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２００８年３月２２日
2008年F1シーズン第２戦目となるマレーシア・グランプリが、２日目の最終予選を3月22日の午後に迎えている。ここでは、翌日のセパン・サーキットでの決勝レースに向けて22名のF1ドライバーがグリッドを争った予選の概況、ならびに決定したスターティング・グリッドの順位を紹介する。
■レッドブルは２日目以降も出場可能に
なお、１日目のデビッド・クルサードの事故後、FIAからサスペンションの構造に欠陥がない事を証明する書面を提出するよう要請され、その内容が認められない場合はその後のセッションに参加できなくなる可能性のあったレッドブルは書面提出後、FIAの監視下という条件は付いたものの、幸い２日目以降のセッションへの参加は認められている。
■マレーシアGP予選結果（決勝スターティング・グリッド）
グランプリ２日目の午後に行われた予選中の最高気温は29度、路面温度は44度。空は分厚い雲に覆われて雨がいつ降り出してもおかしくない状況となったが、Q1からQ3の３回のセッションを通して路面は最後までドライ・コンディションが保たれた。
今回の予選により決定した翌日の決勝レースに向けてのグリッド順位は以下の通り（予選のQ1、Q2、Q3各セッション単位の走行結果はこちらの一覧表、初日から２日目午前にかけて行われたプラクティスのP1、P2、P3各セッションの走行結果はこちらの一覧表を参照）。
1) フェリペ・マッサ BRA フェラーリ F2008 1分35秒748
2) キミ・ライコネン FIN フェラーリ F2008 1分36秒230
3) ヤルノ・トゥルーリ ITA トヨタ TF108 1分36秒711
4) ロバート・クビサ POL BMWザウバー F1.08 1分36秒727
5) ニック・ハイドフェルド GER BMWザウバー F1.08 1分36秒753
6) マーク・ウェバー AUS レッドブル RB4 1分37秒009
7) フェルナンド・アロンソ ESP ルノー R28 1分38秒450
8) ヘイキ・コバライネン FIN マクラーレン・メルセデス MP4-23 1分36秒613(5グリッド降格)
9) ルイス・ハミルトン GBR マクラーレン・メルセデス MP4-23 1分36秒709(5グリッド降格)
10) ティモ・グロック GER トヨタ TF108 1分39秒656
11) ジェンソン・バトン GBR ホンダ RA108 1分35秒208
12) デビッド・クルサード GBR レッドブル RB4 1分35秒408
13) ネルソン・ピケ BRA ルノー R28 1分35秒562
14) ルーベンス・バリチェロ BRA ホンダ RA108 1分35秒622
15) セバスチャン・ベッテル GER トロ・ロッソ STR2B 1分35秒648
16) ニコ・ロズベルグ GER ウィリアムズ FW30 1分35秒670
17) ジャンカルロ・フィジケラ ITA フォース・インディア VJM01 1分36秒240
18) セバスチャン・ブルデー FRA トロ・ロッソ STR2B 1分36秒677
19) 佐藤琢磨 JPN スーパーアグリF1 SA08A 1分37秒087
20) エイドリアン・スーティル GER フォース・インディア VJM01 1分37秒101
21) アンソニー・デビッドソン GBR スーパーアグリF1 SA08A 1分37秒481
22) 中嶋一貴 JPN ウィリアムズ FW30 1分36秒388(第1戦でのペナルティにより10グリッド降格)
■予選３セッションの流れ
この日の３回の予選の流れは以下の通り。
■Q1敗退ドライバー、中嶋選手と佐藤選手は揃ってQ2進出ならず
２２名のドライバー全員が争ったQ1セッションにおいて、上位１６番手以上のタイムを記録できずにQ2進出を逃したドライバーは、Q1の結果が１７位となったジャンカルロ・フィジケラ、１８位の中嶋一貴選手、１９位のセバスチャン・ブルデー、２０位の佐藤琢磨選手、２１位のエイドリアン・スーティル、２２位のアンソニー・デビッドソンの６名。
■ブルデーはエンジン交換後にブレーキ・トラブル
