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第5戦フランスGP初日、サーキット・レコードが消えたルマン
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インテリマーク編集部
  2008年5月17日

2008年MotoGPシーズンの第5戦目となるフランスGPが、5月16日のルマン・サーキットにてグランプリ初日のセッションを迎えた。ここでは、今週から7月13日のドイツGPまでの6戦に渡り行われるヨーロッパ・ラウンド1戦目の舞台となるザ・ルマン・ブガッティ・グランプリ・レース・サーキットの特徴や今年までの改修状況、ならびにフランスGP初日のMotoGPクラスにおけるフリー・プラクティス総合結果と各チームの作業状況などを、各ライダーやチーム関係者のコメントを合わせて紹介する。
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■ルマンから過密スケジュールのヨーロッパ・ラウンドに突入

開幕戦のカタールから前回行われた第4戦目の中国GPまでは、各グランプリの合間には必ず2週間以上のオフウイークが挟まれていたが、今週からのフランス(5/18)、イタリア(6/1)、カタルーニャ(6/8)、イギリス(6/22)、オランダ(6/28)、ドイツ(7/13)までのヨーロッパ・ラウンド6戦中は、オフウイークを挟まずに2週連続してグランプリが開催されるタイミングが2回存在し、オフウイークを挟む場合でも1週間しか合間がないという、MotoGPシーズン中最も忙しい期間に各チームは突入する事になる。
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■2年前を最後に消えた3連戦

ちなみに2006年シーズンはオフウイークを全く挟まない3連戦が1シーズン中に2回あり、その最初の3連戦となるヨーロッパ・ラウンド中のカタルーニャではオープニングラップに大事故が発生、その翌週以降のレースでも骨折などの怪我をするライダーが続出した事から、過密スケジュールによるライダーや関係者への心身への負担が大きくクローズアップされる事になった。

■今年もレース関係者全員にとって過酷なヨーロッパ・ラウンド

なお、その翌年となる昨年の2007年以降は、グランプリ開催が3週連続にはならないようカレンダーに配慮がなされるようにはなったが、オフウイークを挟まない連戦中の怪我が年間ランキングに大きな影響を及ぼしやすいGPライダーにとってはもちろんの事、機材を頻繁に輸送してセッティングを頻繁に繰り返すチーム・スタッフなどにとっても、ヨーロッパ・ラウンド中は緊張感や体力の消耗は大きく、心身ともに厳しい期間である事は間違いない。


■ザ・ルマン・ブガッティ・グランプリ・レース・サーキットについて

今週の5月16日(金)から開催されているのは、伝統あるルマン・サーキットでのレースが日曜日に行われるフランスGPだ。ザ・ルマン・ブガッティ・グランプリ・レース・サーキット(通称ルマン)は、パリから約200Kmの距離の南西に位置し、TGV(フランスの新幹線)を使えばパリから数時間の所要時間で到着する。フランスの日本からの時差はマイナス7時間。
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■24時間耐久レースなどでも有名なルマン

ルマンはそのベースとなるコースが1923年に開設された歴史あるサーキットであり、ルマン24時間耐久レースやFIA3000チャンピオンシップ、およびフランス・ツーリング・カー選手権など、多くのGTカー選手権でも有名な伝統あるサーキットとして知られている。ここでMotoGP(WGP)が最初に開催されたのは1969年のことだ。

■MotoGPで使用するのは内側のストップ・アンド・ゴーのブガッティ

尚、MotoGP等の2輪スプリントレースで使用されるコース(ブガッティ・サーキット)と、耐久レースや主な4輪レースで使用されるコースは厳密には異なる。有名なシケインを含むホームストレートは共通だが、2輪はその先にあるチャペルコーナーを境に右に折れ、内側のストップ・アンド・ゴーで有名なショートコースに入る。一方、24時間レース等はそのまま真っ直ぐに広大な田園の外周コースを走りぬける事になる。


■安全性向上を狙い、95年の大事故から絶え間なく続けられるコース改修

近年のルマンは、最新のマシン性能にあった安全面を確保する上での改修工事が絶え間なく続けられている。ルマンは伝統ある古いコースでありながら、その1コーナーはMotoGPカレンダーの中でも最速と言われる超高速コーナーだが、大規模なコース改修はこの第1コーナーから始まった。
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現在のダニ・ペドロサの技術監督としても有名なアルベルト・プーチが彼のライダーとしてのキャリアを後に縮める事になった1995年の1コーナーでの悪名高い事故をきっかけに、ルマンの内側コースはその年から5年間は一度閉鎖され、ライダーの安全性を向上する為の改修工事が行われている。この時に現在のラインに近い形に1コーナーは延長され、さらにその影響により速度が上がる事を考慮し、ランオフエリアの拡張およびシケインによる加速防止策がこの時に取られた。

