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2007年7月12日
現在ランキング11位につけるプラマック・ダンティーンのアレックス・ホフマンは、今回のドイツGPがホーム・グランプリとなるMotoGP最高峰クラスでただ1人のライダーだ。
■不運続きのホーム・グランプリ
ホフマンは過去2年間、このホーム・グランプリでは連続してレースの序盤にトラブルに見舞われるという不運を経験している。カワサキに所属していた2005年は同チームからワイルドカード参戦していたオリビエ・ジャックに接触される形となり共にオープニングラップの1コーナーでリタイア、ダンティーンに移籍してダンロップを履いていた2006年にはやはりオープニング・ラップ中にメカニカル・トラブルに見舞われてリタイアを喫しており、この2年間のレースでの合計周回数は2周に満たない。
■今年こそ最高のパッケージで地元ファンに実力を見せたいホフマン
この2年間の不運にフラストレーションを抱えたホフマンは、当然今回のドイツGPには例年よりも遙かに高い期待を抱いているようだ。不運以外にも、昨年はダンロップタイヤでの戦いに苦しい思いを経験しただけに、今期は絶好調のブリヂストンタイヤとデスモセディチGP7という最高のパッケージを駆使して、フランスで獲得した自己最高位の5位という好成績を、地元ファンの前で華やかに再現したいところだ。
■シーズン前半戦はチームの期待に完全には沿えなかったバロス
また、昨年はSBKで1年を戦ってから今期のMotoGPに復帰したホフマンのチームメイトであり、現在ランキングの8位につけるアレックス・バロスは、今年は毎回レースで表彰台を争うというチームの目標を双肩に担ってここまでのシーズン前半戦を戦ってきたが、過去9戦中に表彰台を獲得できたのはイタリアGPの一回きりだ。
■得意のザクセンリンクで表彰台が欲しいバロス
2000年のドイツGPでは500ccクラスでバレンティーノ・ロッシとの接戦を抑えて勝利し、2004年にはMotoGPクラスでも表彰台を獲得しているバロスにとって、ザクセンリンク・サーキットは得意のサーキットの1つと言えるようだ。バロスも燃えるチームメイトと同じく、ザクセンリンクでのチーム目標の達成を狙う。
■ルイス・ダンティーン「これからさらに成績は上がる筈」
プラマック・ダンティーンのチーム監督であるルイス・ダンティーンは、前半戦のチームの成績は完全に満足できるものではないとコメントしている。今期の最強パッケージと噂されるドゥカティーとブリヂストンのパッケージの性能を使い切れば、シーズン後半はさらに上の成績を狙っていけるとダンティーン監督は考えているようだ。
「今回のレースからシーズンの後半戦がスタートします。」とダンティーン監督。
「ここまではとてもい戦いができたと思っています。シーズン序盤には不運な状況もありましたが、ムジェロでは表彰台を獲得しましたし、その他にも高い成績を何回か記録しました。」
「もちろん完全に満足できている訳ではありませんし、今後はもっと上の結果を狙っていきます。シーズンの後半で成績がさらに上がるのは確実でしょうし、今回のドイツで実際にそれを示す事ができれば嬉しいですね。」
「ドゥカティーとブリヂストンのパッケージングは非常に強力ですから、これからもチームは高い成績を目指して頑張り続けます。」
■ホフマン「ファンへの感謝の気持ちをレースの結果で示したい」
今年こそホーム・グランプリを最後まで走りきりたいアレックス・ホフマンが狙うのは、完走だけではなく地元ファンにプレゼントしたい好成績だ。ザクセンリンクでの戦いには、アッセンのレース中に経験した右腕の不調を完全に治して挑みたいとホフマンは高い意気込みを示す。
「今回は年間シーズンの中で自分にとっては最も重要なレースです。ドイツは自分のホームGPですから、例年通り意気込みは高いですよ!」とホフマン。
「ザクセンリンクでは絶対にいい走りを見せたいので、全力で好成績を狙っていきます。前回のアッセンではレースの序盤までは良かったのに途中で右腕がけいれんして思い通りに走れなくなってしまいました。でも、この1週間の休みで体調は100%の状態に戻ると思いますから、ザクセンリンクでは目標を達成したいです。」
「あそこでは多くのファンや友人が自分を応援してくれますから、彼らへの感謝の気持ちをレースの結果で示したいと思います。」
■バロス「ドイツではトップ5入りが目標」
第6戦のイタリアではチームの願いだった表彰台復帰を果たして安堵のため息をもらしたアレックス・バロスだが、その後のレースウイーク中の悪天候などの影響もあり、好感触が得られるようになったマシンの状態に反して前回のアッセンまでは予想通りの結果が得られていないという。バロスは今回のドイツでは好調なマシンの状態を結果に反映し、トップ5入りが狙いたいとしている。
「今回のドイツに向けての準備は万全です。アッセンの結果は残念でしたが、ここではトップ5入りを狙って全力を尽くします」とバロス。
「ザクセンリンクは自分の好きなサーキットの1つです。過去にはいつも速く走る事ができていましたからね。特に2000年は優勝しましたし、2004年にも表彰台を獲得しています。」
「今年の成績にも期待していますが、どのレースも結果の予想は困難です。いい成績が取れると確信した時には全く結果が残せなかったり、全然だめだと思っている時に目的を達成したりと、先が見えませんからね!」
「でも自信はあります。バイクとタイヤのパッケージ全体に好感触が得られていますし、チームもすごく頑張ってくれいますからね。今回はいいレースをして自分の期待通りの成績を獲得したいです。」
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