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2007年3月30日
スペイングランプリの金曜日初日、午前中の最初のフリー・プラクティスではトップタイムをマークし、いきなりカタールでの不調を解消したかに見えたチーム・ロバーツのケニー・ロバーツ・ジュニアだが、その後のレースウイーク中の内容と、レースの結果は全く本人にとって納得のいかないものだったようだ。
■ラスベガスの支援を受け、初日は好調だったチーム・ロバーツ
ラスベガスの有名ホテルやカジノをヘレスではスポンサーに迎え、フル参戦に向けての資金難がほぼ解決の方向に向かっての出場となった今回、チームのメカニックが本来のサスペンションの調整値とは異なるセッティングを施すというミスを2日目の午前に犯し、それに気付かずに他のセッティングを進めてしまった状態で参加した予選の結果は4列目スタートとなる10番グリッドだった。
■レースは9番手争い
ロバーツ・ジュニアは、レースではスタートから10番手付近のポジションをキープし、レース終盤までリズラ・スズキのクリス・バーミューレン、コニカミノルタ・ホンダの中野真矢選手、カワサキのランディー・ド・ピュニエ、プラマック・ダンティーンのアレックス・バロスなどと9位争いを演じた。
■余裕のバトルの中、マシントラブルが発生
ラスト3周には9番手を争うバーミューレンとバロスの背後につけて、余裕と自信を持ってラストスパートに向けてのタイヤの温存に入ったが、24ラップ目に突然トランスミッションのトラブルが発生しマシンは失速、14番手まで一気に後退し、最終的にはTECH3ヤマハの2名にも交わされて、初日にはトップだったスペイン・グランプリを16位で終える結果となった。
今回の2戦目にポイント獲得を逃したロバーツ・ジュニアの現在のポイントランキングは、ランキング16位につけるカワサキのランディー・ド・ピュニエと同点の17位だ。
16位)ケニー・ロバーツJr USA チーム・ロバーツ KR212V
24周目に失速し、その時はレースのリタイアも考えたというケニー・ロバーツ・ジュニアは、マシンのトラブルさえなければ、9位争いについては楽勝だったと考えている。
「何が悪かったのかは知りませんが、問題が発生した事だけは確かです。多分、トランスミッションかそんな所でしょう。」とロバーツ・ジュニア。
「突然におかしくなって、その時は3速に入れた状態で、0.5秒くらいコースを横切る形になっていました。ピットに戻ろうかとも考えましたが、あと残り数周でしたからね。」
「トラブルが発生するまでは前のライダーたちよりも少しいいペースで走れていたので、ラストスパートに備えて走りを温存していたところなんです。でも、もうその事は考えないようにしてます。」
■チーム・ロバーツ監督 ケニー・ロバーツ(シニア)
ミッショントラブルの原因はこれから調査するというチーム・ロバーツ監督のケニー・ロバーツ・シニアは、今回のマシンのトラブルがあってもなくても、彼らのマシンである今期のKR212Vについては、全く期待通りのスピードを得る事ができていないと、前回のカタールに引き続きコメントした。
「まだ何が起きたのかはっきりつかめていません。」とロバーツ・シニア。
「どうやらトランスミッションのトラブルみたいですが、それがクラッチなのかギアボックスなのか、それとは別の何かなのか、全然分かっていません。これから原因を調査するところです。」
「問題が起きるまでのペースも、決して自分たちが期待していた速さとは言えませんね。もっとスピードが出せるように今後も取り組みが要ります。」
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