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第4戦中国GP決勝、カジノと化したスターティング・グリッド |
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2008年5月10日
MotoGP第4戦目となる中国GPが、5月4日の日曜日に2万1千379人の観客が見守る上海サーキットにて決勝レースの日を迎えた。
ここでは、晴天に恵まれた前日までのフリー・プラクティスや予選とは大きく異なる不安定な天候となった決勝当日の最終日、午前のウォームアップが雨のウェット・セッションとなり、午後にはレースの開始直前にアスファルトが乾いてタイヤ選びが難しくなったMotoGPクラスの中国GP決勝レースの内容と結果、ならびに250ccクラスと125ccクラスの同日のレース結果を紹介する。
■MotoGPクラス、初日の骨折後も好成績を諦めなかったロレンソ
このレースウイーク中に最も注目を集める事になったのは、初日午前のフリー・プラクティス中に大きなハイサイドを起こして転倒、両足首を強打して骨にダメージを受けたポイントリーダー、フィアット・ヤマハのホルヘ・ロレンソのその後の活躍だろう。
■ポイントリーダーとしての意地を見せるスーパールーキー
レースウイーク中は左足くるぶしの骨折と診断され、レース後の検査では右足のくるぶしの骨にもひびが入っていた事と、左足かかと付近の靱帯が裂傷していた事が現在では判明しているロレンソだが、クリニカ・モバイルでの治療を続けながら参加した2日目の予選では1列目と僅差の2列目4番グリッドを獲得、そのスーパールーキーぶりとポイントリーダーとしての意地を改めて周囲にアピールしている。
事故直後からは車椅子でしか行動ができない状態になっているロレンソだが、彼は当然今回のレースにも出場、車椅子からヤマハYZR-M1に乗り換えて上海サーキットのスターティング・グリッドに登場した。
■上位ライダーのスターティング・グリッド
上位のスターティング・グリッドは、ポールポジションがTECH3ヤマハのコーリン・エドワーズ、2番グリッドがフィアット・ヤマハのバレンティーノ・ロッシ、1列目最後の3番グリッドはドゥカティーのケーシー・ストーナー。
2列目4番グリッドはロレンソ、5番グリッドはポイントリーダーのロレンソと同点の総合61ポイントを獲得しているレプソル・ホンダのダニ・ペドロサ、2列目最後の6番グリッドはリズラ・スズキのロリス・カピロッシ。
■フリー・プラクティスが好調だった中野選手は予選で苦戦
上海に来てからはレースタイヤで好調な走りを見せ、3回のフリー・プラクティスの総合5番手につけていたサンカルロ・ホンダ・グレッシーニの中野真矢選手は、予選ではブリヂストンの予選タイヤのグリップを得る事に苦戦して軽い転倒を喫し、決勝のスターティング・グリッドは5列目13番グリッドとなった。
■直前にアスファルト乾いた低温路面のMotoGPクラス決勝レース
サーキットが雨のフル・ウェット状態となったこの日の午前中、各チームとライダーたちは2日目までに仕上げたドライ用セッティングの事は忘れ、20分のみのウォームアップの中で雨が予想される午後のレースに向けてのウェット・セッティングに取り組んだが、雨はMotoGPクラスの前に行われていた250ccクラスの決勝レース中に収まり、その後は上海の温かくて強い風の影響からアスファルトはMotoGPクラスの決勝レース直前までにどんどん乾き始めていた。
■ギャンブルを強いられるスターティング・グリッド上の各ライダー
この結果、公式上の宣言はウェット・コンディションだが、ライダーたちがスターティング・グリッドについたレース開始直前には路面はほぼ完全なドライ・コンディションとなり、各チームはグリッド上で全ライダーのタイヤを急遽インターミディエットからスリックタイヤに慌ただしく交換しているが、路面温度の低さから前日までの2日間で試したタイヤはどのチームも使えず、一度も上海では試した事のない柔らかめのタイヤを選択しており、一部のチームは「完全にギャンブルだった」と、この時のタイヤ選択の緊迫感を語っている。
■ウォームアップ開始直後にエンジン・ストールしたロレンソ「怖かった」
全ライダーがスリックタイヤを履き、エンジンを始動してウォームアップ・ラップを開始した直後、フィアット・ヤマハのホルヘ・ロレンソがグリッド上でエンジンをストール。幸い1コーナーに向かった後続グリッドのライダーたちは誰もロレンソに接触する事はなく、チーム・スタッフの押しがけによりロレンソも無事に遅れてウォームアップを開始する事ができたが、痛々しい骨折した両足でストールしたマシンを支える事になってしまったロレンソ本人は「エンジンがストールした時には本当に怖い思いを味わった。運良く再スタートできたので特に問題はなかった」と、この時の事を後にコメントしている。
■レース開始、エドワーズが好スタートを見せるがホールショットはストーナー
ウォームアップを終えたライダーが再びグリッドにつき、レッドシグナルが消えた瞬間に好スタートを見せたのは、1コーナーに向けての猛加速に入ったポールシッター、TECH3ヤマハのコーリン・エドワーズだった。
しかしながら、そのホールショットを狙うエドワーズの背後には、3番グリッドからの好スタートを見せたストーナーが迫り、1コーナーを待たずしてエドワーズはストーナーに先頭のポジションを奪われてしまう。さらにエドワーズの背後には2番グリッドスタートのバレンティーノ・ロッシが迫る中、ここでホールショットを奪ったのはストーナーだ。
■再びトップの座を奪うエドワーズ
食い下がるエドワーズが続く2コーナーと3コーナーのシケイン区間でストーナーを交わして再びトップに立った時点の上位ライダーの順位は、先頭がエドワーズ、2番手がストーナー、3番手がロッシ、4番手がレプソル・ホンダのダニ・ペドロサ、5番手がロレンソ。
6番手には今期は連続して好調のスタート・ダッシュを見せる10番グリッド・スタートのレプソル・ホンダのニッキー・ヘイデン、7番手には上海で初めてのドゥカティーのマシン・セッティングに成功し、12番グリッドからの好スタートを見せたドゥカティーのマルコ・メランドリ。
そして7番手のメランドリの背後にはリズラ・スズキのロリス・カピロッシとTECH3ヤマハのジェームス・トーズランドが迫り、さらにその後方は団子状態となった残りのライダーたちがシケイン内での走行ラインを探して大きく広がる。メランドリはカピロッシとトーズランドに交わされて9番手に後退。
■バックストレートをトップのまま逃げ切るエドワーズ
トップのまま逃げるエドワーズの背後に、後方集団から抜け出した2番手のストーナー、3番手のロッシ、4番手のペドロサの3台が迫ったオープニング・ラップのバックストレート、この高速ロングストレートでもエドワーズは終端まで逃げ切りトップのポジションを死守。ここでペドロサはロッシに並びかけるが、ストレート終端の14コーナーに先に進入したのは3番手のロッシ。
■オープニング・ラップの最後にド・プニエとホプキンスが接触
オープニングラップの最終コーナー、ここで中間グループ内のポジションを争っていたホンダLCRのランディ・ドプニエとカワサキのジョン・ホプキンスが接触、2台は転倒は免れたものの揃ってコースアウトを喫し、ドプニエは15番手に、ホプキンスは最後尾手前の17番手にポジションを落としてしまう。
