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2007年5月16日
前回の中国GPで右腕を負傷し、今週末のフランスGPを欠場して来月初旬のイタリアGPからの復帰を目指す事を先日発表したオリビエ・ジャックの代役ライダーとして、カワサキ・レーシング・チームからルマンのレースに出場するライダーが決定した(ジャックのルマン欠場に関する記事はこちら)。
■ジャックの代役ライダーはフォンシ・ニエト
カワサキ・レーシング・チームの本日5月16日付けの発表によれば、オリビエ・ジャックの代役を今週のフランスGPで務めるのは、元MotoGP250ccクラスのライダーであり、現在はSBKのカワサキPSG-1チームで活躍するスペイン人ライダーのフォンシ・ニエトだ。
■ルマンでは250cc時代に優勝経験を持つ名門ニエト家の系列
フォンシ・ニエトは2000年にMotoGPの殿堂入りを果たした小排気量の連続王者としても知られるアンヘル・ニエトの甥であり、その従兄弟にあたるパブロ・ニエトは現在MotoGP125ccクラスにブルセンス・アプリリアから出場している。
現在SBKのランキング13位につけるフォンシ・ニエトは、2002年のフランスGPではMotoGP250ccクラスで優勝を経験しており、彼が今回初めて経験するMotoGP最高峰クラスでも、得意のルマンで素速く800ccのNinja ZX-RRに慣れてくれる事にカワサキ・レーシング・チームのスタッフは期待している様子だ。
■フォンシ・ニエト「800ccマシンの乗り味が楽しみ」
カワサキから白羽の矢を立てられ、初めて経験するMotoGPクラスが非常に楽しみだとするフォンシ・ニエトは、予想外の機会を喜ぶと同時に、尊敬するオリビエ・ジャックがホームレースを欠場する事については残念な事態だと述べた。
「今週はカワサキ・レーシング・チームで走れる事がものすごく楽しみです。カワサキには私が2年前に彼らのライダーになってから大変に良くしてもらっていますし、今はカワサキに対する感謝の気持ちでいっぱいです。」とニエト。
「ただ、私はオリビエを深く尊敬していますので、今回は彼の代役として参加する事態を非常に残念に思います。どのライダーも代役としてその穴埋めを務める事を好みませんが、時としてこういう事は起こります。」
「私はルマンを非常に詳しく理解しています。ストップ・アンド・ゴーが特徴ですが難しくはありませんし、自分にとって好みのサーキットです。250ccクラスに出場していた2002年には優勝しましたが、もちろん、今回はそう簡単にはいかない事は理解しているつもりです。」
「今はもう250ccマシンには乗っていませんし、スーパーバイク選手権への参加を機に自分のライディング・スタイルを変える事になりました。まだMotoGPバイクがどんな感じなのかは分かりませんが、自分にとっては間違いなく素晴らしい経験になる筈です。」
「初めて経験するカテゴリーに初めてのバイク、それに初めてのタイヤ・・・と新しい事ばかりです。それらに最大限の速さで慣れなければいけませんが、現実的に言えばたった2日間に全てを習得する事はほとんど不可能に近いでしょう。しかしながら、Ninja ZX-RRの800ccマシンに挑戦する事が今は本当に楽しみです。多くの人が今期のマシンは250ccの乗り味に近いと言っていますからね。」
「いずれにしても忙しくなりますが、チームのためにレースウイークを通して全力で働き、完走を目指したいと思います。私を信用して下さった方々を失望させないためにも精一杯頑張ります。」
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