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2007年7月19日
以下に、7月15日に行われたドイツGP終了後のMotoGPクラス全ライダー、およびチーム関係者のコメントを紹介する(MotoGPクラスのドイツGPレース詳細内容はこちらの記事を参照の事)。
■優勝)ダニ・ペドロサ レプソル・ホンダ・チーム RC212V
今日の結果は本当にものすごく嬉しいです。
結果が残せなかったここまでの長い期間、必死に頑張り続けてくれたレプソル・ホンダ・チームとHRCに、今回の勝利を捧げたいです。彼らがモチベーションを絶やすことなく全てのレースで常に最大限の努力をしてくれた事を大変に嬉しく思います。これでやっと彼らの頑張りもなんとか報われましたね。
自分としても、勝てなかった時でもすごい応援を常に続けてくれたファンのために、本当に嬉しく思います。
レースはとにかく順調でした。スタートがうまくいって、序盤から激しくプッシュして後続を引き離す事ができたので、トップの位置から全てをコントロールする事ができました。今日はタイヤが本当に良かったですね。何人かのライダーがタイヤにいくつか問題を抱えていた様子を見ても、ミシュランの仕事は素晴らしかったと思います。
レースの終盤は後続との差がさらに広がったので、温度がすごく高かったにもかかわらず、比較的気負わずに走りきる事ができました。年間ランキングのポイント差が少し縮まったのはいい事ですが、今回もっと重要だったのは再び自分たちが優勝できた事です。
この結果を起点にして、今後もさらに強くなりたいです。
■2位)ロリス・カピロッシ ドゥカティ デスモセディチGP7
随分長い事かかりましたが、やっと戻ってきました!
チームがすごく頑張ってくれたおかげで、レースに向けては最良と言える解決策を見つけていました。重量のバランスを変更して、よりフロントに荷重がかかるようにしてからはコーナリングに自信が持てるようになったんです。
今シーズンの前半は厳しい結果に終わりましたが、今はいい方向性を見つけたので、残りのシーズンはもっと速く走りたいです。
また、ブリヂストンのスタッフにも感謝の気持ちを伝えたいです。みんなでレースに向けて最良のタイヤ探しを頑張り、他のブリヂストンライダーたちとは違うリアタイヤを使う事に決めたんです。
レースの序盤はあまり激しくプッシュしませんでした。今回の戦略はできる限りタイヤを温存する事でしたから、マルコ(メランドリ)の後ろの4番手につけて走り、しばらくしてからリズムが持続できるのを確認して前に出ました。
終盤にニッキー(ヘイデン)が後方から迫っているのは知っていましたが、その時にはすでに十分な距離が確保できていましたね。
■3位)ニッキー・ヘイデン レプソル・ホンダ・チーム RC212V
レースウイークが最初から本当に難しい状況だったので、最終的に表彰台で終える事ができてすごく嬉しいです。
チームが一晩かけて素晴らしい仕事をしてくれたおかげでマシンの改善が大きく進んでいたんです。午前のウォームアップで走り出した時にものすごく速くなってるのに気がついたので、14番グリッドからのスタートでもレースには自信が持てました。
アッセンほどではないにしてもスタートがうまくいって、1コーナーの進入までに順位をいくつか挽回しました。ただ、その時にバイクから異音がしたので、その後の数周はマシンに問題がないかチェックするために減速せざるを得なかったんです。
でも、特にマシンに異常は見つからなかったので、また走りに集中し直して順位の挽回を再開しました。今日のタイヤの調子はすごく良かったですね。ミシュランには本当に感謝しています。
ラグナに向けていい成績を残す事ができましたが、金曜と土曜と日曜のレースウイークの3日間を通して調子が上げられるようにしたいです。金曜日は問題を抱えて終日のほとんどを無駄にしましたし、土曜日もあまり改善が進まなかったので、その影響はかなり大きかったです。
ダニはすごい走りで勝利を手にしましたし、2名のライダーが揃って表彰台に乗れたので、レプソル・ホンダ・チームのためにも本当にいい結果になりました。これからホームのアメリカGPに向かいますが、とにかくレースを楽しむつもりですし、ラグナでもいい気分が味わえるように頑張ります。
■4位)コーリン・エドワーズ フィアット・ヤマハ YZR-M1
レースの序盤は何回か転びそうになりましたし、かなり厳しかったですね。なんだかリアにグリップがありすぎるような感じがしたんですよ!