■ド・プニエ「ホプキンスのミスに巻き込まれた」
今回の上海でもスタートが思い通りにいかず、必死に順位を挽回しようとしていたド・プニエは「本当にがっかり!スタートはうまくいかなかったし、1ラップ目の最終コーナーで自分を抜きにかかったホプキンスがひどいミスをしたせいで自分は大きく膨らんでしまった」と、今回の接触の原因を説明した。
■ホプキンス「タイヤ選択に失敗」
レース直前のタイヤ選択に失敗し、スタート直後からリアのトラクションに問題が発生したというホプキンスは「午前のウォームアップ・セッションはウェットだったが、その時にはウェットでもドライでもいい結果が残せるという高い期待を抱いていた。レースが始まるまでにサーキットの路面が乾いたので改めてタイヤ選択を行う事になったが、多分それがベストの選択じゃなかったんだと思う。スタート直後からリアのトラクション不足に苦しむ事になり、前に抜けだそうと必死に攻めたがミスをしてコースの外に飛び出してしまった」とコメント。グランプリ出場100回目となる記念のレースは序盤から苦しい戦いとなった。
■ストーナーは2ラップ目の開始直後にトップに
全22周回のレースの2ラップ目となる21ラップ目開始直後、先頭の4台が激しいメインストレートでの加速合戦を見せ、ストーナーがエドワーズを交わして再びトップに立ち、ペドロサがロッシに並びかけて3番手のポジションを奪った1コーナー通過時点の全ライダーの順位は、トップがストーナー、2番手がエドワーズ、3番手がペドロサ、4番手がロッシ、5番手がロレンソ、6番手がヘイデン、7番手がカピロッシ、8番手がトーズランド。
9番手にはリズラ・スズキのクリス・バーミューレン、10番手はJiRチーム・スコットのアンドレア・ドヴィツィオーゾ、11番手はメランドリ、12番手はサンカルロ・グレッシーニ・ホンダの中野真矢選手、13番手はアリーチェ・チームのシルバン・ギントーリ、14番手は同じくアリーチェ・チームのトニ・エリアス。
15番手はド・プニエ、16番手はサンカルロ・グレッシーニ・ホンダのアレックス・デ・アンジェリス、17番手はホプキンス、最後尾の18番手にはチームメイトのホプキンスと同じくタイヤ選択に失敗、リアのグリップが得られずに苦しむカワサキのアンソニー・ウエストが続いた。
■ストーナーが2コーナーで痛恨のミス、トップは再びエドワーズ
2ラップ目の1コーナーでトップに立ったストーナーは2コーナーに向けての折り返しで痛恨のミスを犯し、加速の勢いが弱まったストーナーの横をすかさずエドワーズが通り過ぎる。立て続けにストーナーはペドロサにも交わされて3番手に後退し、トップ集団の順位はトップがエドワーズ、2番手がペドロサ、3番手がストーナー、その真後ろには4番手のロッシ。
■ペドロサがエドワーズを交わしトップに浮上
この直後にペドロサはエドワーズのインを奪ってトップに立ち、続いてロッシはストーナーを交わして3番手に浮上。4番手に後退したストーナーの後方では両足首に重症を負っているロレンソがヘイデンに交わされて6番手に後退し、その背後からは7番手のカピロッシが距離を詰める。
■バックストレート終端でロッシとエドワーズが2番手争い
1.2キロの長さのバックストレートでの加速合戦、逃げるペドロサをエドワーズ、ロッシ、ストーナーの3台が追い、このストレート終端の14コーナーでブレーキを遅らせすぎたロッシはやや大回りとなる。続く15コーナーからロッシとエドワーズは2番手を奪い合うが、トップのペドロサに続いて2番手のポジションから最終カーブの16コーナーに進入したのはエドワーズの方だった。ロッシは3番手、ストーナーは4番手のポジションからメインストレートに進入して激しい加速体勢に入る。
■ロッシが2番手に、後方で激しい追い上げを見せるドヴィツィオーゾ
4ラップ目の1コーナー手前、先頭のペドロサの背後でロッシはエドワーズに並びかけるとインを奪い2番手に浮上。3番手となったエドワーズの真後ろには4番手のストーナーがつけ、その後方を走る5番手のヘイデンと6番手のロレンソの背後では、猛烈な追い上げでカピロッシとヘイデンを交わしたドヴィツィオーゾが7番手に浮上。
■250cc時代を彷彿させるドヴィツィオーゾとロレンソのブレーキング合戦
ヘイデンまでの上位5名の後方では、ロレンソ、ドヴィツィオーゾ、カピロッシ、メランドリの4台が、長い1列となった集団の中での先頭を奪い合いながらバックストレート終端で激しいブレーキング合戦を展開。ここでドヴィツィオーゾはロレンソなどを抑え、この集団のトップとなる6番手に。ドヴィツィオーゾとロレンソは250cc時代の激しい戦いを彷彿とさせる追撃戦を最終コーナーまで続け、ここでカピロッシに交わされかけたロレンソは強引にカピロッシから7番手のポジションを奪い返す。
■グリップ不足に苦しむホプキンスが今度はデ・アンジェリスと接触
続く5ラップ目の1コーナー、ドヴィツィオーゾが集団から抜け出して前方4番手を行くヘイデンとの距離を縮める中、後方15番手付近を荒らそうホプキンスとデ・アンジェリスが接触。2台は揃ってコースアウトした後、無事にコースには復帰して走行を再開したが、他のライダーたちからは大きく距離を空けられて最後尾付近にまでポジションを落としてしまう。
■デ・アンジェリス「ホプキンスがぶつかってきた」
デ・アンジェリスはこの時の様子を「ドライ路面での戦いが楽じゃない事は分かっていたが、レース序盤の1コーナーに向けてのブレーキング中にホプキンスにぶつけられ、彼と一緒に大回りをする事になり、そこからは集団についていくのが難しくなった。集団の中に順位を戻すのはもう事実上不可能だった」と説明している。
■ペドロサとロッシがマッチレースに突入、ロッシがついに先頭に
ハイペースを維持し続ける先頭のペドロサと2番手のロッシは、この5ラップ目には急激に背後のエドワーズとストーナーを引き離してマッチレースに突入。6ラップ目の序盤にペドロサはロッシとの差を0.3秒開くが、9コーナーのブレーキングでロッシはペドロサの真後ろに迫り、13コーナーを抜けてからのバックストレートの加速競争では2台は完全に横並びとなる。
14コーナーのブレーキングでロッシはペドロサを交わしてついにトップに浮上。2番手となったペドロサは逃げるロッシの背後につけた。
■カピロッシがコースアウト、ポジションを5つ後退
ここで6番手のロレンソの背後からバックストレート終端に向けての激しいブレーキングを見せたカピロッシは14コーナーを曲がりきれずにコースアウト。ポジションを5つ落として12番手に後退してしまう。
■ストーナーから3番手を死守しようと焦るエドワーズがジャックナイフ
4番手のストーナーに追われながら3番手を維持しようと必死のエドワーズは、ロッシとペドロサが通過して3秒後のバックストレート終端で激しいブレーキングを見せるが、エドワーズはここで大きな災難に見舞われてしまう。
■エドワーズ「かつて経験した事のない立派なノーズウイリー(ジャックナイフ)」
「3位のポジションのままバックストレート直後のヘアピンに進入してブレーキをかけたが、そこでリアが浮き上がって、そこからは自分の人生の中でかつて経験した事がないようなものすごく長時間のノーズウイリーをする事になってしまった。なんとか体勢が元に戻るのをしばらく待ったが、結局はブレーキをリリースしてリアタイヤを着地させたので大回りになるのは避けられなかった。そこでロスしたのはたったの3秒だったが、失ったポジションは大きく深刻だった」と、転倒は免れたもののここで大きなコースアウトを喫して第2集団の中に飲み込まれてしまったエドワーズ。
