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2007年6月10日
本日の6月10日に行われるMotoGP第7戦の決勝レースに向けて、高い気温と路面温度になった昨日6月9日のスペインのカタルーニャサーキットでは、各クラスのライダーがスターティング・グリッドを争い熾烈な最終予選を戦っている。
ここではMotoGPクラスの予選後の続報や、先頭から4列目までの各ライダーのコメントを紹介する(各クラスの予選の流れや概要についてはこちらの記事を参照の事)。
■転倒者、怪我人の情報
今回のカタルーニャ2日目のセッションではMotoGPクラスのライダーに大きな転倒と重傷者が発生している。
■オリビエ・ジャックが頭部を強打
中国の怪我から前回のイタリアで復帰したばかりのカワサキのオリビエ・ジャックは、2日目午前のフリー・プラクティス3での高速走行中に転倒して頭部を強打し、一時的に意識を失っている。
首の5本目と6本目の頸椎へのダメージが心配されたジャックは、そのままコース脇でクリニカモバイルの医師により緊急治療を受け、その後はバルセロナ市内の病院にそのまま搬送されて集中治療を受けたようだ。
■本日のレース欠場が決定
なお、午後の病院での治療により予選は欠場したものの、今回のようなケースの場合はチームがレース審議委員会に対してライダーの決勝レースへの出場を許可する特別措置を申し入れる事も可能だが、ジャックは転倒時に頭部の危険とされる部分に衝撃が加わった可能性もある事から、カワサキ・レーシング・チームは本人との合意の下で、本日の決勝レースにオリビエ・ジャックを出場させない事を決定している。
入院中のジャックは現在24時間体制で容態を監視されているものの意識はあり、特に事態を深刻とするような追加情報は入っていない。
■バイクの乗り降りが辛いド・ピュニエ
また、ムジェロで負った左ひざの負傷に苦しむカワサキのランディー・ド・ピュニエは、今週のクリニカ・モバイルでの患部の水抜きなどにより腫れは以前よりは治まっているものの、バイクへの乗り降り時、およびセッションでの走行を完了してからしばらくの間は、激しい痛みのためにあまり身動きを取りたくないようだ。
■カタルーニャグランプリ、MotoGPクラス予選結果
以下に、6月9日の午後に行われたMotoGPクラスの予選結果を示す。初日と同じく陽射しが強かったという2日目予選開始時の気温は33度、路面温度は45度、湿度は11%だった。路面はドライ。
1) バレンティーノ・ロッシ ITA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 1分41秒840
2) ランディ・ド・ピュニエ FRA カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 1分41秒901
3) ダニ・ペドロサ SPA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 1分42秒002
4) ケーシー・ストーナー AUS ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP7 1分42秒117
5) ジョン・ホプキンス USA リズラ・スズキ・MotoGP GSV-R 1分42秒233
6) コーリン・エドワーズ USA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 1分42秒283
7) ニッキー・ヘイデン USA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 1分42秒522
8) トニ・エリアス SPA ホンダ・グレッシーニ RC212V 1分42秒607
9) マルコ・メランドリ ITA ホンダ・グレッシーニ RC212V 1分42秒623
10) アレックス・ホフマン GER プラマック・ダンティーン デスモセディチ GP7 1分42秒860
11) クリス・バーミューレン AUS リズラ・スズキ・MotoGP GSV-R 1分42秒967
12) 中野真矢 JPN コニカミノルタ・ホンダ RC212V 1分43秒334
13) シルバン・ギュントーリ FRA ダンロップ・ヤマハ・Tech3 YZR-M1 1分43秒557
14) アレックス・バロス BRA プラマック・ダンティーン デスモセディチ GP7 1分43秒722
15) カルロス・チェカ SPA ホンダ・LCR RC212V 1分43秒729
