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2008年MotoGP開幕、初日トップを飾るストーナーと好調なヤマハ
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インテリマーク編集部
  2008年3月9日

ついにMotoGPの2008年シーズンが、グランプリ史上初となる夜間の開幕レースウイーク初日を3月7日に迎えた。
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ここでは、サッカー競技場70個分に相当する約550万ワットの照明設備に照らされたカタールのドーハ近郊に位置する砂漠地帯のサーキット、ロサイル国際サーキットにて行われた開幕初日のMotoGPクラスにおけるフリー・プラクティスの結果と、各ライダーの1日目の状況やコメントなどを紹介する。


■毎年恒例となった砂まみれのアスファルト、照明施設には多くのライダーが満足

先週のIRTAテストと同様に夜間セッションとして行われた初日のMotoGPクラスの2回のフリー・プラクティスは、カタールでのレースウイーク初日の恒例とも言えるアスファルト上に積もった砂と、夜が深まるにつれて急激に低下する路面温度に苦しむライダーは少なくなかった様子だが、照明設備に関してはほとんどのライダーは前回のIRTAテストの間に目が慣れたとしており、今回は日中と変わらない感覚で走れるようになったとしている。
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■FP1開始からFP2の開始までに路面温度は4度低下

なお、今回多くのライダーがコース上の砂に苦しんだFP1(フリー・プラクティス1)開始時の気温は20度、路面温度は18度、湿度は23度とIRTAテストの時と比べて温度はやや高めだったが、アスファルト上の砂が少なくなったFP2(フリー・プラクティス2)の開始時には、気温は15度、路面温度は14度、湿度は32%となり、IRTAテストの時とあまり変わらない低い温度となっている。


■低温と砂まみれの滑りやすい路面に多くのライダーが初日に転倒

開幕初日は特に深刻な怪我人は出てはいないものの、砂と低温路面の影響で多くのライダーが転倒やコースアウトを喫している。

■FP1での転倒者は3名、デ・アンジェリスが首まわりを強打

FP1では、JiRチーム・スコットのドヴィツィオーゾがレイトブレーキングの練習中に転倒、TECH3ヤマハのジェームス・トーズランドとサンカルロ・ホンダ・グレッシーニのアレックス・デ・アンジェリスがタイムアタック中に転倒した。

この3名のうち、ドヴィツィオーゾとトーズランドはほぼ無傷だったが、デ・アンジェリスは首に大きな衝撃があった事からクリニカ・モバイルで治療を受けており、そこでの検査の結果、幸いデ・アンジェリスにも深刻なダメージは見つからなかった事から、3名は揃って無事にFP2に参加する事ができている。

■FP2ではロッシの予期せぬ減速によりペドロサが転倒
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その後のFP2では、フィアット・ヤマハのバレンティーノ・ロッシが最終コーナー付近で少しスピードを落とした事により、背後をハイペースで走行していたレプソル・ホンダのダニ・ペドロサと接触、ペドロサが激しく転倒するというアクシデントがあったが、幸いペドロサに怪我はなく、ロッシはこれについての非を認めている。

■ウエストはハイサイド、ヘイデンはグラベルを直行したが深刻な怪我人はゼロ

他にはFP2終盤にタイムアタックをしていたカワサキのアンソニー・ウエストが2コーナー入り口でハイサイド、同じ頃にヘイデンは高速コーナーを曲がりきれずにグラベルを勢いよく直行したが、特に2名共に怪我はなかった。
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■やや1月の怪我の回復状況に苦しむペドロサ

なお、プレシーズン中に怪我を負った多くのライダーは今回の開幕までに怪我の回復が進んだ様子だが、ダニ・ペドロサは今回の初日2回のセッションを終えた直後に、1月に骨折した右の手のひらの痛みがひどくなった事を訴えている。


■カタール開幕戦MotoGPクラス初日の総合順位(FP1+FP2)

以下に、カタール開幕戦初日のMotoGPクラスの走行結果を、FP1とFP2を通しての総合順位として示す。
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1) ケーシー・ストーナー AUS ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8 1分55秒442
2) ホルヘ・ロレンソ SPA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 1分55秒453
3) ジェームス・トーズランド GBR ヤマハTech3 YZR-M1 1分55秒812
4) コーリン・エドワーズ USA ヤマハTech3 YZR-M1 1分55秒942
5) アンドレア・ドヴィツィオーゾ ITA JiRチーム・スコット RC212V 1分55秒963
6) アレックス・デ・アンジェリス RSM サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V 1分56秒120
7) ランディ・ド・プニエ FRA ホンダLCR RC212V 1分56秒234
8) バレンティーノ・ロッシ ITA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 1分56秒269
9) クリス・バーミューレン AUS リズラ・スズキMotoGP GSV-R 1分56秒279
10) ダニ・ペドロサ SPA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 1分56秒478
11) ロリス・カピロッシ ITA リズラ・スズキMotoGP GSV-R 1分56秒922
12) 中野真矢 JPN サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V 1分57秒011
13) ニッキー・ヘイデン USA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 1分57秒045
14) ジョン・ホプキンス USA カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 1分57秒085
15) マルコ・メランドリ ITA ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8 1分57秒091
16) トニ・エリアス SPA アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8 1分57秒311
17) アンソニー・ウエスト AUS カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 1分57秒934
18) シルバン・ギントーリ FRA アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8 1分58秒500