でも、時間がたつにつれて感触がどんどん良くなってきて、ヘイデンが抜き返してきた時には激しくプッシュを続けてやろうと決意しました。そこで突如して3人のライダーが前方の視界に入ってきたんですが、この時には表彰台も可能だと思いましたね。
ストーナーとメランドリが交わせたのは良かったんですが、ヘイデンに追いつけなかった事が残念でなりません。ただ、確かに表彰台に乗れていたら最高でしたが、昨日の予選の事を思えば4位にはかなり満足できます。ここでのレースの最高位ですしね。
すごく体力を消耗するレースでした。30周回を終えてチェッカーを受けるまでは身体の左側ばかりにどれだけ負担がかかっているのか把握できませんでしたが、今は肩がすごく痛いんです!
今週は全ての調子を戻そうと必死に頑張ってくれたミシュランとチーム、それにヤマハに感謝したいです。みんなが最高の仕事をしてくれましたし、午前中にマシンやタイヤの組み合わせが良くなったのは分かっていましたが、13番グリッドから4位の結果は素晴らしいと思います。
最高の気分でラグナに向かう事ができますよ!
■5位)ケーシー・ストーナー ドゥカティ デスモセディチGP7
レースの序盤はダニの真後ろにつける事ができて嬉しかったですね。コースの大部分でダニは自分よりも若干トラクションが得られていたので、自信を持って各コーナーを攻めている感じでした。だから今回は彼の前後にくっついて走る事に集中し、レースの最後まで様子を見るつもりでした。
最初からあまり激しく攻めたくありませんでした。ゆっくりと背後のメランドリとは差を開きながら、終盤のためにタイヤを温存していたんですが、そこで運悪くリアのグリップが少しなくなって同じペースを維持できなくなり、集団から後退する事になりました。でも、結果は5位でしたね。今日はダメージを最小限に抑える訓練みたいでした。
ダニ(ペドロサ)の走りはすごかったので、今日のレースではとても手が届きませんでした。レースの終盤にかけては、マルコとジョンが何ヶ所かでは自分よりもグリップの状態が良さそうでしたが、なんとか彼らとの戦いを制して5位を獲得できたので、余分にポイントを得る事ができて良かったです。
結果にはちょっとがっかりです。レースウイーク中の理屈からいけばですが、少なくとも楽に2位にはなれると思っていましたからね。だから次のレースまでにはもっと強くなれるように、自分たちの弱点を解消しておきたいです。
●ドゥカティーMotoGP監督:リビオ・スッポ
ロリスが上位の争いに復帰する事ができて、さらに表彰台に戻ってこれた事を大変に嬉しく思います。ロリスはケーシーとは異なるリアタイヤを選びましたが、あのタイヤはロリスの走りと非常に良く合っていたようですね。
ケーシーは彼の今日のマシンの性能を最大限に引き出せるように頑張りました。彼はレースウイーク中の全てのセッションでトップを飾っていましたから、これは表彰台に等しい活躍だったと思います。
■6位)マルコ・メランドリ ホンダ・グレッシーニ RC212V
スタートがうまくいって、その後はあまり無理する事なくストーナーについて行く事できました。バイクの調子はすごく良かったんですが、ペドロサのペースが信じられないほどに速かったですね。
一度ストーナーを交わした後、残り10周くらいでタイヤが終わってしまい、そこからはペースを維持してレースを完走できるように頑張りました。ケーシーから5位を取り戻そうかとも思いましたが、リスクがちょっと高すぎました。
でも、また上位で戦えるレベルに戻れて満足です。今日は表彰台も狙えましたしね。ここでは大きく前進する事ができましたから、新しいパーツをここに持ち込んでくれたホンダには改めて感謝の気持ちを伝えたいです。
エンジンは以前のものよりずっと扱いやすいので、自分のライディング・スタイルに合う形でスロットル・ワークができるようになりました。
この調子でまた来週もレースがしたいですね。それにラグナ・セカで再び走れるのがすごく楽しみです。あそこは自分たちのバイクの特性にも合うし、ブリヂストンとも相性がいい筈です。
■7位)ジョン・ホプキンス リズラ・スズキ・MotoGP GSV-R
スタートがうまくいって、1コーナーでのポジション争いの後はトップ集団の連中と一緒にうまく前に抜け出す事ができました。
いいリズムはつかめましたが、数回ミスをしてしまい、前を行くライダーたちに少し距離を空けられました。そこからは頑張って、まだラップタイムが稼げるうちに、できる限りスムーズに走るように心がけました。すぐに大変な状況になる事は分かっていましたからね。長くて暑いレースですから。
残り7周くらいのところでタイヤにいくつか問題が出てきました。タイヤ側面のエッジにグリップがなくなって、特に左コーナーが本当に苦しかったです。そこからメランドリやストーナーとのバトルに突入しましたが、はっきり言ってレースの終盤は今までで一番奇妙に感じました。リアのグリップがなくなってしまい、雨の中を走るのよりも難しかったんですよ。
ランキングは4位を維持して後続との差が少し広がりましたから、今はアメリカに行くのが楽しみです。自分の力を全て出し切って戦いますよ!
