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【インタビュー】アレックス・クリビーレ「現状維持だけではだめ」
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  2008年8月26日

ここでは、1999年にスペイン人初のグランプリ最高峰クラスチャンピオンに輝き、現役引退後はラリーなどに参戦、その後の2006年には当時グレッシーニ・ホンダのライダーだったトニ・エリアスのテクニカル・アドバイザーとしてMotoGPの世界に復帰し、現在はスペイン国内におけるMotoGP報道やスポーツ番組の解説者として活躍している元レプソル・ホンダの500ccチャンピオン、アレックス・クリビーレのインタビューを掲載する。
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■テレビ報道関係者となったクリビーレが語る現在のMotoGP

昨年からはテレビ関係者として世界中のサーキットに姿を見せるようになったアレックス・クリビーレは、グランプリライダーだった頃とは異なる観点から現在のMotoGPパドックの裏事情を楽しんでいるという。
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MotoGPがヨーロッパ連戦中だった7月のドイツGP直前にレプソルYPFの専属プレスから今回のインタビューを受けたアレックス・クリビーレは、現在のMotoGPが抱える問題点、タイヤルールやトラクション・コントロールの是非、さらにはかつてのチームメイトだった岡田忠之選手やセテ・ジベルナウについてなど、幅広い分野にわたっての質問に応じている。


世界グランプリの世界で全ての念願を叶えた人物は、今年38歳になるまでには一体どんな生活を送ってきたのでしょう。

引退後は、レース活動や世界グランプリでの戦いが恋しくて仕方なかったですね。何とかしてレースの世界にまた戻りたいと必死に考えました。
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いくつかラリーの選手権で走ったりして、それから1年間は(テクニカル・アドバイザーとして)トニ・エリアスと一緒に活動しましたが、その頃にテレビ業界での仕事が思いがけずに舞い込んだんです。

今の仕事ですか?自分が面白いと思うレースを日々追い続けて生きていますよ。それ以外の時には家族との時間を楽しみながら、とても幸せに過ごしています。

MotoGPの分野については、以前とは違いレースの危険性とは無縁な場所から楽しんでいます。今年はいいシーズンだと思いますよ。ここ数年間の中では最高に面白いですからね。最高峰クラスでは2人のスペイン人が上位を争っていますし、125ccと250ccクラスでもスペイン人ライダーたちは波に乗れていると思います。


写真パドックでの新しい生活は楽しめていますか。あなたがライダーだった頃とはかなり状況が変わっていると思いますが・・・

あのですね・・・私は常にレースの世界で生きてきた人間ですよ。当時からパドックに入ればいつでも決勝レースが待ち遠しく、ライトがグリーンに変わる瞬間を夢見ていたんです。だから今だってそれは変わりませんね。パドックに入れば日曜日のレースが待ち遠しいし、現場の人たちと過ごしながら彼らの動きを見ているのが楽しいんです。

ただ、その現場に辿り着くまでの度重なる移動と待ち時間は退屈ですよ。世界中を常に旅行している訳ですから、家族とも離ればなれですし、一緒に過ごす時間もあまり取れないんです・・・。


ライダーだった当時と比べて、何かが物足りないと思う事はありますか。

今の自分が経験できないのは、バイクに乗って戦った時のアドレナリンや緊張感、それにバイクが自分に与えてくれていたとてつもない刺激です。何かが物足りないと感じる時は、他のものでは代替がきかない何かがある時なんです。
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ご自身でレースをする事がなくなり、何かから解放されたと思う時はありますか。

危険ですね。レースの負の部分は怪我などを負う危険性ですし、レースに関して唯一懐かしいとは思わない部分です。

エステベ・ラバトとホルヘ・ロレンソの今年のモントメロ(カタルーニャ)での事故を見れば、このスポーツがいかに危険なものかを理解しやすいと思います。それ以前にも誰だって危険性について分かってはいたでしょうが、実際に事故を見た上で状況を分析すれば、改めて必要以上の危険性の高さに気がつく筈です。
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レースの世界で長く戦っていれば、遅かれ早かれ引退しなければならない時はやってきますが、私は勝利者としての立場をもらった後、特に深刻な怪我を負う前に引退しました。


話を現在のグランプリに移しましょう。今のMotoGPについてですが、正しい方向に進んでいるとお考えですか。

より一層複雑な世界になってきていると思います。ただ、ちゃんと機能はしていますし、最高のライダーたちが揃った文字通り世界最高峰の選手権には違いありません。全ての点で最新鋭であり、かつ最高のものがその中で常に開発されています。観客も素晴らしいですしね。
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非常に良い部分がこの選手権には数多くありますが、いずれにしてもMotoGPクラスのライダーの数をもう少し増やす必要があるのは間違いないでしょう。私が参戦していた当時、30人のライダーたちと一緒にグリッドに並んだ事を覚えていますが、今は18名ですからね。戦いのレベルを少し引き上げるためには、もうさらに10人増やしてみるのも悪い考えじゃないと思います。

