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F1オーストラリア開幕戦、決勝レース直後の全ドライバー詳細コメント
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インテリワン編集部
  2008年3月19日

ここでは、3月16日に行われた2008年F1開幕戦、オーストラリア・グランプリの決勝レース終了直後の全ドライバー、ならびに各チーム関係者の詳細コメントを紹介する(開幕レースの時系列的な内容はこちらの記事を参照)。
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■優勝)ルイス・ハミルトン マクラーレン・メルセデス MP4-23

最高の気分です。夢のように素晴らしい形で今シーズンへの挑戦を開始する事ができました。ただ、ヘイキ(コバライネン)と一緒にワンツー体制で表彰台を獲得できなかったのは残念です。それができていればチームの努力にも最高の形で報いる事ができた筈ですからね。
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ニコ(ロズベルグ)がここに一緒にいるのが嬉しいですね。彼と一緒に表彰台に乗るのはチームMBMで戦っていたカート時代以来の事なんです。

レースは自分が最初から主導権を握る事ができるという素晴らしい展開でした。特にプレッシャーを何も感じる事なく安定したペースで走れましたし、レースをリードする上では理想的な状態だったと思います。
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3回のセーフティーカー投入中の走行は全くリラックスできませんでした。全体的に状況は、自分が初優勝を経験した去年のカナダの時に少し似ていましたね。チームと一緒に戦略を絶えず変更し続ける事になりましたが、それも全てうまくいきましたし、最高です。

車は運転しやすくて素晴らしい状態でした。チームは本当にうまく作業を進めてくれたと思います。今年は去年よりも自分の調整状況は万全ですから、この勢いのままチームと一緒に今後の何ヶ月間を通して攻め続ける事が大切ですね。
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●マクラーレン・チーム代表 ロン・デニス

チームにとっては、ほとんど完璧と言えるレースウイークでした。ルイス(ハミルトン)は全くミスのない走りを見せましたし、セーフティーカーが何度も導入される中でのピットストップのタイミング戦略も非常に良かったです。
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ヘイキ(コバライネン)については、仮にピット作業にミスがあってもまだニックの前のポジションを維持できるようにするために、2度目のピットストップを行う前にさらにもう1周の速いラップタイムを刻んでもらおうとしていたんです。ただ残念な事に、最後のセーフティーカーが投入された事で2位を逃す結果となりました。

また、ヘイキはキミとフェルナンドを交わすなど、レーシング・ドライバーとしての素晴らしい走りを見せつけていました。ですからバイザーを掃除しようとした時に運悪くピットレーン・スピード・リミッターに触って順位を落としてしまったのは大変に残念です。

チームとしては高い仕上がりを持ってレースウイークを楽しむ事ができていましたが、まだ先は長いですから、決して油断する事なく今後の戦いにも挑みたいと思います。

●メルセデス・ベンツ・モーター・スポーツ副代表 ノルベルト・ハウグ
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理想的なシーズンのスタートを切る事ができました。ここまでの努力がこれ以上にない最高の形で報われましたね。

マクラーレン・メルセデスとしての222回目のレースを、55回目のポールポジションからスタートして53回目の勝利で飾る事になりましたから、これは間違いなくわたしたちにとって最高の結果と言えます。

ルイスについてはセーフティーカー投入を恐れてピットタイミングを早めに行いましたが、ヘイキについては残念な事に、彼を呼び込む前に次のセーフティーカーが入ってしまいました。

彼はこのチームでのデビュー・レースで素晴らしい走りを見せていただけに、今回は本当に残念でしたが、いずれにしても、彼が今日よりも素晴らしい結果で報いられるのは時間の問題ですよ。


■2位)ニック・ハイドフェルド BMWザウバー F1.08
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本当に素晴らしい形でシーズンをスタートする事ができました。チームはF1.08が初期に抱えていた問題を解決しようと必死の努力をここまで続けてきましたからね。順調に改善は進んでいますが、まだこの車の性能をフルに引き出せている訳ではありませんよ。

