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2007年3月29日
地元のスペイング・ランプリで、2位表彰台を獲得したレプソル・ホンダのダニ・ペドロサは、バレンティーノ・ロッシに優勝を譲る結果にはなったものの、レースの内容にはほぼ満足している様子だ。また、ペドロサのチームメイトであり、昨年度チャンピオンのニッキー・ヘイデンは、開幕からの2戦ともに表彰台を逃している。
■ロッシを追う形で2位のポジションをキープしたペドロサ
ダニ・ペドロサは開幕戦に引き続き、今期2度目の表彰台を連続して獲得しており、現在のランキングは、ヘレスでのレースは5位に終わったドゥカティーのケーシー・ストーナーと同ポイント(36pt)のランキング3位だ。ちなみにストーナーは開幕戦で優勝しているため、ペドロサと同ポイントでもランキングは2位となる。ランキングトップのロッシとの差は9ポイント。
ヘレスのレースウイークを通して順調だったペドロサはポールポジションを予選で獲得、昨年の課題だったスタートも成功させてホールショットを奪ったが、オープニングラップ中にバレンティーノ・ロッシにトップを奪われ、そのまま2位のポジションのまま、フィアット・ヤマハの2名に前後を挟まれる形でチェッカーを受けた。
■好スタートは決めたもののラップタイムに苦しんだヘイデン
レースウイークを通してタイムに伸び悩む傾向のあったニッキー・ヘイデンは、3列目からの好スタートを決めてレース序盤には4番手に浮上したが、やはりレース中もラップタイムは伸び悩み、リズラ・スズキのジョン・ホプキンス、グレッシーニ・ホンダのトニ・エリアス、ドゥカティーのケーシー・ストーナー、ホンダLCRのカルロス・チェカら4名に次々と交わされたが、ホプキンスがヘイデンを交わした直後に突風に煽られて自滅した事から、最終的な順位は7位だった。
この結果、2戦目を終えてのヘイデンのポイントランキングは6位となっている。
2位)ダニ・ペドロサ SPA レプソル・ホンダ RC212V
スペインの観衆のためにも優勝がしたいと、あまり昨シーズンは直接的には口にする事がなかった勝利への意欲をレース前に語っていたダニ・ペドロサだが、レースの後半はタイヤが苦しくなり、ロッシについていくのが難しくなったという。
「第2戦でも連続して表彰台に立ててすごく嬉しいです。今回のヘレスは金曜日の最初のプラクティスからここまでを通していいレースウイークになりましたね。」とペドロサ。
「レースは序盤からすごいハイペースでしたから、バレンティーノにおいていかれないように最初の数周から本当に激しく走らなければいけませんでした。レースの後半に入ってからは彼のペースよりも少し遅くなってしまったので、その後はミスをしない事だけを考えながら走りました。」
「今日はバイクの感触もミシュランタイヤの調子も良かったので、優勝を争う事はできませんでしたが、レースそのものは楽しむ事ができました。」
「みんなの声援に応えて優勝したかっただけに、ここに来てくれたファンの人たちには少し申し訳なく思っていす。ただ、今日のレースを楽しんでくれたのは間違いないと思います。ここの観衆はスペイン人ライダーだけを応援せずに、他の全てのライダーに声援を送ってくれますからね。」
「今回の成績は頑張って作業を続けてくれたチームにとってもいい結果でした。彼らには深く感謝しています。」
7位)ニッキー・ヘイデン USA レプソル・ホンダ RC212V
IRTAテストから開幕戦にかけての不調を今回のスペインでも完全には払拭できなかったニッキー・ヘイデンは、現在もフロントまわりの感触には自信が得られておらず、セッティングには苦しんだとコメントしている。
「スタートがうまくいって、最初の何周かはそこそこいい走りができていました。かなり激しく攻めて走りましたからね。あのセッティング状態では出せないくらいのペースでした。」とヘイデン。
「先頭集団に近づいて、前の連中がどうやって走っているかを見れたのは良かったんですが、そこまでに数少ないチャンスを使い果たしていました。多分、最初の何周かにタイヤを使いすぎたんだと思います。前回のカタールではレースのペースは良かったのにポジションが悪くて苦しみましたが、今回はその逆の状況でしたね。」
「これから残り2日間もここでテストができるので、短い休みに入る前に大きく改善を進めておきたいところです。未だに課題はコーナリング時のフロントまわりの感触で、特にフロントタイヤが消耗した時の挙動です。」
「チームとミシュランには感謝しています。すごく頑張ってくれていますし、いくつもの点で助けてもらいました。レースの結果はあまり良くありませんでしたが、今週は進歩もいくつかありましたので、このままトップ争いに戻れるように頑張り続けたいですね。」
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