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2008年度F1オーストラリア開幕戦、大波乱のレース内容と結果
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インテリワン編集部
  2008年3月17日

3月16日に行われた2008年F1開幕戦、オーストラリア・グランプリの決勝レースは、セーフティーカーがレース中に3回投入され、完走扱いがポイント圏内の僅か8台のみになるという大波乱のサバイバル・レースとなった。ここでは速報として、メルボルンのアルバート・パーク・サーキットにて行われたF1開幕レースの模様を紹介する(レース直後の全ドライバーならびにチーム関係者の詳細コメントはこちらの記事を参照)。
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■晴天に恵まれたアルバート・パーク、路面温度は51度まで上昇

この日に行われた58周回の決勝レース開始時の気温は36度、路面温度は46度、レース中の最高気温は38度、最高路面温度は今回のレースウイーク中の最高記録となる51度まで上昇している。

■スーティルはピットレーン・スタートに
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なお、スターティング・グリッドは前日までの情報とは一部異なっており、以前に判明していたフェラーリのキミ・ライコネンのQ1中のマシン・トラブルによるQ2最後尾扱い、ならびにトヨタのティモ・グロックのギアボックス交換とマーク・ウェバーへの進路妨害による10グリッド降格に加えて、新たにフォース・インディアのエイドリアン・スーティルに対し、Q2中に破損したモノコックとエンジンを新品に交換した事によるピットレーン・スタートが適用されている。
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開幕戦ポールポジションは昨年度のデビュー・イヤーにランキングの2位を獲得したマクラーレンのルイス・ハミルトン、Q1中にマシン・トラブルに見舞われた昨年度チャンピオンであるフェラーリのキミ・ライコネンは今回15番グリッドからのスタートとなった。


■レース開始、トラクション・コントロールがない全車、発進は予想外にスムーズ
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レース開始時、トラクション・コントロールの使用が禁止されて初となる今回のスタートは混乱が予想されていたが、トロ・ロッソのセバスチャン・ベッテルのマシンがストールしかけて一時後退した以外には大きな問題は発生しておらず、その他の車は比較的スムーズに1コーナーに向かった。
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■オープニングの1コーナーで複数の連鎖事故が発生、マッサは順位を大きく後退

しかしながら、このオープニング・ラップの1コーナーでは、きれいにホールショットを奪ったマクラーレンのルイス・ハミルトンと、それを2番手で追うBMWザウバーのロバート・クビサの後方において、3番手のポジションを争うマクラーレンのヘイキ・コバライネンとフェラーリのフェリペ・マッサが接触、アウト側を走行していたマッサはコースからはじき出されてグラベル脇の壁にノーズをぶつけて大きく順位を後退している。
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■ピケとグロックの接触の煽りを受けてベッテルがスピン

また、さらにその後続が次々と1コーナーを抜ける中、最後尾近くの集団の中でルノーのネルソン・ピケとトヨタのティモ・グロックが接触、このうちの1台がトロ・ロッソのセバスチャン・ベッテルの乗るマシンの後部へ追突し、ベッテルがコース上でスピン。
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■そのままベッテルはフィジケラとバトンに衝突

この時にホンダのジェンソン・バトンはベッテルと接触して左リアのサスペンションを破損、リアのホイールも曲がってリタイア。続いてフォース・インディアのジャンカルロ・フィジケラがベッテルのマシンに激しくはじき飛ばされて宙を舞い1コーナーのグラベルに埋まりリタイア。ベッテルも走行不能となりリタイアした。
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この混乱の中でウィリアムズの中嶋一貴選手はフロントのノーズを破損したが走行を継続、レッドブルのマーク・ウェバーは他の車との接触を避けてグラベルに一度待避したがすぐにコースに復帰している。

■続く3コーナーではウェバーとデビッドソンが激しく接触

続く3コーナー、ここで中嶋選手とスーパーアグリのアンソニー・デビッドソンとウェバーの3台が横並びとなり、中嶋選手はイン側から3コーナーを無事に通過したが、残る2台は接触してコースアウト、ウェバーとデビッドソンは揃ってここでリタイア。


■合計5台がリタイアし、2ラップ目を待たずしてセーフティー・カー投入
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こうしてバトン、フィジケラ、ベッテル、ウェバー、デビッドソンの5台がオープニングラップ中に揃ってレースから脱落した直後、レースは2ラップ目に入る事なく1度目のセーフティー・カーが投入された。


■レース再開時の順位

ここでのレース再開時の上位10名の順位は、トップからハミルトン、2番手にクビサ、3番手にコバライネン、4番手にウィリアムズのニコ・ロズベルグ、5番手にBMWザウバーのニック・ハイドフェルド、6番手にトヨタのヤルノ・トゥルーリ、7番手にホンダのルーベンス・バリチェロ、8番手には15番グリッドからの最高のスタートを見せたフェラーリのキミ・ライコネン、9番手にはレッドブルのデビッド・クルサード、10番手はルノーのフェルナンド・アロンソ。
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テストを一切行う事なく開幕戦に本番投入したSA08での完走を狙う19番グリッド・スタートのスーパーアグリ佐藤琢磨選手はここで11番手を走行。その背後にはフロントノーズを修理した12番手の中嶋選手、13番手にはピケ、最後尾の14番手にはマッサが続いた。
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■スーティルとトゥルーリがマシン・トラブルによりリタイア

