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2006年5月25日
世界トライアルの第3戦USグランプリが、アメリカはテネシー州スクアッチで5月20日と21日の2日間行われた。
日本注目のフジガスこと藤波貴久選手は、開幕戦のニグラン(スペイン)では今年3月のインドアトライアル出場中の人差し指骨折の影響で思い通りにバイクが操れない中で6位という好成績を収め、翌週の第2戦のモルタグア(ポルトガル)では痛みに耐えての今期初優勝を飾った。この2戦を終えてポイントランキングは3位だ。
今回のアメリカ以降、指が回復に向かう中での04年元チャンピオンである藤波選手の全開のライディングが期待される。
世界トライアルがスクアッチで開催されるのはこれが始めてだが、この会場は地形としては申し分ないが、トライアル選手権を行うには施設があまり十分ではなかったようだ。
第1区間から第8区間は緩やかに流れる川に位置しており、まわりの岩には苔が繁殖してぬるぬるした緑の絨毯のようになっている。また、渓谷の反対側に位置するコースの後半は滑りやすい岩壁になっており、危険な状態だったようだ。
■1日目(土曜日)
初日土曜日の天候は晴れ、気温は26度。1日目の戦いを制したのは18失点のディフェディング・チャンピオン、アダム・ラガ(GasGas)。2位には藤波選手(Montesa)と同じHRCのドギー・ランプキン(Montesa)。
ランプキンは滑りやすい岩肌の上で4ストエンジンの特性をフルに活かしラガに迫ったが、失点は24ポイントとなり初日のトップを逃した。藤波選手は1ラップ目に好調なライディングを見せたが、2ラップ目は滑りやすい岩肌に苦しみ初日は49失点の6位となった。3位は今期開幕戦のウイナーであるトニー・ボウ(Beta)の31失点。
■2日目(日曜日)
2日目は曇り空となり気温は初日より2度低い24度。前日の夜には豪雨が通り過ぎており、初日よりも各区間の難易度が増している。
この日を制したのも24失点のチャンピオンのアダム・ラガ、2位には初日と同じくドギー・ランプキンがつけ、失点は41。3位はジェロニ・ファハルド(GasGas)の46失点。
2日目の藤波選手は1ラップ目にグリップが得られず苦しみ、49失点となり5位に終った。
ポルトガルでの優勝後、自信に満ちてアメリカに到着した藤波選手だったが、今回の結果には落胆の色が隠せないようだ。滑る岩肌に苦しめられて全く満足のいくライディングができず、ポイントランキングも1つ後退して4位に下がった。
USグランプリを終えて、藤波貴久選手は以下の通りコメントしている。
「早く今回の事は忘れたいです。」と藤波選手。
「昨日は序盤の調子は良かったんですが、2ラップ目に苦しんで順位をたくさん落としました。今日(2日目)は初日とは逆で、最初の調子は悪かったんですが最終ラップがうまくいき前半をリカバーする事はできました。」
「今は次戦を楽しみにしています。ホームグランプリですから、年間タイトル目指してポイントを挽回する時ですね。」
次戦の開催地は日本、ツインリンクもてぎでの日本GPが6月3日から4日の2日間に渡り開催される。
■アメリカグランプリ結果
1日目
1. Adam Raga (E-Gas Gas), 18
2. Doug Lampkin (GB-Montesa), 24
3. Toni Bou (E-Beta), 31
4. Jeroni Fajardo (E-Gas Gas), 41
5. Albert Cabestany (E-Sherco), 47
6. 藤波貴久 (JPN-Montesa), 49
7. Marc Freixa (E-Beta), 52
8. James Dabill (GB-Beta), 83
9. Shaun Morris (GB-Gas Gas), 98
10. Tadeusz Blazusiak (POL-Scorpa), 118
2日目
1. Adam Raga (E-Gas Gas), 24
2. Doug Lampkin (GB-Montesa), 41
3. Jeroni Fajardo (E-Gas Gas), 46
4. Albert Cabestany (E-Sherco), 48
5. 藤波貴久 (JPN-Montesa), 49
6. Toni Bou (E-Beta), 58
7. Marc Freixa (E-Beta), 77
8. James Dabill (GB-Beta), 79
9. Shaun Morris (GB-Gas Gas), 98
10. Tadeusz Blazusiak (POL-Scorpa), 121
■年間ランキング
1. Raga 74
2. Lampkin 64
3. Bou 58
4. 藤波貴久 51
5. Fajardo 50
6. Cabestany 47
7. Freixa 33
8. Dabill 30
9. Blazusiak 27
10. Morris 14
14. 小川毅士 6
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