スタートの時は激しくホイールスピンをさせてしまい、背後のニコ・ロズベルグを抑えきる事ができませんでした。彼は早めにピットに入ると思っていたので、その時は難しいレースになる事を覚悟しましたが、実際には全く同じ周回数でピットストップを行う事になり、クルーが素晴らしい作業をしてくれたのでその後は彼の前に出る事ができました。
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2度目のピットストップの時はセーフティーカーがあまり早くコースに入って来なかったのが幸いしましたね。おかげで予定通りに燃料補給ができています。残る最後のスティントは、オプションタイヤを最後まで壊さないように注意しながら走りました。

今回はトラクション・コントロールがなくなった最初のレースでしたが、全体的に見て思っていたほどには難しくなかったですよ。

●ルノー・チーム代表 マリオ・タイセン

BMWザウバーF1チームにとっては素晴らしいシーズンのスタートになりましたね。

セーフティーカーが3回も投入され、多くの車がリタイアする波乱のレース展開でしたが、ニック(ハイドフェルド)は冷静に走りきって2位を確保し、チームにとってシーズン最初の表彰台を獲得するに至りました。でもルイス・ハミルトンだけはかなり速かったです。
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今回は本当に戦略の争いだったと言えます。ニックはセーフティーカー投入のタイミングに若干助けられましたが、残念ながらロバート(クビサ)は不運でした。終盤に中嶋にコースから押し出されるまでは、前日の予選に引き続きレースの内容も素晴らしかったです。

土曜日の予選から今日までの仕上がりは、次のレースに向けてのいいベースになりますし、おかげでチームのモチベーションもさらに勢いを増しますよ。ミュンヘンとヒンヴィルのスタッフには深く感謝しています。

●ルノー・テクニカル・ディレクター ウィリー・ランプ

複雑な心境を生む白熱のレースでしたね。ニックの2位表彰台は本当に素晴らしかったですし、それと同時にロバートにとっての不運なレースになったのが気の毒でした。

スタート時にニックはニコ・ロズベルグに交わされましたが、ピット・クルーたちの素晴らしい働きのおかげで、ピット・ストップをまたいで彼を抜き返す事ができました。その後にニックは安定して速いペースを維持できています。

ニックにとって有利だったのは3回目のセーフティーカーでしたね。結果としてチームにとってここまでの最高と言える結果を達成する事ができました。

ロバートについては2回目のセーフティーカーが入った時に戦略を変更しましたが、残念ながらブルデーの後ろにつかまる事になり、タイムを大きくロスする事になってしまいました。中嶋にリアから追突された後は、安全面を考慮してレースの続行を断念しています。


■3位)ニコ・ロズベルグ ウィリアムズ FW30
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もう本当に嬉しいです。フォーミュラワンでの表彰台はとにかく最高の気分だとしか言えません。ここまで来るのにかなりの時間がかかりました。

冬季シーズンを通して真剣に頑張ってきたチームの全員にとっても素晴らしい結果になりました。全員が頑張って改善を進めてくれているおかげです。今日は全力で走りましたが、気温の高い公道サーキットでの激しい戦いでしたから、簡単なレースとは言えませんでしたね。
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今回の素晴らしい結果を持ってチームに恩返しができましたし、ウィリアムズと共に自分が成長している事を実感できて本当に今後の励みになりました。また、自分がここに到達するまでに、可能な限りの全面的な支援を続けてくれた父にも、感謝の気持ちを伝えたいです。

車は好調ですし、開発は今後もさらに進みます。ただ、まだシーズンの序盤に過ぎませんから、あまり興奮しすぎないようにしないといけませんね。
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●ウィリアムズ・テクニカル・ディレクター サム・マイケル

素晴らしいシーズンのスタートになりました。車の性能に自信はありましたが、プラクティスの時には信頼性の問題により実力を発揮できていませんでしたので、レースではその全てを発揮する事ができて良かったです。

ニコは数々の難しい状況にもかかわらず全力を出し切り、レースを通して非常に速いペースを維持し続けていましたので、彼の初の表彰台を心から祝福したいと思います。一貴もまた、2回の事故に巻き込まれたにもかかわらず、いい走りを見せてくれました。
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どちらの車もレースの最後まで高い信頼性をアピールしましたし、グランプリの初回から揃ってポイントを獲得できたのは本当に素晴らしい事です。