トップのハミルトンが大きく後続を引き離した9ラップ目、ここでコース上13番手を走行していたフォース・インディアのエイドリアン・スーティルが油圧系トラブルに見舞われリタイア、20ラップ目にはコース上5番手につけるトヨタのヤルノ・トゥルーリがバッテリーのオーバーヒートのためにピットインしてリタイアとなり、この時点でコース上に残る車両は15台となった。
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■26ラップ目、マッサと争うクルサードがリタイアし再びセーフティー・カー投入

26ラップ目、10番手を走行中、アウト側から1コーナーに飛び込んだクルサードと、そのインを狙って右後方から攻め込んだマッサが接触、クルサードはここで激しくコーナーアウト側にはじき飛ばされてマシンを大破し、パーツ類がコース上に散乱した事から、ここで2度目のセーフティー・カーが投入されている。
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こうして新たにクルサードがリタイアし、コース上の車は14台となってレースは再開。
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■2度目のレース再開時の順位

2度目のレース再開時点のコース上の順位はトップがハミルトン、2番手がコバライネン、3番手はライコネン、4番手はクビサ、5番手はハイドフェルド、6番手はアロンソ、7番手はロズベルグ、8番手はバリチェロ、9番手はグロック、10番手はマッサ、11番手は中嶋選手、12番手はピケ、13番手はトロ・ロッソのセバスチャン・ブルデー、14番手は佐藤選手。
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■タイヤを交換せずに3番手に浮上したライコネンがコースオフ

多くのドライバーが1度目のタイヤ交換を済ませ、上位者ではライコネンのみが一度もタイヤ交換を行っていない31ラップ目、2番手を走行するコバライネンの背後に迫ったライコネンは、右鋭角コーナーに向けてブレーキを遅らせてそのポジションを奪いにかかるが、ここでライコネンは曲がりきれずにコースオフ。
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■ライコネン後退の直後にマッサとピケもリタイア、佐藤選手も無念のリタイア

ライコネンが必死にグラベルからコースに復帰している最中、チームメイトのマッサのF2008にはエンジン・トラブルが発生。マッサはここでリタイアとなり、同じ頃、オープニングラップ中の接触事故のダメージにより走行が困難になったピケもリタイア。
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さらに33ラップ目、完走のみを狙う佐藤選手がマシン・トラブルによりここで無念のリタイアを喫し、この新たな3名の脱落によりコース上に残る車は11台となった。


■レース中盤の順位
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ライコネンもやっと最初のタイヤ交換を済ませた34ラップ目の順位は、トップがハミルトン、2番手がコバライネン、3番手がハイドフェルド、4番手がロズベルグ、5番手がバリチェロ、6番手には、28ラップ目のピットストップのタイミングにより大きく順位を上げたブルデー、7番手にはクビサ、8番手はポイント圏内に入ったアロンソ、9番手は中嶋選手、10番手はグロック、11番手にはライコネン。
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■44ラップ目にグロックが大破し3度目のセーフティー・カー投入

トップのハミルトンが2度目のタイヤ交換を済ませた直後の44ラップ目、1ストップ作戦を敢行していたティモ・グロックが12コーナーでのミスにより激しくクラッシュ。グロック本人は無事だったが、コース上には破片が散乱したことからここで3回目のセーフティー・カーが投入された。
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■グロックの事故により不運を被ったバリチェロとコバライネン

なお、このグロックの事故による想定外のセーフティーカー投入中に運悪く給油を行うタイミングとなってしまったホンダのバリチェロには、審議の結果レース再開後のピットストップ・ペナルティーが課せられてしまう。

また、2番手を走行するコバライネンを、トップのハミルトンに続いて直ちにタイヤ交換させる事でワンツー・フィニッシュの達成を狙っていたマクラーレンだが、3度目のセーフティー・カーの投入によりコバライネンのピットストップのタイミングが遅れ、後続との距離も一気に縮まり計画は大きく狂う事となった。
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■中嶋選手がクビサに追突、クビサはリタイアし中嶋選手はレースを続行

さらには、このセーフティー・カー投入中にも新たなアクシデントが発生する。ここで7番手を走行していた中嶋選手がクビサに追突し、クビサがリタイア。フロントノーズを大破した中嶋選手はここでピットに戻りパーツを交換して走行に復帰した(写真下は4番手のロズベルグから7番手走行時の中嶋選手まで)。
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■最悪のミス、バリチェロがレッド・シグナルを無視

グロックとクビサのリタイアによりコース上の車は9台のみとなりレースは再開するが、バリチェロはピットストップからのコースイン時にシグナルがレッド(進入禁止)の状態でコース上に復帰していた事がこの時に判明する。
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■3度目のレース再開後の順位