こうしてルマンは2000年にはMotoGPコースに復帰し、その後8年間を通してMotoGPカレンダーに連続してエントリーされるようになったが、この間にも改修工事は連続して行われている。

■2006年は有名なシケインを改修

2003年にはコース全長の短縮、2004年にはアスファルトを全面的に再舗装、2006年には1コーナーからシケイン入り口にかけて転倒したライダーがシケイン出口側のコースに飛び出すのを防止する事を目的に、1コーナーの終端がややコース内側にひき直されてシケイン入り口が若干手前になり周辺のランオフエリアも拡張された。

■今年は8コーナーの周辺を改修、サーキット・レコードなどは白紙に

そして今年の2008年にはGarage Vertと呼ばれる7コーナーから8コーナーにかけてのランオフエリアが拡張されており、見た目上のレイアウトは昨年と大きな違いはないものの、この影響からコース全長が4180mから4185mに変わった事から、昨年までのサーキット・レコードやベスト・ラップは全て白紙に戻されている。したがって、今週末に最も速く走ったライダーは確実にルマンのレコード・ホルダーとなる訳だ。


■ルマン・ブガッティ・サーキットのコースレイアウト

ルマン・ブガッティ・サーキットは典型的なストップ・アンド・ゴーのレイアウトであり、決してテクニカルと言えるコースではないが、ライダーにとっては挑戦しがいのある度胸試しとも言えるコーナーが連続している事から、好き嫌いの意見は分かれるようだ。
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観戦する側にとっては、高速ストレートから低速コーナーに向けてのブレーキング合戦が激しく頻発する事から、ストップ・アンド・ゴーのサーキットの中ではかなり見応えのあるレース展開が毎年期待できる。

■スリリングな1コーナーからシケインにかけてのブレーキング合戦

ルマンの有名な1コーナーは、6速ギアを使用する超高速のロング右カーブになっており、その先のシケインへの飛び込みではライダー達にとって度胸試しとも言えるスリリングなブレーキング合戦が展開される。この高速カーブはルマンの中で最も特徴的かつテクニカルな部分であり、特に小排気量クラスでは多くの新人ライダーが止まりきれずに毎年コースアウトを喫する事でも知られる。
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続くシケインとその後のストレートを抜け、チャペルコーナーを右に折れた後のコースレイアウトは、MotoGPバイクの場合には2速を使用する低速カーブがストレートをまたいで連続しており、コーナー以外の場所ではだいたい3速から4速を用いる。

■タイヤには厳しいが、マシンセッティングの難易度は低め

タイヤの観点から言えば、低速のヘアピンやシケインへの進入のハードブレーキングと、その脱出時のフル加速という負担の大きいサーキットであり、その上にコーナーの数は右コーナーが9つに対して左コーナーは4つしかない事から、耐久性の強化以外にもタイヤの両面に大きく異なるコンパウンドが要求される。

マシンのセッティングの観点から言えば、あまりテクニカルとは言えない事から、絶妙なバランスセッティングが要求される類のサーキットではない。ライダーとメカニックは主にブレーキングの安定性を重視し、同時にヘアピンの脱出加速を重視しながらリアのトラクション向上を狙うという。


■昨年はホームでブリヂストンに大敗を喫したミシュラン
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フランスのタイヤメーカーであるミシュランは、500cc時代から2006年までの過去11戦の最高峰クラスの戦いにおいてホームのルマンでの連続勝利を収めていたが、タイヤレギュレーションの施行により工場からのタイヤ持ち込みが初めて制限された昨年の2007年は、当時の上昇気流に乗っていたブリヂストンの勢いを抑える事はできなかった。

■ロッシはルマンで過去2年連続の不運
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また、当時ミシュラン勢のトップライダーだったヤマハのバレンティーノ・ロッシにとって、過去2年間のフランスGPは連続して辛いものだった。最高峰クラス6連覇を狙っていた2006年は第4戦の中国GPでタイヤ表面のラバーが剥離してリタイアし、その翌戦となった第5戦のフランスGPではトップを独走中にエンジンが白煙を噴き連続リタイア。レースの結果は当時ミシュランのメランドリが優勝、ブリヂストンのカピロッシが2位、ミシュランのペドロサが3位だった。