なお、エドワーズは自分を序盤に交わしたペドロサとロッシのペースについては、「序盤は背後のライダーを引き離そうと全力で攻め込んだが、ケーシーがすぐ後ろに迫っている事は知っていた。この時はダニとバレンティーノの位置までは分からなかったが、この2人はとんでもないペースで自分を交わした途端、そのまま遠く彼方に消えていってしまった」と述べ、全く2名には歯が立たなかった事を明かしている。
また、レース後にエドワーズは「温度が低くなる事を望んでいたが、恐らく期待ほどには冷えてくれなかったんだと思う。まわりの何人かは高い温度条件の時に調子がいいパッケージだったので、レースが始まるのをベロベロ舌なめずりしながら待っていたが、結局自分の思い通りにはならなかった」と、ポールポジションからスタートした今回のレースが期待通りには進まなかった事をコメントした。
■ポンシャラル監督「チャンスはまた巡ってくる」
TECH3ヤマハのチーム監督を務めるエルベ・ポンシャラルは、「コーリンは素晴らしいスタートを見せてくれたし、ダニとバレンティーノが抜け出していった後も表彰台は可能だと自分は思っていたので、その後のストレート終端のヘアピンでのロスタイムが非常に残念だった。でも、まだチャンスは何度でも巡ってくる筈」とコメント。
■空回りするチェーンに苦しんだバーミューレンがリタイア
レース直後からトランスミッションの不調によりチェーンが時々空回りする現象に苦しんでいた11番手のバーミューレンはこの周回中に大きくスローダウン。7ラップ目には自力でピットに戻り、そのままリタイアした。
■バーミューレン「順位を上げようとするとチェーンが滑る」
「今日の結果には全く満足できない・・・ていうのが恐らく一番控えめなコメントの言い方でしょう!スタート直後に問題が発生し、チェーンが時々空回りを続ける感じになって走行するのが難しい状態になってしまった」とバーミューレン。
「目の前にいた4人よりも自分のペースの方が速く感じていたが、彼らを追い抜こうとする度にチェーンが空回りをしてバイクが前に進まなくなった。6ラップ目の最後にはチェーンが外れてしまいピットに戻らざるを得なくなったが、そこで今回のレースは終わってしまった」
■デニング監督「運が良ければクリスは速いのに・・・」
この件についてリズラ・スズキのチーム監督を務めるポール・デニングは、「チームにとっていい週末だった筈の最終日が残念な結果に終わってしまった。クリスは通常では考えにくいようなテクニカルトラブルに苦しめられたが、スズキのファクトリーが素早くこの件に対応してくれる事は間違いない。クリスは非常に優れたレーサーなので、今の彼に必要なのは運気が少し変わる事だけ」とコメント。
■ロレンソが後退する中、ドヴィツィオーゾを交わすメランドリ
5番手を走るヘイデンに後続の集団が追いつき、ペースを落としたロレンソが8番手にポジションを落とした9ラップ目、ここでメランドリはドヴィツィオーゾを交わしてヘイデンの背後の6番手に浮上。
最終コーナー直前の15コーナーでミスをしたヘイデンが大きく膨らみ、その内側をメランドリとドヴィツィオーゾが通り抜けた直後の10ラップ目開始時点の順位は、先頭がロッシ、0.2秒後方の2番手がペドロサ、その7秒後方の単独3番手にはストーナー、さらにその4秒後方には4番手のメランドリ、5番手のドヴィツィオーゾ、6番手のヘイデン、7番手のエドワーズ、8番手のロレンソが続く。
9番手にはカピロッシ、10番手は中野選手、11番手には中野選手の真後ろを走るトーズランド、12番手はエリアス、13番手はギントーリ、14番手はド・プニエ、15番手にはデ・アンジェリス。
■ウエストがコースアウト、再び最後尾に
最後尾のホプキンスの目前を走行していたウエストは、ここでコースアウトを喫して再び最後尾に後退。ホプキンスは16番手に、ウエストは17番手となった。
■ウエスト「ホプキンスと同様にグリップ不足」
リアの深刻なトラクション不足に悩まされる事になったカワサキ勢だが、期待の上海でも望み通りのレース結果が得られず最後尾に沈み続ける事になるウエストは「今日はもっといい結果が残せると思っていた。午前の雨の後は路面コンディションが理想的な状態とは言えなくなり、レースの開始までにアスファルトが次第に乾いていく状態だった。ジョンの後ろでしばらく走る事になったが、彼と自分は同じようなリアのグリップ不足の問題を抱えていたように思う。バイクを地面に食いつかせる事ができなかったので、自分は何回かコースアウトをしてしまった」とコメント。
■バルトレミー「こんな成績のためにレースしているんじゃない」
今回の結果を受けてカワサキのコンペティション・マネージャーを務めるミハエル・バルトレミーは「期待外れな結果となり、今日の内容にはとてもがっかりしている。わたしたちは今回のような結果を残すためにここに来ているのではない。上海はチームが過去にいい成績を残してきたサーキットなので、開幕からここまでのどのレースよりも高い結果が獲得できるものと思っていた。レースではリアのトラクションの問題に苦しめられ、どちらのライダーもグリップを得る事ができずに苦労していた。今からはルマンでの成績向上を目指して、チームの全員が必死に働く必要がある」と、やや落胆気味のコメントを残している。
■レース中盤にマシンに問題を抱えるヘイデン
先頭のロッシと2番手のペドロサが膠着状態のトップ争いを演じて迎えたレース折り返しの11ラップ目、ここでヘイデンはエドワーズに交わされ、背後のロレンソに追われ続けた後の13ラップ目の1コーナーではついにロレンソにも交わされて8番手に後退。
■ヘイデン「レース中にトラクション・コントロールを調整」
レース中盤にペースを落としたヘイデンは「スタートはうまくいったが、今日は先頭集団について行く事はできなかった。バックストレートではギアが足りなくなるほどのすごい追い風があり、おかげでストレート終端のコーナーでは速度を落とすのが難しく、多くのライダーがあそこで大回りをする事になった。レースの中盤には少しマシンに問題を抱えるようになった事と、小雨が少し降った関係から、長いコーナーでの速度が十分ではなくなった。レースの終盤には走行ラインを若干変更したり、トラクション・コントロールのセッティングを少しいじったが、それからは調子が良くなり、ポジションを少し回復する事ができた」とレース後にコメントしている。
■速さを取り戻すロレンソ、膠着状態のトップ2名は1分59秒台のハイペース
一度は後退しかけたロレンソがリズムをつかんでペースを上げ、少しマシンに問題が発生してペースの上がらなくなったヘイデンがポジションを落とし始めたこの時、先頭を行くロッシのラップタイムは1分59秒650、2番手のペドロサのラップタイムは1分59秒773。ハイペースで飛ばすトップ2名のタイムは周回を重ねる毎に縮む一方だ。
■移籍後絶不調だったエリアスがトップ10圏内に浮上
レース後半に入り好調さを見せるエリアスが中野選手とトーズランドを交わしてカピロッシの背後となる10番手に浮上した15ラップ目、ロレンソは遅れたエドワーズを1コーナーで交わして6番手に浮上し、その後は4番手のメランドリと5番手のドヴィツィオーゾと3台構成の第2集団を形成。ロレンソから0.5秒遅れたエドワーズの1秒後方には8番手のヘイデン、さらにその1秒後方では9番手のカピロッシが走行している。
