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日本GP予選後のMotoGPクラス全ライダー詳細コメント
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  2008年9月28日

MotoGP2008年シーズン第15戦目となる日本GPが、栃木県のツリンリンクもてぎサーキットにて本日行われる決勝レースに向けての最終予選を、昨日の9月27日午後に迎えている。
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■ロレンソが開幕3連続以来となる今期4度目のポールポジションを獲得

この日にMotoGPクラスの予選を制したのは、シーズン中盤の不振を完全に拭い去り、開幕からの3戦連続に引き続き今期4度目のポールポジションを獲得したフィアット・ヤマハのホルヘ・ロレンソだった。
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ここでは、日本GP全クラスの最終予選結果、この日に行われた特別イベントの内容、ならびにMotoGPクラス全ライダーの詳細コメントなどを紹介する。


■日本GP各クラスの最終予選結果

以下に、この日に決定したMotoGP全クラスの最終予選結果(グリッド順)を紹介する。

MotoGPクラス(気温25度、路面40度、湿度25%)
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1) ホルヘ・ロレンソ SPA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 1分45秒543
2) ケーシー・ストーナー AUS ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8 1分45秒831
3) ニッキー・ヘイデン USA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 1分45秒971
4) バレンティーノ・ロッシ ITA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 1分46秒060
5) ダニ・ペドロサ SPA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 1分46秒303
6) ロリス・カピロッシ ITA リズラ・スズキMotoGP GSV-R 1分46秒450
7) コーリン・エドワーズ USA ヤマハTech3 YZR-M1 1分46秒496
8) ランディ・ド・プニエ FRA ホンダLCR RC212V 1分46秒554
9) 中野真矢 JPN サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V 1分46秒616
10) ジェームス・トーズランド GBR ヤマハTech3 YZR-M1 1分46秒863
11) ジョン・ホプキンス USA カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 1分46秒888
12) クリス・バーミューレン AUS リズラ・スズキMotoGP GSV-R 1分46秒904
13) アンドレア・ドヴィツィオーゾ ITA JiRチーム・スコット RC212V 1分46秒907
14) トニ・エリアス SPA アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8 1分46秒958
15) シルバン・ギントーリ FRA アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8 1分47秒400
16) マルコ・メランドリ ITA ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8 1分47秒475
17) アンソニー・ウエスト AUS カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 1分47秒669
18) アレックス・デ・アンジェリス RSM サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V 1分47秒680
19) 秋吉耕佑 JPN リズラ・スズキMotoGP GSV-R 1分48秒671