■ミシュラン関係者が目を覆いたくなった2007年の表彰台
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タイトル奪還を狙った2007年はフラッグ・トゥ・フラッグが宣言される不安定な天候に見舞われ、スリックタイヤで走ったレース前半はホプキンス、ペドロサ、メランドリ、ストーナーなどとトップを争ったが、その後ロッシはウェットマシンへの乗り換えのタイミングが他の多くのライダーよりも大きく遅れた上に天候を読み間違えてレインタイヤを選択ミス。
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結局はマシンの乗り換えタイミングが絶妙だった悪天候に強いバーミューレンが圧勝、メランドリが2位、ストーナーが3位という、フランスでブリヂストン勢が表彰台を独占するという、6位に終わったロッシだけではなくミシュラン関係者全員が目を覆いたくなるような結末が待っていた。
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■ロッシの信頼を失い、今年は打倒ブリヂストン&ロッシに萌えるミシュラン

結局今年からロッシはタイヤをブリヂストンに履き替え、前回の中国GPではついに今期初の勝利を獲得、現在はブリヂストン勢トップのランキング3位につけている訳だが、その上位のランキングにつけているのはポイントリーダーであるレプソル・ホンダのダニ・ペドロサと、MotoGPルーキーでありロッシのフィアット・ヤマハのチームメイトであるホルヘ・ロレンソという、今期は調子を挽回している好調のミシュランユーザーだ。

■実は昨年もドライでは好調だったミシュラン勢
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ちなみに昨年のフランスGPのレースウイーク中もミシュラン勢が全体的に不調だった訳ではない。ドライ・コンディションでは昨年もブリヂストンと互角以上の戦いを見せており、予選では当時のロッシのチームメイトだったコーリン・エドワーズがポールポジションを獲得している。今年は打倒ブリヂストン、さらには打倒ロッシのミシュランだが、今シーズンも冬季シーズンから前回の中国GPまでの間はフルウェットのセッションの場合にはブリヂストン勢が優位に立つ傾向が非常に強く、昨年のホームでの汚名を払拭するには残り2日間の天候も重要な鍵となるだろう。なお、5月16日のグランプリ初日はドライとなりミシュラン勢は好調だが、現地の天気予報によれば2日目以降は昨年のレース当日と同様に天候が崩れる気配もある。


■2008年シーズンフランスGP、初日のMotoGPクラス状況

ここからは、2008年度フランスGP初日の5月16日に行われたMotoGPクラス2回のフリー・プラクティスの総合結果と、各チームの1日目の作業状況を各ライダーのコメントなどと合わせて紹介する。
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■グランプリ2日目以降のタイムテーブル

予選と決勝レースが行われる残り2日間のフランスGP各クラスのタイムテーブルは以下の通り。

5/17(土) 時差:-7時間
  09:00 125cc FP2
  10:00 MotoGP FP3  日本時間:17:00
  11:15 250cc FP2
  13:10 125cc QP2
  13:55 MotoGP QP   日本時間:20:55
  15:10 250cc QP2

5/18(日) 時差:-7時間
  08:40 125cc WUP
  09:10 250cc WUP
  09:40 MotoGP WUP  日本時間:16:40
  11:00 125cc レース
  12:15 250cc レース
  14:00 MotoGP レース 日本時間:21:00


■初日の転倒者や怪我人、1戦も欠場する事なく参加のロレンソ

中国GPでは初日のフリー・プラクティス中に両足のくるぶしを骨折、左足首の靱帯にも大きなダメージを受けるという大怪我に苦しんだフィアット・ヤマハのホルヘ・ロレンソだが、5月14日(水)の午後に行われたスペインのデシェウス病院での検査の結果、ロレンソの両足の怪我は順調に回復が進んでいる事が確認され、炎症も治まりつつある事から、今回のフランスGPへの出場にはその場でゴーサインが出されている。
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なおロレンソはこの日の午後に2コーナーで軽い転倒を喫しているが、幸い今回は無傷であり、バイクへのダメージも小さかった事からチームの作業にも大きな影響は出ていないという。

■今年の改修部分でコースアウトが多発?

その他は特に目立った転倒者は幸い発生していないが、今年にランオフエリア拡大のために改修された7コーナーから8コーナーにかけてのアスファルトの仕上がりが粗い事から、ペドロサをはじめ数名のライダーがそこでカーブを曲がりきれずに直行しているものの、フランスGP1日目のMotoGPクラスは特に深刻な怪我人は出ていない。