ロサイルのサーキットレコードは2007年(800cc)にケーシー・ストーナーが記録した1分56秒528、ベストラップレコードは2007年 (800cc)にバレンティーノ・ロッシが記録した1分55秒002。


■開幕初日の各チームの状況やコメント

以下に、カタール開幕戦初日の各チームの状況、ならびに全ライダーやチーム関係者のコメントなどを紹介する。

■2008年度も初日から好調な走りを見せるドゥカティーとストーナー
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2008年度の開幕レースウイーク初日にロサイルのサーキット・レコードを約1.1秒上回るトップタイムの1分55秒442を記録したのは、昨シーズンのカタール開幕戦の勝利者でもある2007年度のチャンピオン、ドゥカティーのケーシー・ストーナーだった。また、今年からストーナーの新チームメイトととなったマルコ・メランドリは、初日の総合15番手タイムの1分57秒091でドゥカティー・ライダーとしての1日目を終えている。

■ストーナー「テストにはうんざりしていたので開幕がうれしい」

ストーナーはこの日の最初のセッションである夕方のFP1でもトップタイムを記録しており、2回目のセッションであるFP2ではそのタイムを0.4秒更新して初日の2回のセッションを通してタイムシート上のトップを維持している。

写真「やっとここで開幕戦ですね。気分良く走れていますし、今は他のライダーが本当はどのくらいやるのか観察しているところです。正直もうテストにはうんざりでしたから、ずっと今日が待ち遠しかったんですよ。とにかく今はシーズンが始まって嬉しいです」とストーナー。

「バイクからは最初からいい感触が得られていますが、いくつかの理由から全体的にはテストの時ほどいい感触とは言えません。路面の状態があの時とは微妙に違うせいかもしれませんね」

「あまりグリップが良くありません。それに今日はテストの時の同じ時間帯と比べても転倒者が多いので、全員が同じような問題を抱えて苦しんでいるんでしょうね」

「明日はバイクのセッティング調整してもっとバランスを改善できるようにするつもりです。ただ、初日の全体的な作業内容には満足できています」

■メランドリ「マシンのセッティングはいい方向に向かっている」
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冬季テストの序盤はドゥカティーのマシン特性を把握するのに苦しんだものの、プレシーズンの後半には粘り強く調子を上げてきたマルコ・メランドリは、やや路面温度が高かったこの日のFP1では全18人中の11番手タイムを記録。FP2ではさらにその自己ベストを更新したが、最終的な初日の総合順位は15番手となった。

写真「最初のセッションの内容にはすごく満足できました。テストの時を通しての走行ペースを上回る事ができましたからね。しかも古いタイヤを履いたままでです」とメランドリ。

「先週のここでの2日間のテストの中でみつけた一番いいセッティングから今日は作業を開始しましたが、少しの調整を加えただけでバイクの感触はすぐに良くなりました。まだ改善の余地は大きく残ってはいますが、正しい方向にバイクの調整作業は進んでいると思います」

「今日の路面は最初の数周回を走行した時には本当に滑りやすかったです。前回のテストの時よりも滑りましたが、その後に状態は改善されてきました」


■開幕してもプレシーズン中の勢いは全く衰えないフィアット・ヤマハのロレンソ

初日の総合2番手タイムである1分55秒453を記録したのは、昨年度は圧倒的な強さで250ccクラスの2連覇を達成したMotoGPルーキーであり、先週のカタールIRTAテストでは先輩の強豪MotoGPライダー全員を抑えて総合トップタイムを記録していたフィアット・ヤマハ・チーム(ミシュラン)のホルヘ・ロレンソだった。
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■ロレンソ「MotoGPクラス初日に2番手につけるとは思わなかった」

ロレンソはIRTAテストの時の勢いをそのまま今回の開幕レースウイーク初日に持ち込む事に成功しており、夕方のFP1開始直後から素早くリズムをつかんで安定して速いタイムを連発している。ややフロントに課題はあるもののセッティングの改善は着実に進んでいるというロレンソは、その後のFP2に入ってからは主にミシュランのタイヤテストに集中した。

写真「前回のテストの続きから作業を開始したら再びうまくいったので、今夜の結果には満足です。自分にとって初めてのMotoGPクラスでのレースウイーク初日に2番手につけられるとは正直思ってもいませんでした」とロレンソ。

