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第8戦イギリスGP、深い緑と雲に包まれるドニントン・パーク
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インテリマーク編集部
  2008年6月20日

6月20日(金)より、MotoGP第8戦目となるイギリスGPがドニントン・パーク・サーキットで開催される。
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ここでは、ドニントン・パークの歴史やコースレイアウトの特徴、セッティングの方向性、ならびに今回のドニントン・パーク戦に向けての各チームの動きやライダーコメントなどを、昨年のイギリスGPのレース結果などと併せて紹介する。


■2008年イギリスGPのタイムテーブル

今週末のMotoGPイギリス・グランプリのタイムテーブルは以下に示す通り。天候は昨年と同様にやや不安定になる事が予想されており、初日の金曜日は曇り、土日は小雨に降られる可能性がある。
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6/20(金) 時差:-8時間
  09:00 125cc FP1
  10:00 MotoGP FP1  日本時間:18:00
  11:15 250cc FP1
  13:10 125cc QP1
  13:55 MotoGP FP2  日本時間:21:55
  15:10 250cc QP1

6/21(土) 時差:-8時間
  09:00 125cc FP2
  10:00 MotoGP FP3  日本時間:18:00
  11:15 250cc FP2
  13:10 125cc QP2
  13:55 MotoGP QP   日本時間:21:55
  15:10 250cc QP2

6/22(日) 時差:-8時間
  09:40 125cc WUP
  10:10 250cc WUP
  10:40 MotoGP WUP  日本時間:18:40
  12:00 125cc レース
  13:15 250cc レース
  15:00 MotoGP レース 日本時間:23:00


■ドニントン・パーク・サーキットのコースレコードなど
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MotoGPクラスにおけるドニントン・パークのサーキットレコード(レース中)は2006年にダニ・ペドロサが記録した1分28秒714、ベストラップレコード(予選タイヤ)は2006年にダニ・ペドロサが記録した1分27秒676。

250ccクラスにおけるドニントン・パークのサーキットレコード(レース中)は2006年にアンドレア・ドヴィツィオーゾが記録した1分33秒029、ベストラップレコード(予選タイヤ)は2006年にホルヘ・ロレンソが記録した1分31秒659。

125ccクラスにおけるドニントン・パークのサーキットレコード(レース中)は2006年にアルバロ・バウティスタが記録した1分37秒312、ベストラップレコード(予選タイヤ)は2006年にアルバロ・バウティスタが記録した1分36秒203。
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(写真上のジェームス・トーズランドにとって、今回のイギリスGPは初の母国グランプリ)


■ドニントン・パークについて

イギリスのドニントン・パークは、ダビーシャー地区の田園地帯の中にある全長4023メートルのサーキットであり、ロビンフッドの伝説で知られるシャーウッドの森のすぐ側に位置する。ロンドンからの距離は200km、バーミンガムからは60kmであり、最寄りの空港はサーキットから3km先のローカル飛行場であるイースト・ミッドランド。
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自然の円形の地形を利用して作られたドニントン・パークの周辺は豊かな緑に覆われており、自然の草木に囲まれたコースの外側からファンがレースを観戦するという古き良き時代のGP観戦風景が今なお残っている。高低差の激しい地形に高速カーブがレイアウトされており、特に1コーナーから大きく下る連続した高速カーブの迫力は、ライダーからも観戦するファンからも好まれている。

また、ドニントン・パークの敷地には由緒あるイギリスのモータースポーツ博物館がある事でも知られている。モータースポーツの歴史の証人としても名高い世界でも最大規模のコレクションを誇り、130台の自動車が5つの広いホールに展示されている。


■サーキットの歴史

ドニントン・パークは1931年に設立された伝統あるサーキットであり、F1のホストを務める事もあったが、元もとは二輪ロードレース用のコースとして設計されたものだ。
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サーキットは第二次大戦中には軍用車両の倉庫として使用され、この影響から大戦中はモータースポーツ・イベントの全てが中止となり、さらに戦後の何年かは放置されたが、地元の熱狂的なモーター・スポーツファンであるトム・ウィート氏に1971年に買い取られた後はF1の誘致を最大の目的に再建されて現在に至っている。