■フランスGP初日のMotoGPクラス総合順位

以下に、フランスGP初日のMotoGPクラス、ドライ・コンディションに恵まれた2回のフリー・プラクティス(FP1/FP2)を通しての総合結果を示す。午前のFP1開始時の気温は15度、路面温度は24度、湿度は46%、午後のFP2開始時の気温は19度、路面温度は27度、湿度は33%だった(各セッション個別の結果表はこちらを参照)。
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1) ダニ・ペドロサ SPA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 1分34秒227
2) ケーシー・ストーナー AUS ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8 1分34秒276
3) コーリン・エドワーズ USA ヤマハTech3 YZR-M1 1分34秒287
4) ホルヘ・ロレンソ SPA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 1分34秒487
5) クリス・バーミューレン AUS リズラ・スズキMotoGP GSV-R 1分34秒630
6) バレンティーノ・ロッシ ITA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 1分34秒886
7) 中野真矢 JPN サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V 1分35秒047
8) ランディ・ド・プニエ FRA ホンダLCR RC212V 1分35秒073
9) ジョン・ホプキンス USA カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 1分35秒133
10) アレックス・デ・アンジェリス RSM サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V 1分35秒239
11) ロリス・カピロッシ ITA リズラ・スズキMotoGP GSV-R 1分35秒256
12) ニッキー・ヘイデン USA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 1分35秒378
13) アンドレア・ドヴィツィオーゾ ITA JiRチーム・スコット RC212V 1分35秒450
14) マルコ・メランドリ ITA ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8 1分35秒678
15) ジェームス・トーズランド GBR ヤマハTech3 YZR-M1 1分35秒848
16) アンソニー・ウエスト AUS カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 1分35秒877
17) トニ・エリアス SPA アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8 1分36秒039
18) シルバン・ギントーリ FRA アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8 1分36秒414

【参考】昨年までの記録(今年はコース全長が5m伸びたため白紙に)

ルマンのサーキットレコード(レース中)は2006年にバレンティーノ・ロッシが記録した1分35秒087、ベストラップレコード(予選タイヤ)は2007年にコーリン・エドワーズが記録した1分33秒616。


■フランスGP初日のMotoGPクラス各チームの概況とコメント

以下に、フランスGP初日の各チームの作業状況、ならびに全ライダーやチーム関係者のコメントなどを紹介する。
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■レプソル・ホンダ、初日に満足のペドロサと改善が進まないヘイデン

長いヨーロッパ・ラウンドの初日となるフランスGP1日目のフリー・プラクティスにおいて総合トップタイムの1分34秒227を記録したのは、前回の中国GPでポイントリーダーに立ったレプソル・ホンダのダニ・ペドロサだった。チームメイトのニッキー・ヘイデンのこの日の総合タイムは12番手となる1分35秒378。
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■初日トップのペドロサ「2日目以降の雨を意識して頑張った」

昨年はウェットマシンに乗り換える前のレース中盤には、後方からの激しい追い上げの末にロッシやストーナーなどの上位集団に加わり、不安定な濡れた路面の上をスリックタイヤのままでトップを争ったペドロサは、今年の初日は翌日に天候が崩れる事を心配して慌ただしくレースタイヤのテストに集中している。
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「天気予報によると明日の天気はあまり良くないので、今日は全員で必死に作業を進める事になった。ただ、少なくとも今日は2時間を通してドライで走れたし、おかげで素早くいいベース・セッティングを見つける事ができたので、残りの時間は日曜日のレースに向けてのタイヤ選択に集中できた」とペドロサ。

「サーキットの改修部分はすごく路面がでこぼこしているので、他の数名のライダーと同様にカーブを曲がりきれずに何度か直行してしまった。全体的には初日を終えてのマシンの仕上がりにはすごく満足できているが、数名のトップライダーたちとは僅差なので、このまま手を抜かずに作業を進める必要がある」
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■ヘイデン「中国GPの時からフロントの感触が得られない」

初日の総合12番手となったヘイデンは、この日のルマンではセッティング上の問題を多く抱えており、終日正しい方向性を見つける事ができずに苦しんだとコメントしている。
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「今日は思ったように作業を進める事ができなかった。ここはブレーキングが重要なサーキットだが、まだブレーキング時にいい感触が得られていない。直線でも倒し込んだ時でもフロントの調子があまり良くない。原因は分かっていないが、中国の時からこの状態に少し陥っていた」とヘイデン。

「今はトップから1秒丸ごと引き離されているし、1分34秒台が遠く感じるので、今晩中になんとか修正しておきたい。今日は袋小路に入ってしまった感じで全くいい方向性が見つからなかった。今後雨が予想される時に遅れを取るのは非常にまずいが、チームは頑張ってくれているので改善できると信じている」