■8位)アンソニー・ウエスト カワサキ ZX-RR
今回の結果には本当に満足です。自分の目標は1レースごとに順位を上げていく事ですから、今週はそれを達成できました。
しかし厳しいレースでしたね。たくさんの人たちが転びましたし、高温のために路面のグリップがあまり良くなかったので、自分の思い通りに攻めて走る事はできませんでした。
しばらくはヘイデンの後ろを走っていて、彼がエドワーズに迫って最後に交わすまでは自分の走行ペースも引き上げられていたんですが、危うく転びそうになりました。5コーナーの進入でフロントを失ってしまい、でもその時に自分のひざでなんとかマシンを立て直す事ができたので、走り続ける事ができてラッキーだったと思います。
そこで少し後退したのでコーリンに追いつこうと頑張りましたが、タイヤを温存しなければいけなかったので思い通りの速さでは走っていません。タイヤが不安でしたが、最後まで持ってくれたので完走ができて良かったと思いますし、順位にも満足です。
■9位)アレックス・ホフマン ダンティーン デスモセディチGP7
自分にとってはすごく難しいレースでした。気温が高いのと手が痛み出した事の両方が原因です。
本当に疲れましたが、それと同時に最終的なレースの結果には満足できています。外科手術を受けたのが1週間前ですから、レースに参加できるかどうか不安でしたからね。
スターティング・グリッドの順位はかなり辛いものでしたが、レースの序盤には集団の中に入っていい走りができたと思います。最終ラップではさらに激しくプッシュしようと思いましたが、残念ながら今日は特にリアタイヤにいくつか問題があって無理でした。グリップがあまり得られなかったんです。
これから数日間だけ休んで、ラグナ・セカにはもっといい体調で臨めるようにしたいと思います。
■10位)ミッシェル・ファブリツィオ ホンダ・グレッシーニ RC212V
この結果には満足です。自分の目標はトップ10入りでしたからね。体力的にきつい上に、全体のペースもすごく速かったので本当に厳しいレースでした。
厳しいシーズンを過ごしている時でしたから、この素晴らしい経験は、本当に思いがけないボーナスでした。
●ホンダ・グレッシーニ・チーム監督:ファウスト・グレッシーニ
マルコは素晴らしい走りを見せてくれました。本当にいいレースができていたので、もう少し上の成績が残せなかった事だけは非常に残念です。
彼はトラブルを抱えてからは思い通りに激しく攻める事ができなくなり、他のライダーに追い抜きのチャンスを与えてしまいました。ただ、マルコは今日のレースの主役の1人でしたから、その活躍には大変に満足です。
ファブリツィオも良く頑張ってくれたと思います。彼は終盤にはかなり速いタイムも記録しましたので、彼にこのチャンスを与える事ができて本当に良かったです。
また、トニができる限り早く現場に復帰する事を、私たちは常に願い続けています。
■11位)クリス・バーミューレン リズラ・スズキ GSV-R
スターティング・グリッドでクラッチの調子が悪くなり、ギアを入れた状態ではバイクの動きを抑えきる事ができない状態でした。
じりじりと少しずつ前に進んでしまうので、ジャンプスタートにならないように誰よりも最後に出発したんですが、シグナルが変わる前にスタートラインを越えてしまっていたんです。結局自分ではどうする事もできませんでした。
ピットスルーのペナルティー後はひたすら周回を重ねてポジションを挽回しようと頑張りました。タイヤにはすごく難しい路面状況でしたが、スタートの事を思えばかなりいいポイントは獲得できたと思います。
今回の経験で自分もチームも色々学ぶ事ができましたから、これからラグナに向かって去年は大丈夫に思えた結果を今回こそは獲得できるか確かめます!
●リズラ・スズキ・チーム監督:ポール・デニング
今日はチームにとって最良の日とは言えませんでしたが、本当に激しい接戦の中で2名揃ってポイントを獲得する事ができましたね!
