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トルコ予選 バイクに不満をもらすロッシとスズキの快挙

2006年4月30日

初日の多くのライダーが心配した通り、MotoGP予選のあるトルコGP2日目は路面が水びたしの雨の中、4月29日のイスタンブール・サーキットで開催された。金曜日にドライで好調だったミシュラン、ホンダ勢にとっては、さぞかし恨めしい天候だったに違いない。決勝レースも予報によれば雨だ。



■ブリジストン優位のレインタイヤ争い

2日目のイスタンブール・サーキットの気温は12度、路面温度も15度と低く、湿度が72%の完全ウェット状態。ブリヂストンはレインタイヤの仕上がりが良く、後に「初日のドライよりもグリップした」とコメントするライダーもいる。

■レインコンディションでの強者

今年、IRTAテストからシーズンを通して完全ウェットでの印象的な速さを見せたのは、カタルーニャでのテスト三日目に安定した強さを見せたキャメル・ヤマハのコーリン・エドワーズだが、コーリンは午前のフリー・プラクティス3で転倒し、左肩を捻挫している。レントゲン検査の結果、幸い骨に異常は見られていない。

また、同日のカタルーニャIRTAテストでコーリン・エドワーズに続いていたのはレプソル・ホンダのニッキー・ヘイデン、キャメル・ヤマハのバレンティーノ・ロッシ。そして4番手にはTECH3ヤマハのジェームス・エリソン、5番手にはリズラ・スズキのクリス・バーミューレンがつけていた。

完全ウェットとなると、ダンロップレインを得意とするエリソンや、レインでの不気味な速さを見せるクリス・バーミューレンが通常よりも上位に進出する可能性が出てくる。当然、スズキ時代から雨のレースでは速さに定評のあるセテ・ジベルナウやケニー・ロバーツにも要注意だろう。

■小排気量カテゴリの予選状況

尚、転倒者の多くなった雨の2日目、250ccクラスのライダーでは、決勝4番グリッドスタートが確定しているヒューマンゲスト・ホンダの高橋裕紀選手が転倒して右肩と足首、それにひざの痛みを訴えている。クリニカモバイルで治療を受けているものの、幸い大きな怪我ではなく、決勝レースには出場が可能らしい。その他、アレックス・デ・アンジェリスは花粉症に悩まされ、あまり走行できていない。



また、KTMで250ccクラス6番手につけた青山博一選手は、「明日は雨でサバイバルレースになりますし、こんな順位じゃ嬉しくないです。去年と同じように3位にはなりたいですが、本当は表彰台の真ん中がいいです。」と強気の発言をしている。

125ccの小山選手は特に転倒等はなく、左足の怪我はあるものの体調はいいようだ。

■MotoGPクラスの予選開始直後、やはりブリヂストンが上位に

予選開始5分、トップに立ったのはリズラ・スズキのルーキー、クリス・バーミューレン。トルコGPは昨年のホンダからのスポット参戦を数えるとこれで2回目となるクリスは最初からハイペースで飛ばす。

バーミューレンに続くのは、ブリヂストンのレインタイヤを絶賛するロリス・カピロッシ。最初からブリヂストン優位を思わせる予選展開となった。バーミューレンのタイムは2分07秒台。ピットでカメラを向けられ嬉しそうなバーミューレン。

午前中のセッションでは全くレイン走行の調子が上げられなかった中野選手は10番手をキープしている。

15分が経過し、キャメル・ヤマハのバレンティーノ・ロッシは4番手に浮上するが、その後タイムをあまり伸ばせない。20分経過時には前日のトップタイム保持者、レプソル・ホンダのニッキー・ヘイデンが2位に上がり、この時点でトップを行くクリス・バーミューレンのチームメイト、リズラ・スズキのジョン・ホプキンスは9番手に。



30分経過時の順位は、バーミューレンを先頭に、ヘイデン、ホプキンス、カピロッシ、ストーナー、ド・ピュニエ、ロッシ、8番手に順位を上げた中野選手、メランドリが続く。玉田選手は12番手につける。

