度46％の中でスーパーポールは開始され、予選の上位１６名により良好なドライ路面での１ラップごとのタイムアタック合戦が行われた。以下にこの日のスーパーポールの結果を示す。
1) トロイ・ベイリス AUS ドゥカティ・ゼッロクス・チーム Ducati 999 F07 1分24秒558
2) 芳賀紀行 JPN ヤマハ・モーター・イタリア Yamaha YZF R1 1分24秒577
3) ジェームス・トスランド GBR ハンスプリー・テンケイト・ホンダ Honda CBR 1000RR 1分24秒621
4) ロレンツォ・ランチ ITA ドゥカティ・ゼッロクス・チーム Ducati 999 F07 1分24秒810
5) トロイ・コーサー AUS ヤマハ・モーター・イタリア Yamaha YZF R1 1分25秒164
6) ルーベン・ザウス ESP チーム・ステリルガルダ Ducati 999 F06 1分25秒299
7) 加賀山就臣 JPN チーム・アルスター・スズキ・コロナ・エクストラ Suzuki GSX-R 1000 K7 1分25秒597
8) マックス・ビアッジ ITA チーム・アルスター・スズキ・コロナ・エクストラ Suzuki GSX-R 1000 K7 1分25秒866
9) カール・マガリッジ AUS アルト・エボルーション・ホンダ Honda CBR 1000RR 1分25秒886
10) ジョシュア・ブルックス AUS アルト・エボルーション・ホンダ Honda CBR 1000RR 1分26秒116
11) フォンシ・ニエト ESP カワサキ・PSG-1・コルセ Kawasaki ZX 10R 1分26秒175
12) ヤコブ・シュムルツ CZE チーム・カラッチ・ドゥカティ・ＳＣ Ducati 999 F05 1分26秒365
13) ロベルト・ロルフォ ITA ハンスプリー・テンケイト・ホンダ Honda CBR 1000RR 1分26秒488
14) レジス・ラコーニ FRA カワサキ・PSG-1・コルセ Kawasaki ZX 10R 1分26秒661
15) ミッシェル・ファブリツィオ ITA D.F.X.コルセ Honda CBR 1000RR 1分26秒933
-) マックス・ノイキルヒナー GER スズキ・ジャーマニー Suzuki GSX-R 1000 K6 -分-秒-
■ポールを獲得したベイリス「レースが雨なら作業は台無し」
今回のシルバーストーン戦でポールポジションを獲得したのは、週末を通してセッティングには苦しんだというドゥカティーのトロイ・ベイリスだった。第２予選をのぞく殆どのセッションでトップタイムを記録していたベイリスだが、レースウイークを通しての内容には当初はあまり満足できていなかったと本人は語っている。
 「ずっと少し煮詰まってる感じでしたが、今はいい方向性がつかめてバイクに自信が持てるようになりました。そんなに難しい場所でもないのに第１区間に苦しみましたね。でも、午後にはいいタイムがやっと出せるようになっています。」とベイリス。
またベイリスは、他のライダーと同様に決勝当日の天候を心配しており、おそらくレースウイークを通して仕上げたドライ用のセッティングは使う事がなさそうだと考えている様子だ。
「明日は多分雨でしょうから、誰にとってもここまでの作業は台無しになるでしょうね。バイクについては心配していませんが、レースタイヤについてはグリップは下がりますが一番ハードなタイヤしか選べないでしょうね。誰かがソフトタイヤを使ったとしたら最初は追いつけなくて大変でしょうが、多分そのライダーは１５周回を過ぎたあたりから一気に後退する事になる筈ですよ。」
■１列目を逃さない芳賀選手「明日が雨ならギャンブル」
 ベイリスの隣の２番グリッドを獲得したのは、前回のモンツァではポール・トゥー・ウインをダブルで達成してランキングの２位につける好調のヤマハ・イタリアの芳賀紀行選手だった。スーパーポールのセッション中、芳賀選手はベイリスがトップタイムを記録するまではずっとタイムテーブルのトップにつけており、その差は僅か0.019秒だ。
「ベイリスと僅差なので悔しい」と述べる芳賀選手だが、「今日のスーパーポールはうまくいきました。ミスせずにいいラップタイムが刻めましたし、今週の自己ベストも更新できています」と述べ、今年もシルバーストーンでの１列目を逃さなかった事には満足している様子だ。
レースが雨になりそうな事については、「明日は晴れて欲しいですけど、まず無理でしょうね！ウェットの時間が今週はあまりなかったから、ちょっとギャンブルになると思います。」と芳賀選手はコメントしている。
■地元での１列目確保に満足のトスランド
 トップのベイリスと２番手の芳賀選手も僅差だが、スーパーポールで３番手を獲得したテンケイト・ホンダのジェームス・トスランドも、ベイリスから僅かに0.063秒差のラップタイムで１列目３番グリッドを獲得している。
