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第8戦イギリスMotoGPクラス決勝 ストーナー「ドゥカティーに弱点なし」
インテリマーク編集部
2007年6月24日 【6月26日掲載】
写真第8戦イギリスGP最終日
MotoGPクラスのレース内容
・各クラス全ライダー走行結果表は、以下のリンク先をご覧下さい。
(★イギリスGP事前情報
(★MotoGPクラス初日の詳細情報
(★MotoGPクラス予選後の続報とコメント



全クラス)決勝レース結果一覧
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全クラス)ウォームアップ結果一覧



2007年全レース日程と結果
冬季プレシーズン全テスト結果

現地情報(天候、アクシデント、他概要)
■MotoGPクラスのレース内容
写真
MotoGP午後予選
2007年のMotoGP第8戦目となるイギリス・グランプリの決勝レースが、6月24日の緑豊かなドニントン・パーク・サーキットにて、8万4千785人の熱心なイギリスのMotoGPファンが寒さに震えて見守る中行われた。


■午前の結果が示す決勝当日の気象状況

この日の午前のウォームアップ・セッションでトップタイムを記録したのが、今回のイギリスからMotoGPのレギュラー・ライダーとしてエントリーされたレイン・マスターとして名高いカワサキのアンソニー・ウエストである事からも分かる通り、決勝当日は朝から断続的な大雨に見舞われている。
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良好なドライ路面となった2日目の予選では、フィアット・ヤマハの2名に次いでホンダ勢が今期は久しぶりに好調な走りを見せていたが、初日と同じく決勝当日が雨となった事により、レースでの各チームやライダーの勢力図が大きく変化する可能性が否めない状況となった。


■クリス・バーミューレンは午前に3日間連続となる高速転倒

写真なお、この日の午前のウォームアップ・セッションでは、リズラ・スズキのクリス・バーミューレンが3日間連続しての転倒を高速走行中に喫しており、ジョン・ホプキンスのクルーがマシンの修復を手伝った2日目に続き、スズキのピットはバーミューレンのメインマシンの修復に向けて忙しい時間を過ごしている。

その他には、カワサキのランディー・ド・ピュニエやチーム・ロバーツのカーチス・ロバーツなども午前中の滑りやすい路面で転倒しているが、特に誰も深刻な怪我は負っていない。


■タイヤ選択に影響を与えたレース直前の雨脚
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一度は小雨になったものの、午後のMotoGPクラスのレース直前に再び雨脚は強まり、多くのチームは初日やこの日の午前中のウォームアップで試したフルウェット用のソフトタイヤを選択して今回の決勝レースに挑んだようだが、レース中のイギリスの天候は、各チームの思惑とは異なる変化を見せる事になる。


■笑顔のポール・シッターはエドワーズ

どうしようもなく滑るアスファルトで有名なドニントン・パークにおけるMotoGPクラスのレース開始時の気温は14度、路面温度は18度、湿度は90%。
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ポール・ポジションを陣取っての笑顔を見せるのは、SBK時代に2回の優勝を記録している相性の良いドニントン・パークで前戦までの不調を拭い去ったフィアット・ヤマハのコーリン・エドワーズ、2番グリッドには現在ランキング2位につけるエドワーズのチームメイトのバレンティーノ・ロッシ。
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1列目最後の3番グリッドには昨年度のポールシッターであるレプソル・ホンダのダニ・ペドロサ、2列目4番グリッドには新型シャシーに好感触を示す昨年度チャンピオン、ペドロサのチームメイトのニッキー・ヘイデンがつけている。予選中にマシントラブルに見舞われた現在のポイントリーダーであるドゥカティーのケーシー・ストーナーは5番グリッド、2列目最後の6番グリッドには今シーズン序盤に念願の初表彰台を獲得して調子に乗るリズラ・スズキのジョン・ホプキンス。


■エドワーズがポールポジションから最高のスタート
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シグナルが消え、各ライダーが水しぶきをあげて1コーナーに向けての加速を開始する中、最高のスタートダッシュを決めて前に抜け出したのはポールポジション・スタートのコーリン・エドワーズだった。そのままエドワーズはホールショットを奪い、その背後にはダニ・ペドロサとニッキー・ヘイデンのレプソル勢2台が続く。


