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2006年4月1日
モーターサイクル・レースにおけるミシュランタイヤの総責任者、ニコラス・グベールは、開幕戦のヘレスでは全く2006年タイヤの性能を検証する事が出来なかったと、同社の公式リリースで語っている。路面温度が想定よりも幾分か低かったようだ。
「レースのペースが昨年のバレンティーノ・ロッシの記録よりもトータルで14秒遅かったのは(ミシュランを履くダニ・ペドロサの開幕戦での記録と比較)、去年よりグリップ率が低かった為です。開幕戦では全く新型タイヤの性能に関する確かな結論は得られていません。」とグベール。
レース当日よりも路面温度が高くなった開幕戦翌日の公式テストで、ダニ・ペドロサはレース中に不満だったフロントのグリップ力について、「昨日のような低めの温度でもグリップが得られるようにしたい。」とコメントしていた。その日のテストではダニのチームメイトのニッキー・ヘイデンが予選タイヤで1分39秒台、レースタイヤでは1分40秒台を記録している。
ニッキーのテスト時の好タイムは路面温度のみの影響によるものではないが、開幕戦のヘレスの路面温度がもう少し高ければ、また違ったレース展開があったのかもしれない。
ニコラス・グベールは既に来週のカタールGPに今は視点を移している。今年の冬季テスト中にバレンティーノ・ロッシとコーリン・エドワーズがカタールでの昨年の記録を破った事について、やはり過去のレース時との路面温度状況の違いについて述べている。
「今年のレースは過去の2回のレースよりも涼しい状況だと良いですね。今年の2月のテストは30度以下で、かつて経験した事がない最適な状況でした。」とミシュランのレース監督は続ける。
「ロッシとエドワーズのタイムが良かったのは適度な路面温度と砂が少ない綺麗なコース状況による所が大きいですね。でも今回のレースで同じ環境が得られるとは限りません。全ては路面の状況と温度次第でしょう。ロサイルは時々思いもかけない事が起きますから油断はできません。」
2月の冬季テストの3日間、ロッシたちキャメル・ヤマハチームはTECH3やスズキ等の他のチームから1日遅れで参加し、他のチームの走行により若干綺麗になったコース状況で彼らの2日目の好タイムをマークしている。しかしながら、他のチームが去り、夜のうちに砂嵐が去った翌日の3日目には、2日目のタイムを更新できなかった。
「仮に全てが思い通りに進んでいても、砂嵐がすべてを変えます。コースが砂に覆われてはなす術がありません。砂はタイヤのグリップ力を奪い、磨耗を早めます。」
「コースレイアウトで言えば、ロサイルがリアタイヤに要求する耐久力は真ん中レベル程度で、フロントタイヤへの負担は特に気になるレベルではありません。大きなダウンヒルもありませんしハードブレーキングを要求される箇所も少ないからです。」
ロリス・カピロッシを始め、今年のブリヂストン勢はリア・タイアの進化に満足するコメントをテスト中に多く残しているが、ミシュランも今年のリアタイアには自信を持っていると言う。グベールは語る。
「2006年型のリアタイヤ(スリック)の完成度には満足しています。現在までのMotoGPにおける開発コンセプトを活かし、タイヤのエッジ(端)のグリップ力とトラクションを大幅に高めています。もし今年のレースが去年と同じ時期に開催されて全く同じ路面状況であれば、コースレコードを更新する事は間違いありません。」
また、昨年のカタールでのコースレコード保持者であるニッキー・ヘイデンは、同ミシュランの公式リリースの中で以下の通り述べている。
「もしコース路面がクリーンなら、タイヤにそんなに負担はかかりませんよ。」とニッキー。
「もちろんタイムを上げるには長い左コーナー(10、11コーナー)でのグリップが要求されます。トラクションが得られればですが。問題は初日のコースがいつも汚れているのでフロントタイヤがあまり持たない事です。その状況でバイクのセッティングは難しいですよ。」
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