なお、初めてF1の開催が実現したのはアイルトン・セナが勝利を収めた1993年のヨーロッパGPだった。

■メルボルンループが追加されてGPの開催が可能に

もちろん、世界2輪グランプリにおけるオリジナルのイギリスGPの舞台はドニントン・パークではない。戦後の世界グランプリ史上の第1戦目は1949年のイギリスGPであり、当時はマン島でレースが行われていたのは有名な話だが、その後マン島が安全面の問題からGPカレンダーから外された後に舞台はシルバーストーン・サーキットに移っている。
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ドニントン・パークはトム・ウィート氏に買い取られた当初はサーキットの全長が現在よりも短く、世界GPのホストを務める上での最低周回距離を満たしていなかったが、1985年に現在のメルボルンヘアピンを中心とした9コーナーから11コーナーまでのハードブレーキング区間が追加され、1987年になりようやくドニントン・パークでのイギリスGPが実現した。今年はその22回目の開催となる。

全長4023メートル、11のコーナー、最長ストレートが564メートルというやや小さめのサーキットで行われるMotoGPクラスのレースは全部で30ラップという、他のサーキットと比べてやや多めの周回数となる。


■悪名高い低グリップと低温のアスファルト

ドニントン・パークの歴史上、最も大きな改修工事となったのが先に記した1985年のメルボルンループ区間の追加だが、3年前には滑りやすさで悪名高いアスファルトの全面改修も行われた。しかしながら、すり減っていた路面は新しくなり若干の改善はあったものの、アスファルトのでこぼこは変わらず、滑りやすさには大きな違いがなかったとして、その後に走行したライダーの多くは語っている。
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ちなみに、ドニントンのアスファルトはヨーロッパの他のサーキットと比較してもグリップが悪く、摩擦係数の高さで知られる日本のサーキットとは大きくその特性が異なる事から、日本のサーキットになれた日本人ライダーが最初は苦手意識を持つ事も少なくないサーキットと言える。

また、ドニントンは路面温度が上がらない事でも知られており、これがアスファルトの滑りやすさにさらなる拍車をかけている。


■レイアウトの特徴、馬力よりも重要なのはライダーの技量

ドニントン・パークは決して高速サーキットではないが、1985年に新設された最終区間を除けばどの区間も流れが良く、高速コーナーが連続するテクニカルサーキットだ。ブラインドコーナーも多く、ラグナ・セカやフィリップ・アイランドと同様にストレートが少ない事からも、2輪ロードレースに適した古いタイプのコースレイアウトだと言える。
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エンジンの立ち上がり加速性能なども重要だが、ストレートが564メートルしかない事もあり、走りの流れを殺さないリズムとコーナリング速度を高く保つライダーの技量が、マシンの馬力よりも重要とされている。

■勝敗を分ける最終区間

高速で流れの良い前半区間と、ハードブレーキングのポイントが3回連続する最終区間は全く別のサーキットと言って良いほどに特性が異なっており、特に最高峰クラスでも多くのライダーがオーバーランを喫する事が多いメルボルンヘアピンの進入から最終コーナーにかけてのライン取りはレースの勝敗を大きく左右するため、毎年どのライダーもその攻略に向けての真剣な取り組み姿勢を見せる。
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■コース全体の流れ

高速コーナーとして知られるのが、4速や5速のまま飛び込む1コーナーと、3コーナーのクレイナー・カーブだ。また、2コーナーから4コーナー付近にかけては非常に勾配が激しく高速かつテクニカルな部分として知られている。

昨年のSBKでドゥカティーのトロイ・ベイリスがマシンのバランスを崩して小指を切断する大怪我を負ったのは8コーナーのコピスコーナーであり、高速コーナーの頂上付近に段差があるという。ちなみにドゥカティーのケーシー・ストーナーは「ドニントンは若干危険なポイントがある。その点が改善されればもっと楽しく走れるのに」とコメントしている。
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コピスコーナーから続くバックストレート終端のタイトな9コーナーのシケインはドニントン・パークにおける最も有力な抜き所であり、MotoGPバイクで時速280kmに達するバックストレートから一気に時速60kmまで減速してクイックなS字に進入しなければならない。激しいブレーキングポイントの1つだ。

その後はタイトな10コーナーのメルボルン・ヘアピン、低速の最終コーナー(11コーナー)を抜けてホームストレートに戻る。この低速区間は他の区間の走りの流れを殺すため、ライダーからは嫌われる傾向にある。ちなみに、昨年のメルボルン・ヘアピンでは、当時リズラ・スズキだったジョン・ホプキンスがコーナリングをする際にひざではなくひじを擦りながら走行していた。