「今日までの風のせいで砂が積もって路面がだいぶ汚れている感じでしたが、このままバイクが走行し続ければ砂が掃除されて少しはきれいになるでしょうから、明日はもっと攻め込んで走れるようになる筈です」

「照明の環境でもすごく快適に走れます。夜間に走っているという事すらもう意識しませんし、すごく普通に感じますね」

「フロントの接地感がまだ少し不足していますし、もう少しグリップは必要ですが、改善は着実に進んでいますよ。今日は何本か違う種類のタイヤを試しましたが、ミシュランがすごく頑張っているのをここでは感じます。全体的に感触はいいし、自分の走行ペースにも満足できています」

「この順位だからといって、今晩の結果については全く意識していません。今は自分がベストを尽くせるように走りに集中していきたいだけです」

■ロマノーリ監督「いきなり結果が良くてもそれほど驚かない」

ミシュラン側フィアット・ヤマハのチーム監督を務めるダニエーレ・ロマノーリは、開幕初日の2回のプラクティスを終えて「今日は全て順調に進んだ。先週もすごく速く走れていたので今日の結果にはそれほど驚いてはいない。今日はテスト中に使用していたベースセッティングから作業を開始したが、サスペンションに少し調整を加えただけですぐに調子が良くなった。今日は低温路面で使えるいいタイヤを探すのに重要な1日だったが、ミシュランは何本か非常にいいタイヤを持ち込んでくれている。まだフロントの接地感の改善についての作業を続ける必要はある。明日はパッケージをもっと改善できるよう数箇所に調整を加える予定」と、初日の内容には満足するコメントを残した。


■TECH3ヤマハが2名揃って初日の総合トップ4入り

今回の開幕戦初日も先週のカタールIRTAテストに引き続き、たった1人ブリヂストンタイヤに履き替えたフィアット・ヤマハのバレンティーノ・ロッシを尻目に残る3名のヤマハ勢が好調だ。2番手タイムのロレンソに続いたのはTECH3ヤマハの2名、1分55秒812を記録してこの日の総合3番手につけたジェームス・トーズランドと、1分55秒942の総合4番手タイムを記録したコーリン・エドワーズだった。すなわち開幕戦初日のタイムシートの総合トップ4にはヤマハ勢の3名が名前を連ねる事になった。
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■トーズランド「グランプリデビューを意識しすぎて緊張した」

昨年度のSBKチャンピオンであり、今年はMotoGPルーキーとなったジェームス・トーズランドは、今回のFP1ではグランプリデビューに緊張しており、タイムアタック中に転倒を喫っするなどして思い通りにタイムを伸ばせなかったが、冷静に戻ったというFP2ではこの日の自己ベストを1.1秒縮める事に成功、最終的には総合トップのストーナーに0.370秒差まで迫った。

「最初のセッションの時はかなり緊張していたのを認めざるを得ません。理由は分かりませんが、テストの時は普通だったのに今回は「これが自分にとってのMotoGP経歴の初日なんだ」と突如考えてしまったんです」とトーズランド。

「MotoGPのレースウイークにはまだ慣れていない事についてちょっと考えすぎたんだと思います。最初のセッションが終わってから冷静になるまで1時間半もの時間が必要でしたからね」

「今日のタイムには満足ですし、テストの時と同じような結果が残せてすごく嬉しいです。テストの結果が良かっただけに最初のレースに向けての期待感はかなりありますが、みんなが注目する公式の場で再びいい結果が残せて本当に良かったですよ。このクラスでうまくやっていける事を証明する事になりますからね」

「1回目のセッションの時は路面が砂まみれに汚れていたので、柔らかめのコンパウンドのタイヤを使って最初は路面状況の感触のみ確認しました。もっといいタイヤに変えたらすぐに感触は良くなりましたが、本当はその次の周回で1分55秒台が出したかったんです」

「それでコーナーに激しく飛び込みすぎたんですが、本当はスピードが安定するまでもうちょっと待つべきでした。結局フロントを失い転んでしまったんです」

「ミシュランとヤマハには心から敬意を表したいです。ミシュランが昨年からどれだけ進歩したのかは自分には分かりませんが、それでも去年に自分が初めて走った11月から今日までにどれだけ進歩したのかは分かりますよ。これはものすごい改善量です」

「トップ4のうちにヤマハのバイクが3台入っていますから、ヤマハがどれだけ頑張ってきたのかも良く分かりますね」

■エドワーズ「もっといいタイヤを見つけた」

カタールIRTAテスト中にはレース用の最高のタイヤを見つけたとして「ジェームスより先に自分が見つけた。このタイヤに惚れた」と述べていた筈のコーリン・エドワーズだが、この日はミシュランがさらに高い性能の新型タイヤを持ち込んできた事に驚きの声をあげている。あまり最初はこの日のタイヤ評価に乗り気じゃなかったとエドワーズは語る。