■深いブレーキングでドヴィツィオーゾの進路をふさぐロレンソ
バックストレート終端、ここでロレンソとドヴィツィオーゾは激しいブレーキング合戦を見せ、右イン側につけたままどこまでもブレーキを遅らせるロレンソが壁になりドヴィツィオーゾは右へのコーナリングができない。これによりロレンソは5番手に浮上しドヴィツィオーゾは6番手に後退。
■痛みの事を忘れたロレンソがポジションを4番手に回復
続く16ラップ目、完全に両足首の痛みを忘れて調子を取り戻したロレンソは、11コーナー付近の複合コーナーでメランドリも交わしてついにスターティング・グリッドと同じ4番手にまで順位を回復。ロレンソの6秒前方には3番手のストーナー。ストーナーの10秒前方では膠着状態のまま先頭のロッシと2番手のペドロサがトップを争っている。
■ロレンソに食い下がるメランドリ
18ラップ目の1コーナー、メランドリはロレンソから4番手のポジションを奪い返そうと1コーナーでの深いブレーキングを見せるが、ロレンソはメランドリよりもさらに深く1コーナーに進入。メランドリはロレンソの前に出る事ができない。
■エドワーズがまたも14コーナーでミス
ここでエドワーズがバックストレート終端の14コーナーで再びあわやコースアウトという大回りを喫し、その内側をやや調子を取り戻したヘイデンが通り抜ける。この結果ヘイデンは7番手、エドワーズは8番手に。
■1分19秒台前半に突入する異次元のトップ2名
残り5周の19ラップ目、異次元のペースで飛ばすトップ2名のこの時のタイムは、ロッシが1分59秒331、ペドロサが1分59秒464。高速セクションではロッシがペドロサをやや引き離しにかかるが、低速セクションに入るとペドロサが再びその距離を詰めるという争いを2台は延々と繰り返している。
ここでの順位は先頭がロッシ、2番手がペドロサ、3番手がストーナー、4番手がロレンソ、5番手がメランドリ、6番手がヘイデン、7番手がドヴィツィオーゾ、8番手がエドワーズ、9番手がカピロッシ、10番手がエリアス。
11番手が中野選手、12番手がトーズランド、13番手がド・プニエ、14番手がギントーリ、15番手がデ・アンジェリスを交わした直後のホプキンス、16番手がデ・アンジェリス、最後尾の17番手にはウエストが続く。
■不調の理由を力説するトーズランド
ここからレースの終了まで12番手のポジションを走り続ける事になるジェームス・トーズランドは、今回のレースウイーク中の不調を以下の通り力説している。
■トーズランド「小さな問題点が大きく影響するMotoGPクラス」
「12位には終わりたくはなかったが、今年は初年度なのでこういう結果があっても不思議はないと思う。今週はずっとセッティングにいくつか問題を抱えていたので、コースレイアウトの学習が難しかった」とトーズランド。
「スタートは良かったが、セッティング上の問題点を実感する事になった。午前中にもいくつかの事を試したが、あの時はウェットだったので、レースに向けてはギャンブルせざるを得ない状態だった。理屈ではうまくいく筈だったが、実際とは全く異なっていた」
「MotoGPクラスのレースで順位を12位くらいに落とそうと思ったらマシンの問題点はそんなに多くなくてもいい。今回は1つだけ小さな問題点を抱えていたが、その影響から重要な場面で大きくタイムをロスする事になり、トップ8入りと12位完走という結果の差に表れてしまった」
「ブレーキング時の荷重移動は本当に速く、ブレーキをかける度にリアが流れてしまいコーナリング中の走行ラインにタイヤをうまく合わせられなかった。おかげでパワーを路面に伝達する前にリアがしっかり地面に食いつくのを待つ時間が長くなりすぎた」
「800ccマシンはトルクがそれほどある訳ではないので、どうしてもコーナリング速度を維持する事が必要になる。なのでスピードを維持しながらのコーナー進入がうまくいかない時には全てにおいて苦しむ事になるが、今回は進入時と脱出時の両方が揃って辛い状態だった。コーナリング中と脱出時の速度が遅くなった事で1ラップあたりに1秒のタイムをロスしたが、これはMotoGPクラスのライバルたちと戦うにはあまりにも大きかった」
「コースレイアウトを知らなかったのも今回は不利だったと言える。チームのスタッフは自分がコース学習を進め易くなるように本当に頑張って協力してくれていたので、その恩には次戦のフランスでいい結果を獲得する事で報いたいと思っている。ここはフランスのチームなので、彼らのためにも次戦にはとにかく全力でぶつかりたい」
■ロッシが990cc時代のコースレコードを更新、追撃を諦めるペドロサ
続く20ラップ目、ここでロッシはついにペドロサが2006年に990ccマシンで記録した上海のサーキット・レコードである1分59秒318を上回る1分59秒273を記録。ペドロサはロッシに食い下がり続けるが、そこには見えない厚い壁があるかのように段々ロッシに近づけなくなる。
オーバーレブ気味のエンジンの耐久性を気にし始めたペドロサはここでロッシの追撃を諦めペースダウン。ロッシとペドロサの距離は一瞬にして1秒差に広がった。
■レース終了を待たずにタイヤが完全に終わってしまったドヴィツィオーゾ
タイヤが完全に終わってしまったドヴィツィオーゾは9コーナー付近でヘイデンに交わされて7番手に後退。全く思い通りに走れなくなったドヴィツィオーゾはこの後もポジションを落とし続ける。
■ドヴィツィオーゾ「経験のないセッティングで戦わざるを得なかった」
「今日の最終的なレース結果には自分たちの本来の実力が反映されなかった。11番グリッドからのスタートでも上位のポジションが狙える状態に仕上がっている事は分かっていたし、レースの序盤の内容ではその実力を示す事ができていたと思う。チェッカーを受けるまでに順位が大きく後退してしまったのは本当に残念だったが、これは天候の関係からあまりテストした事のないセッティングをいくつか採用せざるを得なかった事が原因。ヘイデンとメランドリからの攻撃に何とか応戦しようとしたが、どんどん状況が悪くなって大きく後退し、それ以上はバトルを続ける事ができなくなってしまった。ここまでに頑張ってくれたチームにはとても申し訳なく思っている」とドヴィツィオーゾはレース終了後に語っている。
■ムラローニ監督「タイヤ選択に問題」
このレース後半のドヴィツィオーゾの不調についてJiRチームスコットのチーム監督を務めるチラーノ・ムラローニは「ウェットのウォームアップ・セッションではマシンのテクニカル面での仕上がりに自信を持っていたが、レースの開始直前に路面が乾いてしまい、ここまでに一度も試した事がないタイヤでレースを戦わざるを得ない状況になった」と述べ、タイヤ選択がうまくいかなかった事をコメント。
■ベルティ「21度の低温路面に苦しんだ」
また、JiRチームスコットの技術責任者を務めるジャンニ・ベルティは「プラクティス中に路面温度が46度を記録していた時のバイクのバランスはとても良好だったし、それに午前のウォームアップ・セッションの時にはウェットでも高いレベルで戦う自信を持つ事ができていた。そこまでは好調だったが、レース直前にアスファルトが乾いて路面温度が21度の低温となり、難しいタイヤ選択をする事になって結局レース後半がうまくいかなかった」と、午前からの雨で冷えていた低温の路面に苦しんだ事を明かした。
