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2008年F1シーズン開幕、オーストラリアGP初日の状況
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インテリワン編集部
  2008年3月15日

ついに2008年度のF1グランプリが3月14日、オーストラリアのアルバート・パーク・サーキットにて開幕グランプリの初日を迎えている。
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ここでは、オーストラリア・グランプリ初日の午前と午後に行われた2回のフリー・プラクティスの総合順位、各チームの作業状況、ならびに全ドライバーとチーム関係者のコメントなどを紹介する。


■スーパーアグリは無事に開幕戦初日から参加

開幕戦初日の詳細内容に入る前に、まず最初にしてスーパーアグリF1チームの動向を報じておきたい。

2008年シーズンへの参戦が危ぶまれていたとされるスーパーアグリF1チームだが、今回の開幕戦を目前に控えた3月10日、同チームは自動車業界ビジネスを支援するヨーロッパの企業体である「マグマ・グループ」とのコラボレーションを発表しており、開幕戦からの出場が可能である事をこの時に初めて公表した。
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■出資元のマグマ・グループとホンダがチームへのエンジン供給に合意

スポンサー難による資金不足などのチーム運営上の問題から、2008年に入ってからは参加予定だった冬季合同テストを次々とキャンセル、新型車両のSA08やドライバー・ラインナップなどのお披露目式典も延期されたままだったスーパーアグリF1チームは、開幕直前の3月10日、自動車業界ビジネスを支援するヨーロッパの企業体であるマグマ・グループとの2008年度のコラボレーションを発表し、マグマ・グループとホンダの合意により最大の懸念事項だったホンダからのエンジン供給が今回の開幕戦から間に合う事を公表、同時に佐藤琢磨選手とアンソニー・デビッドソンが2008年度の正式ドライバーである事などをようやく正式に発表している。

■コラボレーション形態は買い取り

なお、スーパーアグリF1チームとマグマ・グループのコラボレーションの内容については開幕戦の初日を迎えた現在も一切公表されていないが、スポンサー支援の形態ではなく、チームが買い取られる形になるようだ。

■開幕戦初日のフリー・プラクティスが冬季テスト?

ちなみに佐藤琢磨選手とアンソニー・デビッドソンの2名は、2008年に入ってからの冬季テスト中にはそれぞれ数日間の走行しかできておらず、またその当時の車両は今回の開幕戦に持ち込まれた2008年型車両のSA08ではなく、昨年度車両にスタンダードECUなど2008年レギュレーション対応パーツを組み込んだテスト専用車のSA07Bであった事から、彼らにとってはこの開幕戦初日が、他のチームが1月初旬に行った2008年冬季合同テスト初日と同じ状況にあると言える。
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■オーストラリア開幕戦1日目の総合順位

以下に、終日のドライ・コンディションに恵まれた開幕1日目午前のプラクティス1(P1)と午後のプラクティス2(P2)を通しての総合順位を示す(各セッション単位の順位はプラクティス一覧表を参照)。
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1) キミ・ライコネン FIN フェラーリ F2008 1分26秒461
2) ルイス・ハミルトン GBR マクラーレン・メルセデス MP4-23 1分26秒559
3) フェリペ・マッサ BRA フェラーリ F2008 1分26秒958
4) ヘイキ・コバライネン FIN マクラーレン・メルセデス MP4-23 1分27秒114
5) マーク・ウェバー AUS レッドブル RB4 1分27秒473
6) デビッド・クルサード GBR レッドブル RB4 1分28秒037
7) ヤルノ・トゥルーリ ITA トヨタ TF108 1分28秒292
8) ニコ・ロズベルグ GER ウィリアムズ FW30 1分28秒352
9) フェルナンド・アロンソ ESP ルノー R28 1分28秒360
10) ジャンカルロ・フィジケラ ITA フォース・インディア VJM01 1分28秒469
11) ロバート・クビサ POL BMWザウバー F1.08 1分28秒579
12) ティモ・グロック GER トヨタ TF108 1分28秒582
13) ジェンソン・バトン GBR ホンダ RA108 1分28秒632
14) ニック・ハイドフェルド GER BMWザウバー F1.08 1分28秒731
15) ルーベンス・バリチェロ BRA ホンダ RA108 1分28秒849
16) セバスチャン・ベッテル GER トロ・ロッソ STR2B 1分28秒957
17) 中嶋一貴 JPN ウィリアムズ FW30 1分29秒077
18) エイドリアン・スーティル GER フォース・インディア VJM01 1分29秒161
19) セバスチャン・ブルデー FRA トロ・ロッソ STR2B 1分29秒363
20) ネルソン・ピケ BRA ルノー R28 1分29秒518
21) 佐藤琢磨 JPN スーパーアグリF1 SA08A 1分30秒663
22) アンソニー・デビッドソン GBR スーパーアグリF1 SA08A 1分31秒527
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この日は午前のセッション中から最高気温が34度、路面温度は39度とやや高めの温度条件だったが、午後のセッション中は最高気温が37度、路面温度は午前よりもさらに10度高い48度まで上昇しており、レースウイーク初日独特の路面の汚れと相まって、想定外の高温のアスファルトからグリップが得られずに苦しむドライバーも多かった様子だ。
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■初日のトラブル発生状況

