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2007年7月13日
カワサキがジョン・ホプキンスとの来期契約を、ヨーロッパ現地時間の7月12日夕刻に正式に公表した。ホプキンスとの契約は2008年からの2年間だ。
なお、今回の発表の中でカワサキは、さらにもう1つの大きな発表がアメリカGPの数日後に行われる事も予告している。その発表とは、ホプキンスのチームメイトとしてさらにもう1名、MotoGPのレース優勝経験者との契約完了の報告だ。
■ホプキンスはカワサキと2年契約
ジョン・ホプキンスのマネージメント会社とカワサキのコンペティション・マネージャーであるミハエル・バルトレミーが、2年間の契約を欲しがっていたジョン・ホプキンスとの交渉を開始したのはここ数週間の事であり、各チームから多くのオファーを当時受けていたホプキンスとの交渉は簡単ではなかったとバルトレミーは語っている。
最終的にホプキンスはカワサキとの2年間の契約にサインをしており、2002年にWCMレッド・ブルヤマハでのMotoGPクラスデビューを飾り、その翌年から今年までの5年間をスズキのライダーとしてすごした24歳のアメリカ人ライダーであるジョン・ホプキンスは、来年の2008年シーズンからはライムグリーンのマシンで戦う事が決定した。
■ホプキンスのチームメイトはMotoGPのレース優勝経験者
またバルトレミーは、ホプキンスの来期のチームメイトとなるMotoGPのレース優勝経験者との交渉がほぼ完了段階にある事も今回の発表の中で明かしており、この2名を含む2008年度の体制発表を、来週のアメリカGPの数日後には発表したいとしている。
今期に入りカワサキからオファーを受けたライダーは、一般に知られている限りでは、今回契約の発表があった現リズラ・スズキのジョン・ホプキンスの他は、現ドゥカティーのロリス・カピロッシと現グレッシーニ・ホンダのマルコ・メランドリの2名だ。
■ホプキンスとカピロッシ、場合によりド・ピュニエを含む3台体制?
カピロッシとメランドリは共にMotoGPでのレース優勝経験者である事から、今回の発表内容にはどちらも該当するが、メランドリのドゥカティー行きがこの数週間で濃厚になったとする情報が英国のロードレース誌であるMCNなどから紹介されている事から、カピロッシが来期のホプキンスのチームメイトと見るのが自然な流れかもしれない。
(★より最新の図はこちらの記事を参照)
なお、バルトレミーは今回の発表の前日の7月11日には「来期は3台目をフル参戦させる可能性がある」との公式コメントを発表しており、この場合はすでにカワサキとの2008年度の契約延長を交渉中と噂されるランディー・ド・ピュニエが、3台目のNinja ZX-RRに乗る可能性もあるようだ。
■バルトレミー「カワサキの現状は1年前とは異なる」
今回ジョン・ホプキンスとの2年間の契約を完了した発表したカワサキのコンペティション・マネージャーであるミハエル・バルトレミーのコメントを以下に紹介する。
「これまでにもジョンには目をつけていましたので、彼が2年間の契約希望を提示している事を聞きつけてから、すぐに何一つ躊躇する事なく彼との交渉を開始しました。」とバルトレミー。
「交渉は簡単ではありませんでした。ジョンはおそらく現時点のパドックにおいて最も多くの提示を受けている存在でしたからね。私たちは自分たちの手の内を全て彼に公開しましたが、その結果として、彼がカワサキへの参加を決断してくれた事を大変に嬉しく思っています。」
「ジョンはレースを勝利するのに必要な能力と決断力を兼ね備えたライダーです。しかしながら、昨年までの彼は、その能力を活かす事ができるマシンに恵まれなかったのかもしれません。」
「私はカワサキのNinja ZX-RRの乗るジョン・ホプキンスが、来年のトップライダーの1人になる事に強い自信を持っていますし、彼が持つ本当の能力と、Ninja ZX-RRの性能の両方をフルに発揮できる事に本人が気がつく時が楽しみでなりません。」
「私にとって、ジョンがカワサキに今後の2年間加わる決断をしたという事実は、新生チームとNinja ZX-RRがここまでにどれだけの成長を遂げたかを示す指針になりました。今から1年前の私たちにはジョンほどのライダーを獲得できる立場も魅力もありませんでしたが、現在は状況がすでに違っています。」
「私たちはカワサキがプロフェッショナルなチーム体制を持ち、Ninja ZX-RRがトップレベルで戦えるパッケージに仕上がった事をここまでに証明してきましたが、この結果として、私たちは来期のジョン・ホプキンスのチームメイトとなる実績あるMotoGPでのレース優勝経験者とも、契約を交わす準備を進める事ができています。」
「2名のトップライダーと契約して2008年の私たちのバイクに乗せる事をカワサキは常に最優先の目標として掲げてきましたが、チームの信頼感を高めてくれた日本で働く同僚たちのおかげで、夏休みを前にしてその目標はほぼ達成に至りました。」
「来期に向けてのライダー体制が正式に決定した後は、私たちは現在のチーム体制を細かく見直し、来期の2名のライダーたちをサポートしていく上で何か大きく改善できる点が見つからないかを探って参ります。」
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