今晩以降、マレーシアでは予選でもさらにいい成績を確保してチームの年間ランキング2位を維持できるように集中していきたいです。
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写真■4位)フェルナンド・アロンソ ルノー R28

すごく奇妙なレースでしたね。追い抜きが多くて、それに多くのドライバーが事故やメカニカル・トラブルに見舞われていました。

今日は可能な限りのチャンスを最大限に活用し続ける事ができたと思いますし、開幕グランプリをいい成績で終える事ができましたから、これでチームの勢いはさらに増すでしょうし、残りのシーズンにも自信を持って挑めるようになるでしょうね。

ただ、まだ予選での走りのレベルとレースでの走行ペースをさらに上げられるよう、今後も作業を続けていく必要がありますが、いずれにしても今日の結果は自分たちにとってとても重要なものでした。

●ルノー・チーム代表 フラビオ・ブリアトーレ
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写真今日のフェルナンドの4位獲得は、シーズンを開始するにあたり今後への期待が非常に高まるものでしたね。彼は素晴らしい走りで後方からの追い上げを見せてくれました。

セーフティーカーにより流れを2回も妨害される事になりましたが、それでも彼が好調な走りを維持できたのは本当に素晴らしかったと思います。特に終盤にマクラーレンを追い抜いた時はすごかったですね。

これからもまだ作業は必要ですが、改善が必要なのは自分たちのチームだけじゃない事が分かったのは今後の励みになりました。

ネルソンに関しては、彼の今回の初レースは難しいものでしたが、いい経験を積む事ができたのは間違いないと思いますし、これからレースを続けていく中で、彼がもっといい走りを見せてくれる事を強く信じています。

●ルノー・エンジニアリング・ディレクター パット・シモンズ

今日のフェルナンドの走りはとにかく素晴らしかったと思いますし、今回までにわたしたちが彼に提供してきた内容以上の活躍を見せてくれました。
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セーフティーカーが入った事はむしろ不運でしたね。セーフティーカーが入っている時にはどの戦略を取るべきかを協議しましたが、今回のタイヤの消耗状況ではソフトタイヤに履き替えて1ストップ作戦を取る事は不可能でした。

実際、最後のスティントではフェルナンドのタイヤの痛み具合は深刻でしたし、大きなアンダーステアを誘発していました。

ネルソンにとってはレースウイーク中の難しい流れがそのまま続いていました。スタート・ライン上での接触により、車のリアに大きなダメージを受けていましたからね。その影響から非常に運転がしにくくなった事は彼のラップタイムを見れば明らかですし、まだ詳しくは調査中ですが、リタイアも同じ事が原因だと考えています。

(写真下は今回のレースウイーク中にピットで待機するルノーのテストドライバーとなった山本左近選手)
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■5位)ヘイキ・コバライネン マクラーレン・メルセデス MP4-23

写真自分の戦闘レベルは間違いなくこの成績よりも高かったですよ。残念ながら最後のセーフティー・カーが影響して2位を逃す事になりましたからね。ただ、いずれにしても、プロとしてのレベルが非常に高いチームと一緒に今回のレースウイークをとても楽しむ事はできました。

レースのスタートはうまくいきました。最初のスティントでタイヤにグレーニング(剥離摩耗)が発生しましたが、それほど大きな悪影響は出ていません。

第2スティントでは特に終盤のペースがものすごく良くなり、かなりの速さで走れました。キミとのすごいバトルが初めてできた直後にアロンソとのバトルですから、本当に楽しかったですね。

フェルナンドを一度交わす事はできましたが、メインストレートで捨てバイザーをはがそうとした時に誤ってピットレーン・スピード・リミッターのボタンを押してしまい、フェルナンドに抜き返すチャンスを与える事になってしまいました。

今回はとても満足できていますが、いい走りでワンツー・フィニッシュが狙える状況だっただけに、同時に少しがっかりもしています。


■6位)中嶋一貴 ウィリアムズ FW30
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今日は最後まで走り切れて本当に良かったですし、完走とポイント獲得ができたのは本当に素晴らしいです。体力的にも厳しい内容でしたが、それに加えて今日は色んな事が次々と起こりましたね。