「今夜はかなり好調でした。バイクにはテストが終わってから一切手を加えていないのにすごく調子が良かったんです」とエドワーズ。

「最初のセッションの時の路面温度はテストの時よりも少し高めでしたから、正直言ってあまり学ぶところは多くないし、有効なデータの収集もできません。実際のレースの時にはもっと温度が下がりますからね」

「2回目のセッションの時にはタイヤを3本試しました。前回のテストでは間違いなく最高のレースタイヤを見つけていたつもりだったのに、今はあまりそうとも言い切れません」

「というのは、今日の最後にその3本目を試したんですが、あまり期待はしていなかったのにもかかわらず、何でも実際に試すまでは分からないもので、そのタイヤがこれまでに試した中で一番いいタイヤだったらしく自己ベストをそれで記録したんです。バイクがいい感じに機能してくれていたのも嬉しいですね」

「明日の目標は1列目の確保です。自分のバイクはコーナリングに優れていますし、最初の3区間では本当に速く走れるんです。要するにストレートでのスピードが少し足りないという事ですが」

「もし1列目からスタートできれば、いい結果を狙うチャンスはあると思いますよ」


■表彰台圏内を目標に掲げるJiRチーム・スコット
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昨年末の冬季テスト中は慣れないトラクション・コントロールやエンジン・ブレーキなどの電子制御システムまわりのセッティングに戸惑っていた様子のJiRチーム・スコットとアンドレア・ドヴィツィオーゾだが、年明け以降のプレシーズンテスト後半はMotoGPマシンの特性をつかんで常にタイムシート上の上位に顔を出すようになり、開幕初日のカタールでもその勢いに全く衰える様子はなかった。この日のドヴィツィオーゾのタイムはホンダ勢の中のトップとなる総合5番手タイムの1分55秒963だった。

最初のセッションのFP1ではストーナーとロレンソに次ぐ3番手につけてい好調のドヴィツィオーゾは、この日に軽い転倒を喫しているが特にマシンと本人に大きなダメージはなく、最後まで好調のまま最高峰クラスデビュー1日目の作業を終える事ができたとしている。

■ドヴィツィオーゾ「こんなに速く走れるとは思わなかった」

「すごくいいスタートが切れましたね。それほど激しく攻めたたり体力的に厳しかった訳でもないので、正直ここまで速く安定したタイムで走れていたとは思いませんでした」とドヴィツィオーゾ。
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「最初のセッションではテクニカル面での選択を迅速に済ませ、次のセッションでそれを実際に試せるようにしておく事が重要ですが、以前のテストのおかげもあり今日の最初のセッションの中で最終的なシャシーのセッティングを決定する事ができました。こうなれば後はもう基本的にはレース用のタイヤを選択するだけです」

「転倒については何も問題はありません。自己ベストを出した後だったので、ブレーキングを遅らせる練習をメインストレートの終端でしていたんです。そこでフロントが滑ったんですが特に不安はありませんでした。テクニカル・トラブルが原因ではありませんからね」

「2回目のセッションではタイヤのテストを全て終えてレース用のいいセッティングを見つけました。明日も微調整は続けますが、チームの全員が今はやる気に満ちあふれていますし、今日の結果のおかげでさらにその勢いは増しそうです」

■モンティロン「目標はトップ3入り」

JiRチーム・スコットのディレクターを務めるジャンルカ・モンティロンは好調な初日を終えて「2回のセッションは路面のコンディションが大きく異なったが、チームは高い能力を発揮してどちらの条件にもバイクを適応させる事ができていた。今日はいい結果を残す事ができたので、これからはレースに向けてバイクの最終調整に作業を集中できる。このままの勢いでトップ3が狙えたら嬉しい」と、高い目標の設定を明かしている。

■ムラローニ監督「初日の結果に大満足」

また、チーム監督を務めるチラーノ・ムラローニは「今回は期待も高かったがこの結果には大満足。アンドレは今日は滑って転倒したが、レースに向けての作業にもバイクにも大きな影響は出ていないし、何より今日の結果はとにかく素晴らしかった」と、1日目の結果に大満足している。


■サンカルロ・ホンダ・グレッシーニは2回目のセッションで初日の順位を挽回

FP1では砂の多さに苦しみ先週のIRTAテスト時のタイムに届かなかったが、FP2では低温路面に苦しんだものの徐々にペースを取り戻したというサンカルロ・ホンダ・グレッシーニのライダー2名の開幕初日のタイムは、アレックス・デ・アンジェリスが総合6番手タイムとなる1分56秒120、中野真矢選手は総合12番手となる1分57秒011だった。

■デ・アンジェリス「転倒後に大きくタイムを挽回できた」
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デ・アンジェリスはこの日の最初のセッションで試したタイヤの装着時には、プレシーズンを通して課題としていた激しいチャタリングが再発し、その状態のまま無理に攻め込んだところで転倒して首にいくらかの衝撃を受けた様子だ。クリニカ・モバイルで診察を受けた結果、特に深刻は怪我が見つからなかったというデ・アンジェリスは、その後のFP2には無事に参加してマシンの調子を上げる事に成功しており、FP1での自己ベストを1.441秒と大きく更新して初日の総合6番手につけている。

