|
2008年1月9日
2007年度のワールド・チャンピオンとなったキミ・ライコネンは、前日に世界13ヶ国のプレスに対して初公開したばかりのフェラーリの新型車両であるF2008に乗っての初走行を1月7日に披露している。
■ライコネンがF2008での初走行を披露
前日の1月6日にフェラーリが2008年度F1グランプリに向けて新車のF2008を発表した会場、イタリアにあるフェラーリの専用テストコースとして知られる全長1413メートルのフィオラーノ・サーキットにおいて、2007年度の新ワールド・チャンピオンとなったキミ・ライコネンは1月7日、朝から多くのプレスやフェラーリ関係者が見守る中、乗り込んだF2008の爆音を響かせてこのショートコースでの55周回の初走行を行った。
■プレスと共に走行を見守るフェラーリ首脳陣
プレス関係者以外にこの新型マシンのテスト走行の見学に姿を現したのは、フェラーリの最高責任者であるルカ・ディ・モンテツェモロ(写真右)、昨年までフェラーリF1チームの代表を務めた同社のCEOであるジャン・トッド、2008年からチーム代表に就任したステファノ・ドメニカリ(写真左)、ならびにフェラーリの創始者であるエンツォ・フェラーリの子息であるピエロ・フェラーリ(写真中央)。また、ライコネンのチームメイトのフェリペ・マッサも、走行は行わなかったもののこの中に加わっている。
■走行条件はあいにくの小雨と低温路面
この日の朝のフィオラーノ・サーキットはあいにくの小雨と霧に見舞われ、キミ・ライコネンによるF2008の初走行は気温2度、路面温度4度という低温条件の中で行われており、スタンダードのレイン・タイヤを装着しての55周回の中での最速ラップタイムは1分0秒897だった。
■チームはすぐにスキー・ミーティングに移動
フェリペ・マッサを含むフェラーリ・チームの面々は、この日のライコネンのテスト走行を終えると、1月9日にはイタリア内にあるスキー・リゾート地であるマドンナ・ディ・カンピリオの雪山のふもとに移動し、先行してスキー・ミーティングを行っている同じくマルボロを主要スポンサーに持つMotoGPのドゥカティー・チームと合流、入れ替わる形で今年もマルボロ主催の冬季オリエンテーションのスキー・ミーティングを1月11日まで実施する。
■翌週はスペインのヘレスで本格的なプライベート・テストを実施予定
また、スキー・ミーティングが終了してから数日後となる1月14日にチームはスペインのヘレス・サーキットに移動し、キミ・ライコネンとフェリペ・マッサの2名はそこで本格的なF2008のテスト走行を開始する予定だ。
■F2008での走行に好感触を示すライコネン「現段階の仕上がりでも十分に満足」
F2008を実際に乗ってみての第一印象を求められたキミ・ライコネンは、以下の通り公式プレスにコメントしている。
「新しい車の第一印象はとても期待の持てるものでしたね。」とF2008での55周回の初走行を終えたばかりのライコネン。
「現状の仕上がりでも特に改善が必要だとは思えません。今日は少し問題があって合うタイヤがありませんでしたが、それでも感触は素晴らしかったです。来週はもっと車の挙動をしっかり確認できる筈ですよ」
また、車が少し小柄になった事で、トラクション・コントロールがない状態での操舵性能に影響はなかったかというプレスからの質問に対し、ライコネンは以下の通り回答した。
「今はそれを比べるためのデータがあまりありませんね。前回走った車としか比較はできません。クリスマスの前にトラクション・コントロールのない車をテストしましたが、何より間違いなく言えるのは大変に用心深い操作が要求される事です。トラクション・コントロールのない車で速く走るには、状況に対して少し早めの対応が必要です」とライコネンは続ける。
「第一印象が大変に良かったのは確かですし、トラクション・コントロールがなくても車を扱いやすかったです。本当はもっといい天候なら良かったんですが、それでもこのシングルシーターを運転できたのは本当に嬉しかったですね」
|