この日は特に大きな事故や怪我人は発生していないが、各チームの新型マシンには様々なテクニカル・トラブルが発生している。

■ウィリアムズは午前に深刻なギアボックス・トラブル、午後はデフに障害
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初日に最も大きなトラブルを抱えたのはウィリアムズであり、この日は午前中からニコ・ロズベルグと中嶋一貴選手の両方のマシンのギアボックスに大きな問題が発生した。この結果、中嶋選手はプラクティス1において7周回のみの走行となり、ニコ・ロズベルグはノータイムとなった。午後に入り中嶋選手の車のトラブルは解消したが、ロズベルグのマシンにはさらにデファレンシャルに別の問題が発生、チームがこの日の修理を断念した事から、仕方なくロズベルグは車に問題を抱えたまま午後の走行を行っている。

■初日のその他のトラブル
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ウィリアムズ以外には、レッドブルのデビッド・クルサードは午前中にギアボックスのトラブル、トヨタのグロックは午前中にベアリングに問題が生じて作業を一時中断、ルノーは午前中にネルソン・ピケがスピンを起こしギアボックスにダメージ、フォース・インディアのエイドリアン・スーティルは午前の終盤に油圧系トラブルのためピットイン、BMWのハイドフェルドは午前に電気系トラブルに見舞われコース上にストップ、フェラーリのフェリペ・マッサは午後のセッション終盤にコースオフしてグラベルに突入、トヨタのトゥルーリは午後のロングラン中にスピンしてグラベルに突入、トロ・ロッソのセバスチャン・ブルデーは午後にマシントラブルに見舞われセッションの大半をガレージ内で過ごした。
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■各チームの作業状況とコメント

以下に、各チーム毎の作業内容、ならびに全ドライバーとチーム関係者のコメントなどを紹介する。

■初日の総合トップはフェラーリのキミ・ライコネン
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開幕戦初日をトップタイムで飾ったのは、午前のフリー・プラクティス1の中で1分26秒461のベストラップを記録した2007年度チャンピオン、フェラーリのキミ・ライコネンだった。初日のフェラーリ・チームは、午前と午後の2回のフリー・プラクティスを通してF2008とブリヂストンタイヤの組み合わせを確認しながらマシンのセッティング調整作業に取り組んでいる。

■午後はマシン・バランスの調整が思い通りに進まなかったフェラーリ勢
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フェラーリ勢はライコネンのチームメイトであるフェリペ・マッサも同じく午前中に記録した1分26秒958が初日の総合3番手と、順位の面では好調な2008年シーズンの滑り出しを見せたが、午後には路面温度の上昇に苦しみ2名揃って午前のタイムを更新できていない事から、チームとしてはややマシンのバランス・セッティングについてはまだ納得できていない様子だ。

■ライコネン「セッティングさえ正しくなればいい戦いができる」
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初日の総合トップタイムを記録しながらも、午後の作業内容に納得がいかなかったとするキミ・ライコネンは、「今日のプラクティスの内容にはあまり満足できていない。午前は車のいいセッティングを見つけたが、午後は調整に苦しみそれがタイムに悪影響を及ぼしている。これからデータを慎重に分析して車をさらに改善しなければいけないが、セッティングさえ正しくできれば高いレベルで戦える事だけはここまでにはっきりしている」と述べ、この日の感想と2日目以降に向けての課題を明かした。
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■マッサ「レースペースには自信」

一方、初日の総合3番手につけたフェリペ・マッサは「全体的に見てシーズンをいい形でスタートできたので嬉しい。今日はレースに向けての作業を行ったが、ロングランはいいペースで走れるようになる筈。今日はコースオフしたせいで使える予定だった最後のソフトタイヤを試せなくなったが、だからと行って特に大きな問題は発生しない。」と述べ、レースに向けてのペースに自信を示したが、この日に使用したタイヤについては「ハードタイヤの方は非常に安定していて序盤の周回ではグリップが得やすいが、その後すぐに性能が落ちてしまう」と現状抱えている問題点を示している。
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■ドメニカリ新代表「完全には納得できない」

今年から昨年までのジャン・トッドに代わりチーム代表に就任したステファノ・ドメニカリ新代表は、「個人的に言えば今日が特別な1日であった事は否定しようがない。チーム代表としてピットウォール際に立つのは今日が初めてだからね」と新代表として初めてチームの指揮を執ったへの感想を述べた上で、「この日のプラクティスの内容については完全には納得できていないし、まだ明日の予選と日曜日のレースに向けて車の正しいバランスを見つける必要がある」とコメントした。
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■ルカ・バルディセッリ「今年はミスをする余裕すらない」

フェラーリ・チームのサーキット・エンジニアを務めるルカ・バルディセッリは「今日は特に第2セッションが少し難しかった。キミのF2008は午後にあまりいい状態とは言えなかったので、原因を調査していく必要がある。一方フェリペは車のハンドリング性能にすごく満足できている様子だが、今日の最後にコースオフを喫したので作業を早めに終える事になり、予定の作業を完遂する事ができなくなった。これは今年はミスをしている余裕すらあまりない事を示していると言える」とこの日の状況を説明。

またバルディッセリは、翌日以降の方針について「これからできる限りの準備をして予選とレースに備える必要がある。気象条件は非常に難しいので、車には厳しい耐久性テストを行っていく事になるだろう」とコメントした。