■必要とされるマシン・セッティング
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ライダーが休む暇無く攻め続けなければならないテクニカルなドニントン・パークにおいて、最も負担のかかる部分はマシンのフロントまわりだ。ライダーが自信を持って連続する高速コーナーを機敏に攻め続けられるシャシーのバランスとフロントのセッティングを仕上げる事が、ドニントンでの良いラップタイムにつながる。また、ハードブレーキング区間ではシャシーの安定性も重要となるが、基本的にはハンドリングに優れたマシンが有利とされている。

当然フロントのタイヤ選択も難しく、雨天や路面温度が低い場合はグリップの悪さによりライダーは非常に苦しい走りを強いられる事になる。


■昨年のレース結果
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2007年のレース結果だが、この800cc元年のイギリスでの勝利者は、ストレートの短いサーキットでは強さを発揮できないと当時はまだ思われがちだったドゥカティーのケーシー・ストーナーだった。


■ドライの予選ではエドワーズがポールポジション、ロッシは2番グリッドを獲得

レースウイークを通しての悪天候の中、奇跡的にドライ・コンディションに恵まれた予選でポールポジションを獲得したのは、ドニントンでハンドリング性能の高さを発揮したYZR-M1に乗るフィアット・ヤマハのコーリン・エドワーズ(MI)、2番グリッドは同じくフィアット・ヤマハのバレンティーノ・ロッシ(MI)、1列目最後の3番グリッドはレプソル・ホンダのダニ・ペドロサ(MI)が獲得しており、ヤマハの2名とミシュランが予選タイヤでの好調さをアピールしていた。2列目4番グリッドはレプソル・ホンダのニッキー・ヘイデン(MI)、5番グリッドはドゥカティーのケーシー・ストーナー(BS)、2列目最後の6番グリッドは当時のフリー・プラクティス総合2番手につけていたリズラ・スズキのジョン・ホプキンス(BS)。
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■決勝レースは大雨から次第に路面が乾く最悪のコンディション

決勝レースは朝からあいにくの大雨となったが、レース中盤には多くの予想に反して雨が弱まり路面が乾き始めるという難しいコンディションとなり、レース直前のタイヤ選択が勝敗の行方を左右する展開となった。

■フルウェットの序盤にトップに立ったのはペドロサ、ストーナーはスタート失敗
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レース序盤のフルウェット路面でトップに立ったのはペドロサ、2番手はエドワーズ、3番手につけたのは豪雨やハーフウェットなどで突如強さを発揮する4列目12番グリッドからスタートしたリズラ・スズキのクリス・バーミューレン(BS)。その背後にはヘイデン、ホプキンス、ロッシ、スタート直後にはホイールスピンを起こして一時的に12番手にまで後退したストーナーが続いた。

■雨が弱まった途端にリズムを崩したロッシとペドロサ、焦ったヘイデンは転倒
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5ラップ目には雨が弱まり、アスファルト上の水が少なくなった途端にロッシはペースが伸ばせなくなり8番手に後退し、同じ頃、同様にペースの伸びないヘイデンは他のライダーたちとのバトルの中で転倒。トップを走行していたペドロサは乾いた路面によりリアに装着していたソフトウェットタイヤが完全に消耗してしまい、6ラップ目突入直前に一気に5番手までポジションを落とした。
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レース中盤の15ラップ目の先頭はエドワーズ、2番手はストーナー、3番手はペースをやや挽回したロッシ、4番手はロッシについていけなくなったホプキンス、5番手はヘルメットのバイザーが曇ってペースを上げられないバーミューレン、6番手にはカワサキのランディ・ド・プニエ(BS)。
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■ハーフウェットのレース終盤にトップに立ったのはストーナー

17ラップ目にはタイヤのグリップがなくなり連続してミスを犯し始めたエドワーズをストーナーが交わしてトップに立ち、2番手となったエドワーズはペースが伸びずにその後はストーナーから大きく引き離される。
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残り5周の23ラップ目には、5列目からスタートしたこの年に不調だったドゥカティーのロリス・カピロッシが快進撃を見せて5番手に急浮上したが、残り5周の25ラップ目には1コーナーで勢い良く草むらを飛び越え、マシンと共にグラベルをごろごろと転がりレースの継続を断念。

