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２００７年３月１１日
ホンダに移籍して初のMotoGPクラスでの決勝レースを１０番手で終えたコニカミノルタ・ホンダの中野真矢選手は、結果にはあまり満足はできないものの、完走してレース終盤におけるバイクの挙動を学習できた事は、次戦に向けての大きな前進だと考えている様子だ。
中野選手は今回のカタールでの開幕レース中、７番手から１０番手の圏内をクリス・バーミューレンやニッキー・ヘイデンと走行しており、２人から前を奪いたかったようだが、現在できる走りのペースは予選当日にも述べていた通り、彼らと戦えるレベルになる上でラップタイムが0.5秒不足している事を、改めて実感したという。
コニカミノルタ・ホンダチームは、現在のチームのマシンが抱えている課題を、レースウイーク中のデータを分析する事により正しく把握できており、次回のスペイン・グランプリに向けて改善作業を前向きに進める姿勢だ。現在の課題とは、フロントとリアのグリップ力のさらなる向上だ。
■コニカミノルタ・ホンダチームオーナー ジャンルカ・モンティロン
「もちろん最終的な順位にはがっかりですが、新しいマシンとタイヤについてしっかり学ぶ事ができたので、今後に向けて前向きな姿勢が必要です。」とモンティロン。
 「シンヤについては、レース終盤の消耗したタイヤと燃料が少なくなってからのバイクの挙動に慣れが要ります。冬季テスト中はシミュレーションしかできていませんからね。」
「これから今回のレースで集めたデータを分析し、私たちのパートナーであるホンダとHRC、およびミシュランと共に、シンヤが他のトップライダーたちと戦えるようにチームのパッケージのさらなる改善を狙います。」
■10位）中野真矢 JPN コニカミノルタ・ホンダ RC212V
「うーん、少なくとも完走してポイントだけは獲得したと言えます。長いシーズンではこれも重要な事ですからね。」と中野選手。
 「自分にとっての初戦はあまりいい結果とは言えませんでした。ただ、これからリズムはつかんでいけるようになると思います。」
「何人かが転倒したおかげで順位が上がり、その後すぐにニッキー・ヘイデンやクリス・バーミューレンとのバトルになりました。２人をなんとかとらえて追い抜きたかったんですが、残念ながらそれができるラップタイムじゃありませんでした。」
「思い通りに他のライダーたちと戦えるようにするには、今よりさらに0.5秒タイムを改善する必要性を強く感じています。ただ、今回は完走できてバイクについてたくさん学ぶ事ができましたから、それも重要な事だったと思います。」
■コニカミノルタ・ホンダチーム技術監督 ジュリオ・ベルナルデッレ
「今朝のウォームアップは作業が忙しくなりました。昨日の転倒の影響で、午前中にレース用のタイヤ選びをする事になりましたからね。」とベルナルデッレ監督。
「最終的にはミディアムのコンパウンドを選びましたが、他のミシュランを履くホンダのライダーのほとんどが同じ選択をしていたと思います。」
「データを分析したので、今の自分たちの問題が何なのか原因は良く分かっています。シンヤが昨日転倒した１３コーナーを含む右高速コーナーの連続部分ですが、ここで全く激しく攻める事ができていないんです。」
「シンヤはフロントタイヤにいい感触が得られていますが、シンヤが本当に高速コーナーを激しく攻められるようにするには、まだフロントとリアの両方にグリップ力の向上策が必要なんです。」
「今後はミシュランと一緒にこの状況を検討し、メカニカル面でグリップ力を上げられるようにする必要があります。それに、今日はドゥカティーとスズキが非常に速い事も判明しましたから、これからホンダと一緒に、エンジンをより戦えるレベルに仕上げるための対策を講じる必要がありそうです。」
「ただ、問題の原因をデータからつきとめていますので、私は今でも非常に期待が持てる状態だと考えています。スペインでの２回目のレースの前に、チームはこの課題に向けての対策を進めておけますからね。」
「それにヘレスは長いストレートがそれほど多くない低速サーキットですから、今回よりは今のマシンに合っている筈ですよ。」
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