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耐久性能の問題解消に取り組み徹底的に走り込むスズキ勢 |
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2008年6月7日
前回のイタリアGPではレース当日の路面温度の上昇によりタイヤの消耗が予想以上に激しくなり、レース後半の走りに悪影響が出た事を今後の最優先改善項目として掲げていたリズラ・スズキ勢は、今回のカタルーニャでは初日から2名のライダーがこの日のライダー1人あたりの最多周回数となる合計53周回をそれぞれに走り込み、日曜日のレースに向けてのタイヤ耐久性テストに必死に取り組んでいる。
■ムジェロでの失敗から学習、徹底的にタイヤの耐久性検証を行うスズキ勢
チームとしての初日の合計106周回の精力的な走行の中、ロリス・カピロッシは午前中には9番手タイム、午後にはロングランを行いながらこの日の総合2番手タイムを記録しており、チームメイトのクリス・バーミューレンも午前中に4番手タイム、午後にはこの日の総合6番手タイムを記録するなど、タイムシート上の結果としても高い位置で1日目のカタルーニャでの作業を終える事ができた様子だ。
■1周きりのラップタイムでは満足しないデニング監督
カピロッシの午後の2番手タイムとトップのペドロサとの差は僅かに0.006秒差だが、リズラ・スズキのチーム監督を務めるポール・デニング監督は、前回のムジェロでの結果を踏まえ、現在のチームにとっての課題は速いラップタイムを記録する事だけではないとコメントしている。
「速いラップタイムを刻む事よりも、タイヤ消耗時のマシン性能を維持する事が今の自分たちにとっては重要です。今日はできる限りの走り込みを行い耐久性のテストを行いましたが、今晩中にはさらにセッティングを改善して、明日の午前中もまた何回かロングランを行う予定です。午後の予選までには自信の持てる状態にしておきたいですね」とデニング監督。
■カピロッシ「タイヤが新品の時には速いが」
総合トップのペドロサとほぼ同タイムとも言える初日の総合2番手タイムを午後のロングランの中で記録したロリス・カピロッシも、デニング監督と同様に今回の作業の焦点はラップタイムではなく、タイヤ消耗時の性能維持だとコメントしている。新品のタイヤの時には調子がいいが、走り込むうちに調子が下がったとカピロッシは初日の状況を語る。
「今日はそんなに悪い日じゃなかったですね。作業の進み具合にはとても満足できていますよ」とカピロッシ。
「新しいタイヤで走った時のタイムはいいんですが、タイヤが消耗すると少し苦しむ感じです。ただ、明日に向けてはいいアイデアがあるので、シャシーのセッティングを調整してもう少しその状況を改善したいと思っています」
「今日はムジェロの時とは違うセッティングをここでは試しています。少しでもバイクの調子が上がるように、何か違う事を毎回試していきたいですからね」
「バイクの調子がいい時に自分たちの走行リズムがとても良くなる事は分かっていますが、問題はフルレース周回を走りきった時にレース開始時と同じような良い状態を維持できるかどうかです。それを実現できれば、さらに自分たちの競争力は高くなると思いますよ!」
■バーミューレン「朝からバイクとタイヤの調子は良好」
初日は午前と午後の2回のいセッションを通して多くのタイヤを試し、特に午後にはブリヂストンの硬めのコンパウンドを使用して、前回のムジェロでは苦しんだ高温路面での耐久性を検証したクリス・バーミューレンは、この日の作業内容とタイヤの性能にはほぼ満足できている様子だ。
「このサーキットは自分が楽しんで走れるサーキットです。それにスズキは以前からここではいい結果を残していますが、今日もその流れを引き継ぐ事ができましたね」とバーミューレン。
「昨晩は雨がすごかったので、セッション開始時の路面は少し滑りやすい状態でしたが、チームが素晴らしい調整を施してくれたおかげでバイクの調子は最初から良かったですよ」
「タイヤもすごく良好に感じました。今日の午後にはブリヂストンの硬めのコンパウンドを何種類か試して高温路面の中での反応を確かめましたが、ブリヂストンはすごく頑張ってきてくれたみたいです」
「明日もまだ何段階かの改善を進めたいと思いますし、上位のライダーの中に食い込むにはさらに4分の1秒はタイムを削れるようにする必要があります。明日中にはそれを実現したいですね!」
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