「最初のセッションでは種類の違う2セットのタイヤを試しました。最初の1セットは柔らかめでもう1セットは硬めのものです」とデ・アンジェリス。

「最初のタイヤはチャタリングがひどかったのであまり快適に走る事ができず、グリップを失い結果的には転倒しました。首にひどい衝撃を受けましたが、特に深刻な怪我はありません」

「2回目のプラクティスは最初のプラクティスと比較してかなり調子が上がり、前回のテストの時と同じペースで走れるようになりました。これは先週のデータを分析して頑張ってくれたブリヂストンやチームのみんなのおかげです」

「これから試すアイデアもいくつかありますし、上位のライダーたちとのタイム差もすでにわずかですから、明日はもっと速く走りたいですね」

■中野選手「最初は砂の多さに苦しんだ」
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FP1ではアスファルト上に溜まった砂のためにフロントの接地感が得られずに苦しんだという中野選手は、路面が若干きれいになったFP2では最初のセッションでの自己ベストを0.5秒更新している。

「今日は先週の時と同じセッティングから作業を開始しましたが、路面のコンディションが先週とは少し違いました。今回はアスファルト上に砂が多く、フロントの接地感があまり得られなかったので思い通りに激しく攻める事ができていません」と中野選手。

「ただ、2回目のセッションに入ってからはだいぶ路面がきれいになっていたので、周回を重ねるごとにラップタイムは良くなりました」

「今日は何種類かのタイヤを試していますが、このままラップタイムが縮められるように明日もその作業を続けます」


■初日の滑りやすい路面に苦しんだホンダLCR

年末にホンダのマシンに乗り換えてからのプレシーズンを通して常に好調な走りを見せ、冬季テスト中のタイムシート上のトップにつける事も少なくなかったホンダLCRのランディ・ド・プニエは、ホンダでの初のMotoGPクラス初日を総合7番手タイムの1分56秒234で終えている。
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■ド・プニエ「1日目は苦しい内容だった」

初日はストーナーから0.792秒遅れの7番手につけたド・プニエは、1日目は路面が滑りやすく難しかったと以下の通りコメントしている。

「初日はそんなに楽じゃなかったですね。先週よりも路面がすごく滑りやすかったです」とド・プニエ。

「最初のセッションではエンジン・マッピングを調整しましたが、その結果は今ひとつでしたし、リアの調子にも苦しみました」

「2回目のセッションまでにその問題は解消しましたが、今度はフロントに自信が持てなくなってきたんです。路面も汚れていて2回ほど転びそうになりました」

「ただ、いずれにしても明日に向けてマシンの感触を改善する方法は見つかっています」


■IRTAテスト時の戦略ミスを引きずるブリヂストン側フィアット・ヤマハ

今年からブリヂストンを履くフィアット・ヤマハ・チームの元MotoGP連続王者であるバレンティーノ・ロッシは、先週のカタールIRTAテストの最終日にタイヤ選択の方向性の誤りに気がつき、土壇場で作業をゼロからやり直した事が、開幕初日のタイムの伸び悩みにつながっている様子だ。ミシュラン・ヤマハ勢がトップ2からトップ4までを独占する好調な走りを見せる中、この日のロッシのタイムは総合8番手となる1分56秒269だった。
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■ロッシ「ペドロサの転倒について申し訳なく思う」

IRTAテスト中は路面温度が下がった時のグリップ不足に苦しんでいたロッシは、この日の夕方のFP1は路面温度がやや高めだった事からマシンに好感触が得られたとしており、その時のタイムシート上の順位は4番手につけていた。しかしながら、路面温度が急激に下がったFP2ではIRTAテストの時と同様にグリップが得られず苦しみ、FP1で記録した自己ベストを更新できずに最終的には総合8番手に順位を落としている。

また、この日のFP2の残り19分、ロッシが最終コーナー付近で少しスピードを落とした事により背後を走行していたペドロサとの接触事故を招いており、これについてロッシは非を認めている様子だ。
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「夕方の最初のセッションは前回のテストの時よりも少し温度が高かったので、すぐに速く走れたし上位のライダーとのタイム差も少なく好調でしたね。でも、残念ながら次の2回目のセッションでは路面がかなり滑りやすくなり苦労しました。そこではグリップが得られずに、結局最初のセッションの時の自己ベストを更新する事もできていません」とロッシ。

「今晩はその問題を完全に解決する事はできませんでしたが、これからデータをよく調べて明日に向けて正しいセッティングを見つけたいと思います。どうやらもう少し硬めのセッティングが必要みたいです」