16) 玉田誠 JPN ダンロップ・ヤマハ・Tech3 YZR-M1 1分43秒947
17) ロリス・カピロッシ ITA ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP7 1分43秒948
18) ケニー・ロバーツJr USA チーム・ロバーツ KR212V 1分44秒263
19) カーチス・ロバーツ USA チーム・ロバーツ KR212V 1分45秒223
-) オリビエ・ジャック FRA カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR -分-秒-
なお、カタルーニャのサーキットレコード(990cc)は2006年にニッキー・ヘイデンが記録した1分43秒048、ベストラップレコード(800cc)は今回の予選でバレンティーノ・ロッシが記録した1分41秒840。
■ロッシはペドロサ、ストーナー、ホプキンスの3名を警戒
今期2度目のポールポジションを1本目の予選タイヤで獲得したフィアット・ヤマハのバレンティーノ・ロッシは、MotoGPクラスでは昨年のもてぎのカピロッシ以来は誰も達成していないポール・トゥ・ウインを狙う構えだ。
ロッシは予選後に「今回はペドロサとストーナーが強そう。ホプキンスもレースペースが速い」と3人を名指して警戒している。なお、今週のフリー・プラクティスの初日のトップタイムはペドロサ、2日目のトップタイムはストーナーが記録している。
■大健闘のド・ピュニエが2番グリッドを獲得
今回の予選で最も目立ったのは、昨年の990時代に記録した自身が持つカタルーニャのポールポジションレコードを更新したフィアット・ヤマハのバレンティーノ・ロッシはもちろんだが、MotoGPクラスへの参戦以降初となる1列目の2番グリッドを獲得したランディー・ド・ピュニエをおいて他にはいないだろう。
初日はリアのグリップ不足に悩み、思い通りにタイムを上げる事ができていなかったド・ピュニエだが、前日の晩のカワサキのクルーの働きによりマシンの問題は解消され、予選の前のセッションとなる午前のフリー・プラクティス3でもレースタイヤでトップのケーシー・ストーナーに次ぐ2番手タイムを記録しており、その好調さを示していた。
■1本の予選タイヤにかけたド・ピュニエ
ムジェロでの転倒により現在でも左ひざ激しい痛みを抱えるド・ピュニエは、午後のセッションでは3本の予選タイヤを使い切る事よりも、最初の1本タイヤに全神経を集中しており、今回はそれが功を奏してポールポジションのロッシから僅かに0.061秒差の好タイムで2番グリッドを獲得する事に成功したようだ。
ド・ピュニエはひざに負担がかからぬよう、この日は走行時間を最小限に抑えており、午後は1本の予選タイヤでのアタックを行う前には、決勝レースで使用するタイヤの最終確認を軽く行っただけのようだ。
■カワサキ・レーシング・チームの上層部も感動
ジャックの今期2度目の大怪我に落胆していたカワサキのピットだが、午後のド・ピュニエの想像以上の躍進には大いに救われた様子だ。
レースに向けてのエンジン・マネージメントと高速コーナーでのマシンのバランス改善結果に自信を示しているカワサキのテクニカル・マネージャーである金子直也氏は「ランディーは、彼がプロのライダーである事を証明してくれた」と、怪我に関係なく高いグリッド位置を獲得したド・ピュニエを大絶賛している。
また、これまでの怪我に対して厳しい発言を残していたコンペティション・マネージャーのミハエル・バルトレミーも「今回はムジェロと大しては変わらない状況になるかと正直思っていた。ランディーが負傷した足に苦しでいたのは見れば分かったが、本人は一度もそれを弁明する事なく、苦しい中でポールと僅差の1列目を獲得してくれた。彼の怪我の状況が分かっていたので、彼のタイムアタック中の走りには感動すら覚えた」と、ランディーの活躍に胸を打たれたという素直な気持ちを言葉にしている。
■カピロッシは3回の予選アタックを全て失敗
「レースウイークを通して最悪だった」と語るドゥカティーのロリス・カピロッシは、今回の予選では3本の予選タイヤでのアタックを全て失敗している。カピロッシは、1本目のタイムアタック中にはメカニカル・トラブルが発生し、セカンドバイクでアタックした2本目はコースのど真ん中をゆっくりと走るアレックス・バロスが邪魔になり、3本目はタイヤそのものが気に入らずに走行を中断する結果に終わったようだ。
また、リズラ・スズキのジョン・ホプキンスも、予選中にメインマシンがメカニカル・トラブルに見舞われてスペアマシンに乗り換えた1人だが、ホプキンスも1本目のタイムアタックについては「レーシングラインをゆっくりと走っているライダーがいたのでピットに戻った」と語っており、セッション終盤のコース上はかなりの混雑ぶりだった様子だ。