現在のMotoGPバイクは飛躍的に洗練され、技術的に高度なセッティングができるエンジニアが必要になりました。トラクション・コントロールや電子制御パーツなど、テクノロジーの進化は目覚ましいものがありますが、これらはすなわち、誰にでもチームが作れるような時代ではなくなった事も意味しています。

以前はもっとチームの運営資金は現実的なものでしたが、現在この資金を調達できるのはファクトリーのみであり、サテライトチームは常に崖っぷちに立たされているような状態です。


もしあなたがMotoGP全クラスのルールをそれぞれ変更する事ができるとすれば、何をどうしたいですか。
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125ccクラスについては今のままで十分いいと思います。ライダーたちにレースへの参加とトレーニングの場を与える事を目的とした選手権であり、そこで正しく成長を遂げれば250ccクラスへの道を勝ち取る事ができますからね。

250ccクラスは4ストロークに変わっていくのが正常進化だと思っています。
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最高峰クラスについてですが、私はバイクが電子制御に大きく依存するようになって以来ずっと、トラクション・コントロールの事をあまり好ましく思っていません。ライダーの安全性につながる部分なので非常に大きな問題ですが、確かにグリップを失ったバイクからライダーが投げ出されるような事態は少なくなったにしても、その一方でブレーキング時と高速コーナリング時には多くのライダーが今でも転んでいます。
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全体的に言えば、MotoGPは現在非常に高い人気を誇る選手権ですが、先にも述べた多くの点において難しい課題に直面している以上、何もせずに現状を維持するだけではまずいですよ。


タイヤに関してはどうでしょう。昨年は非常に大きな論争の的となり、今年は時として勝敗に影響を与えるレベルですが、その点についてはどう思われていますか。(※ドイツGP直前のインタビュー内容です)

タイヤサプライヤーを一本化してワンメイクにした方がいいという話が以前には議論されていましたね。私はレース人生を通してずっとミシュランで戦ってきましたが、あるサーキットではすごく調子が良くて、それ以外のサーキットでは他のタイヤサプライヤーの方が好調という場面は当時からありました。
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今の2つのサプライヤーの力は互角だと思いますよ。ただ、もし全てのライダーたちが同じタイヤで走れば、もうタイヤに関する論争は必要なくなりますから、それはそれで面白いかもしれませんね。

今のミシュランは予選タイヤに優れ、ブリヂストンはレースタイヤが好調です。また、路面温度が低い時にはミシュランタイヤの方が良く機能しているようにも見えますし、その逆の場合もあります。

自分の意見をまとめてしまえば、タイヤサプライヤーの一本化はいい事に思えています。ただ、現状2つのサプライヤーは熾烈な戦いを見せていますし、どちらにもいい結果を残すチャンスはある状況なので、今の2つのままでも問題はないのかもしれませんが。


今の2つ以外に、さらに他のタイヤサプライヤーが参入してきた場合にはうまくいくと思いますか。
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おそらく今はダンロップと、SBKで使用されているピレリーの参入が欠けている状態なんでしょう。ですが、逆に考えればタイヤサプライヤーを一本化して条件の違いを小さくし、この論争をやめる事の方が重要かもしれませんよ。

いいバイクといいチームに恵まれても、タイヤがベストと言えなければ勝つことは無理ですからね。


来年にアレックス・クリビーレ、要するにあなたが新チームを作ったとしましょう。全てのクラスに出場する場合、あなたはどのライダーをそれぞれのチームに選びますか。

最高峰クラスのダニ・ペドロサとホルヘ・ロレンソについては、すでに2名が共にファクトリーチームに所属しているので手を出す事ができませんが、チャンスがあれば彼らを自分のチームには招きたいです。
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バイクに関しては、自分にとっての最高のバイクはホンダです。ただ、今年はヤマハのバイクがテクノロジーの分野において非常にバランスの良いマシンに仕上がっていると思いますね。