■ストーナーはスタート直後に12番手まで後退
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2番グリッドスタートのバレンティーノ・ロッシはヘイデンの背後の4番手につけたが、5番グリッドからスタートしたケーシー・ストーナーはスタート直後に白線に乗り上げて大きくホイール・スピンを喫し、後続のライダーに飲み込まれていった。
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「スタートダッシュとクラッチをつなぐタイミングは完璧だったのに、白線を踏んでホイールがスピンしてしまい、その直後にまわりからすごい勢いで一斉に追い抜かれてちょっとパニック気味だった。1コーナーまでに最後尾まで下がるんじゃないかと思った」とストーナー。
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■エドワーズとペドロサを追うロッシ

エドワーズが勢い良くレースのリードを開始し、ストーナーが12番手までポジションを落とした直後、ロッシはヘイデンを交わして3番手に浮上。
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■メルボルン・へアピンでペドロサがトップに

2番手につけたペドロサは、先頭で逃げるエドワーズを背後から追い上げ、最終区間のメルボルン・ヘアピン(10コーナー)でエドワーズからインを奪い、2ラップ目の開始直前にトップに立って最終コーナーに向かう。
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■4列目からスタートした悪条件の王者が5番手に浮上

オープニング・ラップ序盤は4番手につけていたヘイデンはジョン・ホプキンスに交わされ、続いて4列目からスタートした筈の悪天候の覇者、リズラ・スズキのクリス・バーミューレンにも交わされて6番手に後退。スタートに失敗したストーナーはその背後の7番手まで順位を挽回している。
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2ラップ目のホームストレートを先頭からペドロサ、2番手にエドワーズ、3番手にロッシ、4番手にホプキンス、5番手にバーミューレン、6番手にヘイデン、7番手にストーナー、8番手にグレッシーニ・ホンダのマルコ・メランドリ、9番手にカワサキのアンソニー・ウエスト、10番手にカワサキのランディー・ド・ピュニエ。
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11番手にホンダLCRのカルロス・チェカ、12番手にドゥカティーのロリス・カピロッシ、13番手にコニカミノルタ・ホンダの中野真矢選手、14番手にプラマック・ダンティーンのアレックス・ホフマン、15番手にグレッシーニ・ホンダのトニ・エリアス、16番手にプラマック・ダンティーンのアレックス・バロス、17番手にチーム・ロバーツのカーチス・ロバーツが続く。
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■地元イギリスで振るわないダンロップ

コース前半の高速カーブの切り返しでホプキンスがバーミューレンとヘイデンに交わされて6番手に後退した頃、遙か後方の最後尾となる18番手と19番手のポジションでは、レースウイークを通してドニントンでは全くダンロップタイヤからグリップが得られないと嘆くTECH3ヤマハのシルバン・ギュントーリと玉田誠選手の2名が注意深く走行している。
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■玉田選手「すごい滑り方」

玉田選手は「コーナー脱出のたびにリアがすごい滑り方をするのでエンジンの出力を抑えて走るしかなかった」とコメントしており、この日が誕生日だったというギュントーリも「いつトップのライダーが背後から現れるか、そればかりを気にして後ろを振り返りるのが忙しいレースだった。全然グリップがないし、少しでも攻めようとすると転ぶので、とにかく今回は完走を目指す事しかできなかった」とレース後に漏らしている。
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写真■ポンシャラル監督「収穫はダンロップに提供するデータだけ」

TECH3ヤマハのチーム監督であるエルベ・ポンシャラルは、「ドライならもう少しいい成績も期待したが、ウェットではどうしようもない状態だった。今回良かったのは、2名のライダーがウェットで多く走り込んでダンロップにデータをたくさん提供できた事くらいだね」と述べ、イギリスの事は早く忘れてオランダに行きたいとつけ加えている。


■バーミューレンがホプキンスとロッシを交わし3番手に

ホプキンスを交わして4番手につけたバーミューレンは、メルボルン・ヘアピンのブレーキングでロッシから前を奪って3番手に浮上し、先頭のペドロサと2番手のエドワーズに続いて最終コーナーを抜けた。
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■ロッシの背後に迫るヘイデン

路面はフルウェット状態だが雨が弱まり始めた3ラップ目、先頭のペドロサ、エドワーズ、バーミューレンの3台を追う4番手のロッシの後方には5番手のヘイデンが迫っている。ヘイデンはペースの上がらないロッシを低速区間で交わして4番手に浮上し、その直後に2台の後方を走行していたホプキンスもイン側からロッシを交わしてヘイデンに並びかけるが、ヘイデンの前に完全に出る事はできない。
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■各チームの期待に反し徐々に弱まる雨

