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右足のくるぶしも骨折していたロレンソ、左足首の靱帯も裂傷 |
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2008年5月7日
先週の中国GP初日のハイサイドにより両足首を負傷したフィアット・ヤマハのホルヘ・ロレンソは、レース翌日には母国のスペインに戻りバルセロナ市内の病院で精密検査を受けているが、この結果、上海市内の病院での当初の診断結果として発表のあった左足くるぶしの骨折だけではなく、右足のくるぶしも骨折していた事が判明しており、チームは改めてその内容を5月6日に発表している。
■当初の診断よりも深刻な内容となったスペインでの検査結果
先週の中国GP初日となる5月2日、午前のフリー・プラクティスにおいて3コーナーを走行中に大きなハイサイドを起こして両足首を強打、上海市内の病院において左足くるぶしの先端部を剥離骨折していると診断されたフィアット・ヤマハのホルヘ・ロレンソは、その後のレースウイーク2日目以降も全セッションに参加し、最終日の決勝レースでは4位を獲得するという強靱な精神力と実力を見せつける事に成功したが、彼がレース翌日に母国スペインの病院で受けた精密検査の結果は、当初の診断内容を上回る深刻な内容だったようだ。
■スペインでの治療を担当するのは2週間前と同じくミール医師
今週の月曜日である5月5日に飛行機でバルセロナに到着した後も痛みを訴え続けたロレンソは、そのまま救急車で2週間前に腕上がり症(アーム・パンプ)の手術を受けた市内のデシェウス病院に直接搬送されており、再び彼の主治医でありMotoGPライダーの外科治療の権威として知られるハビエル・ミール医師の診断を受けている。
■右足のくるぶしの骨にひび、左足首周辺の靱帯も裂傷
ミール医師がすぐに3次元CTスキャンで病院に到着したロレンソの両足首の断層写真を撮影した結果、怪我の当日に上海市内の病院での検査で判明していた左足くるぶしの骨折に加え、右足首の距骨(くるぶし周辺の骨)にもひびが入っている事が判明、さらには左足首周辺の靱帯が損傷して裂けている事も確認されたという。
中国GPのレースウイーク中にロレンソは、骨折が判明していた左足首と同様に右足首周辺の痛みの激しさを訴え、またロレンソの事故後の活動を支援したクリニカ・モバイルのクラウディオ・コスタ医師も左足だけではなく右足首側の骨が受けたダメージについても心配していたが、バルセロナでの検査の結果はそれらの心配を裏付ける内容となってしまった。
■車椅子にくくりつけられるロレンソ
現在ロレンソの左足首にはテーピングが施されており、やや動きに柔軟性を保てるような配慮がなされているが、改めて重傷である事が確認された右足首についてはギプスで完全に固定されており、母国に戻ってからもロレンソは車椅子なしでは全く生活ができない状態にあるという。
■次戦のフランスGP出場は未定「来週月曜日以降に再検査」
気になる5月18日に開催される次戦フランスGPへのロレンソの出場可否だが、2週間前の両腕の治療に引き続き、今週以降はロレンソの両足の治療をする事になったハビエル・ミール医師は「来週の月曜日(5/12)にはさらなる精密検査を行い、両足首の怪我のより詳細な状態を改めて確認する予定」とコメントしており、ルマン出場に向けての最終判断はその後に行われる様子だ。
MotoGPクラスのスーパールーキとして誰もが認めるホルヘ・ロレンソの開幕から前回の中国GPまでの4戦中の戦績は、優勝と2位、そして3位と4位をそれぞれ1回ずつ。ポイントリーダーとして迎え、骨折の痛みに耐えて出場した中国GPを終えた現時点のランキングは、新たに総合トップに立ったレプソル・ホンダのダニ・ペドロサに次ぐ総合2位だ。
ロレンソが第5戦目のフランスGPでも再びスーパールーキーとしての意地を見せるには、2週間前の腕上がり症の手術後に見せた驚異的な回復力をもう一度再現する必要がある。
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