■トップを走るロッシ、ペドロサとの差は3.5秒に拡大
先頭のロッシが2番手のペドロサとの差を3.5秒まで開いたレース残り2周の21ラップ目、ドヴィツィオーゾはエドワーズとカピロッシにも交わされ9番手に後退し、さらにはエリアスにも交わされ10番手に。
■エリアスがカピロッシを交わして8番手に浮上
22ラップ目の最終ラップ、チームメイトのクリス・バーミューレンと同じトランスミッションの問題がレース終盤に発生したカピロッシがペースを落とし、エリアスはそれを捕らえて8番手に浮上。
■エリアス「次戦のルマンからはいい戦いができる」
過去3戦は慣れないドゥカティーのマシンに苦しみ、最後尾付近しか走れなかったアリーチェ・チームのトニ・エリアスは、この日のレース序盤はマシンの荷重配分がフロントに寄りすぎていた問題からペースが思い通りには伸びなかったものの、復調の兆しを見せる事になった今回の中国GPについて「今回はもっと上の結果を期待していた。運悪くレースの序盤には大きくタイムをロスしてしまったが、5ラップ目か6ラップ目あたりからは調子を取り戻す事ができていた。もし最初に抱えていた問題さえ解決していれば、もっと高い結果が残せたのは間違いない」と強気のコメント。
またエリアスは、「その後はいいリズムがつかめて、特に問題なく他の何人かのライダーを交わす事もできた。実際、レース中のラップタイムは5番手だったし、今回のレースを4位で終えたロレンソのラップタイムと大差はなかった。まだ必死に作業を続ける必要はあるが、ルマンからはいい戦いができるようになると思う。チームとブリヂストン、それにドゥカティーは本当に頑張ってくれている」と述べてコメントを締めくくり、完全に自信が回復した事をアピールしている。
■ダンティーン監督「エリアスは自信を大きく回復」
開幕から前回のポルトガルGPまでは厳しい意見を述べていたアリーチェ・チームの監督を務めるルイス・ダンティーンは「作業の正しい方向性を今回は見つける事ができたので満足。ドゥカティーは自分たちに競争力の高いバイクを提供するために非常に頑張ってくれている。トニはレースごとに成績を上げ続けており、自信を大きく回復しつつある。シルバンはもっと頑張る必要があるし、バイクのセッティングにしっかり取り組むべき。次戦のルマンは彼にとって重要なホームのレースなので、さらに高いモチベーションが期待できるだろう」とコメント、今回のエリアスの走りへの満足感と、ギントーリの次戦の走りに期待感を示した。
■バーミューレンと同じ問題に苦しんだカピロッシ「序盤のミスさえなければ」
トランスミッションのトラブルにより終盤のペースを落とし、エリアスに交わされて最後にポジションを9番手に落とす事になったリズラ・スズキのロリス・カピロッシは「マシンの改善を大きく進める事はできていたので、自分がレース序盤にコースアウトするミスさえしなければ、かなり上の成績が確保できていた筈だった。その後は7位まで順位を挽回したが、そこでテクニカル・トラブルが発生してしまいレースの終了直前にポジションを2つ落とす事になった」とレース後にコメント。
■デニング監督「今は落胆ムードだが」
また、リズラ・スズキのチーム監督を務めるポール・デニングは「ロリスにとって今回のレースはスズキに来てからここまでの中で最も争いの激しい内容だった。もし全てが計画通りにうまく進んでさえいれば、彼の走行ペースなら少なくともトップ5以内は確実だった筈。レース序盤のミスは残念だったが、限界まで攻め込んでいる時にはああいう事も当然ある。あれから彼は7位にまで準備を挽回したが、その直後にクリスと似たようなトラブルを抱える事になってしまった。現段階のチームは落胆ムードだが、今週は予選とレースペースの両方でいくつかの進歩を得る事ができたし、次戦のルマンでの上位獲得に向けての自信は今でも全員が大きく持っている」と述べ、ルマンでの雪辱戦に向けての意欲を示している。
■ロッシが7戦ぶりに表彰台の頂点に!4レースに4人の異なる勝利者
22周のレースを走り切り、最初にチェッカーを受けたのは、昨年のエストリル以来となる7戦ぶりの優勝を成し遂げ、久しぶりに表彰台の頂点に返ってきた最高峰クラス5回連続王者、フィアット・ヤマハのバレンティーノ・ロッシだった。今年は開幕からここまでの4戦を通して全て優勝者が異なるという、競争の激しさを表す結果となっている。
■2位のペドロサは全レースで表彰台を獲得、ストーナーも表彰台に復帰
終盤近くまでロッシとの接近戦を演じたレプソル・ホンダのダニ・ペドロサはロッシから3.9秒遅れてチェッカーを受け、2位表彰台とポイントリーダーの座を獲得。オープニング・ラップではホールショットを奪ったものの、その後は単独3番手のまま孤独なレースを走り終えたドゥカティーのケーシー・ストーナーは、開幕戦のカタール以来の表彰台となる3位を獲得した。
■重傷のロレンソは4位と健闘
なお、初日に両足のくるぶしを骨折したフィアット・ヤマハのホルヘ・ロレンソは予選に引き続きレースでも4位を獲得、総合ランキングは2位となった。
■感慨深げなロッシ「ブリヂストンにスイッチしてからの初勝利」
自身通算89回目の勝利をブリヂストンに履き替えてからの初優勝で飾る事になったバレンティーノ・ロッシは、久しぶりに頂点に立ったレースについて、感慨深げに以下の通り感想を語っている。このレースを終えた時点のロッシの総合ランキングはポイントリーダーとなったペドロサから9ポイント差の3位だ。
「7戦ぶりにまた優勝ができて本当に最高の気分。ものすごく嬉しい。レースの序盤から最後まで完璧に自分の思い通りに走る事ができたので、今回のレースでは自分たちにとって本当に重要な成果が得られたと思う。それに走っていてとても楽しかった」とロッシ。
「ペドロサとはすごいバトルができた。彼に激しく追い上げられたままレースの最後まで1分59秒台のまま走り切れたのには本当に驚いた!」
「レースウイークを通して雨が降らない事を祈っていたので、今日の午前の雨にはひどくがっかりしたが、その後にアスファルトは段々乾き始めて、最終的には自分たちが願い通りに完全なドライ路面が得られたので今日はとても運が良かった」
「ブリヂストンの技術者たちとは一緒に懸命な作業を続けてきた。レースの直前にタイヤを変更したが、これはレースの最後までうまく機能してくれた。タイヤの選択が正しかった事はラップタイムを見てくれれば分かると思う。それに今回はブリヂストンを履いてからの初勝利という素晴らしい瞬間でもある。ブリヂストンには感謝の気持ちを伝えたい」
「ここでは金曜日から速かったが、その後もチームは完璧なセッティングを目指して着実に作業を続けてきたし、今日は全員のその必死の努力が報われる事になった。ここまでの4戦は勝利者が全て異なるが、この結果からも今年の戦いの激しい接戦ぶりが分かる。まだライバルたちとは僅差なので、このままの調子を自分たちは保ち続ける必要がある」
「ロレンソは怪我を負った身体でものすごい走りを見せていたので、チーム全体にとって今日はいい1日になった。チームとヤマハのスタッフ全員に感謝したい。またこの場所に戻って来られて本当に嬉しい」
■ブリビオ監督「またタイトル争いに戻れる」