「ペドロサの転倒については本当に申し訳ないし、彼が無事だった事を祈っています。あの時は自己ベストのようなペースではなく普通に走っていたんですが、おそらく彼は自分よりも速いペースで後ろにつけていて、コーナーから脱出した時に止まり切れずに後ろから自分にぶつかったんだと思います。あれは不運でした」

「最後に、すごくいい照明設備を用意してくれた事に改めて感謝したいと思います。実際、今はあまりそれを意識する事もなくなりましたし、普段と何も変わらない感じですよ!」

■ブリビオ監督「他のヤマハ勢が好調なのはいい兆候」

ブリヂストン側ガレージのフィアット・ヤマハのチーム監督を務めるダビデ・ブリビオは、現在のチームの状況について「まだやるべき作業が残っているのは明らか。パッケージが低温路面でもフルに性能を発揮できるような正しいセッティングを今も探っている状態。これからエンジニアがデータを注意深くチェックして、明日はいくつか今日とは異なる調整を行いながら様子を見ていく事になる。他のヤマハ勢が好調なのはいい兆候だと言える。彼らがバイクの高い性能をすでに証明してくれているので、チームはバレンティーノに適した鍵さえ見つければいい訳だし、自分たちにはそれが可能だと分かっている」と説明した。


■リズラ・スズキはGSV-Rのリミッター解除に成功?
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冬季シーズンを通して新型GSV-Rのセッティン面での難しさに苦しんできたリズラ・スズキ・チームだが、今回の開幕初日には飛躍的と言えるセッティング改善に成功したと喜んでいる。FP1では18人中の15番手に低迷していたクリス・バーミューレンは、その後のエンジニアとのマシン調整後のFP2ではタイムを一気に2.5秒と大きく縮めて総合9番手タイムとなる1分56秒279を記録、スズキへの移籍後のグランプリ初日を迎えた新チームメイトのロリス・カピロッシは初日の総合11番手となる1分56秒922を記録した。
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なお、カピロッシは本人の希望により2008年型のカウルを使用しておらず、バーミューレンとは異なり2007年型のカウルで走行している。

■バーミューレン「もう問題は解決した!」

FP1では冬季シーズン中と同様にマシンの激しい振動の問題に苦しんだバーミューレンだが、その後のFP2までの時間中にチームのクルーが施したセッティングの内容には深く満足しており、今後はやっとGSV-Rの性能をフルに引き出すための作業に着手できるようになるとコメントしている。
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「2008年シーズンは正直ひどいスタートでしたね。最初のセッションからものすごく苦労しました」とバーミューレン。

「以前に抱えていた激しい振動の問題がまた浮上したんです。ただ、チームのスタッフたちが次のセッション開始までの時間に必死に頑張ってくれたので、もう問題は解決したと思います!」

「2回目のセッションではとても調子が良くなりました。その1周目の走行を開始した途端に大きな改善に成功した事が分かりましたからね。ウォームアップ中ですら顔がにやけてしまいました!」

「これでやっと本来の作業に取り掛かれるようになり、自分たちに割り当てられたブリヂストンの新しいタイヤを何本かテストする事ができています。すでに調子良く走れるタイヤは見つかったので、明日はもっと長めのロングランを行いレースに向けての耐久性を試すつもりです」

■カピロッシ「明日は確実にもっと上を狙える」

写真スズキのライダーとしてのグランプリ・デビューを今回の開幕戦初日に迎えたロリス・カピロッシは、マシンと自身のライディングの両面についての課題を述べると同時に、2日目以降への期待感を以下の通り示した。

「前回のテストの時よりも少し改善が進みましたし、状況は常に良くなってきているように思えます。ただ、まだ自分のライン取りに若干問題がありそうなので、もう少しその部分を見直すつもりです」とカピロッシ。

「まだバイクの問題を解消するために再確認すべき点はいくつかありますが、明日はもっと上を狙える事は確かですし、作業を進める上での正しい方向性はつかめているので大きく前進できる筈です」

■デニング監督「GSV-Rのリミッターを解除できた!」
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開幕戦初日の作業を終えたリズラ・スズキのチーム監督を務めるポール・デニングは、「今晩はついに2008年型GSV-Rのリミッターをいくつか解除できたと思う。特にクリスは抜本的と言える改善を進めてラップタイムを飛躍的に縮める事に成功したので、これは基本性能の底上げにもつながった。ロリスも進歩を続けている。表彰台を狙って行くには明日も膨大な作業をこなさなければならないが、今晩は大きな進歩が得られたので、明日もこの調子で改善が進む事を願う」と述べ、バーミューレンのこの日の改善内容が翌日以降の結果に反映される事を望んだ。