■ドゥカティーらしい方向性を狙うストーナー、再び方向性を見失うメランドリ
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この日はデスモセディチGP8のセッティングに正しい方向性が得られたものの、まだ改善したい点が多く残ると述べるドゥカティーのケーシー・ストーナーは、初日の総合2番手タイムとなる1分34秒276をこの日の午後に記録している。また、前回の中国GPではドゥカティーのマシン・セッティングの方向性をついにつかんだと喜びのコメントを残していたチームメイトのマルコ・メランドリは、今回のルマン初日は再びセッティングの方向性を見失い、終日ブレーキング時の感触に苦しみ走行ペースを上げる事ができなかった。メランドリの初日のタイムは総合14番手となる1分35秒678。

■ストーナー「ルマンの苦手区間をデスモセディチの得意分野で補う」

ルマンはドゥカティーのマシンにとってやや苦手な部類のサーキットだと述べるストーナーは、今週は開幕以後の数戦のようにセッティングの方向性を見失う事なく、デスモセディチの得意分野を活かす方向で解決策を見出していきたいとコメントしている。
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「去年と同様に第4区間には少し苦労している。ストレートに到達するまでにもう少し加速力が必要。それにここのように狭いロングコーナーは自分たちにとって少し苦手な分野と言える。明日はいくつか変更を加えて改善するつもりだが、基本的な方向性は自分たちの得意分野で苦手な部分を大きく補えるようにする事。ただ、いずれにしても今日はいい進歩が得られたし、ここまでの3戦はあまりいい戦いができていなかったので、再び正しい方向性を初日につかめたのはいい事だと思う」とストーナー。
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「午前の調子はとても良かったが、セッティングは自分たちが本当に望む形とは言えなかった。午後は1台のバイクがエンジンに問題を抱えてしまった。セカンドバイクのセッティングは完璧とは言えなかったが、チームが微調整を加えてくれてからはコンマ7秒もタイムを短縮できたので、それがとても嬉しかった。明日の天気予報は例年通り不安定だし、実際のところどうなるか分からないので、今日の2回のセッションを通してドライで走れたのは良かった。ここまでの仕上がりには満足できているし、明日の雲行きがどうなろうと準備は整っている」

■メランドリ「中国GPのレベルにマシンを戻したい」
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初日はコーナリング中のブレーキに問題を抱え、セッティングの改善に終日苦しんだというメランドリは、2日目以降はレースで5位を獲得した中国GPでのマシンレベルに到達したいとコメントしている。

「今週はもう少し順調な初日を迎えたかった。エンジンの性能は悪くないが、シャシーのセッティングに関してはまだ正しい方向に進めていない。今の段階では自分の望み通りの激しいブレーキングができない。ストレートでブレーキをかける分には問題ないが、マシンを傾けている時には問題が発生する。ここはカーブ内のブレーキング・エリアが多いので、今の状態ではコンマ何秒かをすぐにロスしてしまう」とメランドリ。

「今日は何種類かのタイヤをテストする中で気に入るものを見つけたが、まだグリップは十分とは言えない。2週間前の中国と同じレベルに到達したいと考えているので、明日は改善を進められるように頑張る」


■ホームGPを迎えたTECH3ヤマハ、好調のエドワーズと苦戦気味のトーズランド

ヤマハ・ワークス時代の昨年は自身のMotoGP経歴初となるポールポジションをルマンで獲得しているコーリン・エドワーズは、フランスのチームであるTECH3ヤマハにとってホームとなる今年のフランスGP初日も総合3番手となる1分34秒287の上位タイムを午後に記録し、2005年にはヤマハへの移籍後初となる表彰台も獲得している得意のルマンとの相性の良さを改めてアピールする事に成功している。その一方、チームメイトのジェームス・トーズランドは、午後に入りセッティングの方向性を誤った事から初日総合15番手となる1分35秒848のタイムをもって、初めて走行を経験するルマンでの1日目を終えている。
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■エドワーズ「中国で改善したトラクションが効果を発揮」

午後に初日総合3番手タイムを記録したコーリン・エドワーズは、中国GPで最終的に仕上げたセッティングがルマンでも好調に機能している事に深く満足できた様子だ。タイヤに関してもすでに不安な点はないとエドワーズは語る。

「ここまでは順調。ルマンでは初のポールポジションとヤマハ移籍後初の表彰台を獲得しているが、まだ優勝した事はないので今回はそれを狙って集中したい。中国の時のセッティングはここでもすごく調子がいいし、すでにいいレースタイヤも確保できていると思う。今日の自己ベストは同じレースタイヤのまま16周走ったところで記録しているし、他のリアタイヤでも25周走りきっているので、レースタイヤに関して特に心配になる点はない」とエドワーズ。