スタートの時には目の前の車がスピンして横を向き、自分の車のノーズ部分がダメージを受けました。その後は何回もセーフティーカーが入りましたが、チームが戦略をうまく変更して1ストップ作戦に切り替えたおかげでポイントを獲得する事ができました。

レースの終盤にはさらに別のアクシデントがあり、全ての車が互いに整列し合うところでまたノーズを破損しています。ただ、自分が体力的に問題なく、安定して走れる事を示す事ができましたので、今は次のセパンが楽しみです。あそこは今回よりも馴染みのあるサーキットですしね。


■7位)セバスチャン・ブルデー トロ・ロッソ STR2B
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レースでがっかりな思いをするのは今回が初めてでもないし、当然最後でもないでしょう。ただ、今回本当に重要だったのは、チームが迅速に状況を判断して、2度目のセーフティーカー導入の合図が出てから、可能な限り早いタイミングでピットに呼び戻してくれた事です。

あの呼び込みはすごかったですよ。おかげでその後のレースが燃料の面で有利になりました。他のドライバーはまだもう1回のピットストップが残っていましたからね。その後はまずBMWの背後につけて、次にフェルナンド(アロンソ)とコバライネンの後ろになるという大変な状況でしたから、ものすごく緊張しました。

一時的には少し後退する事を考えましたが、そこで何回かミスをしてしまったので、再び激しく攻め込んで前の車とのギャップを縮めたりしました。レースの終盤に入っている事だけは分かっていましたが、あの時点であまりピットボードを見る勇気はありませんでしたね。
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スタートの時に順位を落としてしまったので、その後は激しく走りました。最初は少し苦しい状態でしたが、次第にレースの走り方が分かってきたんです。レース再開の時は少しの間だけ無線が機能しなかったのでグリーンのシグナルを目で見て判断しました。

でも、終盤のほとんどを4位のポジションで走れましたし、幸先のいい初戦になりました。最初のグランプリで2ポイントの獲得は決して悪くないですよね!

●トロ・ロッソ共同オーナー ゲルハルト・ベルガー
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ブルデーは今回のレースウイークを通して、彼をベッテルのチームメイトとして走らせたのは正しい選択だった事を証明してくれましたね。彼は予選では少し不運でしたが、レースでは素晴らしい活躍を見せ、古いタイヤのまま最後まで高いポジションを維持しましたし、レースの間は最初から最後まで一切ミスをしていません。

チームの活躍も素晴らしく、レースウイークを通して優秀だったと思います。ただ、幸運は最後まで続かず、安全圏内と思われた4番手のポジションをあと2周のところで失ったのは本当に残念でした。
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次の日曜日も再び頑張りますが、4位で完走できるチャンスなどそう簡単に何度も訪れる訳ではありませんから、今後はどんなチャンスでも逃さないようにしていきたいですね。1ポイントか2ポイントでも、獲得できればゼロよりは有り難いです。

今のところはまだセバスチャンのマシンが最後に停止した原因の詳細はつかめていません。


■8位)キミ・ライコネン フェラーリ F2008
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レースを完走できなかったのは本当に残念でしたが、ポイントを少しでも獲得できたのは少なくともゼロよりはましでしたね。エンジンに問題が発生したので、これからそれを分析する必要があります。

車はいい状態でしたよ。前方に誰もいない時には非常にいいペースで走れていました。前方の車をとらえようとして数回スピンしましたが、最初のグロックの時はタイヤが草の上に出てしまい、2度目のコバライネンの時は少し油断しすぎていましたね。
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この結果は決してシーズンを開始する上で理想的とは言えませんが、シーズンは非常に長いですからね。それに自分たちは今回よりも遥かに最悪な状況を以前にも克服した経験があります。

●フェラーリ・チーム代表 ステファノ・ドメニカリ

大変に厳しいシーズンのスタートでしたし、良くない第一歩を踏んだのは間違いありません。しかしながら、わたしたちは今回の件に対してあまり感情的になったり、過剰な反応をするべきではないと思います。