タイヤについては、今まで自分はずっとミシュランを使ってきましたし、特に問題を抱えた事は一度もなかったので、自分のチームではミシュランでも勝てる事を証明したいと思っています。今でも個人的には、現在の勢力図はライダーによるところも大きいのではないかと考えているんです。
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250ccクラスについては、間違いなくバウティスタとバルベラを選びます。バイクは今の時点で最高なのはアプリリアでしょう。125ccクラスにはポル・エスパルガロです。彼は非常に速いですからね。それとジョアン・オリベもです。
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ただ、他にも好きなライダーはたくさんいますよ。ニコラス・テロールとかもそうですが、今年の彼には本当に驚かされています。


世界グランプリに現在の3クラスが存在している事についてはどうお考えですか。これは良い事だと思いますか。

日曜日に毎回3連続の決勝レースは多すぎますよ。おそらく、日曜日には2回、土曜日に1回というのが悪くない案だと思います。その方がMotoGPの流れを理解しやすくなるとも思いますしね。いずれにしても、その質問については深く真剣に考えていく必要があると思います。
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まあ、個人的にはそれほど深刻には考えていません。先の話にも少しありましたが、250ccが4ストロークの600ccに移行していくのはとてもいい事だと思いますし、その流れが全てをうまく整えてくれるのではないかと考えています。


過去の500ccから990cc、そして現在の800ccまでの流れをどのようにとらえていますか。

990ccへの移行はいい案だと思っていましたが、その後にトップスピードが問題となり、安全上の理由から800ccに縮小されました。しかしながら、ストレートでの速さが抑えられたにもかかわらず、現在もタイムは速くなる一方です。
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もっとマシンにはパワーを与えて、そしてトラクション・コントロールをなくせば問題は解決すると自分には思えますよ。この方法なら効果はより劇的ですし、今のMotoGPのように保守的すぎる事もありませんからね。


あなたがレプソル・ホンダ時代にスペイン人初のチャンピオンとなって以来、ここ何年かは最高峰クラスのスペイン人チャンピオンが登場していません。あなたはダニ・ペドロサがあなたの後を引き継ぐ事ができるライダーだと思っていますか。

彼はすでにその心構えだと思いますよ。今年は彼にとって3年目ですし、バイクの番号にも#2をつけましたからね。彼はとても速く、そして勝利を安定して獲得できるライダーです。
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それにHRCの組織内にいれば、普通は初年度には表彰台、2年目には何度も優勝を狙って戦う事が求められ、そして彼にとって今期となる3年目には世界チャンピオンの座をかけて戦う事になるんです。これは私が経験したものに非常に近い流れですよ。

私は1994年に表彰台が狙えるようになり、1995年には何回かの勝利を経験して、1996年からは世界タイトルを狙って戦い始めました。結果的には自分の全ての準備が本当に整った1999年までチャンピオンにはなれませんでしたけどね。
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今のダニは十分にタイトルが狙える状態だと思います。ただ、同時にケーシー・ストーナーについても同じ事が言えますし、これまでに何度もタイトルを獲得しているバレンティーノ・ロッシについても同様ですからね。ロッシに関しては再びタイトルを奪還する勢いがある事は明白です。


あなたは何年間もこの世界で過去最高と言われるライダー、すなわちミック・ドゥーハンとの戦いを続けてきました。バレンティーノ・ロッシに対する今のダニ・ペドロサの立場はその時と同じ状況だと思いますか。
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ええ、同じだと思いますね。

ダニ・ペドロサはHRCからの完全サポートを受けているナンバーワン・ライダーであり、自分の時と同じようにレプソルからの支援も受けています。自分がタイトル勝ち取る事ができたように、その体制はかなり重要なんです。

現在彼は世界チャンピオンの座を目指していますが、遅かれ早かれその願いは叶うでしょう。それが今年かどうかは分かりませんが、新しい世代のライダーたちが現れてロッシが引退する頃にはダニが、もしくはストーナーが・・・
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あなたのレプソル・ホンダ時代のかつてのチームメイト、岡田忠之とセテ・ジベルナウの現在の活動を見て、何か思うところはあるでしょうか。1人はレースにも出場し、もう1名はテスト現場に復帰していますが、ご自身も同じような活動がしたいと思う事はありますか。
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タディー岡田はもう歳ですよ。すでに41歳ですよ。これまでにも彼は色々なテストをしながら日本で多くの距離を走り続けてきましたから、目的はテストだったにしても再びレースを走る事ができて嬉しかったんじゃないですかね。
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セテ・ジベルナウについては、私は彼をテスト・ライダーとしては見ていません。彼がもしレースに復帰したら、また勝利を真剣に狙って戦う筈ですよ。ただ、現在はレースに出ていませんので、今の彼の実力は未知数ですが。

彼は何年か前に引退を宣言したばかりですが、それが今後どうなるかはトップレベルのチームで走れるかどうか次第でしょう。実際の行方は彼にしか分かりませんが、彼がムジェロで記録したタイムはすごく良かったです。