レインのブリヂストンタイヤを履いた途端に調子が良くなったというカワサキのランディー・ド・ピュニエが6番手タイムという好調な走りを見せ、午前のフリーで転倒しているLCRホンダのケーシー・ストーナーは予選でも転倒するが、全く怪我は負っていない。この時点のストーナーの順位は5番手タイム。

■周回数の少ないバーミューレンが走る度にトップタイムを更新

予選折り返しでカピロッシがニッキーのタイムを抜き2番手につけ、残り25分では午前に大きな転倒をしたキャメル・ヤマハのコーリン・エドワーズが6番手に浮上した。

第1区間から第3区間まではトップタイムで走行するものの、どうしても本人が初日から苦手意識を見せる最終区間のクイックなシケインでニッキー・ヘイデンはタイムを落としている。

最終区間のみを見ると、常にクリス・バーミューレンがトップタイム、2番目に速いのはロリス・カピロッシ、3番目がヘイデン。

■最終区間が苦手なニッキー

ちなみにバーミューレンは残りの3区間でも走る度にトップタイムを更新している。どうしても前に出たいトップだがクリスにニッキーは追いつけない。20分前には一瞬ニッキーはトップに立つが、後方を走行していたクリスにすぐトップタイムを更新されてしまう。

残り15分、ニッキー・ヘイデンが前3区間をトップで駆け抜けるがやはり最終区間でタイムをロスするものの、カピロッシのタイムは更新し2番手に浮上する。ド・ピュニエは5番手に。

予選を通してMotoGPルーキーの筆頭、レプソル・ホンダのダニ・ペドロサは精細を欠くライディングとなり全くタイムが上げられず16番手タイムで走行。各コーナーでスリップし思うように前に進めず、ライディングに集中できている様子もない。彼も午前中は軽く転倒している。

■ドゥカティー同士の上位争い

残り10分、セッション全体を通してトップタイムを維持するクリス・バーミューレンに続くのは、ニッキー・ヘイデン、ジョン・ホプキンス、ロリス・カピロッシ、セテ・ジベルナウだが、すぐにカピロッシが3番手に浮上し、またその直後にセテ・ジベルナウがカピロッシのタイムを更新する。ジョン・ホプキンスは5番手タイムに後退。



残り5分、カピロッシがセテ・ジベルナウのタイムを再び更新して2番手に浮上するが、トップタイムを余裕で更新し続けるバーミューレンの2分5秒前半には届かない。

残り3分になると、バーミューレン、カピロッシ、ヘイデンが同時に各区間でファーステストを記録し、ニッキー・ヘイデンが2番手に。残り2分、トップのバーミューレンは2分4秒台に突入した。残り10秒にはセテ・ジベルナウがカピロッシのタイムを再び上回り3番手に浮上。

■最後にトップ挽回を狙うニッキー、上位を占めるブリヂストン勢

ついに残りタイム0秒、チェッカーがふられて最後の周回を終えたライダーたちがコントロールラインに飛び込んでくる。ニッキー・ヘイデンがクリス・バーミューレンの区間タイムを3つ更新し最終区間に入るが、無理して飛び込んだ苦手の最終コーナーでブレーキングミスしてコースアウト。



手を振り下ろして悔しがりながらニッキー・ヘイデンがコースに戻る中、その直後にまたもトップタイムを更新したクリス・バーミューレンがコントロール・ラインを越えてトルコGPのポールシッターを獲得した。ヘレメットを取り、終始興奮気味のクリス。

明日の決勝上位グリッドは、1列目ポールポジションにクリス・バーミューレン、2番グリッドはニッキー・ヘイデン、3番はセテ・ジベルナウ・2列目4番グリッドはロリス・カピロッシ、5番グリッドにジョン・ホプキンス、6番グリッドにはランディー・ド・ピュニエ。3列目以降にはケーシー・ストーナーと中野選手、コーリン・エドワーズが続く。中野選手までの上位者は、ニッキーとケーシーを除き全てブリヂストンユーザーだ。