■レプソル・ホンダは2007年シャシーの使用を検討、ニューマチックの採用は今回延期
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前々回のヘレスIRTAテストにおけるニッキー・ヘイデンの好調さに反し、不調に苦しんだ前回のカタールIRTAテストでの経験から、レプソル・ホンダ・チームは今回の開幕戦には好調なホンダ・サテライト勢のドヴィツィオーゾやド・プニエがプレシーズンから使用している2007年ベースのシャシーを持ち込み、2008年型と2007年型の2台のマシンを交互に走らせて日曜日のレースにどちらを使うか決定するための検証作業を進めている。また、HRCは開発中の新型エンジンであるニューマチック・バルブ・エンジンの使用を今回の開幕戦では断念しており、どちらのシャシーにもスタンダード仕様の金属スプリング・エンジンを搭載しているという。
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この日の最初のセッションとなったFP1では、ヘイデンは主に2008年型マシンで走行してその時にFP1での自己ベストを記録、ペドロサは主に2007年型マシンで走行し、終盤に乗り換えた2008年型マシンでやはりこの時の自己ベストを記録した。また、その後のFP2では2名は交互に2007年型マシンと2008年型マシンを乗り換えて比較検証作業を行い、データ収集を急いだ様子だ。この日のペドロサのタイムは総合10番手となる1分56秒478、ヘイデンのタイムは総合13番手となる1分57秒045だった。

■ペドロサ「右手が疲れて痛みがひどくなってきた」

この日のFP1では前方を走っていたロッシの最終コーナー付近での突然のペースダウンにより背後から追突、高速走行時の転倒を喫する事になったダニ・ペドロサだが、マシンは大破したものの幸い本人に怪我はなかった様子だ。なお、1月のセパン合同テストで右手のひらを骨折しているペドロサは、今回の初日の走行を終えて右手が疲れ、痛みがひどくなってきた事を明かしている。
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「2台のバイクは別ものですが、レースでどっちを使うか決定するには今はまだ早すぎます」とペドロサ。

「転倒したのはロッシの後ろを走っていた時です。追いついた時に彼が何か予想外の挙動を示したので接触を避ける事ができませんでした。この転倒により予定よりも早く今日の作業を終える事になったので、これからメカニックたちと一緒に明日に向けての準備をする予定です」

「今日の走行を終えて右手がすごく疲れましたが、今の問題はまた痛みがひどくなってきている事です」

■ヘイデン「これからどちらのバイクにするか決める」

カタールで苦戦する事は最初から分かっていたと述べるヘイデンは、タイム差はあまりないものの、2007年型マシンは2008年の最新型マシンと比較してブレーキング時の安定性が高いと以下の通り説明した。

写真「今日はどの面から見てもあまり好調とは言えませんでしたね。ただ、先週のここでのテストの時から多くの問題を抱えていたので、今回が楽にいかない事は最初から分かっていました」とヘイデン。

「今夜は2つの全く異なる調整作業を行いましたが、明日以降の成績を大きく上げられるように、これからミーティングをしてどちらのバイクを使うのか決める事になります。今のところの感触では、去年のバイクはブレーキと方向転換時の安定性がより高いようです。タイムに差はあまりありませんけどね」

「路面のコンディションはテストの時よりも今日の方が良かったと言えますね。もっと汚れているかと思っていましたが、そんな事はありませんでした。また、タイヤは今回の言い訳の材料にできないくらい性能が良かったですよ」

「最後のアタックではタイムを更新できると思っていました。でも、激しく攻め込みすぎてかなり高速の区間でコースアウトしたんです。コーナーを真っすぐに突っ切ってグラベルに突入しましたが、転倒は免れたので怪我はありませんよ」


■低温路面とグリップ不足に苦しみ続けるカワサキ

カワサキ勢は先週のIRTAテストに引き続き今回の開幕初日も低温路面のグリップの低さに苦しんでおり、2名のライダーは揃って予選とレース当日には少し高めの温度を希望している様子だが、この1日目にはレースタイヤの選択肢を前回のテストの時よりも絞り込む事はできたとしている。初日のジョン・ホプキンスのタイムは総合14番手となる1分57秒085、アンソニー・ウエストのタイムは総合17番手となる1分57秒934だった。
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なお、この日のFP2において、ホプキンスはマシンのクイック・シフターが故障するトラブルを抱えて作業時間をロス、ウエストはセッション終盤のタイムアタック中にハイサイドを喫して激しい転倒を喫している。

■ホプキンス「2日目以降はもっと上を狙える」

初日のホプキンスは先週のIRTAテストに引き続きタイヤの評価作業を行い、サスペンションのセッティングを調整しながらリアのレースタイヤの選択肢を絞り込む事に集中した様子だ。ホプキンスは1日目の順位には満足していないが、翌日の予選で上位のグリッドを獲得する事には自信を示している。
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「今晩の作業目標はいいタイヤを見つける事でした」とホプキンス。

「残念ながら2回目のセッションでは小さなテクニカル・トラブルが何回か発生してしまい、その事から走りがまとまらずにラップタイムを縮める事ができていません。もっと上位を狙える事が分かっているだけに、今晩の最終的な結果にはがっかりです」