27ラップ目にはバイザーの曇りが取れて視界が良くなったバーミューレンがホプキンスとロッシを交わし3番手に浮上、ロッシは4番手に後退し、ホプキンスは5番手に。その後方6番手にはド・プニエがつけた。

■優勝はストーナー、エドワーズは2位、3位はバーミューレンが獲得
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大波乱の展開となった30周回のレースを走りきりトップでチェッカーを受けたのはストーナー(BS)。2位はエドワーズ(MI)、3位表彰台はバーミューレン(BS)が獲得。最終的にロッシ(MI)は表彰台を逃し4位、ホプキンス(BS)は5位、ド・プニエは6位だった。
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■各チームのイギリスGPに向けての状況、アメリカまでは過酷なスケジュール

以下に、ワークス各チームのドニントン・パークに向けてのライダーコメントや状況などを紹介する。なお、6月20日に初日を迎えるイギリスGPから7月20日のアメリカGPまでの5週間は、ライダーやチームなどのグランプリ関係者にとっては地獄のような忙しい日々となる事が予想されている。
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今週末のイギリスGPと翌戦のオランダGPは間にオフウイークを挟まない連戦となり、おまけにオランダGPはダッチTTの伝統に従い木曜日が初日となる事から中間の休みは4日間しかなく、機材を運搬して各サーキットにそれらを設置する日数を差し引けばチームのスタッフは殆ど休む暇がない。

さらにその翌週のドイツGPまでには1週間の休みは入るものの、ドイツの次はまたしてもオフウイークを挟まずして海の向こうのアメリカGPとなり、今週から5週の間には4回のグランプリが忙しく開催される事に変わりはなく、ライダーにとっては怪我をしている場合ではない忙しい日々が続き、チームスタッフにとっては気の抜けない機材移動と設置の日々が続く。


■フィアット・ヤマハ(BS)、ロンドンを離れイタリアに住居を移したロッシ
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写真現在までにランキング2位のペドロサとは7ポイントの差を開いているポイントリーダーのバレンティーノ・ロッシは、かつては今回のグランプリの舞台となりイギリスに住んでいたが、昨年は母国イタリアの税務署への多額の申告漏れから辛い状況に陥た事もあり、今年は1999年から住んでいたロンドンを離れて母国イタリアに住居を戻している。

■通算200戦目のロッシ「イギリスは第2のホーム」

イギリスは第2のホームと語るロッシは、「ドニントンは大好きなサーキット。ケニー・ロバーツやジェレミー・マクウイリアムスとのすごいバトルの末に500ccクラスで初優勝した2000年など、素晴らしい思い出がいくつもある。長く住んでいた土地なのでイギリスでのレースは自分にとって特別な思い入れがあり第2のホームGPのような気分。去年はドニントンでの表彰台を逃して本当に残念だったので、今回は取り戻したい!」とコメントしており、得意のドニントンでの表彰台獲得に意欲を示した。なお、ロッシにとって今回のイギリスGPは自己通算200戦目のグランプリとなる。


■フィアット・ヤマハ(MI)、無事にイギリスからレースに復帰するロレンソ

開幕から連続して3回のポールポジションを獲得、レースでは第3戦ポルトガルGPのポール・トゥ・ウインを含む4回の表彰台をルーキーイヤーの序盤にして獲得するという、MotoGPクラスでもその強さを順調に発揮していたホルヘ・ロレンソだが、第4戦中国GPで両足のくるぶしを負傷してからは怪我や転倒が相継いだ。前回のカタルーニャGPでは初日のフリー・プラクティス中に激しい転倒を喫して右手の薬指と小指を負傷、頭部強打により一時期は意識を失った事から予選とレースは欠場しており、今回のイギリスは負傷した指に皮膚移植をすませての復帰戦となる。
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■ロレンソ「もう少し注意深く走る」

イタリアGPとカタルーニャGPの2戦続けてノーポイントに終わったが、それでもランキング3位のポジションを維持し、治療した右手に特別製のプロテクターを装着して今週末の戦いに挑むロレンソは「この2週間は辛かった。バルセロナのレースは病院のテレビで見たがあんまり楽しくなかったので、今回バイクでの走行に復帰できるのが楽しみ。今週はもう少し注意深く走らなきゃいけないとは思ってるけどね。またゼロから出発し直す気分だし、自分の走りへの取り組み方も変えていく必要があると思っている」と述べ、転倒の相継いだ最近の戦い方についての反省ともとれるコメントを残した。