わたしたちは完全無比ではありませんが、決して馬鹿ではないので、今はそれぞれのF2008エンジンに何が発生したのかを正確に把握できるよう努めますし、両方を大至急マラネロに送って分析を進めます。
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レース内容に関して言えば、コース上の混雑に巻き込まれるまでは非常に戦闘力の高い速いペースで走れていたと思います。これは本来性能を高く確保できている証拠ですが、今後はそれを発揮できるような状況、すなわち高いポジションからスタートできるようにしていく必要があります。

チームは全体的に自分たちの通常レベルの力が発揮できていませんでした。今はこの経験を次に活かせるよう、必死に取り組んでいくしかありません。自分たちにそれが可能なのは分かっていますからね。

(ライコネンをなかなかピットストップさせなかった事については)後から分析してもらえば分かりますが、今回の戦略を取らなかったらポイント獲得すらできませんでしたよ。もう2〜3周回できる筈でしたから、さらに順位を上げられたでしょうし、前の集団とのギャップも縮められた筈です。要はセーフティーカーが自分たちにとって最悪なタイミングで導入されたんです。2度目の時は他のチームにとっては好都合でしたが、わたしたちには本当に災難でした。そういう事です。

●サーキット・エンジニア ルカ・バルディセッリ

最悪なシーズンのスタートとなり、あまり言葉が見あたりません。全ての面において高いレベルで作業を進められずにこの結果となりました。

信頼性がいかに重要かは分かっていますが、今回はその部分が大きく不足していた事は疑いようもありません。レースにおいて2つのエンジンが揃って故障した訳ですからね。

これから今週中のデータを全て詳細に確認し、原因への理解を深め、次の改善に反映していきたいと思います。


■DNF)ロバート・クビサ BMWザウバー F1.08
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レースの序盤はすごく好調でした。戦略的にはニック(ハイドフェルド)に似た作戦でしたし、ペースもとても良かったです。

でも、その後に戦略を変える事になり、これが自分にとってはあまり良くありませんでした。ブルデーの後ろにつかまってしまい、ここで大きくタイムをロスしたんです。
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それでもまだポイントを獲得するチャンスは残っていましたが、3回目のセーフティーカー投入時にリアから中嶋に突っ込まれてしまい、断念を強いられました。


■DNF)ティモ・グロック トヨタ TF108
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かなり厳しい内容のF1レース復帰戦でした。こういうスターティング・ポジションの時はいつも午後が難しい状況いなりますからね。

レース開始時に2台の車と接触したり、とても燃料を多く搭載していたにもかかわらず、かなり序盤のうちに順位を挽回する事はできましたが、まだ車がアンダーステア気味で感触も少し悪いので、この分野についてはまだ改善作業が必要です。

ピットストップ後の走行はかなり大変でした。最終的にはクラッシュしてレースを終えています。

●トヨタ・チーム代表 山科忠氏
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今日の午後はどのチームにとっても辛いものだったと思います。シーズン最初のレースでしたし、非常に高温でしたからね。

ただ、あの条件下においてもトヨタはチームワークを発揮しようと頑張り、ヤルノは好調な走りを見せていましたから、彼がバッテリーの問題に苦しんだのは本当に残念でした。この問題をしっかり分析して、今後の再発防止に努めたいと思います。

ティモは今回の初レースから多くを学び、経験値を増やしていく事になるでしょう。彼が無事だったのは本当に何よりですし、その点について大変に嬉しく思います。

次のレースではさらなる改善に向けて全力を尽くします。


■DNF)佐藤琢磨 スーパーアグリF1 SA08A
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自分たちには難しいレースでした。

スタートはあまりうまくいきませんでしたが、1ラップ目に順位を争った後はポジションを2つほど挽回しましたし、その後も最初のスティントは白熱したバトルをする事になりましたね。

最初のピットストップの後、数周を走ったところで問題が発生してしまい車がストップしました。チームの全員が何とかしようと必死に頑張ってあそこまでいけていたのに、本当に残念です。

ただ、今日はすごく価値のある情報やデータを収集する事ができたと思うので、またマレーシアからレースを再開するのが今は待ちきれない気分です。

●スーパーアグリ・チーム代表 鈴木亜久里
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冬季シーズン中はチームにとって大変に辛い状況でしたから、チームのスタッフ全員とドライバーたちに、わたしから感謝の気持ちを伝えたいです。