■初日のマシンの仕上がりに満足のマクラーレン、ハミルトンが総合2番手
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この日の総合2番手に立ったのは、午後のトップタイムである1分26秒559を記録したボーダフォン・マクラーレン・メルセデスのルイス・ハミルトンだった。また、マクラーレンへの移籍1年目となる新チームメイトのヘイキ・コバライネンは、午後の自己ベストである1分27秒114が初日の総合4番手となった。
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この日の午前中、マクラーレン・チームはコースに慣れる事から開始し、午後に入ってからは予選に向けてのセッティング作業とタイヤ選びを行い、強風には苦しんだもののMP4-23のセッティングを納得のいく形に仕上げる事ができたとしている。

■ハミルトン「ライバルたちは強そうだがまだ何も言えない」

F1へのフル参戦2年目を迎えたルイス・ハミルトンは「1年前にフォーミュラワンへの参戦を開始したここメルボルンでレースを再開できてすごく嬉しい。新しいシーズンが始まった最初のプラクティスに向けてガレージを出る時はいつも特別な気分になる」とシーズン開幕を喜んでいる。
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また、初日の内容についてハミルトンは、「今日は車にいくつかいい進展が見られたし、路面コンディションが良くなるタイミングを最大限に活用する事ができた。主要なライバルたちはここでも強そうだが、まだ力の差について述べるのは今はまだ早すぎるだろう。全体的に見ればシーズン最初のオーストラリア初日を好調に過ごす事ができたと思う」との好感触を示すコメントを残している。

■コバライネン「気温は高かったがマレーシアの練習になった」
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今年からマクラーレンに移籍し、ハミルトンと同じくF1参戦2年目を迎えたヘイキ・コバライネンは「ボーダフォン・マクラーレン・メルセデスのドライバーとして初めてガレージを出た時は最高の気分だった。チームのプロに徹した姿勢と今日の作業内容は非常に心地よかった」と開幕初日の新しいチームとの開幕後の初仕事への満足感を示した。
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またこの日の作業内容についてコバライネンは、「今日の気温は予想よりも高くなったが、マレーシアに向けての練習と思えばちょうどいい。風の強さについては検討の余地があるが、車はうまく改善が進んでいる。路面が汚れているためにタイヤの消耗が少し激しかったが、サーキットの状況は改善されてきたしグリップも良くなってきた」とコメント。

■ロン・デニス代表「初日の車の仕上がりに満足」
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マクラーレンのロン・デニス代表は開幕初日の作業を終えて、「ルイスとヘイキは揃ってレースウイークを好調にスタートできたし、車のバランスも満足できる仕上がりにある」と、この日のマシンのセッティング状況に満足を示している様子だ。

また、この日の2回のセッションの内容についてデニス代表は、「最初のセッションはコースに慣れる事を目的に作業を開始した。路面がまだ汚かったが、タイムはそこでもどんどん速くなっていった。第2セッションでは予選に向けてのセッティングとタイヤの評価を実施している。風が強かったのでセッティングは大変だったが、特に何も問題は発生しなかった」と説明。

さらに日曜日のレースに向けては「ブリックスワースとシュトゥットガルトで働くチームのメンバー全員が今日のために必死に頑張ってきたので、彼らの努力に見合った好成績でシーズンのスタートを飾れる事を願っている」と高い成績獲得に向けての意気込みをロン・デニス代表は示している。


■レッドブルは初日にギアボックス・トラブル、作業内容にはほぼ満足
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レッドブルは開幕初日の午後のフリー・プラクティスにおいて、マーク・ウェバーが1分27秒473の5番手タイム、デビット・クルサードが1分28秒037の6番手タイムを記録しており、午前中はクルサードのマシンにギアボックスのトラブルが発生して多くの作業時間をロスしたものの、この日の作業内容にはほぼ満足できている様子だ。
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■ウェバー「他のチームと比較しての仕上がりを把握するのはまだ困難」
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初日を総合5番手の高い順位で終えたマーク・ウェバーは「そんなに悪い初日じゃなかったが、燃料の搭載量が各チームごとに違うので、実際に自分たちがどのくらいのレベルにあるのか正確に把握するのはかなり難しい。4台か5台は確実に自分たちよりは速いので、今晩から頑張って明日の予選の前までにはレースに向けての情報をしっかり集めておきたい。今日はコース上の風がかなり強かったが、誰にとっても条件は同じだから仕方ないね」とコメントし、2日目以降に油断しない構えを示している。
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■クルサード「午前のトラブルを午後に挽回するのが大変だった」

午前中はメカニカル・トラブルに苦しんだデビッド・クルサードは「最初のセッションでギアボックスにトラブルに見舞われて作業時間をロスしたので、第2セッションではそれを挽回できるように多く走り込んだ。冬季テストでは高い信頼性を示してきただけに今回はすごく残念。おかげで午後は作業を完遂するために忙しかったが、なんとか全てをこなして予定の所まで辿り着けている」と述べ、午後のセッション終了までには作業の遅れを取り戻したと説明した。
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■好調な冬季テスト直後の開幕初日をやや難しく過ごしたトヨタ

パナソニック・トヨタは開幕初日に、プレシーズン最後のバルセロナでの合同テストをトップタイムで締めくくったヤルノ・トゥルーリが初日の総合7番手タイムとなる1分28秒292、プレシーズン終盤は車両を自分のドライビング・スタイルに適応させるのに若干苦戦していたF1ルーキーのティモ・グロックが初日の総合12番手となる1分28秒582を、それぞれ午後のセッション中に記録している。
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トヨタは基本的にチームとしてこの日の作業内容には満足できた様子だが、午前中はグロックのマシンにギアトラブルが発生、午後はトゥルーリがロングランの最中にスピンしてレースに向けてのデータ収集を中断するなど、やや作業進行に障害が生じた開幕初日となったようだ。
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■トゥルーリ「まだセッティングには満足できていない」