英国人ライダーのトスランドは、「１列目が確保できて嬉しいです。最終的にポールから0.063秒しか離れてないので悪くない結果だと思います」と述べ、地元イギリスで１列目からスタートできる事に満足している様子だ。
なおトスランドも、レースが雨の場合は「頑張るしかない」と述べており、天気になる事を祈っているが、その望みが叶う可能性は低そうだ。
「（ドライの）レースに向けては最高のセッティングがありますから、今は明日が晴れるように祈るしかありません。祈っても結果は最悪だとは思いますけどね。まあ、雨なら全員が同じ条件になるだけですから、その時は波に乗れるように頑張ります。」
■ドライの中でウェットセッティングを準備したランチ
レースウイークを通して好調だったロレンツォ・ランチは、スーパーポールではミスする事なく本人も納得の１列目４番グリッドを獲得している。
 「今日の走りには満足です。このサーキットは抜き所が少ないので１列目スタートは重要ですからね。」とランチ。
また、レースは雨になるので予測がつかないと多くのライダーが述べる中、ランチはレースウイーク中に準備したウェットセッティングには自信があるようだ。
「明日は雨でしょうから、誰にとっても厳しいレースになると思います。ただ、ドライの中でもこの２日間を通してレインの準備はしっかり進めてきました。そのウェットセッティングを実際に試す機会はあまりありませんでしたけどね。第２区間のシケインは迫力があってすごく楽しめましたし、バイクは完璧だと思いますから、明日のレースには自信があります。」
■コーサーはスーパーポールでミスを犯し２列目に後退
この日の午前の第２予選では総合トップタイムをマークしていたヤマハ・イタリアのトロイ・コーサーだが、スーパーポールのタイムアタック中にミスをして大きくタイムをロスした事から、最終的には２列目６番グリッドを確保するに至っている。
「今日はセッティングに多くの調整を加え、最後まで細かいチューニングを繰り返しましたが、バックストレート終端のブレーキングにはまだあまり自信が持てない状態ですので、作業はレースの直前まで続けるつもりです。」とコーサー。
「午後の予選はトップに自分の名前があるのを見て気分が良かったですよ。ここで勝てる可能性はそれで十分示したと思います。明日が雨なら全員が同じような状況になると思いますが、面白くなるでしょうね。」
■マシン開発に忙しい加賀山選手は７番手
シルバーストーンではレースウイークを通して１０番手前後のタイムを記録していたアルスター・スズキの加賀山就臣選手は、最終的にスーパーポールでは２列目となる７番グリッドを獲得している。
今期はスズキの新型マシンの長期的な視野での開発を進める加賀山選手だが、レース現場での足下のセッティング作業にも問題を抱える事が多く、ここまでのシーズンはやや苦しい前半戦を過ごす事になった。
「まだセッティングは完全に満足できていません。激しく攻められませんし、あまり楽しく乗る事もできていません。現状のバイクは自分にとってはコントロールが難しい状態ですし、コーナー出口でいい感触が得られないんです。ちょっとフラストレーションを感じていますが、これも自分の仕事ですから最大限に取り組みたいと思います。」と加賀山選手。
「チームの全員が自分を助けようとすごく頑張ってくれているのは分かっていますから、もちろんいつも通りベストを尽くします。」
■ブレーキングでタイムを稼ごうとしたビアッジは８番手
予選で総合１０番手だったアルスター・スズキのマックス・ビアッジは、この日のスーパーポールでは２つ順位を上げて２列目８番グリッドを獲得しているが、マシンの現段階の調子にはあまり満足ができていないという。
また、ビアッジはシルバーストーンでの走行を２輪では今回初めて経験する事もあり、スーパーポールでは激しく攻めたが、コースに慣れた他のライダーのタイムに迫る事はできなかったと語っている。
「スーパーポールではコーナーですごくブレーキングを遅らせてタイムを稼ごうとしましたが、他のライダーよりもこのコースの経験は少ないので、彼らのタイムを上回る事はできませんでした。また、路面がかなりでこぼこしている部分があり、それもあっていいセッティングができていません。」とビアッジ。
「本来なら現段階でもマシンの性能はさらに引き出せる筈なので、今はその作業に集中したいと思います。シーズン序盤は問題を抱えながらでも何とか乗り切れましたが、当時の自分たちよりも他が速くなってきましたからね。」
「明日はすごく長いレースになりそうですが、常に全力で取り組みますよ。ポジションを挽回するのには十分な時間と周回数がありそうですから、２列目からのスタートについては特に心配していません。」
「このコースではウェットの経験が僅かしかありませんから、明日は雨が降って欲しくないです。ファンのためにも良くないですからね。」
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