「この低温環境でもしっかりグリップの得られるタイヤの組み合わせを見つける必要があります。今日は時間切れですが、明日はもっと上位につける自信はありますよ」

■ウエスト「最大の課題はリアのグリップ」

初日の2回のセッションを通してタイムを更新し続けたウエストだが、この日のFP2における終盤のタイムアタック中、2コーナーの進入時にハイサイドを起こして頭部から落下している。幸い深刻な怪我はなかったが、調子を上げようとしていた所での転倒だけにウエストの落胆は大きかったようだ。
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「今晩はすごく路面が砂っぽかったですね。おまけに路面温度が低くてタイヤを正常に機能させるのが難しい1日でした」とウエスト。

「最初のセッションはマシンの感触があまり良くありませんでしたが、2回目のプラクティスでは色んな部分の改善が大きく進み、自信を持って走れるようにはなってきました。一番の課題はリアのグリップですね。ここは右コーナーが多いので特にタイヤの左側面の(温度が下がり)問題が出てきます」

「トラクション不足を何回か感じてはいましたが、まだいけると思い1本のタイヤで激しく攻めていたらハイサイドを起こし2コーナーで転んでしまいました。その時はラップタイムを縮めている最中だっのですごく残念です」

「身体は大丈夫ですし、今日抱えていた問題も明日の2回のセッションで解決できると思っています」

■金子テクニカル・ディレクター「難しい課題に直面」

カワサキのテクニカルディレクターを務める金子直也氏は、初日の内容について「2回目のセッションではジョンのマシンにメカニカル・トラブルが発生して多くの時間をロスする事になり、思い通りにコースに出て周回を重ねる事ができなかった。今の目標はレースに向けてパッケージ全体の仕上がりを高める事だが、いいリアタイヤを見つける上でいくつかの難しい課題に直面している。アンソニーは2回目のセッションで走行ペースを大きく改善していたので転倒が今回は残念だった。一番の課題はマシンのセッティングとタイヤの正しい組み合わせを見つけてライダーたちにより良いグリップを提供する事。また、それと同時に今日のジョンが抱えたシフターの問題も解決しなければならない。これから今晩のデータを解析して必要な調整をマシンに施すので、明日はもっと上位が狙える筈」と説明し、現状抱えている問題を明らかにした。


■期待はずれの開幕初日となったアリーチェ・チーム

先週のIRTAテストに引き続き、開幕初日も日曜日のレースに向けてのセッティング探しを続けるアリーチェ・チームの2名のライダーのこの日の順位は、1分57秒311を記録したトニ・エリアスが総合16番手、1分58秒500を記録したシルバン・ギントーリは総合18番手だった。
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■エリアス「もっとフロントの接地感を上げたい」

開幕初日はサスペンションの調整に取り組み、マシンの改善に努めたというトニ・エリアスだが、この日はIRTAテスト中のタイムにも到達する事ができなかった。まだマシンのセッティングは期待のレベルに達していないとエリアスは語る。

「今日の最初のセッションではバイクのバランスを改善できるようにサスペンションの調整に取り組みました。明日は2台のバイクの仕上がりを同レベルにできるように頑張るつもりです」とエリアス。

「今はもっとバイクのフロントの感触を上げる必要があるので、明日に向けてできる限りの作業は進めておくつもりです。午後のセッションでも改善は進みましたが、まだ期待のレベルには到達していません」

■ギントーリ「ウェアのサイズが小さすぎて血流が止まった」

1回目のセッション序盤にマシンのフロント部分に問題が見つかり、走行時間をロスした事を嘆くシルバン・ギントーリは、この日はさらにもう1つ悲しい事があったと以下の通りコメントした。
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「今日の2時間の作業は自分の期待からはほど遠い内容です。不幸にして今日の1周目からフロントにいくつか問題が見つかったので、すぐにガレージに戻って状況を調査しなければいけませんでした」とギントーリ。

「でも問題はこれだけじゃなかったんです。最初に着ていたライディング・スーツのサイズが小さすぎたので、それを着替える事になり走行時間をロスしました。腕が圧迫されて手の方に全然血が流れていませんでしたからね」

「でも、今日の自分がものすごく遅かった事について言い訳はできません。これからデータを分析して、明日には改善できるようにしたいと思いますし、まだ日曜日のレースに使えるいいフロントタイヤを見つける必要が残っています」

■ステルラッキーニ「成績に関係するのは2日目から」

アリーチェ・チームのテクニカル・ディレクターを務めるファビアーノ・ステルラッキーニは、「難しい一日だった。他のチームのライダー達は前回のテストの時と似たタイムを出していたが、自分たちは先週記録したラップタイムを出すことができていない。この状態に満足はできないが、今日の2時間の作業で日曜日のナイトレースに役に立つデータを収集する事はできている。初日からもう少し上位を狙ってプッシュしておく必要はあったが、本当の成績に関係するのは明日から」と述べ、予選とレースでは状況を改善したいとする意向を示している。

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