250ccクラス(気温21度、路面27度、湿度32%)
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1) マルコ・シモンチェリ ITA メティス・ジレラ ジレラ 1分51秒473
2) 青山博一 JPN レッドブルKTM 250 KTM 1分51秒719
3) アレックス・デボン SPA ロータス・アプリリア アプリリア 1分51秒758
4) ミカ・カリオ FIN レッドブルKTM 250 KTM 1分51秒765
5) アルバロ・バウティスタ SPA マプフレ・アスパル・チーム アプリリア 1分51秒821
6) エクトル・ファウベル SPA マプフレ・アスパル・チーム アプリリア 1分51秒973
7) フリアン・シモン SPA レプソルKTM 250cc KTM 1分52秒033
8) 高橋裕紀 JPN JiRチーム・スコット250 ホンダ 1分52秒197
9) アレイックス・エスパルガロ SPA ロータス・アプリリア アプリリア 1分52秒228
10) ロベルト・ロカテリ ITA メティス・ジレラ ジレラ 1分52秒259
11) マティア・パッシーニ ITA ポラリス・ワールド アプリリア 1分52秒464
12) エクトル・バルベラ SPA チーム・トース・アプリリア アプリリア 1分52秒861
13) ルーカス・ペセック CZE オート・ケリー-CP アプリリア 1分53秒130
14) 富沢祥也 JPN ProjectμFRS ホンダ 1分53秒289
15) ラタパー・ウィライロー THA タイ・ホンダPTT SAG  ホンダ 1分53秒356
16) ファブリツィオ・ライ ITA カンペテーラ・レーシング ジレラ 1分53秒496
17) 高橋巧 JPN バーニングブラッド・レーシング・チーム ホンダ 1分53秒660
18) アレックス・バルドリーニ ITA マテオーニ・レーシング アプリリア 1分54秒276
19) シモーネ・グロティスキ ITA カンペテーラ・レーシング ジレラ 1分54秒688
20) ドニ・タタ・プラディタ INA ヤマハ・プルタミナ・インドネシア ヤマハ 1分55秒015
21) マヌエル・エルナンデス SPA ブルセンス・アプリリア アプリリア 1分55秒675
22) ダニエル・アルカス SPA ブルセンス・アプリリア アプリリア 1分56秒283
23) 渡辺一樹 JPN RT森のくまさん佐藤塾 ヤマハ 1分56秒587
24) 伊藤勇樹 JPN DOG FIGHT RACING ヤマハ 1分57秒053
25) イムレ・トース HUN チーム・トース・アプリリア アプリリア 1分57秒115
26) 遠藤卓実 JPN SEV.spruce/PRO-TEC ヤマハ 1分57秒451
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125ccクラス(気温26度、路面40度、湿度26%)
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1) マイク・ディ・メッリオ FRA アジョ・モータースポーツ デルビ 1分58秒678
2) ステファン・ブラドル GER グリズリー・ガス・キーファー・レーシング アプリリア 1分59秒059
3) ニコラス・テロール SPA ジャック&ジョーンズWRB アプリリア 1分59秒104
4) サンドロ・コルテセ GER エミー・カフェラテ アプリリア 1分59秒132
5) ガボール・タルマクシ HUN バンカハ・アスパル・チーム アプリリア 1分59秒179
6) スコット・レディング GBR ブルセンス・アプリリア・ジュニア アプリリア 1分59秒351
7) ドミニク・エジャーター SWI アジョ・モータースポーツ デルビ 1分59秒463
8) ポル・エスパルガロ SPA ベルソン・デルビ デルビ 1分59秒562
9) アンドレア・イアンノーネ ITA I.C.チーム アプリリア 1分59秒565
10) セルジオ・ガデア SPA バンカハ・アスパル・チーム アプリリア 1分59秒695
11) 小山知良 JPN ISPA KTMアラン KTM 1分59秒739
12) ジョアン・オリベ SPA ベルソン・デルビ デルビ 1分59秒756
13) マルク・マルケス SPA レプソルKTM 125cc KTM 1分59秒783
14) ブラッドリー・スミス GBR ポラリス・ワールド アプリリア 1分59秒784
15) シモーネ・コルシ ITA ジャック&ジョーンズWRB アプリリア 1分59秒919
16) エフレン・ヴァスケス SPA ブルセンス・アプリリア・ジュニア アプリリア 1分59秒956
17) スティーヴィー・ボンセー USA デグラーフ・グランプリ アプリリア 2分00秒112
18) ダニー・ウェッブ GBR デグラーフ・グランプリ アプリリア 2分00秒125
19) ラファエレ・デ・ロサ ITA オンデ2000KTM KTM 2分00秒404
20) 中上貴晶 JPN I.C.チーム アプリリア 2分00秒434
21) エステベ・ラバト SPA レプソルKTM 125cc KTM 2分01秒121
22) アレックス・マスボー FRA ロンシン・レーシング ロンシン 2分01秒247
23) ロレンソ・サネティ ITA ISPA KTMアラン KTM 2分01秒279
24) ミヒャエル・ランセデール AUT I.C.チーム アプリリア 2分01秒395
25) ロビン・ラッサー GER グリズリー・ガス・キーファー・レーシング アプリリア 2分01秒458
26) 浪平伊織 JPN Honda鈴鹿レーシング ホンダ 2分01秒944
27) 岩田裕臣 JPN DyDo MiU Racing ホンダ 2分01秒946
28) パブロ・ニエト SPA オンデ2000KTM KTM 2分02秒000
29) Adrian Martin SPA バンカハ・アスパル・チーム アプリリア 2分02秒069
30) Marco Ravaioli ITA マテオーニ・レーシング アプリリア 2分02秒148
31) Jonas Folger GER レッドブルKTM 125 KTM 2分02秒270
32) 柳沢祐一 JPN 18 GARAGE RACING ホンダ 2分02秒488
33) ロベルト・ミュアサン ROU グリズリー・ガス・キーファー・レーシング アプリリア 2分02秒656
34) 渡辺一馬 JPN TEAM PLUS ONE ホンダ 2分02秒708
35) 尾野弘樹 JPN BATTLE FACTORY ホンダ 2分02秒833
36) ジュール・クルーセル FRA ロンシン・レーシング ロンシン 2分03秒058
37) Cyril Carrillo FRA FFMホンダGP125 ホンダ 2分03秒426
38) ヒューゴ・バン・デン・ベルグ NED デグラーフ・グランプリ アプリリア 2分03秒494
39) Bastien Chesaux SWI WTRサンマリノ・チーム アプリリア 2分04秒091