なお、コース上をうろうろしていたバロスは、2日目に期待していたセッティングの改善策が全て期待はずれに終わっており、この日もリアのトラクションが得られていない事からコーナリング時にタイムを大きく落としているという。
■チャタリングの削減に成功したコニカミノルタ・ホンダ
カタルーニャで得られたレースウイーク中のドライ路面を利用し、セッティングの抜本改善に取り組んでいるコニカミノルタ・ホンダチームは、この日の午前中にフロントまわりのジオメトリ・セッティングの変更を行い、かねてからの課題だったチャタリングの抑制に期待の持てる効果が得られた様子だ。
■タイムよりも重要だった
チーム関係者は、今回はタイムシート上の順位そのものよりも、チャタリングをいくらか解消できてコーナリング速度を若干上げられた事が非常に大きな収穫だったとしている。
実際、中野選手の予選の順位そのものは12位とそれほど高くはなかったが、これは今回の2回のタイムアタックは両方とも失敗に終わった事が原因だ。1本目の予選タイヤでのタイムアタックは、遅いペースで走行するチームロバーツのバイクと同タイミングで1コーナーに進入して互いに軽く接触、2本目は第1区間で単純にミスをしたという。
■今回の目標はトップ8入り
コニカミノルタ・ホンダのチームオーナーであるジャンルカ・モンティロンは「今回のレースでは第2集団の中で上位を争える状態。テクニカルパートナー(HRCやミシュランなどの)との協力によりパッケージの大幅な改善も近いうちに期待できるが、チームは今でも100%の状態で改善に取り組んでいる」とコメント。
チームの技術責任者であるジュリオ・ベルナルデッレは、「午前にフロントのジオメトリを変更したが、これは目新しい事ではなくシーズンの開始時期にも行った事。今回の試みとミシュランの新しいタイヤの組み合わせでチャタリングが減らせる事が分かり、バイクはコーナリングがしやすくなっている。午後にはタイヤの最終決定を行ったが、フロントとリアの組み合わせには自信が持てる。明日のレースで今日と同じくらいに路面温度が上昇しても大丈夫」と述べ、新しいセッティングと翌日のレースの両方に自信を示した。
なお、中野選手は今回のレースではトップ8入りを狙いたいとしており、具体的な目標設定が可能なレベルにマシンは仕上がってきた様子だ。
■セッティングの抜本改善に失敗したホンダLCR
また、ホンダLCRもコニカミノルタ・ホンダチームと同様に、カルロス・チェカの地元での戦いに向けて今回のカタルーニャではセッティングの全面見直しを行ったようだが、この試みは失敗に終わり、チェカは以前よりも思い通りのコーナリングができない状態に陥っている様子だ。
「初日よりも悪い状態になるとは思わなかったがこれは現実。明日のウォームアップでなんとか解決策を見つけたい」とチェカはコメントしている。
■トニ・エリアスは地元仕様にライディングギアを変更
地元出身のトニ・エリアスは、この日の2日目のセッションからは、バルセロナ専用ウェアとヘルメットに身を包んで登場している。これらはバルセロナが誇る世界的建築家であるガウディーの作品がモチーフとなっており、エリアスは本日の決勝レースもこの姿で戦い、地元での高い成績を狙う構えだ。
■各ライダーのコメント
以下に、1列目から4列目までのMotoGPクラスの各ライダーのコメントを紹介する。
■1列目
●ポールポジション)バレンティーノ・ロッシ フィアット・ヤマハ YZR-M1
またポールポジションが取れて本当に嬉しいです。今シーズンの自分たちのバイクはミシュランの予選タイヤと最高に相性がいいですね。どのレースウイークも予選の時にすごく楽しめます!
ムジェロと同じくここも大好きなコースです。どっちが好きか選べと言われても困るでしょうね!今回は2つのレース間に休みがありませんが、両方でこんなにいい時間が過ごせるのなら満足です。
いつも通りですが、明日も1列目からのスタートはすごく重要ですが、いずれにしても今回のバトルは本当に激しくなると思います。特に今回は暑いですからね。ペドロサとストーナーがすごく強そうですし、ホプキンスのレースでのペースも速そうですから、ファンの方たちは見応えのあるレースが期待できると思いますよ!
とにかく明日は最高のポジションからスタートできますし、M1の感触もすごくいいですから、今回も優勝したいですね。
●2番グリッド)ランディ・ド・ピュニエ カワサキ ZX-RR
1列目に来られるなんて、最高の気分ですよ!
