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世界トライアル開幕。藤波貴久選手は怪我を押して出場 |
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2006年4月3日
4月2日、トライアル選手権の最高峰クラスである世界トライアルが、スペインのニグランで開幕を迎えた。今年は2004年世界チャンピオンのフジガスこと藤波貴久選手のタイトル奪還に注目が集まる。
藤波選手はインドア・トライアルにも参戦しており、先日3月4日のブラジル第10戦目では2位表彰台を獲得している。
心配されるのは、3月11日のインドア・トライアル(アルゼンチン)で藤波選手が負った怪我だ。競技中に腰を強打した上に、左の人差し指を剥離骨折をしており、インドア最終戦の第12戦、スペイン(マドリッド)では同一箇所を完全に骨折してしまったようだ。ポイントランキングは5位に終っている。
藤波選手の公式ページであるfujigas.netによれば、藤波選手は世界トライアル開幕戦をキャンセルし、万全を期して第2戦から参戦する事も検討していたようだ。しかしながら、本日開幕戦のエントリーには間違いなく藤波選手の名前がある。インドア・トライアル各戦の詳細は充実した記事内容のfujigas.netを参照して頂きたい。
トライアルは、予め設定された10数箇所の採点区間を、与えられた待機時間内に足を着かずに通過する競技だ。ロードレースの世界しか知らないライダーにとっては、目の前で展開される垂直ジャンプや後輪走行、不安定な石や木の上での長時間停止などは人間技と思えない迫力がある。
採点はロードレースのようなラップタイムを競うものではなく減点方式が基本だ。着足の状況によって各区間で1点から5点までの減点ポイントが加算され、各ラップのごとに最も減点ポイントの少ないライダーが勝利者となる。
世界トライアル開幕戦の勝利者は減点ポイントが52ポイントのアントニオ・ボウ(BETA)。クリーン(区間での減点ゼロ)は13。
第2位は昨年のチャンピオン、アダム・ラガ(GAS GAS)。14クリーンを記録し、60ポイント。
第3位は昨年の総合ランキング3位、藤波選手とチームメイトのドギー・ランプキン(HRC)。11クリーンを記録しポイントはアダム・ラガと同点の60。
怪我を押して出場した藤波選手(HRC)の初戦は6位だった。記録は80ポイントの8クリーン。指の痛みで殆ど思い通りの試合が出来なかった藤波選手は、試合後に以下の通りコメントした。
「今日の段階で出せるベストの結果がこれでしょうね。この2週間は(怪我で)まともな練習ができていませんから、不利な戦いでした。」と藤波選手。
「指はまだひどく痛みますし、動かすので精一杯でした。通常のライディングが殆ど無理な状態でトライアルに挑むのは厳しいです。困りましたね。ポルトガルがどうなるか、今はなんとも言えません。」
もう1人の日本人、今年はヨーロッパでの活動が中心となる小川毅士選手は132ポイントの13位。
第2戦は来週4月9日にポルトガルのモルタグアで開催される。
以下に世界トライアル開幕戦のリザルトを示す。(FIM公式発表より)
1. Bou - 52
2. Raga - 60 (14 Cleans)
3. Lampkin - 60 (11 Cleans)
4. Cabestany - 65
5. Fajardo - 67
6. 藤波 - 80
7. Freixa - 93
8. Blazusiak - 107
9. Maurino - 113
10. Pascuet - 120
11. Dabill - 121
12. Bethune - 128
13. 小川 - 132
14. Leon - 138
15. Juan - 140
16. Kroustek - 146
17. Himmanen - 148
18. Andrews - 150
(写真提供:HRC)
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