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慎重にトルコでの期待を述べるカワサキ
インテリマーク編集部
2007年4月19日

3週間のオフウイークを通して改良を進めた新型Ninja ZX-RRと共に、カワサキ・レーシング・チームはトルコのイスタンブールサーキットに戻ってきた。
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■失意のレースから一転して大きな期待を抱くカワサキ勢

ヘレスのレースはランディー・ド・ピュニエが13位、オリビエ・ジャックが18位と期待外れの結果に終わったが、その翌日のテストでカワサキは多くの課題に積極的に取り組み、今回のトルコ戦を前に、これまでの2戦で苦しんできたいくつかの問題を改善する事に成功している。期待を持ってカワサキのフランス人ペアは明日の4月20日から始まるトルコGPに挑む事ができる様子だ。
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■全てが好感触に終わったヘレスのレース後の合同テスト

ヘレスのレース後2日間のテストにおいて、雨となった初日の走行では、800ccとなったNinja ZX-RRでは初のフルウェットのセッティングをカワサキの2名は試し、オリビエ・ジャックはトップタイム、ランディー・ド・ピュニエは2番手タイムを記録している。18位というヘレスのレース結果にすっかり落ち込んでいたオリビエ・ジャックはこの結果に大変満足しており、今回のトルコに向けて自信を大きく回復する事ができた様子だ。
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■問題のリアまわりが大きく改善

ドライ路面に恵まれたテストの2日目には、カワサキの2名のフランス人は新型シャシーと新しいリアのサスペンションの調整に取り組み、開幕戦のカタールと前回のヘレスで抱えていたリアのトラクションおよびグリップ不足を大きく解消できたという。また、この時にランディー・ド・ピュニエはカワサキのスタッフが日本から持ち込んだ新しいエンジン部品も試しており、他のワークス勢と比べて不足気味だった馬力に若干の改善も見られたようだ。
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■イルモア撤退後、さらにデータ収集で有利となったブリヂストン

カワサキの履くブリヂストンタイヤは、昨年までの2回のトルコGPの結果から見て、あまりドライ路面のイスタンブールとの相性が良くなかったが、ブリヂストンとカワサキは前回のヘレスのテストでイスタンブールを想定したテストを慎重に行っており、今週末に使用するタイヤの選択はほぼできているという。
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また、今年はブリヂストンを履くライダーはカワサキの2名を含む合計10人であり、イルモアのフル参戦保留後のミシュラン勢7名よりも人数が大きく上回っている。これは今後の800ccマシンのテストとデータ収集において、ブリヂストンがミシュランよりも若干有利な状況にあるとも言えるだろう。

■慎重ながらも期待を口に

好感触に終わったヘレスでのテスト後に3週間の休息を取り、モチベーションをさらに高めたカワサキスタッフと2名のライダーは、コメントは慎重ながらも、トルコには少なくない期待を抱いているようだ。


■ド・ピュニエ「期待は持てるが幻想は抱かない」

今週のイスタンブールが最高峰クラス20戦目となるカワサキ2年目のランディー・ド・ピュニエは、昨年の豪雨のトルコでは予選で2列目6番グリッドを獲得し、決勝は12位だった。
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ド・ピュニエは昨年のMotoGPクラスでの自身3戦目となったイスタンブールでのレースウイーク中の苦労を振り返りながら、過去1年の経験がある今年は、より楽にレースウイークの作業をこなす事ができるだろうとコメントしている。

「今週末のレースがすごく楽しみです。」とド・ピュニエ

「ここまでのシーズン序盤は期待通りに進まず、あまりいい結果ではありませんでしたが、ヘレスはターニングポイントみたいな感じだったと思います。あそこのテストでバイクの調子はかなり上がりましたし、いい感触も得られるようになりましたから、トルコには自信を持って挑めそうです。でも、幻想を抱いたりはしていませんよ。」
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「イスタンブールは高速のいいサーキットですし、大好きですね。去年はバイクのセッティングに苦しみましたが、あれから経験も積んでいますので今回はもっと楽だと思います。バックストレートの後の最後のレイアウト以外は全体的に好きです。あの部分だけは狭いし低速ですからね。」

「完走してどのくらいの順位が狙えるかとかはちょっと言いにくいですね。ただ、このレースウイークに全力を尽くす事だけは間違いありませんよ。」


■ジャック「ヘレスのレースは悪夢だった」

ヘレスでの悪夢の最後尾争いの後、カワサキのチームスタッフとしっかりと話し合いの場を設け、翌日のテストでは新型リア・サスペンションの調整と新しいフロント・フォークの導入により多くの問題を解決できたとするオリビエ・ジャックは、イスタンブールでは続けてエンジン調整に取り組みたいと語る。
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「1月に始動してからなかなか休む暇がありませんでしたから、今回の休暇はみんなにとって再充電するいい機会になったと思います。みんなさらに強くなって戻ってくると思いますよ。」とジャック

「またバイクに乗りに戻れるのがすごく楽しみです。特にヘレスでテストがうまくいった後ですからね。前回のレースは自分にとってまさに悪夢でしたが、その後のテストのおかげで後味はだいぶ柔らぎました。イスタンブールではエンジンまわりの改善に取り組みたくて仕方がありません。」

「このサーキットは好きですね。上ったり下ったりと勾配の変化の激しさとか高速コーナーには本当に驚かされます。間違いなくパワフルなエンジンが必要なコースですが、最終区間に限ってはハンドリングに優れたバイクが有利です。」

「どのくらい期待が持てるかはまだ分かりませんが、トップ10以内で完走できたら嬉しいでしょうね。」


■依田レーシング・ディレクター「目標は常にトップ10入り」

カワサキ・レーシング・チームのレーシング・ディレクターである依田一郎氏は、Ninja ZX-RRの改善がヘレスのレース後に大きく進んだ事でトルコでの戦いには期待を抱いている様子だが、成績に関しては最初のプラクティスを終えてみない事には分からないという控えめなコメントを残している。

「ヘレスは全く期待外れでしたが、今の感触にはかなり期待が持てますよ。」と依田レーシング・ディレクター
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「新しいバイクで初めてフルウェットのテストを行う事もできましたし、同時に新型シャシーも試しました。また、よりハンドリング性能を高めるように、他の新しいパーツ類のジオメトリも調整(配置などの調整)しました。」

「その他には、エンジン部品の検証も行い、いくらかエンジン性能の改善もできたように思います。特に加速性能ですね。」

「イスタンブールはテクニカルで路面の摩擦力が低く、高速と低速区間の両方を併せ持つサーキットです。去年はブリヂストンの問題だけではなくカワサキとしても全体的に難しい状況でしたが、あれからどちらも改善が進んでいます。」

「高速サーキットですので私たちに不利な面はありますが、ヘレスの結果からみても今度はもっと調子が上げられる筈です。」

「狙うべき目標に変更はありません。常にトップ10入りを目指しますが、今回は最初のプラクティスを終えてみるまでは何とも言えない部分もあります。ただ、正しい方向性を維持する事さえできれば、タイムはまだコンマ3〜4秒は上げられると思います。」


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