■レプソル・ホンダ、ヘイデンは新エンジンを選択する方向
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先週のカタルーニャ合同テストではホンダのニューマチック・バルブ・エンジンの検証を行ったレプソル・ホンダ・チームだが、HRCのリリースによればニッキー・ヘイデンはその新エンジンの方を今週末のイギリスでは使用する可能性が高いようだ。

■ヘイデン「ニューマチック・バルブが使えれば嬉しい」
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「ドニントンをものすごく楽しみにしている。ニューマチック・バルブが使えれば嬉しいけど、まだチームの意見も再確認してから決定するつもり。レースウイーク初日に新しいパーツを投入すると何かと大変だから、もし新エンジンを使う場合には週末を通して学習し、微調整を繰り返し進めていく事になると思う。ドニントンはかなり天候にも流れが左右されるからね」とヘイデン。

■前回のテストで負傷したペドロサは従来型エンジン
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また、母国優勝を果たした翌日の合同テスト初日に転倒して背中から落下、バルセロナの病院でその後2日間は静養する事になってしまったダニ・ペドロサは、今回のイギリスGPには問題なく初日から出場する。転倒の影響によりペドロサは合同テスト中にニューマチック・バルブ・エンジンでは10周回しか走行していない事から、今回は従来型のスプリング・バルブ・エンジンの方を使用する予定だ。

■ペドロサ「怪我については大丈夫」
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合同テストで負った背中の打撲は特に心配はないというペドロサは、「レース翌日に転んで背中と肩を強打したがイギリスは大丈夫。ドニントンはかなり異質なサーキットと言える。すごく流れはいいがグリップがあまりないし、雨もよく降る。一番好きな部分はコピス(8コーナー)に続くアップヒルの区間だが、タイトで低速な最終区間は好きじゃない。セッティングはルマンに近い感じに仕上げて加速とブレーキを強化する必要がある」と述べ、ドニントン独特の低速な最終区間を嫌うコメントを残している。


■ドゥカティー、上向き調子のストーナー「去年はプラクティス中も好調だった」
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先週のカタルーニャ合同テストでは初日にドゥカティーが初披露した2009年型マシンのGP9に試乗してトップタイムを記録し、翌日には今期マシンのGP8に乗り換えて2日目のトップタイムを記録、やや低迷しかけたシーズン序盤の成績をゆっくりと上向き方向に立て直して現在はロレンソと僅か2ポイント差のランキング4位につけるケーシー・ストーナーは、「今まであんまりドニントンを好きと思った事はないが、何回かいい結果を残しているし、いい思い出もある。MotoGPクラスのルーキーだった2006年は4位で表彰台まであと僅かだったし、去年は優勝できた。レースはウェットだったが、ドライのフリー・プラクティスの時から好調だった」とコメント。

■メランドリ「不安定な天候が心配・・・」

写真先週の合同テストでは、開幕から現在にかけてセッティングが定まらずに苦戦している今期のGP8に、来年に乗る予定のGP9の特性が似ている事を知り落胆していたメランドリは、今週末のイギリスGPに向けて「ドニントンの一番の問題は不安定な天候。温度の変化が激しいので雨が少し降るだけで路面の状態が極端に変わってしまう。これはフリー・プラクティスの時間を活用してバイクの感触を探っている自分にとっては大きな問題だし、今年も一貫した天気は望めそうもないので、少なくとも初日には良い状況を期待したい」と述べており、イギリスの不安定な天候の影響でセッティングに苦しむ事を心配している様子だ。


■ホームGPに挑むリズラ・スズキ、負傷のカピロッシはアシスタントとして参加

リズラ・スズキのロリス・カピロッシは、前回のカタルーニャGPのレース中の転倒により右の手のひらを骨折、その小指には深い外傷もある事から、今回のドニントン・パークは欠場する事が決定しており、その代役としてAMAチャンピオンのベン・スピーズがクリス・バーミューレンと共にチームのホームであるイギリスでの戦いに挑む事となった。
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■カピロッシ「走れないのは辛いが手伝いができて嬉しい」