昨日は少し苦しみましたが、その晩と今朝にクルーたちが素晴らしい仕事をして昨日のリアのグリップの問題を解消してくれたんです。今日の午前のフリー・プラクティス3からすでにその効果が大きく出ていて、その時もポジションは2番手でしたからね。エンジン・マッピングの調整と並行してサスペンションとシャシーのセッティング作業を行う事で、昨日抱えていたリアのグリップの問題は解消しました。
午前中は硬めのリアタイヤを試しました。数周走ったところで性能が落ちるにしても、レースではそれが使えると思っています。今回は最初にそのレースタイヤで走って感触を再確認し、その後は1本目の予選タイヤで自分の最大限にできる攻めの走りをしようとものすごく頑張って走りました。今の体調では3本の予選タイヤの性能をフルに使い切れる可能性は少ないと思ったからなんです。
今はものすごく疲れ切っています。予選は1ラップに全ての力を注ぎ込まなければいけないものですからね。今の状況で辛いのはバイクを乗り降りする時と、バイクからおりている時です。
明日のレースは激しそうですが、数周走ればリズムは必ずつかめますので、全てうまく行くと思います。
●3番グリッド)ダニ・ペドロサ レプソル・ホンダ RC212V
ずっと1列目から遠ざかっていましたから、今回また戻ってこれて本当に嬉しいです。
午前のプラクティスがとても好調たったので、セッティングとレースタイヤについてはもう大丈夫です。明日には期待が持てますね。
プラクティスの時からたくさんのライダーがすごくいいペースで走っていますが、これは決勝が混戦になる証拠ですし、確実に大変なレースになる筈です。それに気温もすごく高くなるでしょうから、タイヤにとってもライダーにとっても厳しいでしょうね。
地元の声援をたくさん受けながらホームグランプリをものすごく楽しんでいます。1列目がすごく重要になる事も今回は分かりましたから、今日の結果にはとても満足しています。
1コーナーでは何が起こっても不思議じゃない事をここでは去年に体験しましたが、今回は何も起きずにいいレースができて、期待通りの成績が残せる事を祈っています。最後に、昨日の自分の転倒の影響から必死で作業を夜遅くまでしてくれた自分のメカニックに感謝の気持ちを伝えたいです。
■2列目
●4番グリッド)ケーシー・ストーナー ドゥカティ デスモセディチGP7
午前中はレースの距離をフルに走り込みましたが、タイヤは特になんの問題もありませんでした。この結果には満足ですが、肝心のタイヤの本数が十分ではなかったので、今日の午後は別のタイヤを淡々と消費しただけです。だからレースタイヤでは他のどのライダーよりもさらに速く走る事ができますよ。
現状には十分に満足できています。今のセッティングを明日のレースでそのまま使えるでしょうね。すごく調子はいいですよ。今選んであるタイヤは気温が上がればさらに調子も上がりますから、明日の午後もおそらく好調だと思います。
今日の午前中にはさらに少しグリップを確保する事ができました。これでロングコーナーが走りやすくなりますし、バイクのバランスもいくらか調整してフロントとリアのそれぞれに余分な加重がかからないようにしました。
今回の予選の走りにはちょっとがっかりですね。もう少し上が狙えると思っていましたが、今のバイクは予選用よりもレース用のセッティングの方が仕上がりが若干高いようです。ただ、それほどポールから離されずに2番グリッドが確保できたとは思いますね。
●5番グリッド)ジョン・ホプキンス リズラ・スズキ GSV-R
今回は予選の走行中にいくつかトラブルがあったんですよ!
メインバイクに少しメカニカルトラブルが発生してしまい、ピットに戻す事ができませんでした。それで自分だけ戻ってスペアバイクに乗り換えたんです。
でも、これは今年のスズキがどれだけ好調かを示す結果にもなりましたね。だってスペアバイクでもほとんどメインマシンと同じくらいの走りができるんですよ。コースに戻ったらすぐにリズムをつかむ事ができたんです。
1本目の予選タイヤで走った時には他のライダーが走行ライン上でひどくゆっくりと走っていたんで、タイムアタックを終える前にピットに戻りました。最後の予選タイヤでは自分の思い通りの走りができたと思いますし、2列目のグリッドの1つを確保する事ができました。
明日は長くて暑いレースになるでしょうね。でも、バイクとブリヂストンタイヤは好調ですから、レースの準備は100%万全ですよ!
●6番グリッド)コーリン・エドワーズ フィアット・ヤマハ YZR-M1
今回も予選タイヤの調子はすごく良かったです。最初の1本目は完全に性能を使い切る事ができなかったので、2本目に結果を託さなければいけなくなりましたけどね。
自分のラップタイムはかなり良かったと思いますが、今日はまわりの連中もすごく速かったですよ!いずれにしても、悲惨な先週の後だけに2列目にはかなり満足です!
レースのペース向上に向けていくつか改善を加えてきましたが、今は選択肢の3種類のタイヤで同じタイムが出せていて、残念ながらどれも若干ペースが足りない感じなんです。
明日は昨日のプラクティスで軽く試した事をタイヤの選択に焦点をあてて何点か試すつもりです。全く同じテストになりますが、あれからバイクには改善を施してきたのでその効果が出る筈です。
とにかく今回は期待できますよ!