チャンピオンのバレンティーノ・ロッシは最後までペースが伸びず11番グリッドスタート。今回ロッシはついにバイクに対する不満を語り出している。

トルコGPで結果を残したい玉田選手は、明日は13番グリッドからのスタートとなった。

以下のトルコGPのスターティング・グリッド順に、各ライダーの状況とコメントを紹介する。

■1列目

クリス・バーミューレン(ポールポジション)2分04秒617

スズキに2004年リオGP以来のポール・ポジションをもたらしたのはSBKから移籍したばかりのルーキー、クリス・バーミューレンだった。バイクの仕上がりが良く、グリップが悪くなってからも快適に乗れたとクリスは語る。

「今日は明らかに難しいコンディションでしたね。」とクリス。

「午前のプラクティスはとても良かったですね。タイヤとエンジン・マネージメント・システムのセッティングを少し変更したらだいぶ調子が上がった感じがします。」

「予選では最初からバイクが凄く好調で、路面コンディションやタイヤのグリップが悪くなっても乗りやすかったんです。数周走ってはピットに戻り、天気がどうなるか様子を見てました。」

「少し路面状況が良くなったのを見てまた走るようにしたんですが、それがいい結果につながりましたね。後はとにかく出来る限り速く走り続けたんですが、そしたら最後まで誰よりも速かったんです!」

「チームとブリヂストン、それと全てのスポンサーに感謝を示す最高の方法でしたね!」

ニッキー・ヘイデン(2番グリッド)2分04秒823

最後までクリス・バーミューレンとの熾烈なタイム争いを見せたものの、苦手の最終区間で常にタイムを落としたニッキーは、順位そのものには満足しているようだが、最終ラップでの自分のミスをどうしても許せないようだ。

「今日は本当に良かったと思います。」とニッキー。

「フロントロースタートもそうですが、何より自分に自信がある事が嬉しいです。ミスはしましたが、ラップタイムをまだ縮められるという事ですからね。」

「予選の目標はフロントローでしたが、最後のセクションでミスをした自分は許せません。あれじゃアマチュアの動きもいいとこですよ。いいラップタイムが刻めていた事は知っていますし、5速の高速コーナーも今までで一番速く走れたんです。それで次のコーナーには深めのブレーキングで進入しようとしたんですが全然効果なし!」

「予選が雨になる事を少し楽しみにしてた時もありますよ。ウインターテスト中はウェットが多かったですからね。でも、それは調子の悪い時であって、昨日みたいにドライでトップが取れてる今週なんかははやっぱり晴れて欲しかったです。」

「とにかく明日は全力で戦います。」

セテ・ジベルナウ(3番グリッド)2分05秒003

今期ヘレスに続く2度目のフロントローを獲得したドゥカティーのセテ・ジベルナウは、ブリヂストンのレインタイヤの仕上がりに満足している。カタールではいつもの荒々しいライディングを見せず、終始安定した走行で完走を目指したジベルナウだけに、本日の決勝ではセテの勝利を狙った走りが見られそうだ。

「嬉しいですね。」とセテ。

「このバイクを雨ではそんなに乗っていませんが、思ってたよりはこの状況でも良く乗れてると思いますよ。ドゥカティーとブリヂストンが凄く頑張ってくれたので最高です。」

「ドライとウェットの両方で速く走れるか知っておくのが大切ですから、今日は激しくプッシュしてみました。年間タイトルを争う以上は、どんな場合でも戦えるようにしておかないとね。」

「今日は雨でもドライと同様に戦える事を証明できたと思います。」

■2列目

ロリス・カピロッシ(4番グリッド)2分05秒540

3番グリッドのチームメイト、セテ・ジベルナウとは0.5秒差でフロントロースタートを逃したカピロッシだが、自身初のイスタンブールサーキットでの4位には喜んでいる。セテと同様にブリヂストンのレインタイヤには満足し、白線さえ踏まなければ良いグリップを得られるとしている。