また、ブリヂストンを履くフィアット・ヤマハのチーム監督を務めるダビデ・ブリビオは「ブリヂストンでの最初の勝利を、ここまででの長い戦いを経てやっと手にする事ができた。カタールの開幕戦は厳しいシーズンのスタートとなったが、これでまた再び年間タイトルを巡っての争いに戻る事ができる。また、ひどい怪我を負いながら4位という素晴らしい成績を獲得したホルヘを祝福したい。チーム全体がとても好調と言える」との喜びのコメントを残した。
■4戦連続表彰台のペドロサ「レース終盤は2位キープに頭を切り換えた」
開幕からの4戦連続の表彰台となる2位を獲得したポイントリーダーのダニ・ペドロサは、レース終盤にロッシへの追撃を断念した理由を含むコメントを以下の通り語った。
「今日の結果にはとても満足。レースはウェットになると思っていたので、今日は2位を獲得できて本当に良かった。総合ランキングを考えても20ポイントは大きい」とペドロサ。
「最初は路面がどういう状態なのか分からなかったので、レース序盤の周回は少し慎重に走ったが、その後すぐにバレンティーノと自分はとんでもなく速いペースで走り始め、周回を重ねる度に自分たちのペースはさらに速くなっていった。コース中間付近の区間では自分の方が有利だったが、第1区間と最終区間は彼の方が速かった」
「自分のミシュランタイヤは本当に好調だったので、レースを通してサーキット・レコードに近いペースを維持する事ができた。レース終盤にやや守りの走りに徹したのは、今日は風が強く、その関係でエンジンがオーバーレブ気味だったので、確実に2位で完走してランキングのトップを守る事に頭を切り替えた事が理由」
■納得のいかないストーナー「正直がっかり・・・」
初日から2日間のドライでのフリー・プラクティス、ならびに決勝レース当日午前のウェットのウォームアップでも常にトップタイムをロッシと競ってきたドゥカティーのケーシー・ストーナーは、2戦目から遠ざかっていた表彰台を今回は獲得したものの、レースの内容には納得がいかない様子だ。3位チェッカーを受けた後も笑顔をあまり見せなかったストーナーは以下の通りコメントしている。
「今日はもっといい結果が残せる筈だったので正直がっかり。プラクティスの時はバイクの調子がとても良く、今日のレースに向けて理想的なセッティングも用意できていたが、いくつかの理由でパッケージに数点調整を加えてからは以前ほどの好調さはなくなった」とストーナー。
「スタートはうまくいって満足できたが、1コーナーを曲がりきれずにコーリン・エドワーズに交わされてしまった。レース全体を通して結局そんな感じだった。レースが進むにつれてラップタイムは良くなったが、もうその時には少しばかり手遅れだった。ただ、いずれにしても先頭集団のライダーたちについていく事はどう頑張っても無理だったと思う」
「3位という成績自体は特に悪いとは思わないが、上位2名との距離があまりにも大きかったので、今日の内容には本当に落胆している。自分たちがもっといい戦いができる事は分かっているので、今回のレースの事は忘れるように努力し、次戦はもう一度ゼロから頑張りたいと思う」
■スッポ監督「タイヤのギャンブルがはずれた」
ドゥカティーのチーム監督を務めるリビオ・スッポは、ドゥカティーに乗るライダーが全く調子を上げられなかった過去2戦を振り返り、今回の上海でのドゥカティー全体としての大幅な復調を喜びながらも、このレースでストーナーがトップの2名に迫れなかった事は残念だとして以下の通り理由を説明している。
「今回はトップ5内にわたしたちのライダーが両方、そしてトップ8内にはドゥカティーのライダーが3名も入っており、チームとして本当に素晴らしい成績を残す事ができた」とスッポ監督。
「残念ながらケーシーはプラクティスの時ほどのいい走りはできなかったが、これは路面温度に変化した生じた事からチームがタイヤ選択にギャンブルをした事が主な原因。だから結果として表彰台を獲得するといういい成績が残せたにしても、トップの2名との差を考えれば、これは自分たちの期待通りの内容だったとは言えない」
「飛躍的に調子を上げる事ができたマルコの進歩が今回は素晴らしかった。彼への信頼をわたしたちが失う事はないと常にここまで言い続けてきたが、彼の今シーズンは今週からスタートしたと見て間違いない」
■両足のくるぶしを骨折しているロレンソ「優勝に匹敵する4位」
2週間前にはアームパンプの右腕の手術を行い、今回のレースウイークの初日には両足のくるぶしを骨折する大きな転倒を喫しながらも、痛みに耐えて予選と今回のレースの両方で堂々の4位を獲得、ポイントリーダーとなったペドロサとの差を最小限の7ポイントに抑える事に成功したランキング2位のMotoGPルーキー、フィアット・ヤマハのホルヘ・ロレンソは、今回の4位は優勝に匹敵する成績だったと以下の通りコメントしている。
「今日の4位の成績は、間違いなく自分にとっては勝利にも値する結果だった。金曜日には走れるかどうかさえ分からなかったが、昨日から少し体調が良くなり、ついに今日は単に走れただけじゃなく自分自身が楽しめるほどの強さを発揮できた」とロレンソ。
「バイクに乗った時の両足はすごく痛かったが、クリニカ・モバイルのスタッフがセッションに参加し続けられるようにしてくれたので、彼らには本当に感謝している」
「レースの序盤には大きく順位を落とす事になったが、レース後半には走行リズムをつかみ、どんどん前の方にポジションを上げていけるようになった。実際、MotoGPクラスに来てからレースでこれだけ多くの追い抜きをしたのは今回が初めてだと思う」
「ウォームアップ・ラップのスタートでエンジンがストールした時には本当に怖い思いを味わったが、運良く再スタートできたし、特に問題はなかった。また、今日のバレンティーノの素晴らしい勝利に祝福の言葉を贈りたい。今年は本当に面白いシーズンになりそうな気がする」
「今日は腕の痛みが全くなかったので、前回の手術が成功した証拠だと願っている。これからバルセロナに戻って両足首の治療を受ける事になるが、次戦のルマンまでには体調を全て元通りにできるように何でもやるつもり」
「今日のタイヤはとても調子が良かったのでミシュランに感謝したい。また同様に、ヤマハならびにチームのスタッフ全員にも感謝している」
■ロマノーリ監督「まさかここまでいい戦いをするとは思わなかった」
ミシュランを履くフィアット・ヤマハのチーム監督を務めるダニエーレ・ロマノーリ監督は「今日のホルヘは本当にすごかった。金曜日の事があったので、まさかあの体調でここまでいい戦いをするとは誰も思っていなかったと思う。初日はほとんど作業ができなかったが、幸い素早くいいセッティングをその後に見つける事ができたので、全体的に今週の内容には非常に満足できた。ホルヘがセッションに参加する上で非常に重大な役割を果たしてくれたクリニカ・モバイルのスタッフには本当に感謝している。バレンティーノの勝利に祝福の言葉を贈りたい。チーム全体が非常に良好な状態を維持している」とコメントし、ロレンソの健闘とロッシの勝利を称えた。
■復活を宣言するメランドリ「初めてドゥカティーのマシンに乗った気分」
冬季シーズン中から前回のポルトガルGPまでを通してドゥカティーのマシンのセッティングに苦しみ、過去3戦のレースでの最高位が開幕戦における11位と低迷していたドゥカティーのマルコ・メランドリは、今回の5位の成績には大いに満足しており、次戦のルマンから始まるヨーロッパラウンドに向けての自信を以下の通り示している。復調の決め手はドゥカティー・ワークスが今回の上海に向けて用意したトラクション・コントロールだった様子だ。