■3列目
●7番グリッド)ニッキー・ヘイデン レプソル・ホンダ RC212V
今日は2列目までにどうしても入りたいと思いましたがだめでした。
いずれにしても、今週も役に立つアイデアを色々考えて頑張ってくれたチームのスタッフには感謝しています。今週はレースタイヤでコンマ何秒かの改善を全てのセッションで進める事ができましたし、どのセッションでも順位を少しずつ上げる事ができました。
まだ自分が思うほどトップとの差を縮められていませんし、それほど大きな前進があったとは言えませんが、このコースではいくつかの分野で改善を着実に進める事ができたと思います。タイヤの選択が今回は本当に重要ですから、今晩はそれに真剣に取り組むつもりです。
明日はかなり大変な1日になりそうですから、朝ご飯をしっかり食べてこないとね!(訳注: "I'll have to eat my Wheaties!" Wheaties=ウィーティーズとはアメリカのスポーツ系シリアルの事。『朝食のチャンピオン』の名で親しまれてる。)
できればあとコンマ何秒かは縮められるようにしたいですね。その後はいいスタートを決めて全力でまわりの連中にくっついていきたいと思います。
●8番グリッド)トニ・エリアス ホンダ・グレッシーニ RC212V
レースに向けての自分のペースには満足できています。3列目という結果にはがっかりです。スタートをうまくやらないといけませんね。
明日は厳しい戦いになりそうですが、ここまでの2日間のプラクティスではレース用のセッティング作業が順調でしたので、準備はすでにできています。
今週は自分のホームグランプリですから、それを記念したくて今回はガウディーをイメージした特別のスーツ類を用意してみました。彼のデザインしたモザイクパターンやその配色は大好きですし、何より世界に向けてバルセロナを代表する人物ですからね。
今回はアルド・ドルディ(イタリアでは人間工学の権威として知られ、現在のレーシングスーツの基礎を築いた人物)がうまくそれをデザインしてくれました。
間違いなく明日の地元ファンの応援が自分の起爆剤になって、いい成績に導いてくれる筈です。
●9番グリッド)マルコ・メランドリ ホンダ・グレッシーニ RC212V
だいぶ改善を進める事はできました。
午前中はいくつかの比較テストを行って、午後にはルマンでテストしたシャシーのセッティングだけを試しました。
レースに向けてのペースはすごくいいし、今週になって抱えた多くの問題の事を思えば、3列目スタートには満足できます。
明日はとにかくいいスタートができるように頑張って、高い成績を狙って戦うつもりです。
■4列目
●10番グリッド)アレックス・ホフマン ダンティーン デスモセディチGP7
今日は難しい1日でしたが、結果的にはすごく気分良く終える事ができました。10番グリッドはいいレースをするのに悪くないポジションですよ。
午前と午後の両方のセッションで技術面での難しい課題に直面し、調子よく作業を進める事ができていなかったんです。そのせいで多くの時間をロスしており、予選中はピットに何回か戻ったりして不安でした。
改善作業には30分くらいかかり、いい結果を残す自信が持てない状態でしたが、有り難い事にその後はすぐにいい走行ペースとバイクの感触が得られるようになったんです。
今は明日のレースに自信が持てますし、高いレベルで戦えるといいですね。
●11番グリッド)クリス・バーミューレン リズラ・スズキ GSV-R
4列目からのスタートは明日のレースに向けて理想的とは言えませんよ。自分の欲しかったグリッドとは全然違いますからね!
今週は序盤からレースタイヤに関しての不安はありません。ここでは耐久性と一貫性の両方に問題がなくいい走りができています。
予選タイヤを履いた時にもあまりフロントのグリップが得られていません。明日のウォームアップではこの分野の改善策をいくつか試したいと思っています。
トップグループで走れる状態ですから、スタートの時点に前に出て追いつきたいです。何が起こるか何てその時にならなきゃ分かりませんよ!
●12番グリッド)中野真矢 JPN コニカミノルタ・ホンダ RC212V
今回試したタイヤとセッティングに施した変更のおかげで、バイクの感触が少し良くなりました。これは自分たちが期待していた事そのものですし、今までの問題だったバイクのフロントまわりのチャタリングとマシンそのもののコーナリング性能についての改善が進みました。
今日も昨日と同じように暑かったですね。でもラップタイムを縮める事ができた事と、明日のレースに向けて最適と思えるいいタイヤの組み合わせを選ぶ事ができたのにはとても満足です。
1本目の予選タイヤを履いた時に遅いライダーと1コーナーに進入するタイミングがぶつかってしまったのは不運でしたが、よくある事なので仕方ありませんね。
明日はスタートが重要になりますが、このコースは追い抜きが難しくないので、12番グリッドからトップ8以内での完走を今回は狙います。
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