■晴天と良好なドライ・コンディションに恵まれた日本GP2日目

最終予選の行われた日本GP2日目のこの日は朝から良好な晴天に恵まれ、午前中の雨の影響により低温路面となった初日の2回のセッションとは異なり、予選開始時の路面温度は初日に比べて20度高い40度にまで到達している。
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■もてぎのグランプリ10周年を記念してクリビーレがNSR500を駆りデモ走行

なお、この日はツインリンクもてぎのグランプリ開催10周年を記念する特別イベントが行われており、もてぎにおいて日本GPが初開催された1999年の最高峰500ccクラスチャンピオンであり、現在はスペインのテレビ局などでスポーツ・コメンテーターを務めるアレックス・クリビーレが、年間タイトルをかけて戦った当時のレプソル・ホンダのマシンであるNSR500に乗り、晴天の中で2周回のデモ走行を披露している。
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■クリビーレ「このバイクにはトラコンなんかついてないよ!」

MotoGPにおけるトラクション・コントロールの廃止を以前から訴えているクリビーレは、この特別イベントの終了後、「最初にスロットルを開けた時にホイールがスピンしたので、自分に慎重に走るよう言い聞かせた。このバイクにはトラクション・コントロールなんかついてないからね!」とコメントしている。
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■タイトルの成立を狙うロッシはデ・アンジェリス転倒の影響を受け2列目スタート
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MotoGPクラスにおける予選中の転倒者はセッション終盤に転倒したサンカルロ・ホンダ・グレッシーニのアレックス・デ・アンジェリスの1名のみ。なお、デ・アンジェリスは特に深刻な怪我を負うことなく自力でピットに戻っているが、最後の予選タイヤで最終アタックを行っていたフィアット・ヤマハのバレンティーノ・ロッシはデ・アンジェリスの転倒時に横を通過した事からタイムアタックを中断、年間タイトルの成立をかけて戦う本日の日本GP決勝レースでの1列目スタートを逃す結果となっている。

■ヘルメットに虫がとまって気が散ったストーナーはロレンソに一歩及ばず
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また、ロッシが5位以下の場合にのみ自身が今回優勝すれば年間タイトルの成立を阻止できるドゥカティーのケーシー・ストーナーは、最後の予選タイヤを装着してタイムアタックを開始した直後にヘルメットのバイザーに大きな虫が付着、それに気を取られてロレンソのタイムを上回る事はできなかったものの1列目2番グリッドの好位置を確保した。1列目最後となる3番グリッドは、前回のインディアナポリスGPで今期初の表彰台を獲得したばかりであるレプソル・ホンダのニッキー・ヘイデンが獲得している。
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■MotoGPクラス全ライダーの予選終了後のコメント

本日の決勝レースに向けてのMotoGPクラス19名のライダーの予選終了直後の詳細コメントを以下に紹介する。
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■1列目

●ポールポジション)ホルヘ・ロレンソ フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1
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このポールポジションは本当に嬉しいです。シーズン開幕時もポールポジションでしたから、あの頃の調子に戻れた事をこの結果が示していますからね。

優勝したポルトガルGP以来のポールですが、前回までの過去2戦で連続表彰台を獲得するまでは本当に厳しい状況を過ごしてきたので、今日の内容には本当に満足できています。
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今日は1日を通してとても速く走れましたし、昨日からの進歩も大きいですよ。タイヤも良好に機能してくれたのでミシュランには本当に感謝しています。チームはバイクに素晴らしいセッティングを施してくれましたから、今日の予選は自分たち全員にとって最高でした。