「本当に重要な1日になった。今日はできる限りの最高のレースをする事ができたと思うし、5位という結果も普通に悪くない成績と言える」とメランドリ。
「チームは素晴らしい仕事ぶりを発揮してくれた。バイクのバランスは以前よりもかなり良くなったし、ドゥカティーが変更を加えたトラクション・コントロールのおかげでエンジンの感触も大幅に良くなった。良い兆しは昨日の時点からすでにあったが、今日はそれを再確認する事ができた」
「スタートがうまくいき、その後にリズムがつかめてからは何回かいいラップタイムを刻む事ができている。とても楽しかったし、やっとドゥカティーのマシンに乗れていると実感する事ができた」
「フィリッポ(プレジオーシ)は本当に自分を助けるための努力を必死に注ぎ込んでくれたので、この勢いが今後もそのまま続く事を願っている。士気が非常に高まっているので、次のレースが今から待ちきれない気分」
■天候の影響から好調さを発揮できなかった中野選手「ルマンに期待」
レースウイークを通してのフリー・プラクティス総合では5番手タイムを記録し、レースタイヤでの好調な走りに今回のレースに向けて大きな期待を抱いていたサンカルロ・グレッシーニ・ホンダの中野真矢選手だが、決勝当日午前の雨によるアスファルトの変化が災いし、この日のレース結果は10位となった。今回のレースウイーク中の好調さを次戦のフランスに持ち込みたいと中野選手は語る。
「今日は路面コンディションがあまり良くなく、レースがスタートした時には湿った個所がいくつか残っていた」と中野選手。
「スタート自体はそれほど悪くなかったし、ポジションを少し上げる事もできていた。レースの後半には走行ペースも上がり、ドヴィツィオーゾを交わして10位にはなったが、それでも今回のレースは満足のいく結果とは言えない」
「今週中に見せた勢いを次戦のフランスにも持ち込めるようにしたい。今回のプラクティスの時と同じような走行ペースが再現できればいいグリッドが確保できると思うし、ルマンではもっと上位の結果が期待できると信じている」
■グレッシーニ監督「重要なのは中野選手の進歩」
サンカルロ・グレッシーニ・ホンダのチーム監督を務めるファウスト・グレッシーニは、今回のレース結果は残念だとするものの、次戦以降の戦いに向けていい兆候が得られた事が重要だったとコメントしている。
「上海は高速サーキットなので自分たちには有利に働かなかった。真矢についてはレースウイークを通して非常に好調だったが、アレックスはコース中のいくつかの部分で問題を抱えており、最後までそれを解消する事ができなかった」とグレッシーニ監督。
「真矢のレース結果は残念だったが、今回の彼にとって重要だったのはいくつかの進歩が得られた事。次戦のフランスでもこのまま進歩が続く事を楽しみにしているが、チームとしてはもっと進歩の速度を上げていく必要がある」
●MotoGPクラスのレース結果
以下に、気温21度、路面温度21度、湿度72%のドライ路面で行われたMotoGPクラス決勝レースの全結果を示す(ポイントランキングはこちらの一覧表を参照の事)。
1) バレンティーノ・ロッシ ITA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 44分08秒061(22周)
2) ダニ・ペドロサ SPA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 44分11秒951(22周)
3) ケーシー・ストーナー AUS ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8 44分23秒989(22周)
4) ホルヘ・ロレンソ SPA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 44分30秒555(22周)
5) マルコ・メランドリ ITA ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8 44分35秒018(22周)
6) ニッキー・ヘイデン USA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 44分36秒430(22周)
7) コーリン・エドワーズ USA ヤマハTech3 YZR-M1 44分37秒841(22周)
8) トニ・エリアス SPA アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8 44分38秒286(22周)
9) ロリス・カピロッシ ITA リズラ・スズキMotoGP GSV-R 44分39秒501(22周)
10) 中野真矢 JPN サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V 44分44秒030(22周)
11) アンドレア・ドヴィツィオーゾ ITA JiRチーム・スコット RC212V 44分44秒307(22周)
12) ジェームス・トーズランド GBR ヤマハTech3 YZR-M1 44分51秒252(22周)
13) ランディ・ド・プニエ FRA ホンダLCR RC212V 44分51秒503(22周)
14) ジョン・ホプキンス USA カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 44分53秒916(22周)
15) シルバン・ギントーリ FRA アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8 44分54秒391(22周)
16) アレックス・デ・アンジェリス RSM サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V 44分58秒654(22周)
17) アンソニー・ウエスト AUS カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 45分13秒654(22周)
-) クリス・バーミューレン AUS リズラ・スズキMotoGP GSV-R 12分37秒734(6周)
上海サーキットのサーキットレコードは今回バレンティーノ・ロッシが記録した1分59秒273、ベストラップレコードは前日の予選でコーリン・エドワーズが記録した1分58秒139。
■250ccクラスのレース結果
以下に、気温20度、路面温度21度、湿度77%のウェット・セッションとして行われた250ccクラス決勝レースの全結果を示す。優勝はKTMのミカ・カリオ。2位はスターティング・グリッドでスプロケットを最終調整をしたのが功を奏したというKTMの青山博一選手が獲得しており、KTMがワンツー・フィニッシュを飾っている。
ポールポジションからスタートしたマプフレ・アスパルのアルバロ・バウティスタは8ラップ目までトップに立っていたが、9ラップ目にフロントを失い転倒。その後レースには復帰したが最終的に12位にまで順位を落とした。レプソルKTMのフリアン・シモンは6ラップ目にエンジン・トラブルに見舞われそのままリタイアしている。