初日の作業を終えたトゥルーリは、「難しい1日だった。かなりタイヤの消耗が厳しい中で車のバランスを仕上げなきゃいけなかったからね。改善策をいくつか講じたが、まだバランスには満足できていない」と述べ、1日目のマシンのセッティング状況には満足できていない事を明かしている。
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しかしながら、冬季テストを最高の形で締めくくっていたトゥルーリは「セッションの終盤には草の上に乗ってしまいグラベルの中で作業を終える事になった。冬季テスト中は順調に改善を進める事ができていたし、ヨーロッパでのテスト結果は非常に良かったので、明日はもっといい1日になって欲しい。車の本来性能はレースならもっと高い筈だから、開幕レースには楽観的に挑めると思う」と、レースに向けてのTF108の基本性能の高さについてはテスト中と変わらぬ自信を示した。

■グロック「ドライビング・スタイルに車を合わせる作業を継続」
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F1の正ドライバーとしての1日目の作業についてティモ・グロックは、「ここオーストラリアで走るのは今回が初めてだし、トヨタでフリー・プラクティスに参加したのも今回が初めてだから、GP2で走ってきたこれまでとは何もかも異なる1日だった。まだ色々慣れていない状況が多いが、全体的には悪くなかったと思う」とコメント。冬季テストからの課題であるマシンのベースセッティングについては「まだ自分のドライビング・スタイルに車を合わせるのには苦労はしているが、状況は次第に良くなっているし、今日は前回のテストよりも好感触が得られているので、車にもより馴染んできた気がしている」と述べており、ここにきてTF108への順応が進んでいる事を明かした。
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また、この日の感想としてグロックは「今日の最後の周回はそれほど悪い内容ではなかったが、タイヤの摩耗の激しさには誰もが不満を持っている筈だし、全員が同じ条件に苦しんでいる筈」と、1日目の路面状況が難しかった事を強調している。

■ディーター・ガス「初日の車両の挙動については満足」

トヨタのチーフ・エンジニアを務めるディーター・ガスは開幕初日の内容について、「全体的に自分たちにとってはいい1日だったが、トラブルを避ける事はできなかった。ヤルノがデータ収集を目的としたロングランの最中にスピンしたのは残念だったし、他にも午前中はティモの車のベアリングに問題が生じており、この結果として少し早めに作業を中断している」と述べ、それぞれのドライバーに作業上の問題がこの日は生じてしまった事を明かしている。
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全体的なこの日の仕上がりについてガスは「車両の挙動については大変に満足できているが、メルボルンはセッションの回数を通じてアスファルトにゴムが付着する度に路面状況が変わるので、まだ他のチームの車と比較しての仕上がりレベルについてコメントするのは非常に難しい。それに各チームごとに燃料の搭載量も様々だから、今日のタイムシートからそれらを判断するのは困難だと思う」と具体的なコメントは避けているが、予想外の高温路面については「いずれにしても、次戦のマレーシアに向けての準備もここまでにしてきたので、ここが高温条件になってもそれもど問題が発生するとは思わない」と述べており、メルボルンの不安定な路面条件に対しては自信を示した。


■終日のマシントラブル、最悪の開幕初日を過ごしたウィリアムズ

ウィリアムズは開幕初日に致命的なテクニカル・トラブルに見舞われ、散々なシーズン最初の1日目を過ごしている。午前中にニコ・ロズベルグと中嶋一貴選手の両方のFW30のギアボックスに耐久性面での問題が発生した事から、ウィリアムズは走行を直ちに中断しており、フリー・プラクティス1において中嶋選手は7周回のみ走行、ロズベルグに至ってはノータイムとなった。
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チームの必死の努力もあり、FW30は午後の第2セッションにはコースに復帰したが、ロズベルグの車両には新たにデファレンシャル・ギアが正常動作しなくなる問題が発生。結局この日のウィリアムズは大きな成果が得られないまま作業を終え、初日の総合順位は1分28秒352を午後に記録したロズベルグが8番手、F1正ドライバーとしてのデビュー1日目の中嶋選手は同じく午後に1分29秒077を記録して17番手に終わった。

■ロズベルグ「午後はデファレンシャルが機能しない状態で走った」

午前はノータイムとなったニコ・ロズベルグは「チームにとってはひどく大変な開幕初日を今日は迎える事になった。最初のセッションで自分は全く周回できなかったし、第2セッションではデファレンシャル・ギアが機能しない状態で走行する事になったので、とんでもなく難しい状態だった。結果として、コース上で学べる事があまりないまま今日は作業を終えている」とこの日の作業を振り返りコメントしている。
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またロズベルグは「いずれにしても、ほんの少しだが成果はあったし、明日は初日の遅れを取り戻したい。ベースはいい状態に仕上がっているが、今日はそれを活用する事ができなかったとしか言えない」と述べており、落胆の気持ちを隠せない様子だ。

