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2007年3月30日
レース失格に落ち込むホフマン
今年はトップ5入りを目標とするプラマック・ダンティーン・チームだが、3月25日に行われたMotoGP第2戦のスペイングランプリは、開幕戦と同じく期待通りの結果とはいかなかったようだ。
■フロントタイヤに問題を抱えたバロス
昨年の1年間はSBKで戦い、今期からMotoGPに復帰して最初の表彰台をヘレスで獲得する事を誓っていたアレックス・バロスだが、レースではフロントタイヤに問題を抱えており、ブリヂストンを履いたドゥカティー・デスモセディチが得意とするストレートでの加速がうまくできずに、マシンをスピードに乗せる事ができなかった様子だ。
レース最後の2周、バロスはリズラ・スズキのクリス・バーミューレン、およびコニカミノルタ・ホンダの中野真矢選手との3台での9番手争いを行ったが、そこでは2回ほどミスをしており、最終的に9位となったバーミューレンからは0.2秒、10位の中野選手からは0.05秒という僅差でコントロールライン上を抜けており、期待外れの11位というレース結果に終わっている。
■ホフマンはマシンを乗り換えて失格
また、さらに期待外れの結果に落ち込むのは、バロスのチームメイトのアレックス・ホフマンだ。チームのホームレースに高成績の獲得を決意し、高い意欲でスペイン・グランプリに臨んだホフマンだが、レースを1周走行した時点で加速しないエンジンの不調に気がつきピットイン、レギュレーション違反に該当するマシンをスペアに変えての再スタートを行ったが、すぐにレース運営側はホフマンに黒旗を提示、チームには失格を通告した。
■マシンの交換が可能なケースとは
ちなみに、現在のルールでは、トップのライダーが1周目を終えてコントロールラインを通過する前のタイミングなら、マシンをスペアマシンに乗り換える事は許可されているが、今回はホフマン自身が1周目の走行を開始してしまっており、これが失格の原因だ。もちろん、昨年のオーストラリアGPのように、レースの途中で路面コンディションがドライからウェットに変わった時に、運営が白旗を提示した場合はこの限りではない。
11位)アレックス・バロス BRA ダンティーン デスモセディチGP7
不調だった2月のIRTAテストの時よりはマシンの改善が進んだとして、表彰台争いに加わる事に自信を示して挑んだ今回のレースを11位で終える事になったアレックス・バロスは、成績は残念だとしながらも、レースの内容には納得しており、フロントタイヤに問題がなければ6位には入れただろうと考えている。
「今回のレースは本当に期待外れの結果でしたが、出来るだけ順位を上げられるように最後まで頑張りました!」とバロス。
「スタートは完璧だったとは言えませんが、最初の10周くらいはすごく良かったですね。安定したペースで走れたので、順位を13位から4つ上げて9位にする事ができました。」
「その後はフロントタイヤに問題が出てしまいレースが難しくなりました。自分のライディングスタイルはフロントタイヤに多く負担をかける方なので、フロントの性能が落ちてくるととても苦しくなるんです。」
「それでも最後までバーミューレンと中野とバトルが出来たのは良かったと思います。クリスと接触した時には、体制をすぐには立て直せなくて、コントロールラインぎりぎりのところでシンヤに交わされてしまったのが残念でしたね。もしフロントタイヤに問題がなかったら6位以内には入れていたと思います。」
失格)アレックス・ホフマン GER ダンティーン デスモセディチGP7
レース失格という今回の結末に、アレックス・ホフマンは言葉を失っている。やる気だけは高かったという。
「今日の事を言い表せる言葉なんて思い浮かびませんよ。」とホフマン。
「今回はどうしてもいいレースがしたかったので、意識を高め、集中してレースに臨んだんですが、結局2周しか走れなかったんです!スタートしてすぐにマシントラブルで加速がうまくできない事に気がつき、ピットに戻ってバイクを変えたんです。」
「プラクティス中のレースペースが安定していただけに、本当にがっかりです。今日の最後に走った周回だけでも1分41秒9が出せていたんですよ。あのままレースを続けられていたら、10位か11位くらいは狙えたと思うんです。」
「本当に、何を言えばいいのか分かりません。とにかく今日のことは早く忘れて、次のイスタンブールのレースに集中したいと思います。」
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