プレシーズンのテストを十分に行う事ができていませんし、今回も金曜日のプラクティスと予選、それに今日のレースという限られた時間しか走行はできていませんが、それでも今週のオーストラリアでは、チームの全員が素晴らしい仕事ぶりを見せてくれたと思っています。

スタート直後のアンソニーは非常に不運でしたが、拓磨はいいスタートをしてレース中もいい走りをしていました。どちらの車も完走はなりませんでしたが、それでも2008年シーズンの開幕をここで迎える事はできましたし、わたしたちのファイティング・スピリットは一切衰えていませんでしたね。


■DNF)ネルソン・ピケ ルノー R28
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スタートがとてもうまくいって、オープニング・ラップ中にいくつか順位を挽回する事ができましたが、ドライビングはかなり忙しいかったですね。ただ、残念ながらスタートの時の事故で車がダメージを受けていたので、自分にとって初のグランプリを完走する事はできませんでした。

当然がっかりですが、今週は多くを学ぶ事ができたので、今は次のマレーシアが待ちきれない気分です。このまま学習を続けながらさらに上の成績が狙えるようにしたいですね。セパンは以前に走った事があるので、今回よりは楽にいける筈ですよ。


■DNF)フェリペ・マッサ フェラーリ F2008
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最悪と言えるシーズンのスタートでした。今回は自分たちのようなチームにとっては珍しいエンジン・トラブルだったので、原因を正しく理解して大至急対応を取る必要があります。

最初の1コーナーでコバライネンと争う中で制御を失い、結果としてコースオフしましたから、レース中はずっと自分の順位を挽回する戦いでした。
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その後に順位が上がってきて、ポイント圏内で終われるかと思った矢先にクルサードとの事故でした。自分がイン側に入ったところで彼は進路をふさいできたので、恐らく彼にはこっちが見えていなかったんだと思います。

自分にとってのランキング争いの開始はマレーシアからですね。いい車はあるので、その性能を最大限に発揮できるように作業を進めたいと思います。


■DNF)デビッド・クルサード レッドブル RB4
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フェリペ(マッサ)は速い車に乗っているので抜きたかったのは理解できますが、それならちゃんと横につけて抜きに入るべきです。特にあの1コーナーは飛び込んできて抜くような場所ではありません。

フェリペはかなりの後方から飛び込んできましたが、あの1コーナーは早めに曲がる準備が必要ですし、3コーナーのようにイン側を長く開けた状態で曲がるようなヘアピンとは違うんです。
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私は去年にアレックス(ブルツ)に対して激しく攻め込んだ時の動き方が非難され、全ての責任を負いましたが、フェリペにも今日の件についてはあの時の自分と同じ対応を期待したいですね。

●レッドブル・チーム代表 クリスチャン・ホーナー
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ひどく期待外れなレースでした。特にマークにとってのホーム・グランプリでしたしね。

残念ながら、この日曜日の午後は何もうまくいかないような雰囲気でした。どうやらそれは自分たちだけではなかったようですが。

幸い次のレースはわずか1週間後ですから、今晩オーストラリアを離れられるのが嬉しいです。

●ルノー・エンジニアリング責任者 ファブリス・ロム
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言わば純粋なレースでした。他者のミスにより2度のアクシデントに見舞われる事になりましたが・・・それもレースです。

今年の新しいルールがレースに面白さと危険な面の両方をいくらか増した事が分かる内容でしたね。最高のドライバーだけが最後までコース上に残れるという状況下においても、自分たちはその中に残れるようにしていく必要があります。


■DNF)ヤルノ・トゥルーリ トヨタ TF108
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レースの序盤からバッテリーの温度が熱くなりすぎていて、ピットに入った時には諦めざるを得ない状況でした。車の感触自体は良く、そこまではとてもうまくいっていたので本当に残念です。

ポイント圏内を気分良く走れていただけに、1年の最初にポイントを獲得できなくなったのは不運でした。

ただ、車の状態は去年の時よりもずっといいので、もっと性能は引き出せるようになる筈です。今回はタイヤを完全に機能させる事ができなかったので、ここでの自分たちはそれほど好調には見えなかったかもしれませんが、そんな中でもいい成績が残せる雰囲気でしたからね。