雨が弱まった4ラップ目の1コーナーを、先頭からペドロサ、2番手のエドワーズ、3番手のバーミューレン、4番手のヘイデン、5番手のホプキンス、6番手のロッシ、7番手のストーナー、8番手のウエスト、9番手のド・ピュニエ、10番手のカピロッシが通過。
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■ハーフウェットでは不調のロッシ

レースウイークを通してハーフウェットでのセッティングに苦しんでいたロッシは、路面に溜まった水が少なくなるとさらにマシンの調子が下がり、この周回前半の高速区間でストーナーとウエストに交わされて一時的に8番手にまで後退した。
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メルボルン・ヘアピンでホプキンスはヘイデンを交わして4番手に浮上。ここでひるんだヘイデンはストーナーにも交わされて6番手に後退。先頭からペドロサ、エドワーズ、バーミューレン、ホプキンス、ストーナー、ヘイデンが最終コーナーを抜けてホームストレートに。


■ヘイデンが転倒「もう抜かれたくなかったので熱くなった・・・」
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路面が乾き始めた5ラップ目の高速区間、ストーナーはリズラ・スズキの2台を交わして3番手に浮上。勢いに乗るストーナーが9コーナーのシケインに向けての加速で2番手のペドロサのイン側に入った頃、後方の8コーナーでは「もう抜かれたくなかった」と熱くなったヘイデンがフロントを失いグラベルに直行して転倒。
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無傷だったヘイデンは慌ててピットに戻り、レプソル・ホンダのクルーが緊急修理を行ったマシンで数ラップ遅れてコースに復帰したが、6番手だった順位を一気に最後尾へと下げてしまった。「今日はブレーキ以外は最高のマシンに仕上がっていたのに残念」とヘイデン。
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■突然ペースを落とすペドロサ

ここからはレプソル・ホンダの悲劇がさらに続く。ハーフウェット状態となった路面の摩擦により、フルウェットでは非常に柔らかいソフトタイヤを選択する傾向のあるペドロサのリアタイヤはここで完全に終わってしまい、最終区間のブレーキングの度にペドロサはまわりのライダーに順位を奪われ、最終コーナーを抜ける時には5番手にまで後退していた。後方には6番手に順位を挽回したロッシと7番手のウエストが迫る。


■ヘイデンに続きチェカも8コーナーで転倒
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さらに後方では、11番手を走行中だったチェカもヘイデンに続き同じ8コーナーでフロントを失いグラベルに飛び込み転倒。マシンのダメージが大きかったチェカはここでレースの継続を断念しており、4戦連続のノーポイントが決定した。

「ドライなら戦えたのに・・・今回のレースの事はもう忘れたい」とチェカ。


■前が見えなくなりポジションを落とし始めるバーミューレン
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ホプキンスはチームメイトのバーミューレンを交わして表彰台圏内の3番手に浮上。この時のバーミューレンはヘルメットのバイザーの内側が曇って前がよく見えていない。「前が見えないので壁か観客か他の何かに衝突してもおかしくない状態だった!」とバーミューレン。


■次々と後退するペドロサ
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走行ラインの一部がドライになりかけた6ラップ目、ペースが極端に落ちたペドロサは高速区間でロッシとウエストの2台に交わされて7番手に後退。順位は先頭からエドワーズ、2番手にストーナー、3番手にホプキンス、4番手にバーミューレン、5番手にロッシ、6番手にウエスト、7番手にペドロサ、8番手にド・ピュニエ、9番手にカピロッシ、10番手にホフマン、11番手にバロス、12番手にメランドリが続く。
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■順調なエドワーズの背後にはストーナー

快調に飛ばすエドワーズの後方2番手を、ストーナーがレインタイヤの摩耗を気にしながら路面の湿った部分を選んで走行している8ラップ目、ウエストは前が曇って困っているバーミューレンを交わして4番手に浮上し、さらにコースアウトをしかかる高速区間のバーミューレンをロッシも交わして5番手に浮上した。この結果、バーミューレンは6番手に後退。
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■デビュー戦で絶好調のウエストがグラベルに・・
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写真バーミューレンの後方でド・ピュニエがペドロサを交わして7番手に浮上した頃、順調に4番手までポジションを上げていたウエストが8コーナーでリアを滑らせてグラベルに直行。グラベル内を必死に転倒せずに走り続けたウエストだが、終端の壁まで辿り着いてしまい苦労もむなしくゆっくりと倒れ込んでグラベルに埋まった。

