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2007年4月19日
リズラ・スズキのクリス・バーミューレンにとって、明日の4月20日からの戦いの舞台となるイスタンブール・サーキットはいい思い出のあるサーキットだ。MotoGPでのデビュー・イヤー3戦目となった昨年のトルコで、バーミューレンは豪雨の中の予選を制し、MotoGPクラスでの自身初のポールポジションを獲得している。
■今年の2戦は予選に苦しみ、レースで追い上げたバーミューレン
今年のここまでのカタールとヘレスでの2戦において、バーミューレンは予選でタイムが伸ばす事ができずに苦しむ傾向にあるようだ。カタールでは13番グリッド、ヘレスでは14番グリッドと、ともに5列目という後方からのスタートを強いられている。
しかしながら、バーミューレンはレースに入ると激しい追い上げを見せて順調に順位を上げてきており、カタールでは7位、ヘレスでは9位を獲得している。本人が2戦を通して述べている通り、現在のバーミューレンの課題はブリヂストンの予選タイヤの性能を最大限に使い切る事のようだ。予選で好位置にさえつく事ができれば、レースでは最初からトップ集団に加わる自信を本人は示している。
■残念なヘレスの後、初表彰台の可能性を強く確信したホプキンス
冬季のプレシーズンテスト中から好タイムを記録し、開幕戦のカタールでは4位を獲得し、リズラ・スズキを大いに盛り上げているジョン・ホプキンスは、前回のヘレスでは念願の表彰台を狙えるポジションを走行中に突風に煽られて転倒し、最後尾から再スタートを切るという残念な結果に終わった。
しかしながら、ホプキンスはヘレスでのレース内容からも念願の初表彰台が今年中に達成できる事を強く確信しており、今週末のトルコでも、再び表彰台のみを目指して激しい走りを見せる意欲に燃えているようだ。
■回復が進まない右手首の手術を断ったホプキンス
なお、2月のIRTAテストで痛めた右手首の影響に開幕後は苦しんでいるホプキンスだが、当初の予想とは異なり、ピット内で母親と彼女による手厚い介抱を受けてはいるものの、この関節の激しい痛みはまだあまり回復する様子を見せていないようだ。
ホプキンスはこの3週間の休み中に手術による右手首の治療を受けるよう勧められたようだが、彼はその後に2ヶ月はレースを欠場しなければならない事実を知らされ、この申し出を断ったという。「根性で乗り切る」というのが、今のホプキンスの方針のようだ。
■バーミューレン「レースの最初からトップ集団に加わりたい」
昨年の結果からイスタンブールに好印象を持つクリス・バーミューレンは、今回のトルコGPでは予選を成功させてレースでは最初からトップ集団について行きたいとコメントした。
「イスタンブールはいい思い出のサーキットです。ポールポジションを初めて獲得した場所ですからね。」とバーミューレン。
「もっと高い成績が狙えた事が分かっているだけに、今年のここまでの2戦にはちょっとがっかりしています。」
「バイクは毎回良くなっていますから、今の自分に必要なのは予選で高い結果を得る事です。5列目からのスタートではその後の走りが大変ですからね。追いつく事ばかり考えるのではなく、レースの最初から先頭グループに加わりたいです。」
「その目標を達成する上で、今回のサーキットは最高の場所ですね!」
■ホプキンス「手術なんて受けてる場合じゃない」
念願の初表彰台獲得に燃えるジョン・ホプキンスは、今手術を受けなくてもアドレナリンで何とかすると豪語している。
「手首はまだかなり痛みます。でも手術なんて受けてる場合じゃありませんよ!」とホプキンス。
「6週間も走れなくなりますからね。レースは毎回すごく重要ですから、どれをキャンセルする訳にもいきませんよ。手首にはテーピングをしますし、一度バイクに乗ってしまえばアドレナリンが放出されて何もかも吹っ飛ばしてくれますから大丈夫の筈です。」
「前回のヘレスは転倒さえしなければ表彰台に乗れたと思っていますから、このまま頑張ってその目標の達成を狙い続けます。」
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