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後方でもパワーを見せていたドゥカティー・ブリヂストン
インテリマーク編集部
2007年3月12日

ドゥカティーにブリヂストンパワーを手にし、実力派MotoGPライダーのアレックス・バロスをSBKから呼び戻した今年のプラマック・ダンティーン・チームは、目標から昨年とは違う。ポイント圏内でのフィニッシュを狙うより他なかった不幸な過去2シーズンとは異なり、2007年度の年間目標はトップ5入りだ。
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■期待されるバロスの実力と冬季テスト中に自信を回復したホフマン

バロスだけではなく、チームメイトとなったアレックス・ホフマンもまた、自身が正念場と認める今シーズンへの意気込みと自信は極めて高く、本来の実力を今年は見せる時だと息巻いている。実際、ホフマンのプレシーズン中のタイムは、MotoGPに復帰したばかりのアレックス・バロスよりも高い位置につける事も少なくはなく、大きく自信を回復するのも無理はない。

■カタールでのレース内容は次戦への大きな期待に

3月10日に行われたカタールでのMotoGP開幕戦において、アレックス・バロスは9位、ホフマンは11位というチームにとっては想定以下の成績に終わっているが、レース内容を見る限りでは、次戦のヘレスに向けての彼らの自信は、決して過大評価などではなさそうだ。


■揃ってオープニングラップで災難にあうダンティーン・コンビ

カタールでの開幕レース開始直後、バロスは5列目15番グリッド側に溜まっていた砂に乗り上げて大きくリアをスライドさせてポジションを19番手まで落とした。その一方、チームメイトのホフマンは、6列目17番グリッドからドゥカティーパワーを駆使し、1コーナー突入までに過激な加速を見せて7人を追い抜き、10位までその順位を上げる事に成功していた。
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今回のホフマンの不幸は、団子状態となった1コーナーでリズラ・スズキのクリス・バーミューレンの前輪に右足を接触した事のようだ。そのままホフマンはグラベルに直行する形となり、7名を交わしたストレートまでの勢いもむなしく、9名のライダーにこの時に前を奪われている。

■後方でもパワーを見せつけていたドゥカティー・ブリヂストン

ホフマンとバロスは1コーナーを過ぎた時にはほぼ同じポジションとなり、そこからバロスもホフマンも怒濤の追い上げを見せる事になる。バロスは8番手付近を争うニッキー・ヘイデン、クリス・バーミューレン、中野真矢選手の3台に追いつくと、順調に1人ずつを交わして8番手まで浮上した。最後にバロスは自分のミスによりヘイデンに前を奪われる事になったが、オープニングラップでの後退から順位を10挽回する9位で開幕レースを終えた。
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ホフマンも同様に7人のライダーを追い抜き、最終的に11位を獲得しており、バロスと共に次戦となるヘレスでのさらなる高い成績の獲得に意欲を燃やしている。


■プラマック・ダンティーン・チーム監督 ルイス・ダンティーン

プラマック・ダンティーンのチームオーナー兼監督であるルイス・ダンティーンは、スポンサーに向けてのメッセージばかりが目立った昨年とは異なり、名門復活に向けて、今回はチームの高い目標と、新シーズンへの期待をレース後にコメントした。

「最初のレースでは、バロスにもホフマンにも、もっと高い成績を期待していました。」とダンティーン
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「バロスはスタートで苦しんだ事がレースの最後まで影響しましたね。でも、私たちの期待のライダーは素晴らしい追い上げを見せてくれましたので、次戦からはきっと安定してトップ5以内に入ってくれる筈です。それにホフマンも、冷静な判断を失わずにいいバトルを見せてくれました。」

「まだ年間シーズンは始まったばかりです。今後に課題は多く残っていますが、私たちの目標はトップ5です。」


■9位)アレックス・バロス BRA ダンティーン デスモセディチ

ヘレスでの最後のIRTAテストでは、マシンとタイヤのバランスがうまくいかずに課題を多く述べていたアレックス・バロスだが、MotoGPへの復帰戦を終えた直後のコメントは明るく、再びドゥカティーとブリヂストンで2007年シーズンを戦える事への大きな喜びを示した。

「今日の結果には満足できています。ドゥカティーとブリヂストンの組み合わせが素晴らしい走りを実現してくれるのを十分に証明しましたからね。次のレースでは表彰台を争いますよ!」とバロス
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「今日の自分のトップスピードは316.3km/hで他のライダーの中では最速でしたし、これは色んな要素が全ていい方向に働いている事の証明です。残念ながらスタートには失敗しました。自分のいたグリッド側は砂だらけで、リアタイヤが滑りっぱなしだったんです。おかげで19番手まで後退して、残りのレースが難しくなりました。」

「そこからはペースを戻すのが大変でしたね。前にいたライダーたちは自分より遅いペースだったんです。何人かを交わしてからは、安定したレースペースに戻れて1分57秒前半が出せるようになりましたが、これは本当なら表彰台が狙えたペースですよ。」

「ニッキー・ヘイデンを抜いた時には8位でしたが、少しミスをしてしまい結局は9位に下がりました。もっといいポジションが狙えたんですが、時としてレースはこんなもんです。ヘレスは自信がありますよ。」


■11位)アレックス・ホフマン GER ダンティーン デスモセディチ

開幕レースでは1コーナーで大きく順位を落とす不幸に見舞われたアレックス・ホフマンだが、今回のレース内容には大変に満足しており、チームの努力に次戦のヘレスで報いたいと、変わらぬ前向きな姿勢をアピールしている。

「今日のレースにはかなり満足ですね。ただ、本当はもっと上を狙えたと思いますよ。」とホフマン
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「冬季テスト中にもお見せした通り、自分は速くて安定してるんですよ。ここカタールで実力を出し切れなかったのは、いくつか自分に原因があります。」

「今日はスタートがばっちり決まって1コーナーには10番手で飛び込んだんですが、運悪くバーミューレンの前輪が自分の右足に当たってしまい、そこでしばらくゲームからは押し出されてしまいました。」

「それで19位に後退しましたが、怒濤の追い上げで11位まで戻ってきました。今回のリズムならトップ10圏内を狙えた筈ですので、チームの努力やドゥカティーおよびブリヂストンの力は証明できたと思いますけど。」

「ここまで頑張ってくれたみんなに感謝します。お返しはヘレスでできるといいですね。」


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