クリスにとっては忘れた方がいい一日です。今回のジャンプスタートは彼のミスではありませんし、ピット・スルーのペナルティーを受けた後は、他のほとんどのブリヂストン・ライダーが抱えていたグリップ不足の問題に彼も悩まされていました。
ジョンはトップ集団の中で戦えそうな雰囲気でしたが、レース終盤にはケーシーとマルコとの3人揃って明らかにグリップが得られれていない状態での非常に奇妙なバトルに巻き込まれてしまいました。
リズラ・スズキはタイヤの性能に関しては全く文句はありません。第1に、ブリヂストン・ライダーが今回も表彰台を獲得していますし、第2に、ブリヂストンは今シーズンを通してタイヤの性能を非常に高めてくれていますから、今回の結果も確実にいい方向に反映されるからです。次戦のアメリカでは高い成績が期待できる筈です。
■12位)カーチス・ロバーツ チーム・ロバーツ KR212V
本来の加速性能がまだ出せていないように感じました。恐らくクラッチの滑りか、他の何かの問題を抱えていたんだと思います。
自分のできる限りの力で頑張って走っていたら、みんなが次々と転び始めたので、最終的には12位でレースを終える事ができました。これでまたチームのポイントを増やせたので、スタッフのためには貴重な成績でした。
それに今は次のラグナ・セカが本当に楽しみです。あのコースは最初から良く知っているっていう、それだけの理由なんですけどね。コース学習を続けなくて済むのはかなり有り難いんです。
少なくとも、あそこならライン取りは分かっています。毎週他のライダーはコースを良く知っていて、自分だけは知らないって状態でしたからね。それに新型バイクがものすごく楽しみなんです。チームは大きく改善を進めてくれていると思いますよ。
今はバイクに色んな制限がある状態ですから、新型シャシーがそれを解消していてくれると嬉しいですね。週末の最初からもっと上のポジションにいたいし、レースもずっと高い順位で終わりたいです。ホンダは世界で一番の4ストロークエンジンを作る事で知られていますし、父のチームは素晴らしいシャシーを作る筈ですし、ミシュランは最高のタイヤを作る会社ですから、これらのメンバーと一緒に走る訳ですからね。
だから今はそれらを総合的なパッケージとして機能させる必要があるんです。きっと去年のチームの状態にはもっと近づけると思いますよ。
●チーム・ロバーツ監督:チャック・アクスランド
彼はいいタイミングでレースに出場していると思いますよ。
今日は本当に変なレースでしたね。前を奪い合うバトルというよりも、タイヤもしくはマシンの耐久レースって感じでした。
カーチスのタイムはレースを通して一貫していました。タイムをもう1秒、または1.5秒さらに削れるマシンに仕上げなければいけませんが、今の改善状況がさらに進めば、そう遠い話ではないでしょう。いくつかの点で進歩はしていますし、ここ何戦かのレースで情報も集まりました。
カーチスが自分の知っているコースでどのくらいやれるかが興味深いですね。彼は大きな進歩を見せるでしょうし、同時に新型シャシーもうまく機能して欲しいものです。私たちにとってはかなり楽しみなレースですよ。
■13位)玉田誠 ダンロップ・ヤマハTech3 YZR-M1
最初から最後までバイクにいい感触が得られなかったので、かなりがっかりなレースウイークでした。やれる事は全て試しましたが快適に走れる事は全然なくて、いいリズムもつかめていません。
レースでも状況は全く変わらなかったので、ピットに戻ってタイヤを変えてみて、もっと自信を持って激しくプッシュできるようにならないか確認しましたが、その後走ってもやっぱりいい感触は得られませんでした。
今回のレースウイークの内容については真剣に考えなければいけません。次戦のアメリカでは今回の経験を活かせるようにしたいです。
■14位)カルロス・チェカ ホンダ・LCR RC212V
何が起きたのか分からなかったし、転んだ事に驚きました。12コーナーに進入した時に少しイン側に入りすぎてしまい、それでフロントを失ったようです。
転倒は別にして、バイクの調子はプラクティスの時ほどに流れるような感覚はなかったにしても、悪い状態じゃありませんでした。午後のウォームアップの時も含め、新型シャシーには多くのセッティング変更を加えてあります。
今回の原因を把握するのはまだ困難な状況ですが、今は前向きな姿勢のまま、次週のアメリカGPに備えたいと思います。
■DNF)ランディ・ド・ピュニエ カワサキ ZX-RR
何が起きたのか分かっていません。エンジンの調子が残り2周のところで悪くなりましたが、何が原因なのかは不明です。