このQ1セッション中にブレーキ・ペダルのトラブルに見舞われたというトロ・ロッソのセバスチャン・ブルデーは、終盤のタイムアタック中にコースアウトを喫してQ2進出を逃している。ちなみに、ブルデーはこの日午前のプラクティス(P3)終了後にエンジンを交換しているが、これはペナルティーの除外対象となるシーズン１回目のエンジン交換となるため、特にグリッドの降格処分には該当しない。
■中嶋選手は開幕戦の追突事故のペナルティーが課せられ最後尾に
なお、最終アタック中にミスを犯してQ1の１８位となったウィリアムズの中嶋一貴選手は、開幕戦でのクビサへの追突が罰則処分となり、今回の予選結果にペナルティーが課せられた事からグリッドは最後尾となる２２番グリッドに降格、代わりにQ1での１９位となったブルデー以下４名のドライバーは１つグリッドが繰り上げとなった。
■Q2敗退ドライバー
Q2に進出した１６名のドライバーのうち、トップ１０入りを逃してQ3に進出できなかったドライバーは、Q2の結果が１１位となったジェンソン・バトン、１２位のデビッド・クルサード、１３位のネルソン・ピケ、１４位のルーベンス・バリチェロ、１５位のセバスチャン・ベッテル、１６位のニコ・ロズベルグの６名。
■開幕戦３位のロズベルグは２日目もセッティングの改善が進まずQ1進出ならず
先週の開幕戦では初表彰台を獲得したウィリアムズのニコ・ロズベルグは、初日のプラクティスと同様にこの日の予選でもタイヤをセパンの新しくなったアスファルト上でうまく機能させる事ができておらず、至る所で横滑りを起こしてタイムをくロスする結果となった様子だ。
また、この日の午前中にギアボックスのトラブルを抱えてP3をほとんど走行する事ができていなかったホンダのルーベンス・バリチェロは、トラブルさえなければもう少し上のグリッドが狙えただろうとはしながらも、１４位の予選結果には満足しているという。
■Q3を制したのは２年連続ポールポジションのマッサ
こうして１０名のドライバーがQ3に進出し、ポールポジションは昨年のセパンに引き続き２年連続でフェラーリのフェリペ・マッサが獲得した。
■フェラーリの２名が１列目を独占
Q2では今週のレースウイーク中のベストタイムとなる1分34秒188を記録していた同じくフェラーリのキミ・ライコネンは、Q3ではタイヤのグリップを思い通りに得る事ができなくなり、チームメイトのタイムを上回る事ができずに惜しくも１列目の２番グリッド。
■Q3の結果通りにはならなかった２列目以下の最終グリッド順位
なお、Q3のその他の順位は、３位がマクラーレンのヘイキ・コバライネン、４位は最終区間でタイヤをグリップさせられなかったというチームメイトのルイス・ハミルトン、５位はトヨタのヤルノ・トゥルーリ、６位はBMWザウバーのロバート・クビサ、７位は同じくBMWザウバーのニック・ハイドフェルド、８位はレッドブルのマーク・ウェバー、９位はルノーのフェルナンド・アロンソ、１０位はトヨタのティモ・グロックとなったが、今回も２列目以下のグリッド順位はQ3の結果通りとはならなかった。
■ハイドフェルドとアロンソの進路を妨害したマクラーレンの２名は揃って５グリッド降格
セッションの終盤にタイムアタックを行っていたハイドフェルド、ならびにその背後を走行していたアロンソは、インラップ中にレーシングラインをゆっくりと走行していたマクラーレンのハミルトンとコバライネンに進路を妨害される形となり、タイムを伸ばす事ができなかった。この事実を確認したスチュワードは、ハミルトンとコバライネンの２名のグリッドを５つ降格する処分を決定している。
この結果、最終的な上位１０グリッドは、ポールポジションがマッサ、２番グリッドはライコネン、３番グリッドはトゥルーリ、４番グリッドはクビサ、５番グリッドはハイドフェルド、６番グリッドはウェバー、７番グリッドがアロンソ、８番グリッドがコバライネン、９番グリッドがハミルトン、１０番グリッドがティモ・グロックとなった。
■アロンソはQ3でのポジション・アップを諦め燃料を多めに搭載
ちなみに今回７番グリッドを獲得したフェルナンド・アロンソは、この日の予選でのマシンのスピードにはあまり自信が持てなかった事から、Q3ではグリッド順位を上げる事よりも、燃料を多く搭載してレースでの最初のスティントを長くする事を優先したとしている。
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