■中嶋選手「午前中はコース学習ができなかった」

初のF1フル参戦初日に大きなトラブルに見舞われる事になった中嶋選手は「午前はほんの少しの限られた時間だけこのサーキットを経験する事はできたが、結局テクニカル・トラブルが発生して午前のセッションが無駄になり、コースを学習する時間が削られたのが残念だった」と、午前中には作業がほとんど進まなかった状態だった事を明かしている。
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しかしながら中嶋選手は「ただ、午後には全ての作業メニューを終わらせる事ができたし、少しでも慣れておきたかったアルバート・パークのレイアウトにだいぶ馴染む事はできたと思う。今晩はデータを分析してさらなる改善点を探りたい」と午後にはコース学習ができたとつけ加えており、2日目以降のセッションに向けてのマシン改善に意気込みを示している。

■サム・マイケル「今日中に問題を解決できず残念」

ウィリアムズのテクニカル・ディレクターを務めるサム・マイケルは「今日は午前中に両方の車にギアボックスの耐久性面での問題が発生してしまい、意味のある作業ができていない。第2セッションに向けて問題の解消に挑んだが、ニコの車両にはデファレンシャルに別の問題が発生して彼はその状態のまま走り続けなければならなかった」と、この日のトラブルの内容について説明した。

またマイケルは、「問題の原因は分かっているし、明日までには修理できるが、不幸にして今日中にこれを解決する事はできなかったので多くの走行時間を無断にしてしまった。今晩はセッティング作業を必死に頑張り明日の改善に向けて備えたい」と翌日以降の挽回に向けての方針を語っている。


■セッティングにやや苦戦気味のルノー、ピケは作業時間を大幅ロス
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INGルノーF1チームは、この1日目に2名のドライバーがR28の基本的なセッティング作業とタイヤ選択を終わらせる事を目標として作業に着手し、特にF1ルーキーのネルソン・ピケには可能な限り多くの周回数を走らせて攻略の難しいアルバート・パークの学習を進めさせる計画としていたが、不幸にしてピケは午前の終盤にスピンを喫してギアボックスにダメージを与えて走行を中断、その修理のために午後もセッションの開始直後にはコースに復帰できなかった。
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その一方でフェルナンド・アロンソの方は順調に2回のセッションを通して多くの周回を重ね、まだ車のバランスに課題は残るものの、この日の作業を全て無事に終えている。ルノーF1チームの初日の走行結果は、アロンソが午前に記録した1分28秒360がこの日の総合9番手、ピケが午後に記録した1分29秒518がこの日の総合20番手となった。

■アロンソ「ブレーキング時の安定性に課題はあるが心配はしていない」
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午後には午前の自己ベストを更新できなかったアロンソは、「初日はかなりの暑さと強風だったが、この条件は誰にとっても同じなので仕方ない。今日は車のセッティングに進展が見られたが、まだブレーキング時の安定性と全体のバランスを改善していく必要がある。要するにもう少し性能を引き出す必要はあるが、レースウイーク中の残りの作業はうまくいくと思っている」とコメントしており、まだ初日の段階では車両バランス面での課題が残っている事を明かしている。
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■ピケ「期待はずれのデビュー初日」
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走行時の自身のミスにより、フル参戦デビュー初日が期待通りとはいかなかったネルソン・ピケは、「もっと進歩が得られると思っていたので、自分の期待していた初日とはだいぶ異なる結果に終わった。最初のセッションのミスでギアボックスに少しダメージを与えてしまったので、第2セッションが始まるまでのチームの作業を増やす事になってしまった」と、この日のタイムロスについて説明している。

しかしながらピケは、「ただ、サーキットの第一印象は悪くないので、明日は大きくチームに貢献できる事を願っている。まだ学ぶべき事が山積みだが、走り込む度に感触は良くなっているので、この調子を崩さずにレースウイークを過ごしたい」と前向きなコメントも残しており、2日目に向けての期待感を示した。

■パット・シモンズ「コース上の混雑がなければさらに上を狙えた」

ルノーのエンジニアリング・ディレクターを務めるパット・シモンズは、ピケの1日目の内容については「難しいシーズン初日となった。ネルソンの第1セッション中のスピンによりギアボックスがダメージを受けた事が分かったので、その交換作業の影響で彼が第2セッションを開始するのが遅れてしまったが、そこからは順調に作業に戻れている」と説明。

また、アロンソの初日の内容については「フェルナンドは多くの周回をこなして膨大な作業を全て終わらせてくれた。そこでバランスに改善は見られたが、当然まだやるべき事は残っているし、新しいタイヤを装着して走った2回のタイムアタックはどちらもコース上の混雑に邪魔されたので、車の本来性能をもっと引き出す事は可能だと感じている。全体的に見ると僅差の集団の中に位置しているような状況だとは思うが」とシモンズはコメントしており、2日目以降はより高いポジションを獲得できると確信している様子だ。
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■デニス・シュヴリエ「もったいないピケのタイムロス」

ルノーのエンジン・オペレーションの責任者を務めるデニス・シュヴリエは、「今日の両方のセッションを通して4人の主要メンバーが冬季シーズン中と同様の高いポジションを維持していた。自分たちの作業について述べれば、今日はネルソンにできる限り長い間コースを走らせる事を予定していたが、最終的にそうはならずに残念な結果に終わっている。このサーキットは学習と攻略が難しいので非常にもったいなかった」と、ピケのこの日のコースオフについて落胆の色を隠せていない。