また、JiRチーム・スコットの高橋裕紀選手は、予選中の転倒による右ひざの痛みと金曜日からの腹痛に悩まされながらも13周目には3番手のポジションをキープ、最終ラップには後方4番手のマティア・パッシーニとの差を6.6秒も開いて突入したが、3位チェッカー目前の最終コーナーでマシン・トラブルによりエンジンがスローダウン。いったんはコースアウトしたが、なんとかマシンをコースに戻して無念の7位となった。
1) ミカ・カリオ FIN レッドブルKTM 250 KTM 48分12秒217(21周)
2) 青山博一 JPN レッドブルKTM 250 KTM 48分15秒455(21周)
3) マティア・パッシーニ ITA ポラリス・ワールド アプリリア 48分26秒028(21周)
4) マルコ・シモンチェリ ITA メティス・ジレラ ジレラ 48分30秒691(21周)
5) アレックス・デボン SPA ロータス・アプリリア アプリリア 48分33秒283(21周)
6) エクトル・バルベラ SPA チーム・トース・アプリリア アプリリア 48分37秒375(21周)
7) 高橋裕紀 JPN JiRチーム・スコット250 ホンダ 48分42秒207(21周)
8) ラタパー・ウィライロー THA タイ・ホンダPTT SAG ホンダ 48分52秒088(21周)
9) アレイックス・エスパルガロ SPA ロータス・アプリリア アプリリア 49分00秒561(21周)
10) エクトル・ファウベル SPA マプフレ・アスパル・チーム アプリリア 49分07秒687(21周)
11) ロベルト・ロカテリ ITA メティス・ジレラ ジレラ 49分08秒049(21周)
12) アルバロ・バウティスタ SPA マプフレ・アスパル・チーム アプリリア 49分12秒659(21周)
13) ユージェーヌ・ラバティ IRL ブルセンス・アプリリア アプリリア 49分12秒949(21周)
14) ファブリツィオ・ライ ITA カンペテーラ・レーシング ジレラ 49分49秒192(21周)
15) ドニ・タタ・プラディタ INA ヤマハ・プルタミナ・インドネシア ヤマハ 49分49秒297(21周)
16) イムレ・トース HUN チーム・トース・アプリリア アプリリア 49分57秒235(21周)
17) ルッセル・ゴメス SPA ブルセンス・アプリリア アプリリア 50分25秒935(21周)
-) アレックス・バルドリーニ ITA マテオーニ・レーシング アプリリア 34分42秒137(14周)
-) フリアン・シモン SPA レプソルKTM 250cc KTM 11分52秒266(5周)
-) トーマス・ルティ SWI エミー・カフェラテ アプリリア 12分28秒271(5周)
-) カレル・アブラハム CZE カルディオンABモーターレーシング アプリリア 12分33秒889(4周)
-) ルーカス・ペセック CZE オート・ケリー-CP アプリリア 5分18秒928(2周)
-) マヌエル・ポッジャーリ RSM カンペテーラ・レーシング ジレラ -分-秒-(0周)
■125ccクラスのレース結果
以下に、気温20度、路面温度21度、湿度82%のウェット・セッションとして行われた125ccクラス決勝レースの全結果を示す。優勝はI.C.チームのアンドレア・イアンノーネ。
レースウイーク中に多くのマシントラブルに見舞われ、正しいセッティングが最後まで見つからなかったというISPA KTMアランの小山知良選手は13位、優勝したイアンノーネのチームメイトの中上貴晶選手はマシントラブルによりリタイアしている。
1) アンドレア・イアンノーネ ITA I.C.チーム アプリリア 46分02秒275(19周)
2) マイク・ディ・メッリオ FRA アジョ・モータースポーツ デルビ 46分05秒630(19周)
3) ガボール・タルマクシ HUN バンカハ・アスパル・チーム アプリリア 46分05秒726(19周)
4) ポル・エスパルガロ SPA ベルソン・デルビ デルビ 46分16秒303(19周)
5) ステファン・ブラドル GER グリズリー・ガス・キーファー・レーシング アプリリア 46分26秒128(19周)
6) ジョアン・オリベ SPA ベルソン・デルビ デルビ 46分34秒237(19周)
7) ミヒャエル・ランセデール AUT I.C.チーム アプリリア 46分36秒033(19周)
8) ニコラス・テロール SPA ジャック&ジョーンズWRB アプリリア 46分36秒971(19周)
9) ラファエレ・デ・ロサ ITA オンデ2000KTM KTM 46分37秒113(19周)
10) エフレン・ヴァスケス SPA ブルセンス・アプリリア・ジュニア アプリリア 46分43秒286(19周)
11) エステベ・ラバト SPA レプソルKTM 125cc KTM 46分43秒414(19周)
12) マルク・マルケス SPA レプソルKTM 125cc KTM 46分45秒952(19周)
13) 小山知良 JPN ISPA KTMアラン KTM 46分55秒764(19周)
14) スティーヴィー・ボンセー USA デグラーフ・グランプリ アプリリア 46分56秒737(19周)
15) ペレ・トゥトゥサウス SPA バンカハ・アスパル・チーム アプリリア 47分00秒981(19周)
16) サンドロ・コルテセ GER エミー・カフェラテ アプリリア 47分01秒729(19周)
17) ドミニク・エジャーター SWI アジョ・モータースポーツ デルビ 47分12秒979(19周)
18) ルイ・ロッシ FRA FFMホンダGP125 ホンダ 47分50秒193(19周)
19) ヒューゴ・バン・デン・ベルグ NED デグラーフ・グランプリ アプリリア 47分52秒681(19周)
-) ランディ・クルメンナッハ SWI レッドブルKTM 125 KTM 39分42秒444(16周)
-) スコット・レディング GBR ブルセンス・アプリリア・ジュニア アプリリア 37分03秒450(15周)
-) ロレンソ・サネティ ITA ISPA KTMアラン KTM 28分20秒390(11周)
-) ダニー・ウェッブ GBR デグラーフ・グランプリ アプリリア 24分38秒285(10周)
-) ロベルト・ミュアサン ROU グリズリー・ガス・キーファー・レーシング アプリリア 22分34秒536(9周)
-) アレックス・マスボー FRA ロンシン・レーシング ジレラ 23分03秒066(9周)
-) ロビン・ラッサー GER グリズリー・ガス・キーファー・レーシング アプリリア 17分37秒611(7周)
-) ロベルト・ラカレンドーラ ITA マテオーニ・レーシング アプリリア 17分39秒274(7周)
-) ブラッドリー・スミス GBR ポラリス・ワールド アプリリア 14分38秒969(6周)
-) シモーネ・コルシ ITA ジャック&ジョーンズWRB アプリリア 13分01秒187(5周)
-) 中上貴晶 JPN I.C.チーム アプリリア 10分53秒975(4周)
-) セルジオ・ガデア SPA バンカハ・アスパル・チーム アプリリア 2分34秒309(1周)
-) ステファノ・ビアンコ ITA S3+WTRサンマリノ・チーム アプリリア ※スタート出来ず
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