「今回集中して作業したのはトラクション。開幕からの3レースはトラクションに全く問題はなかったのに、前回の中国では大きな問題を抱えたのでセッティングに大きな変更を加えたが、今回もその対策が大きな効果を発揮してくれた。今日の朝はスタンダード・セッティングを施して走行を開始したが、その後中国の時のセッティングに戻したらすぐに速く走れるようになった」

「2003年に初めてここを走った時にはルマンを心底嫌いになったが、ヤマハに移籍してからは全てがうまくいくようになった。ヤマハのハンドリング特性はこのサーキットと非常に合っている。チームにとってルマンはホーム・グランプリなので、彼らのためにもいい結果が残したいし、その意味でも今日はいい初日を迎える事ができた」

■トーズランド「午後にセッティングの方向性を誤った」

「朝は調子よくスタートできたが、午後には壁にぶち当たってしまった感じ。セッティングに新しい方向性を試したが、それが間違いだったので少し悔しい。まあ他にもいい考えがあるのでこれで全てが終わったという訳ではないが」とトーズランド。
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「今はリアの荷重が十分ではなくコーナーからの脱出時にグリップが得られていない。タイヤがひどくスピンするので中国の時と同様に長いコーナーでパワーをロスしている。この分野の改善が急務だが、コーナー進入時とコーナリング中は悪くないので、問題になるのは脱出時のみ。スロットルを全開にしているが何ともならない状態。幸いコンピューターの分析結果にも同じ内容が出ているので改善の方向性は見えている。バレンティーノはスイングアームを使ってうまくリアタイヤを前に押し出しているので、自分たちはタイヤへの荷重をもっと増やす必要がありそう。恐らくリアのサスペンションをもっと柔らかくすればもう少し速く走れるようになると思う」

「このサーキットはとても気に入っている。1ラップが短いので多くの周回を重ねる事もできる。エストリルと中国でも初日はトップから1.6秒遅れだったから今回も状況は同じと言えるが、その2戦よりも今回はセッティング探しが難しいと思う。でも、今考えているセッティングの変更を施せば挽回はできると思うし、今回はチームにとって重要なホーム・グランプリなので、彼らのためにもいい結果を残したい」


■フィアット・ヤマハ、晴天を望む手負いのロレンソ、ロッシは午後の方向性に失敗
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この日の総合4番手タイムである1分34秒487を記録したのは、2週間前の中国GP初日のフリー・プラクティス中のハイサイドにより両足のくるぶしを同時に骨折したフィアット・ヤマハのホルヘ・ロレンソだった。また、ミシュランを履くロレンソとは異なり今年からブリヂストンにタイヤをスイッチ、前回の中国GPではブリヂストンを履いてからの初の勝利を収めたチームメイトのバレンティーノ・ロッシは初日の総合6番手となる1分34秒886を記録している。

■ロレンソ「最大の課題は自信を取り戻す事」
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今回のグランプリ出場に対する医師の許可は得られたものの、当然の事ながらまだ両足に痛みを抱えるロレンソは、午後には2コーナーでグリップを失い小さな転倒を喫したものの中国での怪我への影響はなく、レースに向けてのミシュランタイヤ選択とセッティングの調整にこの日を通して集中する事ができた様子だ。

「午後に転んだ時にはすぐに立ち上がって怪我が増えていない事だけをまずは確認したが、幸いどこにもダメージはなく怪我が悪化するような事もなかった。今は特に注射も必要ない。両足首の痛みもそれほどひどくはなく、バイクに乗っていても問題のない状態。一番の問題は自信が少し持てない事だが、それは前向きな姿勢でいればそのうち回復する筈」とロレンソ。
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「もう少し電子制御まわりとサスペンションの調整を進める必要はあるが、さらに改善は進むと思うし、いずれにしても今日は全体的にいい1日を過ごす事ができた。明日も天気が持ってくれればポールポジションを狙って戦えると思うが、ウェットなら多分状況は変わってくるので、明日もいい天気になる事を祈っている」

■ロッシ「午後はタイヤとセッティングの両面に不満」

初日のロッシは朝から快調なペースで飛ばし、午前中はペドロサとロレンソに次ぐ3番手タイムを記録していたが、午後にはマシンのセッティングとタイヤの変更が裏目に出て午前のタイムを更新する事ができなかった。
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「今朝は好調なスタートが切れていた。走行リズムも良かったし、3番手の好タイムを記録する事もできた。午後に入ってからはセッション序盤は良かったが、いくつか違う事を試したのがあまり良くなかった。試したタイヤはあまり好みのものではなく、その時に施したセッティングの感触も良くなかったので、1日目は総合的に見て良くない結果に終わってしまった」とロッシ。

