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ムジェロで2台体制に期待のロバーツ
インテリマーク編集部
2007年6月1日

オリジナルマシンの開発作業が難航し、開発ライダー兼テストライダー、ならびにレースでのエースライダーなど、1人2役以上をここまでにこなしながら今期は苦しいシーズン序盤を過ごしているチームロバーツのケニー・ロバーツ・ジュニアだが、少なくとも本日からのムジェロでは、ようやくセカンドライダーを迎えた2人体制でレースウイークに挑む事ができるようだ。
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■ロバーツ・ジュニアへの負担が大きい1ライダー体制

今期の1人ライダー体制のチームは、ロバーツ以外にもホンダLCRやコニカミノルタ・ホンダという2チームが存在するが、彼らはホンダのサテライトであり、パッケージそのものの改善作業は供給元であるHRCにデータのフィードバックという形で依頼できる。

しかしながら、同じ1人ライダー体制でも、ホンダから供給されるエンジン以外の主要パーツ、すなわちシャシーなどにはオリジナルパーツを用いて独自のバイクを製作しながらMotoGPの戦いに挑んでいるチーム・ロバーツの場合は、チーム内の限られた人的資源を活用して多くの作業を自ら行う必要がある。これにより、ほぼレースの現場でしかマシンの開発作業とデータ収集ができない今までの1人ライダー体制では、ライダーであるロバーツ・ジュニアにかかる負担が大きかった。
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■2008年に持ち越されていた2名体制

ホンダからエンジンの供給を受ける事に成功した2006年シーズンが終了した時点で、チーム・ロバーツは2人ライダー体制の構築を強く希望したが、当時は現在以上にスポンサー難に苦しんでいた彼らにとって2名分の機材をシーズンを通して維持する事は財政的に難しく、ロバーツ・ジュニアの希望もむなしく、第2ライダーの採用は2008年以降に持ち越されていた。


■第2ライダーは弟のカーチス・ロバーツ

ムジェロでチーム・ロバーツの第2ライダーを務めるのは、チーム・オーナーのケニー・ロバーツ・シニアの次男であり、第1ライダーであるケニー・ロバーツ・ジュニアの弟にあたるカーチス・ロバーツだ。
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カーチス・ロバーツはチーム・ロバーツがホンダからのエンジン供給を受ける以前のプロトンKR時代にも同チームのライダーを務めた経験があり、チームの状況を理解した上ですでに親しいスタッフたちと作業を行う事ができる彼には、マシン開発を目的とした効率的なデータ収集ができる筈だと、チームとケニー・ロバーツ・ジュニアは期待している。

■バイクはそれぞれに1台

なお、一般のチームのように1人のライダーに2台のバイクではなく、ロバーツ・ジュニアとカーチスに提供されるバイクはそれぞれ1台のみのようだ。


■ロバーツ「少しでも作業効率をアップしたい」

写真今期はホンダのエンジン性能が思うほどに引き出せず、タイヤレギュレーションの影響などからマシンの開発が難航し、セッティングの方向性をレースウイーク中に見失うなどの苦しい経験を重ねているケニー・ロバーツ・ジュニアは、今回のムジェロでの弟のカーチスの参加が、少しでもマシン開発のスピードアップに貢献する事を願っている。

「ムジェロでは2台目のバイクにカーチスが乗る事になりました。」とロバーツ・ジュニア

「カーチスには役立つ情報をチームに提供する事が期待されます。チームはカーチスの事を良く知っているので、彼からの情報を正しく判断できる筈です。」

「今週の目標はKR212Vのベースセッティングを行う事ですが、バイクが2台になる事で作業スピードも少し上がるでしょう。」


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