後は最後まで走りきるのみとなった50ラップ目の順位は、トップがハミルトン、2番手がハイドフェルド、3番手がロズベルグ、4番手がブルデー、5番手がアロンソ、6番手がコバライネン、7番手がライコネン、8番手には新たなペナルティーが待ち構えるバリチェロ、9番手には中嶋選手が続いた。
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■ライコネンのエンジンがストップ、信頼性に課題を抱えるフェラーリ

54ラップ目、トラブル続きのフェラーリにまたもここでアクシデントが発生する。ポイント圏内の7番手を走行していたライコネンの車がここでエンジン・トラブルのためにストップ。完走規定周回数の52ラップは超えているため完走扱いにはなるが、ライコネンの順位は9番手扱いとなり、バリチェロのペナルティーが決定していなかったこの時点にはポイント圏外となってしまう。
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■ブルデーのエンジンから白煙、フェラーリ・エンジンが全滅、

その2周回後の56ラップ目には、F1デビュー戦での4位入賞を目前にトロ・ロッソのブルデーがエンジン・トラブルのためにストップしたが、この時点の完走8番手扱いにはなり、初戦にしてポイント獲得は確実となった。
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■開幕戦を制したのはハミルトン、2位はハイドフェルド、3位はロズベルグ

最終ラップ、58周回のサバイバルレースをポールポジションから最後までトップで走りきり、2008年度開幕戦の勝利者となったのは、F1参戦2年目となるマクラーレン・メルセデスのルイス・ハミルトンだった。
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2位チェッカーを受けたのはBMWザウバーのニック・ハイドフェルド。続いてウィリアムズのニコ・ロズベルグがF1での初の表彰台となる3位を獲得した。

■バリチェロの失格処分が決定し、その他の完走者全員がポイントを獲得

その後のチェッカー順位は、4位がルノーのフェルナンド・アロンソ、5位がマクラーレン・メルセデスのヘイキ・コバライネン、6番手がホンダのルーベンス・バリチェロ、7番手がウィリアムズの中嶋一貴選手となったが、バリチェロはその後の審議の末、レッド・シグナル時のコース進入違反によりレース失格処分となり、この結果として、中嶋選手が6位、トロ・ロッソのセバスチャン・ブルデーが7位、フェラーリのキミ・ライコネンが8位に昇格し、バリチェロを除くレース完走者の全員がポイントを獲得する運びとなった。
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■クビサへの衝突にペナルティー、中嶋選手は次戦のグリッドを10降格

なお、6位の中嶋選手は3度目のセーフティー・カー投入時のクビサへの追突が問題視され、今回の6位とポイント獲得に影響はなかったものの、審議の結果、次戦のマレーシアではスターティング・グリッドが10グリッド降格されるペナルティーを受ける事がこの日に決定している。


■F1オーストラリア開幕グランプリ、決勝レース結果

以下に、2008年F1オーストラリア開幕戦のレース結果一覧を示す(ポイントランキングはランキング一覧表を参照の事)。
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1) ルイス・ハミルトン GBR マクラーレン・メルセデス MP4-23 1:34:50.616(58周)
2) ニック・ハイドフェルド GER BMWザウバー F1.08 1:34:56.094(58周)
3) ニコ・ロズベルグ GER ウィリアムズ FW30 1:34:58.779(58周)
4) フェルナンド・アロンソ ESP ルノー R28 1:35:07.797(58周)
5) ヘイキ・コバライネン FIN マクラーレン・メルセデス MP4-23 1:35:08.630(58周)
6) 中嶋一貴 JPN ウィリアムズ FW30 1:35:04.685(57周)
7) セバスチャン・ブルデー FRA トロ・ロッソ STR2B 1:30:37.541(55周)
8) キミ・ライコネン FIN フェラーリ F2008 1:27:55.340(53周)
-) ロバート・クビサ POL BMWザウバー F1.08 1:17:46.665(47周)
-) ティモ・グロック GER トヨタ TF108 1:09:26.522(43周)
-) 佐藤琢磨 JPN スーパーアグリF1 SA08A 52:48.448(32周)
-) ネルソン・ピケ BRA ルノー R28 49:49.308(30周)
-) フェリペ・マッサ BRA フェラーリ F2008 47:12.136(29周)
-) デビッド・クルサード GBR レッドブル RB4 39:46.572(25周)
-) ヤルノ・トゥルーリ ITA トヨタ TF108 30:07.409(19周)
-) エイドリアン・スーティル GER フォース・インディア VJM01 14:04.047(8周)
-) マーク・ウェバー AUS レッドブル RB4 (0周)
-) ジェンソン・バトン GBR ホンダ RA108 (0周)
-) アンソニー・デビッドソン GBR スーパーアグリF1 SA08A (0周)
-) セバスチャン・ベッテル GER トロ・ロッソ STR2B (0周)
-) ジャンカルロ・フィジケラ ITA フォース・インディア VJM01 (0周)
失格) ルーベンス・バリチェロ BRA ホンダ RA108 1:35:43.069(58周)
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