■ウエスト「一瞬何がどうなったのか分からなかった」

幸いウエスト本人にもバイクにもダメージはなく、ウエストはバイクをコースに戻して15番手に下がったポジションからレースを再開。「自分と同じ場所でヘイデンが2〜3周前に転んだのを目の前で見ていた。あそこはグリップがなく、レースウイーク中もずっと苦しんでいた。リアがすごい速さで暴れた時には何がどうなったのか分からなかった」とウエスト。


■エドワーズとストーナーが単独トップ集団に
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写真チーム・ロバーツのカーチス・ロバーツが11番手に浮上した10ラップ目、先頭のエドワーズと2番手のストーナーが後続を引き離し始め、その3秒後方を3番手のホプキンスと4番手のロッシが走行。さらに2.5秒後方ではコースがよく見えないバーミューレンが5番手を走行しながら困っている。

■キング・ケニー「普通とは逆の状態」

なお、レース後にチーム・ロバーツのオーナーであるケニー・ロバーツ・シニアは「全くマシンの開発に使えない1日だった。普通はドライの路面が現れると調子が上がるのに、今日はタイヤの関係で逆の状態だった」とコメントしている。

■ペドロサの後方に迫るカピロッシとバロス

バーミューレンの4.5秒後方には6番手のド・ピュニエと7番手のペドロサが続き、その遙か後方からはカピロッシとバロスの姿が見えてくる。
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11ラップ目にロッシはホプキンスをコース前半の高速区間で交わして3位に浮上するが、直後にロッシはコースを外れるミスを犯して草の上を滑走。この間にホプキンスは悠々とロッシの横を通り抜けて再び3番手に。

■3番手のロッシのペースについて行けないホプキンス
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先頭のエドワーズがファーステストを記録して2番手のストーナーとの距離を1秒弱開いた12ラップ目、ロッシはホプキンスを8コーナーで交わして再度3番手に浮上。「乾き始めた路面が走りにくい」というホプキンスは、ロッシのペースに着いて行く事ができない。


■ペドロサ「残念なレースになった」
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6番手のド・ピュニエを追いながら必死にペースを維持しようと試みるペドロサは、14ラップ目にカピロッシとバロスの2台に交わされて9番手に後退。「今回の路面コンディションに適さないソフトすぎるタイヤを選んでいたので、ペースを維持できなかった。ド・ピュニエについていけるように頑張り、何周かはバロスと戦ったが、リアにトラクションがほとんど得られず彼を抑える事ができなかった。フリーと予選でいい成績を収めていたのでレースには期待していたのに残念」とペドロサはレース後に語っている。
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■ゆっくりとエドワーズとの距離を縮める2番手のストーナー

エドワーズのペースがストーナーよりもやや落ち始めた16ラップ目の順位は、先頭がエドワーズ、2番手はストーナー、3番手はロッシ、4番手はホプキンス、5番手はバーミューレン、6番手はド・ピュニエ、7番手はカピロッシ、8番手はバロス、9番手はペドロサ、10番手はホフマン、11番手はカーチス・ロバーツ、12番手はウエスト、13番手はメランドリ、14番手は中野選手、15番手はエリアス、16番手はギュントーリ、17番手は玉田選手、18番手はヘイデン。
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トニ・エリアスは3コーナーをオーバーランして草むらに飛び込んだが、順位に変動はなくそのままコースに復帰した。
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■エドワーズがフロントをロック

17ラップ目、路面が乾いてタイヤの調子が落ちたエドワーズはブレーキングをやや強めにしてペースを維持していたが、9コーナーのシケインでフロントをロックさせてバランスを崩し、2番手から迫るストーナーに距離を縮められてしまう。

■チャンスを逃さないストーナー
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これに焦ったエドワーズは続くメルボルン・ヘアピンでも再びフロントをロックさせて大回りとなり、ストーナーはその内側を悠々と抜けてついにトップに躍り出た。逃げるストーナーを必死にエドワーズは追うが、「自分のマシンにストーナーほどのグリップがないのは見ていて明らかだった」と、この時の感想をエドワーズはレース後に述べている。