「4番グリッドなら悪くないね。」とカピロッシ。



「集団につかまって本来の速さでは走れませんでしたが、実際はもっと速い事がわかってますから気分はいいです。」

「ちょっと不思議なのは、ドライではグリップがあまり良くないのに、ウェットだと白線さえ踏まなければグリップが良かった事です。ドライであまりコースが走れてないし、ドライ用のセッティングもまだ途中なので、明日のレースは雨の方がいいですね。」

「ドライの方が自分にはまだ難しいです。昨日は先頭から僅か0.4秒差でしたが、ウェットの方が乗りやすく感じますね。でもチームはチャンピオン争いに向けてはどんな天候でも戦えますよ。」

「今日の予選はうまくいきました。レースでも同じ状況なら前を行くライダーは少ないでしょう。」

ジョン・ホプキンス(5番グリッド)2分05秒700

初のポールポジションを獲得したクリス・バーミューレンのチームメイト、ジョン・ホプキンスは、予選中盤は3位以内につけるなど好調さを示し、彼が開発を進めるGSV-Rの仕上がりに満足している。

「先ず何より最初にクリスにおめでとうを言わなきゃね。」とホッパー。

「ポールポジションなんて出来すぎだよね。リズラ・スズキにとってもブリヂストンにとっても最高すぎる!」

「自分に関しては最初にいいリズムを掴もうと徐々にペースを速めてました。セッション中はずっと同じ種類のタイヤを使い、別のセッティングを試す為にもう一台のバイクにも乗ってます。」

「ドライでもウェットでも使えるセッティングが見つかったので大満足です。最終ラップは少しプッシュして5番グリッドにつけましたが、使っていたタイヤはレース距離を走った後のものですから期待できますよ。」

「今日は1日中バイクと離れたくないくらい何もかも最高。もうウェットでもドライでも準備はOKですよ。」

ランディ・ド・ピュニエ(6番グリッド)2分06秒102

カワサキ・レーシング・チームのフランス人ルーキー、ランディー・ド・ピュニエは、チームメイトの中野選手より2つ手前の今シーズン最高位となる6番グリッドを獲得した。右手の傷も癒え、終日安定したペースで走行できたとするランディーは、翌日の天候に関わらず良い成績を残すと自信に満ちた発言をしている。

「今日のウェットではバイクが乗りやすく感じましたよ。」とランディー。



「今朝走行を始めた時はあまり自信が持てなかったんですが、ウェットタイヤを変更した途端にバイクの感じががらっと変わりました。コーナーへの飛び込みにアクセルを開けていてもリアを失う不安はありませんし、自信が持てましたね。」

「午後はさらなるグリップの追求に集中して、毎周回を少し激しくプッシュしましたが、無理してるって感じはしませんでした。」

「予選順位がこんなに前に来れて嬉しいです。明日はウォームアップで調子が良ければどんな天気でもレースでいい結果は出せると思います。」

■3列目

ケーシー・ストーナー(7番グリッド)2分07秒277

初日最初のフリー・プラクティス1ではカタールに続きトップタイムを飾ったケーシー・ストーナーだったが、雨のセッティングはまだリアまわりに課題があるようだ。

「午後のコース状況は最悪でしたね。リアまわりのセッティングに苦労しましたし、明日が雨ならもっと作業を進めないとだめです。」とケーシー。



「加速でリアのグリップが足りない感じで思うように前に進みませんが、ひょっとするとリアの感触がもっと伝わるようなセッティングができるかもしれません。しばらくクリス・バーミューレンの後ろを走りましたが凄かったですね!まるで250ccみたいに扱ってましたよ。」

中野真矢(8番グリッド)2分07秒294

バイクが雨の中では快適だとするチームメイトのランディー・ド・ピュニエとは対象的に、中野選手はレインでのNinja ZX-RRの乗り心地に不安を抱えていた様子だ。午前のフリー・プラクティス3では14位まで順位を落とし、「悪夢のようだ」と語った中野選手。