「明日は残りのプラクティス・セッションを最大限に活用し、予選には最高の状態で挑めるようにしておきたい」とシュヴリエはこの日のコメントを締めくくった。


■昨年のモナコ以来となるトップ10入りに沸くフォース・インディア
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新体制となって初のレースウイークをこの日に迎えたフォース・インディアは、ジャンカルロ・フィジケラがトップ10入りを果たしたこの日の作業内容に深く満足する事ができた様子だ。ちなみにチームがシーズン中の公式セッションにおいてトップ10入りを果たしたのはスパイカー時代となる2007年のモナコ・グランプリ以来の事だ。この日のフィジケラの総合10番手タイムは1分28秒469、一方チームメイトのエイドリアン・スーティルは1分29秒161の総合18番手タイムだった。
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開幕初日にフォース・インディアの2名のドライバーは、終日ロングランに集中しながらレース用のセッティングを探り、レースウイーク初日としては納得のいくベースセッティングを仕上げる事ができたとしている。午前の最後にはスーティルのマシンに小さな油圧系トラブルが発生したが、午後のセッションまでにこの問題も解消しており、その他のトラブルは一切なく、チームは順調に1日目の作業を終える事ができた様子だ。

■フィジケラ「新開発のパーツも好調、いいスタートが切れた」
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冬季シーズンを通して好調な走りを見せ、開幕初日は総合10番手につけたフィジケラは、「今日はいい挑戦ができたし、内容的にもかなり期待が持てるものだった。チームは冬季テストを通して大きく前進できたし、ここに持ち込んだ新開発パーツも好調なので悪くない状況だと思う。ここまでのチームと自分自身の作業内容には満足できているし、一緒にうまくやっている。まだ多くの厳しい作業が残っているのは分かっているが、初日としてはいいスタートが切れた」とコメントし、1日目の作業に深い満足度を示している。

■スーティル「確実に昨年よりもいい結果が狙える」
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マシンの感触は何もしなくても最初から良かったと述べるエイドリアン・スーティルは、「今日はすごく好調だった。最初のセッションの序盤は路面が滑りやすかったので、いいバランスを見つけるのが難しいと思ったが、走行を開始してみたら最初からとても走りやすく、2回のセッションを通してそれほど大きく調整を施す必要がなかったので、微調整レベルの作業で済んだ」と、冬季中よりもさらに新しくなったVJM01のベースの仕上がりに好感触を示した。
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また、午前のセッション終盤のトラブルと午後の作業内容についてスーティルは「昼食の前には小さな油圧系トラブルに見舞われたが、それもすぐに解決して2回目のフリー・プラクティスではロングランを数回行う事ができたし、いいラップタイムもその中で記録している。一番最後のタイムアタックの時にコースが混雑していて新しいタイヤの性能が活かせなかったのは少し運がなかったが、明日になればまた状況は変わるだろうし、去年よりもいい成績が狙える筈」と説明、新しくなったチームとマシンへの期待は大きい様子だ。

■マイク・ガスコイン「冬季テスト中の成果を再認識できた」
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フォース・インディアのチーフ・テクニカル・オフィサーを務めるマイク・ガスコインは「今日はレースに向けてのセッティングとタイヤ選択に作業を集中する事ができたいい1日だった。発生したトラブルは午前中にエイドリアンのマシンに油圧漏れが若干あっただけだし、午後にはその問題も解消している。ロングランの時にフロントのタイヤが激しく摩耗したが、サーキットの路面条件が改善されてこればこの問題は解消するだろう。終日とても順調だったし、冬季テストを通して以前よりも大きく前進できている事を今日は再確認できた。予選に向けてのこの調子を維持し、そのままレースに挑みたい」と述べ、年明け後の冬季テストから見え始めた良い兆しが開幕後にも続いている事をアピールしている。


■BMWザウバー、電気系トラブルはあったが概ね順調
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BMWザウバーF1チームは、開幕初日はレース用のセッティング作業に集中する傍ら、ソフトとハードのタイヤのコンパウンドの比較検証作業を全て終える事ができたとしている。午前中にこの日の自己ベストとなる1分28秒579を記録したロバート・クビサの総合順位は11番手、午後に1分28秒731を記録したニック・ハイドフェルドは総合14番手だった。
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なお、ハイドフェルドは午前中に電気出力系のトラブルに見舞われてセッション残り30分のところでコース上にストップしているが、午後にその問題は解消し、2度目のフリー・プラクティスを終えるまでに初日に予定していた作業は問題なく終えたとしている。

■クビサ「タイヤの性能を最大限に引き出せるかどうかが鍵」
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初日はタイヤの摩耗に苦しみ、午後は路面温度の上昇などコンディションの変化から午前中のタイムを更新できなかったロバート・クビサは、「今日は車のセッティングを行いながら、主に2つのタイヤのコンパウンドの比較検証に集中した。この高温路面の環境ではタイヤの摩耗が大きな課題となるので、これからデータを分析してタイヤの性能を最大限に引き出せるよう準備を進めたい」と1日目の作業を終えてコメントした。
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■ハイドフェルド「予選に入るまでライバルたちの本当の状態は分からない」