レースの中盤はフロントが大きく暴れる感じでしたが、自分のラップタイムがそんなに良くなかったのはそれが理由です。バイクをコントロールするのが難しい状態でしたが、ポジションはキープしようと頑張っていました。
そこから10周くらい走ってからは、リアがコーナーの進入と中間付近と出口で激しく滑り出しましたが、まだ完走はできると思っていました。でも結局、残りの2周に向けてコントロールラインを過ぎた直後にリタイアする事になってしまい、本当にがっかりです。
●カワサキ コンペティション・マネージャー:ミハエル・バルトレミー
難しいレースでした。
ここに来る前は、今週は多分もう少し上の成績が狙えるだろうと考えていましたが、考えが甘かったようです。
まだランディーのテクニカル・トラブルの原因は分かっていませんが、彼には本当に残念な結果になってしまいました。どうも今日だけはいくつかの面でミシュランの方がブリヂストンよりも優位な点が見受けられましたね。
その中でアンソニーは素晴らしい仕事をしてくれました。いいラップタイムを記録して8位を獲得しましたからね。ええ、確かにここでの戦いは楽ではありませんでしたが、チームは大変に頑張ったと思いますので、気分的には満足ですよ。
■DNF)中野真矢 コニカミノルタ・ホンダ RC212V
スタートがうまくいって何人かのライダーを1周目に交わす事ができました。
路面温度が高かった分それほどペースは速くなかったので集団の中について行く事はできましたが、5ラップ目をすぎたところで問題が発生しました。
エンジンが出力不足になったような感じがして、1度は止まりかけました。その後また動き出したので前方のライダーを追いかけようとしましたが、そこで再び同じ問題が発生したんです。
最終的には周回を重ねる毎にエンジンのパワーが落ちていったので、残り11周のところでピットに戻りました。タイヤ選択がすごく良かったので本当に残念ですし、運がなかったと思います。
次週のラグナ・セカでは、チームの頑張りに値する結果が得られる事を願っています。
●コニカミノルタ・ホンダ・オーナー:ジャンルカ・モンティロン
今日はここまでの今シーズンの中で一番高い成績が狙えるところでした。
シンヤはスタートをうまくきめましたが、ロッシとヘイデンに交わされてポジションを落としています。その後はいいリズムを維持していましたが、5周目をすぎたところでテクニカルな問題に悩まされ始めました。
今日のレースの勝利者と同じタイヤをチームは選んでいたので、タイヤの選択は正しかった筈ですから残念です。
今日はシンヤはトップ8に入る事ができた筈ですが、私たちは今シーズンはあまり運に恵まれていません。重要なのは、ここでは改善がいくつか進んだ事と、次のレースまでにたった7日間しかない事です。要するに、夏休みの前にいい結果を残すチャンスはまだあるという事です。
ダニ・ペドロサとホンダの勝利を見る事ができて今日は良かったと思います。私たちのシーズン後半に希望を与える結果ですからね。
●コニカミノルタ・ホンダ技術責任者:ジュリオ・ベルナルデッレ
シンヤのスタートはこのシーズン中で最高のものでした。ですが、5ラップ目にシンヤはテクニカル・トラブルに見舞われてしまい、私たちには運がありませんでした。
最初彼はリアタイヤにオイルが付着したと思ったようです。ほとんどハイサイド寸前の状態でしたからね。その後も数周を頑張って走りましたが、彼がピットに戻った時にチームはレース続行を危険だと判断しました。
現段階において、何が原因だったのかは判明していません。
レースタイヤの選択と、昨日見つけたサスペンションのセッティングが正しかっただけに本当に残念でなりません。シンヤは午前中にペースがとても安定していましたから、今回はいいレースができると思っていました。
ラグナでは幸運に恵まれるように祈りましょう。
■DNF)アレックス・バロス ダンティーン デスモセディチGP7
今日の結果は本当に残念でした。
このレースウイーク中は怪我を負いながらも3回のフリー・プラクティスを通していい走りができていましたから、今日はいい結果を期待していました。
スタートはすごくうまくいきましたが、数周を走ったところで何かあまり良くない感じがしていました。今日はタイヤの調子があまり良くなかったし、手の具合も難しい状態だったんです。恐らく、この2つが組み合わさって今回の転倒を招いたんでしょうね。