1日目はドライでのトラクション不足に悩んだ中野選手だったが、2日目はレインの走行におけるリズムが掴めずに苦しんだようだ。

午前はペースの上がらなかった中野選手だったが、チームスタッフのアドバイスを受けてよりスムーズなライディングに変更し、幸いその後はペースを回復してプッシュできるようになっている。

チーム監督のハラルド・エックルも「真矢の前向きな姿勢が嬉しい」とコメントしている。



「午前中は悪夢でしたね。」と中野選手。

「今日の天候ではバイクが凄く乗り辛く感じました。でもチームスタッフと状況について議論した後はできる限りスムーズなライティングを心がけ、問題を解決できています。」

「午後の最初はそれなりに楽しみながら、ウェットの中でも出来る限りプッシュして走りましたし、グリッド順位には満足しています。ドライでもウェットでもこのサーキットに適したセッティングが準備できましたから、どちらの天気でも明日は気にしません。」

「まあみんなそう言うんですけど、本当はどのダイラーもドライがいいんですけどね。」

コーリン・エドワーズ(9番グリッド)2分07秒344

キャメル・ヤマハは、この雨により完全にマシン改善を進める機会を失っている。カタールからトルコまでに取った何らかの対策の確認は次の中国に持ち越しだろう。

冒頭でもお伝えした通り、コーリン・エドワーズは午前のフリー・プラクティス3でハイサイドを起こし大クラッシュを喫している。

「今日は大きいハイサイドを食らって、ひどく頭と肩とひざをぶつけました。」とエドワーズ。

「滅茶苦茶痛かったけど、コースを2周もすればそんな事は忘れますよ。正直言ってウェットでの走行は凄くいい感じだったんですが、レースで戦えるレベルになるにはもう2秒どこかで削らないとダメでしょう。どう削ればいいか今はよく分かりませんけど。」

「ライバルのタイヤはこっちより有利みたいです。だからニッキーには感心するけどね。この路面でどうやってあんなタイム出してんのかわかんないけど、彼を見る限りミシュランのウェットもそんなに悪くないって事でしょう。結局はもう少しバイクから性能を引き出さなきゃダメって事です。」

「天気がどうあれ明日はいい結果を出さないとね。でも今から何度も十字を切って明日は朝に陽が差すように祈るけどね。」

■4列目

ケニー・ロバーツ Jr(10番グリッド)2分07秒345

チーム・ロバーツもレイン・セッティングに苦しんでいる。KR211Vのドライ用のセッティング追求を断念し、IRTAテストの雨のカタルーニャで使用したセッティングに戻したようだが、コーナーの進入にまだ課題が残るようだ。

「みんながウェットの中でミスしてるのを見かけましたが、自分も自己ベスト更新中にコーナーを曲がりきれないという大失態を演じました。」

「ドライ用のバランスセッティングをしていましたが、雨に中断させられましたね。そのままのセッティングで走ったらタイムが2分19秒くらいだったので、バルセロナの時のセッティングに戻したんです。それでタイムは2分7秒くらいにはなりましたが、まだコーナーの進入については改善作業が必要です。」

「今日の結果からウェットセッティングの分析をして、どのくらい改善できるか見てみる予定です。レース本番を使ってテストを続けてるようなもんですから厳しいですけど、そうしないと完璧な状態になれませんからね。」

「ドライ用のテストメニューが中断させられたのは今シーズンで2回目ですよ。」

バレンティーノ・ロッシ(11番グリッド)2分07秒552

ロッシは今回、プレシーズンからの問題解決の遅れが、今の難しい状況を生んでいるとコメントしている。冬季テスト中のカタールまでは今シーズンの最強マシンと思われた06年型M1に安心感があっただけに、ヘレスのIRTAテストというプレシーズン終盤で深刻化したチャタリングなどの振動問題がチームやメーカーに混乱を招いた事は容易に想像できる。