ただ、まだ今日はレースではないので、明日の状況をこれから見ていく必要はありますが、一番いい場所からスタートできるのは間違いありませんから、いいレースをするのが今からとても楽しみです。
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●2番グリッド)ケーシー・ストーナー ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8

レースに向けては非常に好調ですよ。あと何点か改善が必要な部分はありますが、一貫したペースの中でいいラップタイムを記録できているのでかなり満足しています。
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予選は少し残念でした。3本の予選タイヤを使い、いつも通り1本目はそれに慣れる事を目的に走り状況を把握しましたが、次の2本目のタイヤが思い通りに機能してくれず、そして最後の3本目を装着した時には、コースに出てアタックを開始した直後にヘルメットのバイザーに大きな虫がくっついてきたんです!

必死に攻め込んで走っていたので捨てバイザーをはがせなくなり、その虫に気が散って前をしっかり見る事すらできない状態でした。くだらない些細な事ですが、現時点でははあまり運が向いているという感じはしませんね!

まあいずれにしても2番グリッドは十分にいいポジションですし、明日になれば運も変わる筈です。レースに向けてはいい状態ですから、可能な限りのベストを尽くすだけですね。


●3番グリッド)ニッキー・ヘイデン レプソル・ホンダ・チーム RC212V
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ホンダのホームGPを1列目からスタートする事になり嬉しいです。あとは何とかいい結果が残せるように頑張るだけですね。

昨日はバイクの感触やバランスなど、全体的に状態は良くありませんでしたが、昨晩に行ったセッティングの変更がうまくいったんです。どれだけ時間をかけて理論的にセッティングを変更してもうまくいかない時は多々ありますが、今回は全てが自分たちの思い通りにうまくいったので、頑張ってくれたチームのスタッフには本当に感謝しています。

今の自分のレースペースは悪くありませんが、それほど良くもありません。結果をしっかり残すには明日の午前も改善作業を続ける必要があるのでまだ頑張るつもりです。
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今日は1本目の予選タイヤから好調でしたね。2本目はあまりタイムを改善できませんでしたが、3本目の時には再びうまく走れました。続く4本目はさらに気分よく走れていましたが、3コーナーへの進入時に他のライダーが何人かいたので、その時にはアタックを中断する事になりました。

タイヤは少し消耗していましたが幸いそのまま2周目のアタックに入れたので、明日はいい位置からレースをスタートできます。今回のミシュランの予選タイヤは本当に良かったので、この1列目は彼らのおかげですし、このサーキットでは過去に何度も1コーナーでの大惨事が起きているのでこのグリッド位置は本当に重要でしたよ。

明日は午前中にバイクをさらに改善し、その後は集団を抜け出せるように頑張ってから様子を見ていきたいと思います。


■2列目

●4番グリッド)バレンティーノ・ロッシ フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1
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今日の目標は1列目でしたから正直言って少しがっかりです。ただ、4番グリッドも悪くはありませんけどね!

残念ながら、レースタイヤまわりの作業に時間がかかりすぎてしまい、予選タイヤでの作業を開始するのが若干遅れてしまったので、この影響から最後の予選タイヤを装着するのが2分ほど遅れてしまい、その結果としてデ・アンジェリスの転倒が原因で発生したコース上の混雑に巻き込まれてしまいました。

いずれにしても、今の自分たちのレースペースはすごくいいので、うまくスタートを成功させる必要はありますが、それでも十分に戦えると思いますよ。まだ解決しなければならない問題があと数点残っていますが、明日午前のウォームアップを使って少しチェックすれば、もう少しだけタイムを縮める事はできる筈です。

今はまだ年間チャンピオンの事は考えていません。表彰台を目標にして戦い、後はその結果がどうなるかだけです。


●5番グリッド)ダニ・ペドロサ レプソル・ホンダ・チーム RC212V
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常に進歩はできているので、インディーの予選の時に比べれば満足できます。予選タイヤを履き替えてコースに出る度に速くなりましたからね。ただ、今日は最後のタイムアタックの時にあるコーナーで1回ミスをしてしまい、大きくタイムをロスする結果になりました。

ここはグリッドから1コーナーまでの距離が短いのでスタートをうまくやる必要はありますが、2列目なら特に問題はないと思っています。
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今日は何本か異なる種類のレースタイヤを試して作業は順調に進みましたが、まだいくらか改善するべき点が他に残っています。ここはホンダのホーム・サーキットですし、自分はずっとホンダのライダーですから、もてぎでいい結果を残す事は非常に重要だと考えています。


●6番グリッド)ロリス・カピロッシ リズラ・スズキMotoGP GSV-R
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ここまではいいレースウイークを過ごせていると思います。ただ、何回もコース上の混雑に巻き込まれてしまったので最後のタイムアタックの時は少し残念でした。第3区間でコンマ8秒はロスしましたからね!