トップに立ったストーナーは18ラップ目にエドワーズとの距離を1.5秒確保し、その後は単独トップの走行となった。2番手となったエドワーズの8秒後方にはロッシ。

■やっと前が見えるようになったバーミューレン
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雨が完全にやんだのでバイザーを開け、視界の曇りを取り除く事に成功したバーミューレンはペースを取り戻し、チームメイトのホプキンスを交わしてロッシの5秒後方の4番手に浮上。


■レース後半に快進撃を見せるカピロッシ

レース後半の順位変動が少ない中、19ラップ目以降はカピロッシの快進撃が目立った。今回のレースを5列目からスタートしたカピロッシは、19ラップ目にド・ピュニエの背後につけると20ラップ目の1コーナーで交わして6番手に浮上、22ラップ目にはファーステストを記録し、次の23ラップ目にはホプキンスのインを8コーナーですり抜けるように奪って5番手にまでポジションを挽回。
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■カピロッシ「表彰台圏内が狙えたのに」

なお、この快進撃を見せたカピロッシは、25ラップ目の1コーナーで勢い良く草むらを飛び越え、マシンと共にグラベルをごろごろと転がりレースの継続を断念している。幸いカピロッシ本人に全く怪我はなかった。
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「自信があっただけに今回の転倒は本当に悲しい出来事だった。ロッシとバーミューレンが前方に見えた時には、彼らを捕らえる事ができると思っていたのに。」とカピロッシは悔しそうだ。


■単独トップに立つストーナー、表彰台圏内から脱落するロッシ
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先頭のストーナーが2番手のエドワーズを10秒引き離した残り4周の27ラップ目、ロッシまでの距離を完全に削り取った視界の良いバーミューレンは、9コーナーのシケイン飛び込みのブレーキングでロッシのイン側に並びかけると、そのままロッシから前を奪ってコーナーに飛び込み、続けてメルボルン・ヘアピンに向けて加速した。
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好調に最終コーナーまでの低速区間を走り抜け、メインストレートを加速するバーミューレンに、ロッシはついて行く事ができない。
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ペドロサとバロスが7番手を激しく争う以外に上位の順位に大きな変動がないままレースは30周目の最終ラップを迎えた。
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■ストーナーが今期5度目の優勝、エドワーズとバーミューレンも表彰台

最初にチェッカーを受けたドゥカティーのケーシー・ストーナーは、ドゥカティーのマシンには絶対的不利といわれたドニントン・パークでも、今期5度目の優勝を後続から11.5秒の大差で果たす事に成功している。

■ストーナー「ドゥカティーに弱点はない」

写真「今回の結果で、ドゥカティーは馬力だけじゃない事をみんなに見せる事ができた。ここまでにバイクを仕上げる過程で、今はどこにも弱点がなくなったので、今後必要なのはさらにマシンを完璧な状態に近づけていく事だけ」とストーナー。

「リアタイヤがぼろぼろになるのが心配だったから、湿った部分を選んで走るようにした。最後の5周に入ってもまだタイヤの調子はすごく良かったし、一番ソフトなタイヤを選択した事を思えば、レース終盤まで良くもってくれたと思う。」

「まだ年間タイトルの事は考えていない。これからの全てのレースについても勝てるか表彰台を逃すかを楽しむだけ。今日の結果は本当に嬉しかった。レースを続けていく上で自分とバイクの両方に自信が持てたし、それにすごく楽しかった。」

■スッポ監督「ケーシーは天才」

今回のドニントンでの勝利について、ドゥカティーのチーム監督であるリビオ・スッポは「ストーナーは天才」と絶賛している。

写真「ケーシーの優位性はトップスピードだけじゃない事を今回の勝利で証明できた。このサーキットはトップスピードには何の意味もない。特に今回のような気象条件なら尚更。」とスッポ監督。

「ケーシーは天才だし、レースをコントロールする事に優れたライダーと言える。今日の彼はレースを冷静にスタートし、走りやすくなる状況を見極めてから本気の走りを見せてトップに浮上している。」