「ただ、午前のタイムを更新する事ができなかったにしても、今後の役に立ちそうな多くの事を学んだので、これから頑張って明日の作業の方向性を正しく決めるつもり」
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「今日は数ヶ所で小雨があり、天気はあまり良くなかったが、ルマンではもっとひどい天候も予想していたので、その範囲を超えない天候なら満足できると思う。明日は雨になりそうだが、その場合には作業内容が変わってくるので本当はドライになって欲しいところ。いずれにしても天気の様子を見るしかないが」

「今日は完璧な1日にはならなかったが、どうして改善が進まなかったかについては良く理解できているので、それほど心配はしていない」


■リズラ・スズキ、得意のルマンで上機嫌のバーミューレン、あやかりたいカピロッシ
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昨年は雨のルマンでMotoGPでの初優勝を果たしたリズラ・スズキのクリス・バーミューレンは、この日は初日総合の5番手タイムとなる1分34秒630を記録。チームメイトのロリス・カピロッシは総合11番手タイムの1分35秒256だった。

■バーミューレン「中国では大きくセッティングの改善が進んだ」
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「ここにはすごくいい思い出があるので今週が待ち遠しかった。ベース・セッティングはすでに正しい方向性が得られていると思う。レースは不運だったが、中国では大きく改善を進める事ができたしGSV-Rについての学習も深まった」とバーミューレン。

「ここではバイクが最初からすごく好調。数点の微調整は今後も必要だが、今の仕上がりにはすごく満足できている。選択してあるタイヤの中から今日は何本か試したが、この分野においてもすごく良好」

「明日に向けてはまだ改善の余地があると思っている。もう少し別の事も試すので、そこでさらに上のポジションが狙えたら嬉しい!」

■カピロッシ「クリスのデータを参考に翌日の改善を狙いたい」
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初日はバーミューレンほどに好調な走りを見せる事ができなかったカピロッシは、この日の晩に1日目のバーミューレンの走行データを分析して2日目以降の改善を狙うとしている。

「今日はバイクのセッティングに少し苦しんだが、クリスが自分よりかなり調子がいい事からも分かる通り、チームがルマンに合ういいセッティングをすでに持っているので、これから彼のデータを確認して明日の作業に役立てるつもり」とカピロッシ。
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「バイクをもう少し扱いやすくしたいので土曜日にはまた別の事を試す予定。タイヤの性能についてはものすごく満足できているし、バイクに数点の改善を加えれば上位のライダーに加わる事ができると思う」

「さらにこのまま作業を進めながら第3区間と第4区間で速く走れるようにする必要がある。今はあの区間ではすごく遅いが、何を改善すればいいかは見えているので明日は頑張りたい!」


■サンカルロ・グレッシーニ・ホンダ、サテライトホンダのトップは中野選手
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今回のルマンからは新型クラッチをホンダから提供されているホンダ・サテライト勢の中のトップタイムは、サンカルロ・ホンダ・グレッシーニの中野真矢選手が記録した初日の総合7番手タイムの1分35秒047だった。チームメイトのアレックス・デアンジェリスは総合10番手タイムの1分35秒239を記録している。

■中野選手「新型クラッチが効果を発揮するのは日曜日」

昨年のサーキット・レコードを上回る総合7番手タイムという、初日から決して悪くない好位置につけた中野選手は、マシンのセッティングに関してはいくつかの課題を現在も抱えているとしており、1日目の走行データを分析して2日目以降のさらなるポジションアップに備えたいとしている。
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「初日のフリー・プラクティスの結果には満足。午後は最終的に7番手だったが、これは悪くない位置だと思う。このサーキットは好きだが、今シーズンに改修された区間についてはもう少し学習を進める必要がある」と中野選手。

「ここルマンではホンダが新しいクラッチを提供してくれた。全体的にいくつか改善が見られるし、スタートがちょっと楽になったが、これが実際に効果を発揮するのは日曜日のレースだと思う」

「まだ何点かセッティングには問題を抱えている。まだ安定して速くは走れていないので、マシン全体の感触がもっと上げられるように必死に頑張り続ける必要がある。幸い今日は多くの周回を重ねる事ができたし、データもたくさん収集できたので、それらを活用して明日の貴重なコンマ数秒が削れるように準備を進めたい」

■デ・アンジェリス「新型タイヤを試したらコンマ5秒速くなった」
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ルマンでは重要となる加速時に好感触が得られるブリヂストンのレースタイヤを初日に見つける事ができたというアレックス・デ・アンジェリスは、午前と午後のセッションを通して着実に走行ペースを上げる事ができた様子だ。