バイクについては本当に満足できていますし、レース周回を走り込む上でのセッティングとして見れば、ここまでのベストと言える状態に仕上がったと思っています。明日のレースも今日の午後と同じ気象条件になって欲しいですね。そうなれば後は頑張るだけですよ。
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今週末はチームのスタッフ全員とスズキが本当に素晴らしい仕事を進めてくれているので、彼らに心から感謝したいと思います。


■3列目

●7番グリッド)コーリン・エドワーズ ヤマハTech3 YZR-M1

今日は何もかも突破できるくらいの気分でしたが、ホルヘのタイムに近づく事はできませんでしたね。彼のタイムはものすごかったし、本当に素晴らしかったと思います。

写真今回奇妙だったのは、通常は自分たちの予選タイヤがスピンする事などないのに、今日はいくつかの理由からそういう現象が発生していた事です。ミシュランはこの1年を通して素晴らしい予選タイヤを提供してくれていますが、今日はどちらかというとレース用のソフトタイヤに近い感触でしたね。その原因がタイヤなのかセッティングなのか今は分かりませんが、すごく変な感覚でした。

ホルヘを見る限り、あれは自分たちのセッティングを使っていると思うので、彼は本当にうまく作業を進める事ができたんでしょうね。

レースタイヤについても自分の状況は同じでスピンしまくっています。ただ、振動はありませんね。レースに使えるタイヤは3本確保していますが、どれも感触はそれほど変わりません。

普通に考えて、今の問題はセッティングに何か原因があると言えるんでしょうね。昨日からスピンの問題を抱えているのでリアサスペンションの調整を色々試し、他にも効果がありそうな事をいくつか試していますが、どれもあまりうまくいっていません。まだ何も解決策が見つかっていない状態です。

レースペースについては、現時点の自分のマシンでは1分47秒台前半を出すのは難しいですね。今必要なのはそれを突破する事だと思ってはいるんですが。

過去の記録が示している通り、ここでの1コーナー争いは本当に厳しいですから、2列目を確保できたのは本当に良かったですよ。追い越しが楽といえる場所もあまりないですからね。ハードブレーキングが必要な場所はたくさんありますが、コーナー進入時のマシン挙動が激しくなるので、よほどの自信が無い限り誰かのインに入り込む事はできないんです。

明日はヤマハにとっての重要なレースですから、目立った活躍ができる事を期待しています。


●8番グリッド)ランディ・ド・プニエ ホンダLCR RC212V
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うまくはいきましたが、完璧とはいえない1日でしたね。レース用のセッティングに関してはグリップの感触を朝から向上させる事はできましたが、リアのグリップについては完全には満足できていません。まだかなり滑るので、基本的なグリップレベルをもう少し上げておく必要がありそうです。セッティングを調整してから少しは改善しましたが、まだ十分とは言えないレベルです。

ただ、レースタイヤで一貫した速いペースを維持できている事にはとても満足できています。予選では残念ながら9コーナーで小さなミスを犯してしまい、そこでコンマ3秒をロスした事で3列目からのスタートになりました。3列目は決して悪くはありませんが、明日の午前のウォームアップ・セッションではリアのグリップをもっと改善しておく必要があります。

(ミサノでの転倒時に骨にひびが入った)手首がまだひどく痛むので、24周回のレースに向けては痛み止めを打つつもりです。


●9番グリッド)中野真矢 サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V
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今日は午前も午後も昨日よりいい天気でしたね。路面温度が高くなってくれたおかげで作業は順調でした。

午前中はバイクのセッティングとタイヤ選択に時間を費やし、午後の予選開始時にもタイヤ探しを続けていました。結果的にいいラップ周回を刻めるようになったのでそれには満足しています。