1日目の走行を終えて、全体の中での自分たちのレベルがまだ分からないと述べるニック・ハイドフェルドは、「まだ他のみんなの仕上がりレベルを判断するのはすごく難しいと思うし、少なくとも明日の予選の第2段階に入るまでは分からない気がする。今回自分たちよりもタイムシート上の上位につけた車の何台かは燃料が自分たちよりも少なかった筈」とコメントしており、2日目はさらに上が狙えるとの構えを示している。
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またハイドフェルドはこの日のテクニカル・トラブルについては「今日は午後のセッション中にトラブルは発生しなかったし、午前のトラブルも1回分の走り込みは無駄になったが大した問題じゃない」と、特に作業への大きな影響は発生していないとコメントした。
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■ウィリー・ランプ「ハイドフェルドの電気系トラブル以外は全て計画通り」

BMWザウバーのテクニカル・ディレクターを務めるウィリー・ランプは「やっとメルボルンで2008年シーズンを迎える事ができて嬉しく思う。今日は2回のセッションを通してレースに向けての準備作業を行い、タイヤの比較検証を含む全ての作業を終わらせる事ができた。午前のフリー・プラクティス中の電気系トラブルを除けば全ては計画通りに進み順調だったし、明日に向けていい状態にあると思う」と述べ、2日目のセッションに向けての課題については特に語らなかった。
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■ヘレス単独テストの成果を反映した改良パーツに期待するホンダ

バレンシアでの最後の合同テストの翌週となる先週も、スペインのヘレス・サーキットにRA108と新型エアロパーツを持ち込み単独テストを実施していたホンダのドライバー2名、ジェンソン・バトンとルーベンス・バリチェロは、この日はレースに向けてのマシンのセッティング作業を行う中で、さらに新しいパーツを今週から搭載しているマシンの感触がヘレスの時よりも良くなったとしている。開幕初日の2名の総合順位は、1分28秒632のバトンが13番手、1分28秒849のバリチェロは15番手だった。
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■バトン「初日は順調、テストの時より車は好感触」

初日の作業内容についてバトンは「今日は主にタイヤまわりの作業に集中し、高温のコンディションの中で車が最大限に性能を発揮できるような調整を行った。全てが順調に進んでいるし、前回のヘレスの時よりも車の感触が良くなっているので嬉しい」とコメントしている。今回のセッティングの方向性については「ここは冬季中にテストを行ってきたスペインのサーキットとは大きく特性が異なり、路面のでこぼこも激しいので、今週のセッティングはゼロから開始している」と説明。
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また、ライバルと比較してのマシンの仕上がり状況についてバトンは「ライバルたちの中で、自分たちが実際にはどのくらいの位置にあるのかは不明だが、現段階に自分たちが優先すべきはパーツ類をテストしてここのコンディションに合うようにセッティングの調整を進める事」と述べ詳しい言及は避けた。
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■バリチェロ「予選は中間グループ入りが目標」

初日の状況についてバリチェロは「今日はすごく暑い1日だった。午前中はまだ状況がましだったので車の感触には満足できていたが、午後に路面温度が上昇してからはグリップが不足気味だった」とコメントし、1日目は高温路面に苦しんだ事を明かしている。
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また、2日目以降の展望についてバリチェロは「明日の予選結果を予想するにはまだ早すぎる段階だが、今日の基本的な作業を通しての感触はテストの時より良かったと思う。いずれにしても、金曜日の結果は各チームが燃料をどれだけ積んで走っているか分からない段階なので全体の力関係を示す上で参考にはならない。明日は中間グループ入りを狙うが、目標に向けて今はいい方向に進んでいると思う」と語った。
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■スティーブ・クラーク「ミスさえなければ前半列のグリッドは狙える」

ホンダ・レーシングのヘッド・エンジニアを務めるスティーブ・クラークは、この日の作業内容について「難しい路面と気象条件にもかかわらず、今日は計画通りに順調に作業が進んだ。冬季テストの時には発生しなかった課題がいくつか浮上はしているが、翌日以降に解消できないような深刻な問題は1つもない」と説明している。

冬季テスト終盤まで改良を続けてきたエアロパーツの性能と2日目以降の予測についてクラークは「ライバルたちと比較しての自分たちの正確なポジションは今もまだはっきり分からないが、エアロパーツの改善部分が効果を発揮しており、トップの2チーム以外とのタイム差は縮まる方向にある。ただいずれにしてもグリッドを決定するのは明日が本番であり、ミスさえなければ前半の列のグリッドを獲得する自信はある。」と、予選に向けての目標を明かした。

また、高温路面への対策については「ここまで高い気温は予想外だったが、全体性能に大きな影響を与えない僅かなセッティングの妥協だけで対応できる筈」とコメント。


■トロ・ロッソ、ドライバー2名が揃って初日はコース学習
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オーストラリアでの走行経験があまりないトロ・ロッソの2名のドライバーは、開幕初日はコースのレイアウト学習に多くの時間を費やしているが、F1ルーキーのセバスチャン・ブルデーにとっては期待通りの1日にはならなかった様子だ。

過去に2回のセッションでしかオーストラリアでの走行を経験していないチームメイトのセバスチャン・ベッテルは、ほぼ期待通りの1日目を終える事ができた様子だが、その一方で、今回初めて走行するアルバート・パークでの多くの走り込みを初日に期待していたブルデーは、午後はマシントラブルに見舞われてセッションの大半の時間をガレージ内で過ごす事になってしまった。
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初日の2回のセッションを通してのトロ・ロッソ勢の総合順位は、午前中に1分28秒957を記録したベッテルが16番手、同じく午前のセッションで1分29秒363を記録したブルデーは19番手だった。