ですから今年はいい戦いができると思っていますし、マレーシアではもっと強さを見せられるようにしたいです。


写真■DNF)エイドリアン・スーティル フォース・インディア VJM01

ものすごくがっかりです。リタイアするまでは調子が良かったので、あの後レースを眺めていた時には特にそう感じました。

オープニング・ラップでは何台かを交わして13番手にポジションを上げる事ができていたのに、そこで油圧系のトラブルが発生したんです。仕方なくピットに戻りましたが、そこで自分のレースは終わりました。

マレーシアではもっと調子を上げていきたいですね。ただ、今回は去年からマシンの改善が進んだのを示す事はできたと思いますし、特にプラクティスの時のロングランは好調でしたから、次戦ではもっといい結果が確実に期待できます。

●フォース・インディア・チーフ・テクニカル・オフィサー マイク・ガスコイン

フォース・インディアとしての最初のレースは大変に残念な結果に終わりました。今回のレースは間違いなくポイント獲得の大きなチャンスだったのに、それを逃す事にもなりました。まあ、他の大半のチームもプレスリリースで同じような事を言うでしょうけどね。
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ジャンカルロは1コーナーで不運に見舞われてしまい、誰かにはアウト側から、そして制御を失ったグロックとピケにはイン側から迫られて、完全に逃げ場を失っていました。

エイドリアンには油圧系システムの問題が発生しましたが、彼の車は昨日からずっと修理中だったのでシステム・チェックをする時間が取れていなかったんです。レース中にはいい走りを見せていましたし、良い成績が残せそうだったので本当に残念でした。

しかしながら、レースウイーク全体を通して見れば走行ペースは悪くありませんでしたから、今は次戦のマレーシアでの良い結果を期待しています。

●フォース・インディア・チーム代表 ビジェイ・マリヤ
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レース序盤の出来事は残念でしたが、わたしは今回のレースウイークには大変に満足できています。プラクティス・セッション中の走行ペースには非常に期待が持てましたからね。

結果は大きく期待外れでしたが、昨年のオーストラリアの時よりも走行ペースが良くなり、今年は中間グループ付近を狙えるようになりました。

ポイント獲得のチャンスを逃したのは残念でしたが、全体的にはいい兆候が得られた週末だったと思いますので、この勢いのまま1週間後の戦いに挑めればと思います。


■DNF)マーク・ウェバー レッドブル RB4
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本当に残念ですし、とにかくがっかりです。

スタートがうまくいき、そのまま1コーナーに向かっていましたが、自分がキミ(ライコネン)の後方から外側に回り込もうとした時に、誰かがジェンソン(バトン)の内側から追突したのが分かったので、その時は草の上に逃げざるを得なくなりました。
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その後、3コーナーに向かう時にはいい走りができていたんですが、そこでフロントウイングのないカズキ(中嶋選手)が横につけてきたので、「これは面白い事になるぞ」と思っていたら、すぐに彼とデビッドソンが自分の真横に並んですごい接近戦を見せ始めたんです。

彼らには可能な限り道を開けようとしましたが、多分デビッドソンにリアの左側をひっかけられる形になったんだと思います。ぶつかった感触は全然なかったんですけどね。


■DNF)セバスチャン・ベッテル トロ・ロッソ STR2B
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問題の最初はスタートの時のストールでした。あの時は何ともしようがありませんでしたし、本当に自分のミスではないんです。それで順位を落とす事になり、1コーナーに進入する時には左側にキミ(ライコネン)、右側にはジェンソン(バトン)の2台に挟まれたんです。
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右側の車に十分なスペースを与えられるようにキミの方にできるだけ寄せて走りましたが、コーナーを曲がった瞬間に右のリアから追突されたのが分かりました。それで車がスピンして自分が接触事故のど真ん中になってしまったんです。本当にがっかりです。


■DNF)ジェンソン・バトン ホンダ RA108
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スタートはとてもうまくいき、すぐにアロンソを交わしてベッテルに並びかけましたが、残念ながら3〜4台で競いながら1コーナーに向かっている最中にレーシング・アクシデントが発生してしまい、そこでダメージを受ける結果に終わりました。

