|
2008年9月9日
9月7日のスパ・フランコルシャンにて最初にチェッカーを受けたマクラーレンのルイス・ハミルトンが、レース後のスチュワードの審議(詳細はこちらの記事を参照)により3位に降格した事から、ベルギーGPの公式的な優勝は2番手でチェッカーを受けたフェラーリのフェリペ・マッサが獲得している。なお、チームメイトのキミ・ライコネンはレースの大半をリードしたにもかかわらず、レース終盤に降り出した雨の影響で最終ラップ突入を目前にスピンしバリアに激突、無念の2戦連続ノーポイントに終わっている。
■ベルギーGP初勝利のマッサ「変なレース」
ベルギーGPを繰り上げ優勝の形で制す事となり、現時点のポイントリーダーであるマクラーレンのルイス・ハミルトンに2ポイント差まで迫ったランキング2位のフェリペ・マッサは、難しい走行条件となった今回のレースの感想を以下の通りコメントしている。
「スタートとレース終盤の走行条件が難しくなった事もあり、すごく変なレースでしたね。スタート直後は2コーナーのあたりが濡れているだろうと思ったので、少し慎重にいきました」とマッサ。
「そこでキミからのアタックを受け、彼は何とか前に抜けていきましたが、仮にラップタイムにそれほど差がなくても前方の2台を追い抜くのはかなり難しい事をその時には実感しました」
「特にレース終盤は、なんとかあの状況を最後まで乗り切ろうと頑張りました。雨が降り始めた時には後方のドライバーとの差を十分に広げていたので、あまりリスクは冒したくなかったんです」
「今日の車のバランスは完璧とは言えませんでした。いつも通り土曜日の午前中にはレースに向けて少し空力をいじりダウンフォースを下げたんですがが、今日の路面条件には全く適していませんでした」
「ハードタイヤは明らかにソフトよりもスピードが出ませんでしたね。グリップも不足していましたし、それが車のバランスの安定性に少し影響を及ぼした感じです」
■ドメニカリ代表「公式結果が出るまでレースは続いた」
今期よりフェラーリ・チームの代表を務めるステファノ・ドメニカリは、42周目の最終シケインをショートカット後のハミルトンが当時トップを争っていたライコネンにポジションを明確に譲らなかった件について、スチュワードから事情聴取を受けたと以下の通り説明した。
「公式結果が出るまでレースは終わっていないと普段からよく言っていますが、今回はまさにそのケースでしたね。いつも通りフェラーリはスチュワードの決定事項に対して何かコメントを発表したりはしません。レースの終了後にわたしたちはスチュワードに呼ばれて、自分たちの状況をそこで説明しています」とドメニカリ代表。
「キミについては大変に残念な結果に終わりました。彼は素晴らしいレースを見せていましたし、優勝して然るべきでした。特に今は難しい局面ですからね」
「今日の結果がわたしたちの年間タイトル争いに期待感をもたらした事は間違いありません。今後も気持ちを次戦以降の準備に向けて可能な限り集中し、次のモンツァではわたしたちの地元ファンの前でそれを実戦していきたいと思います」
「今は年間シーズン中の非常にデリケートな時期ですから、地元ファンの応援にも期待しています」
|