来週のオランダGPからのレース復帰を狙い物理療法に専念しているカピロッシは、バイクには乗らないものの今週末のリズラ・スズキのピットにはアシンスタントとして顔を出しており、バーミューレンとスピーズの2名にアドバイスを提供するつもりだという。
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「レースに出場できないなんてとにかく残念!でもチームを手伝いに来られたのは嬉しいし、ホームGPのイベントでのプロモーション活動なんかにも参加するつもり。みんなが走っているのを見るのはすごく辛いけどね。ドニントンに来てアッセンからの復帰に向けての決意もさらに強まったから、絶対に実現したい!」とカピロッシ。

■バーミューレン「このまま調子は良くなる筈」
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世界進出への架け橋としてかつてはイギリス国内選手権に出場していた経験を持つクリス・バーミューレンは「過去数戦を通して調子が上がってきたので、その勢いをこのまま継続したい。シーズン序盤の調子が今ひとつだったのは隠しようもないけど、このまま流れは良くなると思っている。カタルーニャ合同テストの初日には、今回のイギリスGPだけではなくシーズン残りの他の戦いにも役立つ事をいくつか見つけたしね」とコメント。

■カピロッシの代役はAMAチャンピオンのスピーズ
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なお、当初予定していたアメリカGPよりも早くMotoGP初出場が決定したAMAチャンピオン、ベン・スピーズのイギリスGPに向けてのコメントはこちらの記事を参照の事。


■カワサキ、背骨にひびの入ったホプキンスは無事に出場
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前回のカタルーニャGP初日のフリー・プラクティス中の転倒により強打した背骨にひびが入っていた事を知らずに、先週の合同テストにも参加していたカワサキのジョン・ホプキンスは、現在も骨盤付近の背骨に痛みはあるものの、両親の出身地であり多くの親戚が住むイギリスでの好成績に自信を示しているようだ。

■ホプキンス「前回の2連戦の時に体力増強はしていたので大丈夫」
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「カタルーニャGP翌日のテストは、プラクティス中のダメージが背中にあったが走れるだけ走った。おかげでいくつか良好な結果が得られたので、イギリスに来てからはアシュリーと一緒に家族や友人とゆっくり過ごす事ができた。怪我をした場合、普通は体力の維持ができない事が問題になるが、前回の2連戦に向けて激しいトレーニングを事前に積んであったので、今回は体力的な問題は何もないし、治療に専念する事もできた。まだ患部は痛むが、ドニントン・パークは自分にとって遠くにあるホームのようなものだし、コースも楽しんで走れる。多くの親戚たちも応援に駆けつけてくれるのでイギリスGPは自分にとってシーズン中の本当に大きなイベントだから、怪我の具合に関係なくカワサキに乗って好成績を残す事を楽しみにしている」とホプキンス。

■日本でマシンを徹底的に調整してきたウエスト
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ホプキンスたちがカタルーニャ合同テストに参加していた頃、日本に飛んでカワサキのスタッフたちと共に2日間の集中テストを行ったアンソニー・ウエストは、今期に入ってから全くセッティングがうまくいかない彼のマシンのエンジンを主に調整し、良好な感触を今週末のレースに向けて持ち帰る事ができたとしている。

■昨年に輝かしいMotoGPデビューを果たしたイギリスで復調の兆しを見せるか?

昨年のイギリスGPがオリビエ・ジャックの後任ライダーとしてのMotoGPクラスデビューだったウエストにとって、ドニントン・パークはMotoGPマシンでの走行経験がある今期初めてのサーキットであり、今週末からは好調だった昨年のデータを活用する事も可能となる。場合によっては今期不調の原因を探るヒントにもなりそうだ。

■ウエスト「日本での作業効果を本当の意味で検証するのは今週末」
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「カタルーニャGPの後は日本に飛んで丸2日間の集中的なテストを行ってきた。残念ながら初日は雨になったが、2日目にはかなりの周回数を走り込む事ができたし、結果も良好だった。そこでは特にエンジン・セッティングの調整に集中してマシン全体のハンドリングを改善できるよう試み、ここまでに行ってきたものとは全く異なるセッティングの方向性を見つける事ができた。バイクの感触はとても良かったが、あのコースはMotoGPで使用するサーキットよりもグリップがすごくいいので、日本での調整内容を本当の意味で試せるのは今回のドニントン・パークになる。去年はここでNinja ZX-RRに初めて乗っていい成績を残す事ができていたので、先週の作業内容が効果を発揮し、トップ10圏内に復帰できる事を願っている」とウエスト。

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