「このコースに限った事ではなく、現段階で多くの問題を抱えていますよ。」とロッシ。

「バイクに問題がある事が判明したのがプレシーズンの終盤だったのが悪かったですね。未だに完全に状況を把握できていませんから。要するに、ここではドライかウェットに関わらず遅いって事です。理由はよく分かりませんが。」



「ここではライバルのタイヤは強そうですが、ミシュランライダーのニッキーとケーシーも速いから言い訳できないね。ケーシーよりMotoGPで経験のある自分たちが本当ならケーシーよりもっと前にいなきゃいけないでしょう。」

「去年のバイクは雨でも調子が良かったし、カタルーニャの雨ばかりのテストでも調子が良かったから今日は本当は自信があったんですよ。でも結果は正反対だったから驚いてます。」

「フロントに自信がないのでコーナーの進入で自分が倒したいだけバイクを傾けられません。リアのグリップもないから脱出時にバイクが起きないしね。」

「明日が晴れなら午前中に作業する事がいくつかあります。でも今日と同じ状況なら厳しくなるでしょうね。」

トニ・エリアス(12番グリッド)2分07秒763

フォルツナ・チームの二人は雨で苦戦したようだ。不幸にして天気予報は当たり、調子の良いドライでのセッティングが使えなくなった事で2日目は二人とも順位を大幅に落としている。

トニ・エリアスは、レイン用セッティングを終日探ったようだが、あまりいい結果は得られなかったようだ。本日の決勝はエリアスにとってGP通算100戦目になる。

「今日の2つのセッションは両方とも難しかったですね。」とエリアス。

「午前はあまりバイクの感じは良くなかったんです。午後には少し良くなりましたが、トップ5に戻れる程じゃありませんでした。」

「結果はこの位置ですが、今朝から比べれば相当順位は上がりましたので、レースにも自信を持って望みたいですね。」

■5列目

玉田誠(13番グリッド)2分08秒143

コニカミノルタ・ホンダチームの責任者であるジャンルカ・モンティロンは、コース幅の広いイスタンブールでの追い抜きは難しくない為、雨での今回のグリッド位置は悪くないだろうとコメントしている。

「ウェットでのバイクの感じは予選中によくなりました。」と玉田選手。



「リアタイアの改善を別の方向で進めていたのですが、ウェットになったので午前のセッションで作業を中断しました。第3区間の最初の長い左コーナーでもっとリアの感触が良くなるように明日のウォームアップで調整しようと考えています。」

マルコ・メランドリ(14番グリッド)2分08秒393

ウェットでのセッティングも悪くないとするメランドリだが、前日のドライ状況でつかめたリズムがウェットでは再現できずに落胆している様子だ。今日のレースではスタートが重要になるとメランドリは語る。

「もっと上につけると思ってましたし、昨日の成績と比べるとちょっとがっかりです。」とメランドリ。



「バイク自体は調子良かったんですが、今日は思い通りのリズムが掴めず、明日は5列目スタートになりました。レースの準備として色んなリアタイアのコンパウンドを試すのに終日を費やしました。どれを使うかは明日の天気次第ですね。」

「明日はスタートが重要になります。ここはストレートが凄く短いので、本当は追い抜きが難しいコースでしょうから。面白いレースになるでしょうね。」

カルロス・チェカ(15番グリッド)2分10秒322

TECH3ヤマハチームは、今回の雨によりフラストレーションの溜まる1日を過ごしたようだ。2名のライダーは天候にもめげず、翌日の予選に焦点をあてたセッティング作業に集中したようだが、あまり満足のいく予選結果には至らなかったようだ。