9番グリッドという結果には完全には満足できていませんが、3列目からのスタートはそれほど悪くはないと思っています。ここは追い抜きが難しいサーキットですから、明日はスタートをうまく決める事がものすごく重要になりますね。

自分の走行ペースは悪くないので、明日のレースには自信があります。


■4列目

●10番グリッド)ジェームス・トーズランド ヤマハTech3 YZR-M1

本当に今回はこのコースでの走行時間と経験の少なさに苦労していますよ。トップ10入りは悪くありませんが、もっといい結果も狙えた筈なのでそこが悔しいです。セッション半分の作業時間は4本の予選タイヤに費やしますから、レースに向けてのセッティング作業に使えるラップ数は10周から15周くらいですね。

写真バイクの調子が少し良くなり48秒台ペースには突入していますが、レースで6位以上を狙うには47秒後半のタイムが必要だと思います。ここまでの進展状況については本当に満足できていますが、昨日の雨のせいでまだ少しタイムは足りない感じです。

セッティングは昨日の状態に比べてだいぶ前進しましたが、まだやるべき事はたくさん残っています。もっとソフトなタイヤの方が調子よく走れそうですが、今日は路面温度がかなり上がったので使う事はできませんからね。気温が上がった以上はよりハードなタイヤを使わなければいけないので、もっとリアに荷重を集中させる作業がいります。今のセッティングは柔らかめのタイヤを装着した場合にはうまく機能しますが、ハード寄りのタイヤの場合にはリアにかかる荷重が不足気味です。

予選タイヤでは46秒台に突入できましたし、ヤマハのバイクで何度もこのサーキットを走った経験を持つコーリンとの差もコンマ3秒まで縮まりました。3列目に入れなかったので少し難しい状況にはなりましたが、序盤のトラブルに巻き込まれないようにだけは気をつけたいと思います。ここはグリッドから1コーナーまでの距離が短いので、いいスタートが必要になりますね。

もう少しセッティングを改善できればトップ6入りも可能ですから、ヤマハの全員にとって重要な今回のレースに向けて、いつも通り全力で頑張り続けたいと思います。


●11番グリッド)ジョン・ホプキンス カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR
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昨日から今日にかけてバイクに大きな進歩が得られているのは間違いありません。特にリアのグリップとブレーキング時の安定性が高まりました。

ブリヂストンタイヤの調子がこのサーキットではとてもいいですね。それに今回からは他のライバルたちが以前から使用しているのと同じ仕様のフロントタイヤを使用しているんです。これを使うにはセッティングに何ヶ所か変更が必要でしたが、おかげで今はより自信が高まったので正しい方向性がつかめていると思いますよ。
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予選ではトップ10入りを期待していましたが、最後の予選タイヤでのアタック時にミスを犯してしまい、ベストと言えるラップ周回にはなりませんでした。これが原因で狙えた範囲のグリッドには到達する事ができていません。

ただ、過去の何戦かと比べれば今回はいい結果だったと思いますし、レースペースも十分に戦えるレベルなので、明日はいいスタートを決めて集団から抜け出し、カワサキの第2のホームで高い結果が残せるように頑張りたいです。


●12番グリッド)クリス・バーミューレン リズラ・スズキMotoGP GSV-R
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今回の予選は今週ここまでのセッションの中では一番良かったと思いますよ。チーフクルーとチームの全員が本当にうまくバイクをこのサーキットに合わせてくれましたからね。おかげで1日を通してレースタイヤでの走行ペースを改善する事ができました。

ただ、残念なが予選タイヤでは最後に少しミスを犯してしまったんです。あれがなければもう少しタイムは縮まっていたと思いますけどね。
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今回は今までにもてぎで経験した予選の中では最高の走りができました。以前よりもこのコースを存分に楽しめるようになりましたから、それが明日のレース結果にうまく反映される事を願っています。


■5列目

●13番グリッド)アンドレア・ドヴィツィオーゾ JiRチーム・スコット RC212V
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5列目のグリッドですから、明日のレースでは絶対にいいスタートを決める必要がありますが、普段からスタートはうまくいっているので、今回もきっと最初にポジションをいくつか挽回できる筈です。ただ、もてぎの1コーナーはとても難しいので、周りとの接触を避けて慎重に進入しなければいけません。

