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2007年2月16日
カタールでのIRTAテスト最終日の2月15日、この日の午前中のタイムシート上のトップタイムである1分55秒825を記録していたジョン・ホプキンスは、昼休みを目前にしてロサイル国際サーキットの高速カーブである13コーナーで非常に大きなハイサイドを喫し、激しく地面に叩き付けれらてドーハ市内にある病院に搬送された。
■ホプキンスの左足つま先と右手首に骨折の疑い
リズラ・スズキチームの発表によれば、ドーハの病院でのホプキンスのレントゲン検査の結果、彼の左足のつま先と右手の舟状骨(しゅうじょうこつ:指の骨と前腕骨をつなぐ手首の関節部分の中間に位置する骨)にひびが入っている可能性が高いとされているが、今も彼の負傷箇所は激しく腫れあがっており、レントゲンのみでの正確な診断は現在難しい状態だという。
初期の情報では両腕が骨折している可能性も示唆されていたが、幸い左腕は打撲のみで済んでおり、致命的なダメージは先に述べた左足のつま先と右手首の骨折の疑いの2点と言えそうだ。ちなみに、時速200kmで地面に叩きつけられた関係上、全身は打撲であざだらけだという。
■今後の予定は来週の月曜日以降に決定
リズラ・スズキのチーム監督であるポール・デニングは、ホプキンスの怪我の具合や今後の予定がはっきりするのは、腫れがひいた再検査後となる来週の月曜日以降だとコメントしている。なお、デニング監督はホプキンスの次回のヘレスでのIRTAテストへの出場をまだ諦めてはいない様子だ。
■ホプキンス「レースには出る。止めれるもんなら止めてみろ!」
2月23日からスペインのヘレスで行われる次回のIRTAテストへの出場が危ぶまれるジョン・ホプキンスだが、3月8日の開幕ウイークまでには必ずカタールに戻ってくるとの強い意欲を示している。
「今のところはひどいダメージ感です。時速200kmでハイサイドですよ!」とホプキンス。
「両手両足はあざだらけですし2箇所も骨折しました。これから真っ直ぐイギリスに飛んで明日は専門医の診察を受けますから、怪我の状態はさらにはっきりするでしょうね。」
「ここのテストではいい調子で改善が進んでたのに、最後に悲しい結末を迎えてしまいました。3日間のテスト内容にはすごく満足していますし、クラッシュするまでに必要な事は全部済ませていたんです。」
「3週間後にここに戻ってきた時には間違いなくいいポジションが狙えますよ。絶対に開幕レースには参加しますからね!止めれるもんなら止めてみやがれですよ(just try and stop me!)。」
■カタールでのIRTAテスト総合順位は2番手
なお、この日の午後にホプキンスのタイムを上回ったのはレプソル・ホンダのダニ・ペドロサの1名だけであり、カタールでのホプキンスの最終的なポジションは、3日間を通しての総合2番手タイムとなっている。
今回の好成績だけではなく、年末から今年の1月にかけてのメーカー合同テストでは、990cc時代のサーキット・レコードを上回る好調な走りを数箇所のサーキットで見せていたホプキンスとリズラ・スズキチームだけに、開幕レースを3月10日の目前に控えたこの日の負傷は、シーズン序盤戦において文字通り大きな痛手となるかもしれない。
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