|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
2006年4月22日
トルコのイスタンブールサーキットは、ドイツの建築会社であるティルケ社によって設計された。ティルケ社は近代のF1とMotoGPサーキットを手がける事では有名であり、2輪と4輪レースの安全面での両立を最新の技術で実現する事に定評がある。
■ティルケ社により構築された近代サーキット
中国の上海サーキットもティルケ社の仕事であり、その他にもセパン、カタルニア、ザクセン、ホッケンハイム、バーレーン、ここ数年で改修が完了した富士スピードウェイも同社が設計している。現在は、MotoGPの年間スケジュールに近い将来組み込まれる事が予定されている南アフリカのケープタウン・サーキットに着手しているらしい。
ティルケ社の技術により完成したこのイスタンブールサーキットは、前回のカピロッシの記事でもご紹介した通り、黒海を隔ててトルコのアジア側の海峡から約60kmの山腹に位置し、山間の起伏を利用した豪快なコースレイアウトが特徴とされる。近代的な箱型のデザインに囲まれたパドックと観客席は約13万人を収容し、メインスタンドだけでも2万5千人が利用可能だ。
地形の関係からか、超ロングストレートを持たないこのサーキットの最長ストレートは720メートル。豪快な高速コーナーと、13コーナーと14コーナーに見られるような超低速コーナーが巧みに絡み合うメリハリの強いサーキットだ。
■世界の有名コーナーを散りばめたコースレイアウト
興味深い点は、このサーキットを設計するに当たりティルケ社は多くの有名なサーキットのコーナーを参考にしている事だろう。イスタンブール・サーキットは、ライダーやドライバーにとって最も度胸が試されるとされる世界中の有名なコーナーをコピーして散りばめたような面白いサーキットとも言える。
日本のファンが注意すべきは鈴鹿のスプーンに酷似しているとされる8コーナーから9コーナーにかけての見覚えるカーブだ。
また、1コーナーから2コーナーにかけての特徴あるS字コーナーは、F1の名パイロットだったアイルトン・セナのホームサーキットであるサンパウロのインテルラゴス・サーキットにある「セナS字」のコピーと言われている。
■昨年の活躍を再現したいマルコ・メランドリ
昨年、この全てのライダーにとって挑発的なコースレイアウトを制したのはグレッシーニチームのマルコ・メランドリだった。メランドリのイスタンブールでの走りから、2006年シーズン序盤からの彼の活躍が期待されたが、ここ2戦のメランドリの成績は決して本人にとってもファンにとっても期待通りと言えるものではなかった。
IRTAテストから開幕後の2戦では不完全燃焼といった感の強いメランドリだが、昨年の圧倒的な勝利を飾ったイスタンブールを前にして再び勝利への意欲を高めたようだ。前回のカタール戦の翌日に行われた合同テストではトップタイムをマークしているだけに、トルコGPでの彼の動向は注目の的だ。
「カタールのテスト結果には期待できますね。イスタンブールが楽しみです。」とメランドリ。
「ここは自分のライディングスタイルにあっていますね。大好きなコースですが、まだバイクのセッティングを頑張らなきゃいけない部分が多くあります。前回のグランプリとは全く違うベースセッティングを使うつもりですが、ここでは凄く有効だと思いますよ。」
「本当はもっといい成績でここに来たかったですね。でもこの前のテストで分かったんですが、去年の勝利の思い出と楽しむ意欲があるので、きっと良い結果につながる筈です。2005年のトルコGPは本当に印象的でしたから、とても忘れる事はできませんよ。チェッカーが振られた瞬間と表彰台に立った時の2つの場面は人生の中で最高の瞬間でした。」
|
|
|
|
|
|
|
|
|