■ベッテル「翌日にタイムを上げてから改めて順位を確認したい」
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開幕初日の走行を終えてベッテルは「今日はコース上がひどく汚れていたが、その後に大きく改善されたので、きっとこのまま日曜日まで路面状況は良くなり続ける筈。自分たちの車両の状況を考慮すれば、今日のここまではうまく言っていると思う」と述べており、概ね1日目の内容には納得している様子だ。
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また、走行経験の少ないアルバート・バークの路面状況についてベッテルは「去年のここでは2回のセッションしか参加していないので、今日の第1セッションの時間はコース学習に使用したが、明日になれば2つか3つのエリアのタイムをもう少し改善できるようになる筈なので、その時に改めて順位を確かめたい。こういう汚れた路面状態の時はいつもタイヤへの負担が激しいし、今日は高い温度がそれを後押ししていたが、いずれにしても、路面状態が一度でも改善されればタイヤへの負担は少なくなっていくと思う」とコメントし、翌日以降はさらなるタイムの改善が期待できるとしている。

■ブルデー「2日間連続のトラブルは避けたい」
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不幸にして開幕初日に見舞われたトラブルについてブルデーは「午前中は全くトラブルに見舞われなかったので、初めて走るコースのレイアウト学習を進める事ができた。午後にはロングランを行う中で予定通りタイヤの評価に着手したが、運悪くマシントラブルが発生してしまい、ほとんどの時間をガレージ内で過ごす事になってしまった。ただ、これも戦いの一部だし、F1では良い事と悪い事の両方に対応できるようにしなければならない」とルーキーらしいコメントを残している。
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また、ブルデーは「ここは素晴らしいサーキットだと思うが、最初はものすごく路面が汚れて、その後の路面状況の変化は予想通りものすごかったので、明日にまた様子を観察したい。間違いなく明日の午前の路面状態の方が予選やレース当日の状態に近い筈なので、明日は大きな問題が発生しない事を願っている」と述べ、予選やレースに大きな影響を及ぼしかねない2日目のトラブルは避けたいとしている。


■スーパーアグリ、冬季テストの作業項目を開幕戦初日にダイジェスト実施

スポンサー企業が決定し、開幕初日からのシーズン参加に無事に間に合ったスーパーアグリF1チームだが、2008年に入ってからの冬季テスト中は2007年型マシンを使用しての3日間の走行しかできていないため、チームはこの日の2回のフリー・プラクティスを使用して、本来は冬季テスト中に行うべきだった大量の評価検証作業、ならびにレース本番に向けての様々なシミュレーションを実施しており、いっときたりとも休む暇なくドライバーとチームの全員がその中で忙しく働き続けたという。
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チームにとっては実質の2008年初日となったこの日、初めてサーキットに持ち込んだ2008年型車両のSA08の全システムチェック、インストレーション・ラップからグリッドシミュレーション、走り込みによる信頼性確認など、必要な項目に絞ったとはしているものの、かなりのハードスケジュールをこの開幕初日にチーム関係者の全員がこなしている。

新車独特の問題や、この日のオーストラリアの高い気温などからオーバーヒートなどの問題に悩まされる中、1分30秒663を記録した佐藤琢磨選手は総合21番手、午後は想定外の作業上の問題により8周回しかできなかったデビッドソンは1分31秒527の22番手タイムだった。

■佐藤選手「2008年シーズンを開始できて嬉しい!」
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冬季シーズン中のテスト予定が何度もキャンセルされ、待ちに待った新車でのサーキット走行の機会が開幕戦初日となった佐藤琢磨選手は、1日目の走行を終えて「2008年シーズンの初日を迎える事ができて嬉しい。冬季中の準備作業を終えていないので当然いろいろ課題はあるし、この開幕初日に多くの評価作業を行わなければならなかったが、車がちゃんと走行し、チームが全力で頑張る姿を見る事ができて本当に良かった。もちろんまだやる事だらけだが、全体的に見て今日はいい1日だった」とコメント。

■デビッドソン「大変な金曜日だった」

1日目は実質的には午前中しか本格的な作業ができなかったとするアンソニー・デビッドソンは「大変な金曜日だった。いずれにしても今日は限られた内容に絞って作業するしかなかったので、午後は早めに走行を終了しなければならなかった。明日はもっと車の調子を上げられる事を願っている」と述べ、2日目に向けての意欲を語った。
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■グラハム・テイラー「早期に冷却系の問題解消に取り組みたい」

スーパーアグリF1チームのスポーティング・ディレクターを務めるグラハム・テイラーは「メルボルンに来られて本当に嬉しかったが、メルボルンの方はあまり自分たちを歓迎してくれていないような気がするね!」と述べ、この日の2回のセッション中の状況については以下の通り説明している。

「他の全てのチームが冬季テスト中に済ませてきた本来年始に行うべき作業内容から取り組んだので、今日はすごく大変な1日だった。フリー・プラクティス1ではアンソニーはグリッド・シミュレーションを行い、その間に拓磨はグリーン・フラッグ時を想定したシミュレーションを行った。予想通り、今回は新車独特の課題やオーバーヒートの問題も発生したが、午前中は計画通りに作業は進んでいた。ただ残念な事に、午後は想定外の問題によりアンソニーは走行を途中で切り上げる事になった。また、午後にも再び冷却系の問題が何点か発生したので、今晩はその分野を解消できるように頑張り、明日は走行距離を伸ばしたい」とテイラー。

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