このレースには全力を注ぎ込んで走りましたが、やはり体調があまり良くありませんでした。今は麻酔がどんどん切れてきていますから、患部の痛みがさらに激しくなっています。ラグナ・セカまでには仮に一部分だけでも回復が進んで欲しいところです。
●プラマック・ダンティーン・チーム監督:ルイス・ダンティーン
ホフマンは手を手術したばかりでしたし、バロスには金曜日の事故がありましたから、今回は難しいレースウイークになりました。
ドイツに到着するまではずっといいレース結果を期待していたんです。トップ5入りを期待しましたが、残念ながらそれは不可能でした。ホフマンの結果には大変に満足しています。ただ、チームはもっと上の結果が欲しいんです。
まだ連戦は終わっていませんから、今はアメリカに目を向ける時です。次戦では高い結果を狙いたいですね。
■DNF)バレンティーノ・ロッシ フィアット・ヤマハ YZR-M1
残念ながら今日はミスをしてしまいました。チームとヤマハ、それにもちろん全てのファンの皆さんに謝りたいです。
スタートでいくつか順位を落としてしまいました。プッシュするにはもう1周は走り切っておく必要があったんですが、全ての感触がすごく良かったんです。
ド・ピュニエを交わすのは難しかったですね。彼はこのコースの一番いい追い抜きポイントですごく速かったんです。最終的にはこっちから動いて最高の追い抜きができたと思った瞬間、ミスをしてフロントを失いました。
今日のパッケージはものすごく調子が良かっただけに本当に落ち込んでいます。ストーナーとのポイント差を大きく縮めるチャンスをみすみす無駄にしました。ペドロサとコーリンの走りからも見てもミシュランが最後まで好調だったのは確実ですから、彼らと最後まで戦えなくて本当に悲しいです。
幸いストーナーは5位でしたから、もっと最悪な状況があった事を思えばポイント差はまだ助かった方だと思います。
今の気分はとにかく最悪なので、次のレースまで7日しか間がないのがすごく嬉しいです。ただ、アメリカへの意欲はすごく高いですよ!
●フィアット・ヤマハ・チーム監督:ダビデ・ブリビオ
コーリンを祝福したいと思います。いい結果を残す事ができて、彼にとってもチームのスタッフにとっても大変な励みになりましたから、ホームのラグナ・セカにも自信を持って挑めることでしょう。
今週はミシュランが素晴らしい仕事をしてくれたおかげで、タイヤはレースの最後まで持ちました。
その一方で、バレンティーノについては非常に残念な結果でした。ポイントを挽回するチャンスを逃す事になった訳ですからね。しかしながらこれがレースですし、自分たちのパッケージは大変に好調ですから、彼にはたったの1週間後に再チャレンジの場面が訪れる事になります。
今日の結果から、チームは2倍の戦闘意欲をラグナに向けて抱きました。
■DNF)シルバン・ギュントーリ ダンロップ・ヤマハTech3 YZR-M1
どう控えめに表現しても、ものすごく落ち込んでいるとしか言えません。予選でいい順位を取った後でしたから、すごくいい結果が今回は残せると期待していたんです。スタートがうまくいって、さらにコーリン・エドワーズとも激しい加速競争ができたのでものすごく自信も深まりました。
でも、4ラップ目の終盤の最終コーナーに差し掛かった時に、エンジンの回転数がものすごく低くなっている事に気がついたんです。その影響で大回りになって汚れた路面の方に流れてしまい、リアが滑ってハイサイドを起こしました。
今できる事は今回のレースの事をさっぱり忘れて、次戦のラグナ・セカで好調だった流れを取り戻す事です。
●ヤマハTech3チーム監督:エルベ・ポンシャラル
今週の結果には非常にがっかりです。ここでは去年に優勝者から僅か17秒しか差を空けられずに最高位を獲得していましたから、今年も非常に高い結果に期待していたんです。
それにシルバン(ギュントーリ)も予選で彼の最高位となる9位を土曜日に獲得していましたから、今回のレースでの結果は非常に受け入れがたいものになりました。
最近のシルバンはスタートがあまり良くないので、それを挽回しようと激しくプッシュしていく事は予想しましたが、ザクセンリンクは非常に狭いコースなので、一度ラインを外れると痛い目を見るんです。不幸にして今回はシルバンがそれを経験してしまいました。
マコトについてはレースウイークを通してずっとペースが上がらないし、いったい何があったのか分からない状態です。チームの全員が必死になって彼に最高のパッケージを提供しようと頑張ったのですが、みんな非常に困惑しています。
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