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2007年4月19日
前回のヘレスのレース後のテストでは新型シャシーなど、RC212Vの新たなパーツを多く検証したホンダ・ワークスが、そこで得た重要なデータをこの3週間の間にレース用マシンに反映し、一年ぶりのイスタンブールに戻ってきている。
■ヘレスのテストと990cc時代のデータを元にタイヤを申告
他のチームと同じく、レプソル・ホンダチームにとってもイスタンブールサーキットは新型800ccマシンを走らせる上で未知のサーキットだ。本日4月19日の現地時間の夕方5時までに、ミシュランとレプソル・ホンダのスタッフは明日からの3日間のレースウイーク中に使用する1ライダーあたり31本の全てのタイヤを、前回のヘレスでのテスト結果や過去の990cc時代のデータを元に申告しなければならない。
■昨年のレース終盤の雪辱を果たしたいペドロサ
カタールの開幕戦では3位表彰台、前回のヘレスでは2位表彰台を獲得し、現在はランキング2位につけるドゥカティーのケーシー・ストーナーと同ポイントのランキング3位につける好調のダニ・ペドロサは、昨年のイスタンブールでの失敗を繰り返さずに、高い成績を獲得する決意を固めている様子だ。
ペドロサはMotoGPクラスデビューイヤーの3戦目となった昨年のイスタンブールでは、9番グリッドから好スタートを見せてトップ集団でレースをリードしたものの、終盤に10コーナー付近で転倒を喫し、残念な14位に終わっている。現在のペドロサの勢いを持ってすれば、彼の希望通り、確実に昨年の雪辱を高い成績を持って果たす事ができるだろう。
■今度こそトップ争いに加わりたい不調のチャンピオン
また、好調なチームメイトをよそに、過去2戦は自他ともに認める不調に苦しんだ今期のディフェンディング・チャンピオンである現在ランキング6位のニッキー・ヘイデンは、前回のヘレスのレース後のテストをセッション終了ぎりぎりまで走り込み、改良型のシャシーとサスペンションの調整を行って、今回のイスタンブールで有益となる貴重なデータを収集した。
IRTAテスト中に抱えたフロントまわりの感触が正しく得られないという問題を開幕後の2戦でも抱え続けたヘイデンだが、ヘレスで調整したマシンの状態には好感触を示しており、過去2年連続して3位表彰台を獲得しているイスタンブールでは、再びトップ争いに加わる事への意欲を燃やしているようだ。
■ペドロサ「去年のような事がないように」
昨年の苦い経験もあり、今年はイスタンブールでトップを走りきりたいダニ・ペドロサは、まだ800ccマシンでは一度も走行していないサーキットでのタイヤ選びに若干の緊張感を抱いている様子だ。今日の天気予報を見て、最終的な戦略を決めたいとペドロサは語っている。ちなみに、週末のイスタンブールの天候は、現地の天気予報によれば3日間を通して晴天だ。
「レースに向けての心構えはもう万全ですよ。長い休暇でしたからね。全てのライダーたちが今週末のレースをすごく楽しみにしていると思います。」とペドロサ。
「カタールやスペインの時とは異なり、このサーキットでは新しい800ccマシンを一度も試した事がありません。だからバイクやタイヤなどパッケージ全体の調整について、誰もが同じような不安を抱えている筈です。」
「まずは天気が自分たちの望み通りに作業を進めさせてくれるかどうか、そして全てのセッションを有効に使えるかを確認したいです。去年は本当に寒い気象条件でしたから、今年はもう少し暖かくなって欲しいですね。」
「イスタンブールは2つか3つのコーナーにギャップが少しあるくらいで、路面がとても滑らかですし、アスファルトのグリップもすごくいいです。」
「今年は去年よりも予選でいい結果を残したいし、レースでも高い成績を狙いたいと思います。去年は低いポジションからのスタートを挽回してレースをリードしたのに、終盤に転んでまた後ろに戻る羽目になっちゃいましたからね!だからもっと高い結果を残しておきたいんです。」
「新タイヤレギュレーションがありますから、実際どうなるかはなかなか予想がつきにくいです。木曜日にミシュランと行うミーティングの結果と、天気予報にタイヤの計画は左右されますね。それからリスクを冒すか、安全策を取るか、戦略を検討します。」
「誰にとっても面白い週末にはなると思いますよ。」
■ヘイデン「イスタンブールは自分に合っている」
イスタンブールでは過去に表彰台を逃した事がない昨年度チャンピオンのニッキー・ヘイデンは、得意のサーキットでここまでの2戦で抱えた問題を全て解消し、再びトップ争いに加わる構えだ。
「何週間かいい休みが取れましたから、今はトルコで走る事と夏が始まるのが楽しみです。」とヘイデン。
「イスタンブールはすごく魅力のあるサーキットです。5速を使う高速コーナーがありますからね。もう乗ることはないでしょうが、990ccバイクであそこを走るのはすごく過激な感じがしました。800ccバイクではどんな風に感じるのか、今から興味深いところです。」
「本当にいいサーキットですし、かなり激しい勾配の変化とか、コースレイアウトもすごく気に入っています。1コーナーはすごくテクニカルですが、テレビで見るだけでは実際の感じがなかなか伝わらないかもしれませんね。家のソファーで寝そべって見ている人たちには、どのくらい入り口がブラインド(先が見えない)になっていて、下り勾配になっているか分かりにくいと思いますけど、すごく楽しめる場所ですよ。」
「過去に経験したサーキットの中では、かなり自分には合っている方だと思います。ですから、またあそこでレースができて嬉しいですね。」
「チームはずっと前向きですし、先頭集団で争えるように頑張り続けています。いいチームの中にいますし、少しでも進展が得られるように全員が最大限の力を尽くしていますよ。」
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