またスッポ監督は、今回使用したガソリンについて、以下の通りコメントを少し追加している。

「今週末はシェル(Shell)の科学班とドゥカティー・チームは密接に作業を進めており、シェルVパワーガソリンのレース用混合燃料をドイツのハンブルグにある総合ソリューション研究所から空輸している。これが今日のエンジンセッティングに柔軟性を与える結果につながった」


■2位表彰台を獲得し笑顔を振りまくエドワーズ
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ドニントンとアッセンでは優勝を狙い、不調からの脱出を果たすと宣言していたフィアット・ヤマハのコーリン・エドワーズは、その約束通りに今週の難しい走行条件となったドニントンで2位表彰台を獲得する事に成功し、笑顔を振りまいている。

「スタートは最高にうまくいった。このレースウイーク中では最高のできばえだったと思う。その後はひたすら頑張り、全ての周回を攻め続けた。」とエドワーズ。
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「走行ラインは乾いていたが、ああいう路面はレインタイヤだとうまく走れない。ホイール・スピンがあまり起こらないように注意を払いながら、スロットルの操作を半分くらいに抑えるようにした。すごく辛い状況だったが、誰もが辛いんだと思い直し頑張った。」
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「いずれにしても、今日は自分たちにできる最大限の事はやったと思う。また表彰台に戻れて気分がいいし、チームのスタッフには本当に感謝している。今週は大きな進展があったので、この調子をそのまま次回のアッセンに持ち込みたい。」


■3位のバーミューレン「タイヤ選択は100点満点だった」

エドワーズに続いてチェッカーを受け、今期2度目となる表彰台を獲得したのは、レースの途中に湿気でバイザーが曇って順位を一度は落としたものの、雨が完全にやんでからはチームメイトのホプキンスを交わし、ロッシからレース終盤に3番手を奪い返す事に成功したリズラ・スズキのクリス・バーミューレンだった。
写真
「チームとブリヂストンは今日の気象条件には100点満点と言っていいタイヤを選択してくれた。彼らの読みはすごく正しかった!」とランキング4位に浮上したバーミューレン。

「雨がやんでからはバイザーを開けて曇りを解消する事ができたので、そこからまた激しく攻める事ができた。ジョンとバレンティーノを交わした後はコーリンも抜きたかったけど、周回が少し足りなかった。今回は表彰台に乗れて満足。できたら今度はドライで乗りたい!」

■ホプキンス「スズキ最高!、自分が表彰台ならなお良かった」
写真
なお、今回は5番手でレースを終えたチームメイトのジョン・ホプキンスは、「何よりも先にクリスにおめでとうを言いたい。またスズキが表彰台に乗れるのが見れて最高!自分だったらなお良かったのに。」とコメントしている。


■ストーナーとのポイント差が再び開き、深刻なロッシ

過去に7回勝利している得意のイギリスで表彰台を逃す4位となり、ポイントリーダーのストーナーに優勝を奪われた事で26ポイント差のランキング2位となったフィアット・ヤマハのバレンティーノ・ロッシは、このレースの晩にはチームスタッフと長時間のミーティングを行った様子だ。

■ロッシ「今日のミーティングは長いよ」

「残念ながら今日の路面は自分たちにとって本当に嬉しくない路面条件だった。それで多くの問題を抱えてしまった。完全なドライなら強さを発揮できただろうし、完全なウェットでも調子良く走れた筈だが、今回のような乾きかけの路面ではひどく苦しんだ。」とロッシ。
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「いい走りができていた時にコースを外れてしまい、そこからは路面が乾き始めてグリップがどんどん無くなっていった。今年はこういう路面で自分たちは完璧な状態とは言えず、かなり苦しんでいる。」

「ウェットタイヤでドライの路面を走っている訳だから、下手するとレースの終盤にタイヤがぼろぼろになってしまうので、完走を狙ってとても注意深く走った。コーリンはこの難しい状況の中でいい走りを見せたので、彼を祝福したい。」

「今晩は長いミーティングになるかもしれないが、アッセンに向けての今の状況を改善できるように頑張らなきゃいけない。」


■今期初の2名揃ってのポイント圏内を喜ぶカワサキ

前回のバルセロナでの5位に引き続き、今回のイギリスでも6位の好成績を獲得したカワサキのランディー・ド・ピュニエは、「大変なレースだったけど、チェッカー・フラッグが見えた時は本当に嬉しかった!」とコメントし、怪我の痛みを克服しての2週連続の好成績に満足している様子だ。
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■バルトレミー「ランディーもアンソニーも自信を持って良い!」