ニッキー・ヘイデンは満足しているにしても、ニューマチック・バルブを搭載したHRCの新型エンジンは開発の進みが少し遅いように感じます。ダニ・ペドロサは従来型のエンジンを使用したままでも速く走り、高い結果を残していますが、この状況についてはどう見ていますか。
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今後はニューマチック・バルブがエンジンの主流に取って変わりますし、その流れがうまくいっている事をヘイデンがここまでに証明しています。

ダニ・ペドロサはまだ新しいエンジンをあまり信頼していないんでしょうね。ただ、彼は年間タイトルを争っている状態ですし、従来のスプリングバルブもそれほど悪くない状況ですから、新しいエンジンを使用して問題を抱えるようなリスクを避けるのは当然の考え方と言えます。実際に岡田はムジェロでのプラクティス中にトラブルを抱えていましたし、オランダの時のニッキーも同様でした。


所属するライダー2名のライディング・スタイルが全く異なる事は、ファクトリー・チームにとって問題だと思いますか。
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2名がトップクラスのライダーであれば、スタイルが1つに限られるよりも、むしろ良い事だと思います。現状を見るとペドロサの方が若干ヘイデンよりも優れてはいますが、このチームは今でも非常にバランスが取れていると思いますよ。

レプソル・ホンダは他のファクトリー・チームとは違います。今年のドゥカティーのように1人が非常に速くてもう1人が最後尾というような深刻な事態は発生しませんし、私個人の意見を言わせてもらえばHRCの状況はもっと良いですね。


あなたはレースをしていた当時から若手のライダーが急成長していく姿を見てきた事と思いますが、あなた自身が若いライダーを教育して上位のクラスにステップアップさせて、将来は世界チャンピオン、またはその座を争えるライダーを自ら育成したいと思った事はありませんか。
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それにはものすごい時間と労力が必要です。情熱がなければできない事ですし、何よりその誰かを見つけ出さなければいけません。

今のところは考えていませんね。ただ、今の気持ちがそうだとしても、将来どうなるかは分かりませんよ。何か面白いきっかけがあるかもしれませんしね。


あなたは長期に渡りパドックでの生活を経験してきていますね。かつてのようにライダーとしてではなくなりましたが、今はその代わりにレースを取り巻く全ての物事をより細かな観点から見る事ができるようになったと思います。そのあなたが今のパドックについて一番注目しているのはどんな部分ですか。

まず最初に言える事は、レース業界は本当に大きく成長したなという事です。かつては世界グランプリを扱うジャーナリストは本当に少数でしたが、今や大変な数ですよ。パドックそのものも劇的に変化しました。多くのホスピタリティー事業や大がかりな施設など、他にも色んなものが登場してきましたね。
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多くの人たちが終日プレスルーム内で仕事していますが、おそらく以前は必要な全ての作業をプレスルーム内だけで行う事は不可能だったと思います。ただ、この現象はパドックや他のまわりの施設にとっては進化のほんの一部に過ぎないんでしょうね。


以前のあなたは常に照れ屋で内向的な印象でしたが、テレビキャスターなどを務めるようになった現在の新しいアレックス・クリビーレのキャラクターについて、ご自身ではどう感じていますか。

そんなに悪い方向には向かっていないと思いますよ。去年に比べればだいぶましになったと思いますしね。
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テレビ局がオファーをくれた時にはチャレンジする事を決めましたが、初期の頃は人前で喋るのが全然楽しく思えなかったので、改めて自分はテレビ向きの人間じゃないなと実感しました。だから当時は常に目立たないようにしていましたし、言葉も最小限の事しか喋らなかったんです。しっかり喋ったのは自分の良く知っている相手の時など、ごく限られた人数に対してだけでしたね。

カメラの前でたくさんの事を喋るのは本当に難しいです。ただ、いい経験を積む事ができたとは思いますね。おかげで自分自身が楽しむ事が一番大切なんだと分かりましたし、今は本当に楽しみながらやっています。

だから今年は去年よりもずっと良くなっている筈ですよ。自分が想像していた以上に今は楽しんでいます。


ファンの反応はどうでしょう。彼らはアレックス・クリビーレの走りを今も覚えているのでしょうか。
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テレビに出るようになってから、間違いなく以前よりも意識されるようになりました。彼らは決して私の事を忘れてはいませんよ。

ただ、当然の事ながらもはや注目の的とはいきませんけどね。いずれにしても、テレビのおかげで自分に関心を示す人がまた少し戻ってきました。

ちょっと嬉しいです。

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