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2007年3月11日
ホンダからのエンジン供給を受け、まだ今年の1月後半に組み上げてから3ヶ月もたっていないKR212Vで開幕レースウイークに挑んだチーム・ロバーツは、冬季テスト中の好調な走りは見る影もなく、セッティングの方向性に迷い苦しんでいる。特に彼らにとって予想外の問題となったのは、そのホンダのエンジンだ。
■プレシーズン中の勢いが再現できずに苦しむチームロバーツ
初日から2日目の予選を通して全く思い通りにタイムを上げる事ができていなかったロバーツ・ジュニアは、冬季テスト中のカタールで好調だと思っていたセッティングを全て捨てて、全く新しい調整をマシンに施すかどうか悩んでいた。父親でありチームオーナーのロバーツ・シニアは、2日目のセッションが全て終了した時点に「セッティングを変えるかどうかはジュニア次第。チームの準備は整っている」とコメントし、IRTAテストの時と同じ調子が得られない理由は不明だとしていた。
■落ち込むジュニア、見守るシニア
6列目の最後の18番グリッドを獲得するに終わった予選の後、失意のケニー・ロバーツ・ジュニアは、「物事がうまくいっている時には調子が落ちてもやる気を失わないが、悪い状態に陥ってから好転に向かう過程は落ち込みもするし、物事を後ろ向きにとらえる事がある。今の自分たちがまさにそれ。」とコメントしている。
■シニアがレース後に出した結論
プレシーズン中には新型800ccマシンの勢いをその結果でアピールし、年間シーズンフル参戦に向けてのスポンサー難を乗り越えかけているチーム・ロバーツは、何としてもレースで好成績を残し、資金を確保しながらホンダからのエンジン供給を受け続けたい。しかしながら、皮肉な事にレース後にロバーツ・シニアが辿り着いた今回の不調の原因の1つは、そのエンジンのパワーの不足だったようだ。
■13位)ケニー・ロバーツJr USA チーム・ロバーツ KR212V
ケニー・ロバーツ・ジュニアは、今回の全く思い通りに事が運ばなかったレースウイークを終え、以下の通りの少ないコメントを残している。
「このレースに関してお話できるようないい事は何もありません。ヘレスでも改善作業を続けるしかありません。」
■チーム・ロバーツオーナー ケニー・ロバーツ・シニア
予選後には不調の原因が全く不明だとコメントしていたチームオーナーのケニー・ロバーツ・シニアだが、翌日のレースを終えてみて、ホンダから供給を受けているエンジンの出せるトップスピードに不足感を隠しきれない様子を示した。
「原因はエンジンですね。今回はっきりしたのは。」とロバーツ・シニア。
「ストレートでジュニアは抜かれっぱなしでした。これではいいラップタイムは出せませんし、ポジションを上げる事なんて不可能です。このサーキットが自分たちのバイクに合ってるとは言えませんね。」
「燃焼消費や、その他の何の1つにも問題は生じていませんが、スピードに関して性能が発揮できてるとは思えません。何もかもまだ新しいからね。」
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