また、カワサキのコンペティション・マネージャーであるミハエル・バルトレミーも、以下の喜びのコメントを残している。

写真「今日の結果にも、レースウイーク全体を通しての内容にも満足している。ランディーは今回の難しい状況の中、分別ある走りでトップ10入りを果たしてくれた。」とバルトレミー。

「アンソニーはNinja ZX-RRに素速く適応する能力を見せ、レース序盤には素晴らしい走りを見せてくれた。彼はこのバイクでの走行経験は3日間しかないのに、8コーナーでミスをするまでは5位を走行していた。」

「今シーズンのここまでにカワサキの2台が揃ってポイントを獲得したのは今回が初めて。ランディーとアンソニーは今日の結果に自信を持って良いと思う。また、Ninja ZX-RRが難しい路面状況でも好成績を獲得できる事は証明したので、シーズンの残りを通してこの調子を持続したい。」


■条件に恵まれなかったコニカミノルタ・ホンダ

今回も変わりやすい路面条件に苦しみ、レースを14位で終えたコニカミノルタ・ホンダチームは、午前のフルウェットとなったウォームアップで好感触が得られたセッティングをレースに採用したが、雨がレースの序盤にやんだ事から、他の多くのライダーと同様に、中野選手も思い通りにマシンをコントロールする事ができなくなったようだ。
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■中野選手「ポイント獲得に頭を切り換えた」

「路面状況が大きく変化する難しいレースだった。スタートはそんなに悪くなかったが、オープニングラップでリアを滑らせてしまい、転ばないようにマシンを立て直したが、そこで順位を2つほど落とす事になった」と中野選手。

「10周くらいまではいい感じで走れたが、その後は路面が乾いて一変した。思い通りに攻める事ができなくなり、路面の乾きが進むにつれてさらにタイヤが滑るようになったので、ポイントを持ち帰る事に頭を切り換えた。」


■イギリスGPレース結果

以下に、イギリス・グランプリ決勝レースの結果を示す。
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1) ケーシー・ストーナー AUS ドゥカティ・マルボロ デスモセディチGP7 51分40秒739(30周)
2) コーリン・エドワーズ USA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 51分52秒507(30周)
3) クリス・バーミューレン AUS リズラ・スズキ・MotoGP GSV-R 51分56秒417(30周)
4) バレンティーノ・ロッシ ITA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 52分02秒566(30周)
5) ジョン・ホプキンス USA リズラ・スズキ・MotoGP GSV-R 52分16秒257(30周)
6) ランディ・ド・ピュニエ FRA カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 52分17秒213(30周)
7) アレックス・バロス BRA プラマック・ダンティーン デスモセディチGP7 52分18秒833(30周)
8) ダニ・ペドロサ SPA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 52分19秒731(30周)
9) アレックス・ホフマン GER プラマック・ダンティーン デスモセディチGP7 52分19秒978(30周)
10) マルコ・メランドリ ITA ホンダ・グレッシーニ RC212V 52分42秒265(30周)
11) アンソニー・ウェスト AUS カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 52分47秒225(30周)
12) トニ・エリアス SPA ホンダ・グレッシーニ RC212V 53分14秒813(30周)
13) カーチス・ロバーツ USA チーム・ロバーツ KR212V 51分47秒281(29周)
14) 中野真矢 JPN コニカミノルタ・ホンダ RC212V 52分50秒579(29周)
15) 玉田誠 JPN ダンロップ・ヤマハ・Tech3 YZR-M1 52分41秒346(28周)
16) シルバン・ギュントーリ FRA ダンロップ・ヤマハ・Tech3 YZR-M1 52分54秒413(28周)
17) ニッキー・ヘイデン USA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 52分58秒768(26周)
-) ロリス・カピロッシ ITA ドゥカティ・マルボロ デスモセディチGP7 41分47秒579(24周)
-) カルロス・チェカ SPA ホンダ・LCR RC212V 7分18秒101(4周)



決勝時気温は14度、路面温度は18度、湿度は90%、路面状況はウェット。
・ドニントンのサーキットレコード(990cc)は2006年にD.ペドロサが記録した1分28秒714
・ドニントンのベストラップレコード(990cc)は2006年にD.ペドロサが記録した1分27秒676



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