サイドポッドがベッテル側にぶつかり、それが原因でスピンした彼の車が通過中だったこっちのリアタイヤに衝突したんです。最初はガレージに戻って修理が可能か確かめようと思いましたが、左リアのトラックロッドが破損していたので、そのまま走り続けるにはダメージが大きすぎました。

ただ、レースウイークを通しては車の性能に期待感が持てたので、今は次戦のマレーシアで走れるのを楽しみにしています。


■DNF)アンソニー・デビッドソン スーパーアグリF1 SA08A

オーストラリア・グランプリをレース序盤にリタイアする事になってしまいがっかりです。今回は数周すら走れなかったし、期待していた完走も狙えなくなったので、本当にフラストレーションがたまりますよ。
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今週も十分に車に乗る時間が取れなかったし、テストもあまりできていなかったので、今日はしっかり走り込む事が重要でしたから、それもできなくなり最悪の気分です。

今回の事故については自分側にミスはなかったと思っています。2台の車にサンドイッチにされる形になり、回避しようと頑張りましたがどうにも避けようがなかったんです。ブレーキングでその状態から抜けだそうとはしましたが、右と左の両側の車がこっちのフロントタイヤに乗り上げるような形になったので、どこにも逃げ場はありませんでした。


■DNF)ジャンカルロ・フィジケラ フォース・インディア VJM01
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最初の1コーナーで他の車が神風特攻隊(kamikaze)のように自分の車に突っ込んできた瞬間にレースが終わってしまいました。本当にがっかりですし、特に今回のようなレース展開ならポイント獲得も十分に期待できただけにすごく悔しいですよ。

本当にチャンスだったのに残念すぎます。マレーシアではいいレースができる事を期待したいですね。


■失格)ルーベンス・バリチェロ ホンダ RA108
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今日のレースの最終的な結果にはひどくがっかりですが、今回の自分の走りにはとても満足できていますし、車の性能を最大限に引き出す事ができたと思っています。

今日はとんでもないレース展開でしたね。それに最初のピットストップの後でフロントのダンパーが制御不能になったので、そこからの自分のレースがさらに難しくなりました。こういう状況だと完走だけでもかなり厳しいですよ。
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いずれにしても、今週は車の性能面での可能性を感じさせるレースウイークでした。ファクトリーのメンバーはここ数週間にすごい勢いで開発を進めてくれましたしね。また、レース周回をフルに走り切れたのは、車への理解をさらに深める上で有り難かったです。

今は次のマレーシアで車の最適化をさらに進められるのが楽しみです。

●ホンダ・レーシング・チーム代表 ロス・ブロウン
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ルーベンスを計画通りに2回目のピットストップに呼んだ直後、ティモ・グロックがクラッシュしてセーフティー・カーが導入されたんです。ただ、もう燃料が底をついていたし、他にどうしようもなかったので、そのまま彼を呼び入れざるを得ませんでした。

セーフティー・カー導入のためにピットレーンがクローズされていたのは分かっていましたし、10秒間のストップ・ゴー・ペナルティーが課せられるであろうとも思いましたが仕方がありません。

ピットストップの時には、燃料ホースが外されるタイミングよりも少し早くロリポップが上げられてしまいましたね。また、ルーベンスはまだシグナルがレッドの時にピットレーンからコースに復帰してしまい、それが今回の規約違反(レース失格)となりました。

非常に辛い出来事が連続して起こってしまった訳ですが、ただ、それ以外の部分ではルーベンスは高いレベルの走りを見せていました。彼はスタートから好調でしたし、背後につけたキミ・ライコネンを19周もの間抑えましたから、今週の内容からはいい兆候が得られていたと思っています。

予選の時の走行ペースは中間グループに位置していましたし、今日のレースではチームの目標であるポイント圏内の確保が可能である事を再確認できました。メルボルンに向けて用意したエアロ・パッケージも大変にうまく機能していたと思います。ただ、さらに上のグリッドを狙い、Q3の常連になるためには、今後も大きな改善が必要でしょう。

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