しかしながらTECH3チームオーナーのエルベ・ポンシャラルは、ダンロップに対して今後のレインタイヤ開発に有益な情報を提供できたと前向きだ。

チェカは今回の予選結果には不満を示し、以下の通りコメントした。

「雨で問題が多く発生しています。とても今回の予選結果に満足できるとは言えません。」とチェカ。

「今日試す予定だったドライ用セッティングがあったんですが、雨で計画は全て変わりました。明日も雨なら早めに前に出るようにスタートを成功させないといけませんね。それさえ出来れば、今考えているタイヤ選択とセッティングの方向性があればいい結果も望める筈です。」

「午前中は大雨用にいい方向性が見つかったと思いましたが、結局午後はそんなに激しい雨ではありませんでした。ただ、いい方向に進歩したのは事実です。繰り返しますが予選結果には不満ですよ。」

「まだダンロップはMotoGPクラスのレインタイヤについては経験が少ない事を忘れるべきではありません。ただ、いかなる天気であれ、レースに向けて順調にセッティングは進んでいます。」

■6列目

ダニ・ペドロサ(16番グリッド)2分10秒956

MotoGPバイクで雨のイスタンブールに慣れる事を終日の課題としたダニ・ペドロサだったが、午前中は降り続く雨の中で前輪をロックさせて転倒している。開幕からの2戦ではスタートに課題を抱えたペドロサだけに、6列目スタートとなった今回の結果にペドロサは落胆気味だ。

「今日はあんまりうまくいきませんでした。」とペドロサ。

「今朝は転んでますし、今日の事はあんまり話したくありません。誰でもミスはしますが・・・また転んだんですよ。」

「午後の結果は6列目の16番グリッドで、トップから離されすぎです。やるだけはやりましたが全然嬉しくありません。転んだ時は完全に真っ直ぐに走っててブレーキをかけた時なので本当に奇妙でした・・・前輪がロックしたんですよ。」

「今回はずっとグリップ不足に悩んでますね。もっとグリップを得られるように試してたので後方グリッドになってしまいました。明日もほぼ間違いなく雨でしょうから、とにかく完走してもっとウェットの経験を増やしたいです。」

アレックス・ホフマン(17番グリッド)2分11秒241

プラマック・ダンティーンの2名は、今日はスリックタイヤを中心とした開発は中断されたものの、ダンロップのレインタイヤには好感触を持ったようだ。予選の時間配分に失敗しなければもっとタイムは出せたという。

「今日の序盤はウェットタイヤに好感触を持ちました。」とホフマン。

「だから凄く楽観的でしたし、終盤には自分の好きじゃない方のタイヤでベストタイムが出ましたから、本当はもっと速く走れた筈です。運悪くそこで予選が終わっちゃったのでタイヤを変える暇がなくて全く残念です。」

「そのタイヤは耐久性が高いので、ウェットのレースなら期待が持てますよ。」

ホセ・ルイス・カルドソ(18番グリッド)2分11秒456

カルドソは、レインタイヤのフィーリングは良かったものの、自身の問題としてコーナーの出口での課題が残るとしている。

「雨だと感じ良く乗れるのに、あんまりうまくいきませんでした。」とカルドソ。

「コーナーの出口で苦労してます。本来ならアクセルを大きく開けるべきところで躊躇してしまう感じで、いい順位がとれない原因はそれです。がっかりです。」

「明日はベストをつくしますよ。チームは真剣ですし、なんとかシーズン最初のポイントが欲しいんです。」

■7列目

ジェームス・エリソン(19番グリッド)2分12秒298

久々に最後尾となってしまったジェームス・エリソンは、洪水のような路面で全くプッシュできなかったとコメントしている。

「今嬉しいって言ったら嘘に決まってるでしょ。」とエリソン。



「コースは洪水でタイヤの温度を直線で保つのは不可能でした。それでコースへの進入時にプッシュする事が殆どできていません。」

「ダンロップは常に学んでいますし、チームの一部になってタイヤ開発も同時に進めてくれています。結果を彼らに渡す事で、必ず今後のタイヤ開発に反映されて自分たちに戻ってきますよ。他のタイヤメーカーのようにどんな路面状況にでも対応するにはまず経験です。」


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