もてぎは低速コーナーからの激しい脱出加速が必要な場所が多くありますが、この特性は自分たちには不利ですし、ブレーキングを使っての追い抜きもかなり難易度が高いですね。でも自分の強さは追い抜きにあると思うので、最大限にチャンスを活かしてその強みが活かせるように今回も頑張るつもりです。

恐らく上位4人のライダーがトップ集団として抜け出すでしょうね。自分は第2集団の中で5位か6位を狙って争う事になりそうです。


●14番グリッド)トニ・エリアス アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8
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今日はあまり体調が良くなかったので本当に辛い1日でした。気分が悪く、身体に力が入らなかったんです。レースウイーク中のコンディションとしては、あまりいい状況とは言えませんね。

午前中は横滑りが激しく、正しいセッティングを見つけるのに苦労しました。午後に入り改善は進みましたが、それほど満足できる状況ではありません。特に今日は予選タイヤでの走りが最悪でした。上位集団についていくにはスタートを何とか成功させないといけませんね。


●15番グリッド)シルバン・ギントーリ アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8
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本当にひどい予選になりました。週末を通して全てのフリー・プラクティスで好調だったし、走行ペースも良かったのに、レースではこんなに後ろの列に並ぶ事になってしまい本当に悲しいです。

このバイクはゴルフをする時の感じに似ています。今日の予選中の自分みたいに力を入れすぎると、いい結果が出せなくなるんです。恐らくもっとリラックスして走るべきったんでしょうね。あんなに激しく攻める必要はなかったんだと思います。


■6列目

●16番グリッド)マルコ・メランドリ ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8
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今日は今シーズンの流れを象徴するような1日でしたね。路面コンディションが悪くて他のライダーたちのペースが下がった時には調子良く走れますが、路面が完全なドライになると、ここまでに抱えているいくつかの問題が再浮上するんです。

コーナー進入時のブレーキングにはかなり自信が持てますが、脱出加速の時にはバイクがひどく暴れてしまいスロットルを全開にできないので、どうしようもなく遅いんです。これでは自分本来のライディング・スタイルには到底なりません。

残念ですが、レースは厳しくなると思います。


●17番グリッド)アンソニー・ウエスト カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR
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ここまで後ろのグリッドに下がってしまった事は本当に残念ですが、今日はいくつか進展がありました。

激しいブレーキングでのコーナーに進入時に今回は苦労していますね。タイヤがロックしてコーナリングが不安定になるんです。このサーキットはタイトコーナーが多く、激しいブレーキングとフル加速が必要なので、特にその傾向が顕著になります。
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午前から午後にかけてセッティングにいくつか修正を加えましたが、その後はレースタイヤ装着時のハンドリング特性が全く別ものになり、すごく自信が持てるようになりました。このおかげで安定していいタイムが出せるようになりましたからね。

改善作業を続ける上で残りの時間が十分とは言えませんが、バイクの感触がいいと思えたのは本当に久しぶりの事なので、この流れが明日のレース結果にも反映されるように期待しています。


●18番グリッド)アレックス・デ・アンジェリス サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V
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今日はかなり厳しい1日でした。レース用のセッティングは確実に進歩しましたが、予選の時にラップ周回をうまく組み立てる事ができていません。それに運悪く最後のタイムアタック中に転んでしまい、これ以上ポジションを上げる事ができなくなりました。

いずれにしてもレースセッティングは良好ですから、明日は自信があります。6位や7位が狙える状況じゃないのはまず間違いありませんが、トップ10入りができれば満足です。


■7列目

●19番グリッド)秋吉耕佑 リズラ・スズキMotoGP GSV-R
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バイクのいいセッティングを見つけられず今回は本当に苦しんでいますし、まだマッピングとエンジン特性の調整作業を続けなければいけない状況です。
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いくつか大きな変更を加えてからの感触はかなり良くなっていますが、まだコーナリング中にフロントタイヤが押される感じなので、まだ他にも大きな変更をいくつか加えていくつもりです。今はその作業がうまくいく事を期待しています。

レースはすごく楽しみですね。スタートさえうまくいけば、ポイント獲得は確実にいけると思いますよ!

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