「今日のフリー・プラクティスには満足。午後にはブリヂストンが持ち込んだ新しいタイヤを試したが、即座にタイムをコンマ5秒削る事ができた。このタイヤのおかげで加速時の感触が良くなり、アクセルを素早く開けられるようになった事が結果につながっている」とデ・アンジェリス。
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「午後のセッションの終了間際に試したので、今日は残念ながら7周しかそのタイヤで走れなかったが、30周近いここのレースを走っても最後まで持ってくれる事を願っている。ブリヂストンのスタッフは楽観的に考えているので彼らを信じている」


■ホンダLCR、フランス・スペシャル・カラーに身を包むド・プニエ

地元フランスでのホーム・グランプリ初日を迎えたホンダLCRのランディ・ドプニエは、フランス国旗のトリコロール(3色)をイメージしたスペシャルカラーのマシンとライディング・スーツに身を包み、この日の総合8番手タイムとなる1分35秒073を記録している。
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■ド・プニエ「初日のマシンの仕上がり状況には満足」

ホーム初日のド・プニエは、チームのスタッフと共にルマンのストップ・アンド・ゴーの特性に適したマシンのセッティングを探る事に集中したとしている。

「今日の2回のプラクティスの結果にはとても満足。2回のセッションの間にいい作業を進める事ができたし、特にタイヤとサスペンションの調整がうまくいった」とド・プニエ。

「午前中はリアの感触が良くなかったので、シャシーのジオメトリとサスペンションを変更したが、このおかげで午後にはすごく調子が改善された。まだ上位とのタイム差を縮めるために調整を進める必要があるし、特にブレーキング時の安定性向上が重要だが、明日に向けては自信が持てる」

「今日は8番手だったので、明日の予選でも同レベルのポジションは確保したいが、天気予報の内容が今は少し心配」


■カワサキ、予選に自信を示すホプキンス、ウエストは復調への期待感
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初日のルマンではストップ・アンド・ゴーのサーキット特性にマシンのセッティングを合わせる事に集中したというカワサキ勢のこの日のタイムと総合順位は、ジョン・ホプキンスが9番手タイムの1分35秒133、アンソニー・ウエストは16番手タイムの1分35秒877だった。

■ホプキンス「フロントの接地感不足が今日のタイムに影響」
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ホプキンスはこの日の2回のセッションを通してセッティングの微調整を繰り返し、ルマンに必要なハードブレーキング時の安定性などを追求しながらブリヂストンのレースタイヤの組み合わせを何種類か試しているが、フロントの接地感にはやや問題を抱えたまま初日は作業を終えた様子だ。

「ルマンは自分がすごく楽しんで走れるサーキット。初日の順位は予想ほど高くなかったが自信は持っている。今日の2回のセッションを通してタイヤの組み合わせを探ったが、フロントとリアの調子はどちらも良かった。ただ、今の段階ではフロントの感触を得るのに少し苦労しているので、今日はそれがタイムに影響してしまった」とホプキンス。
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「全般的に見て安定して速く走れているし特に大きな問題はないが、明日以降はさらにタイムを縮められると思う。それを達成する上でいくつかいい案もあるので、予選では高い結果を狙っていきたい」

■ウエスト「過去の数戦よりは自信がある」
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昨年のフランスGPは中国で負傷したオリビエ・ジャックの代役をSBKライダーのフォンシ・ニエトが担当していた事から、MotoGPバイクでルマンを走るのは今回が初めてとなるアンソニー・ウエストは、初日はトラクションが得にくい一部区間でタイムを落とし、16番手という順位には今回も落胆している様子だ。しかしながら、トップのペドロサとのタイム差は1秒未満であり、カワサキのエンジニアがエンジンの出力特性に変更を加えた事でバイクは乗りやすくなっている事などから、ウエストは過去の数戦よりは今回のルマンに自信を持って挑めるとしている。

「過去の数戦よりもここでは少し自信が持てる。以前はバイクを長い間傾けなければならないようなコーナーで問題を抱えていたが、ここはそういう場所があまりないので、自分たちのバイク特性にこのサーキットは合っている気がする」とウエスト。
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「自分のNinja ZX-RRにいくつか調整を加えたが、おかげでバイクは乗りやすくなり、コーナー進入時にパワーをうまく使えるようになってタイムが改善されるようになった。順位は全く期待はずれだったが、前回までは難しかった安定したペースでの周回ができるようになったので、これはいい兆候だと思う」

「このサーキットには2つのロングカーブがあるが、その部分でトラクションを改善できるようにしていく必要がある。いい方向性は見えているので、明日はこのまま作業を進めていきたい」


■初日はタイムよりマシンセッティングを優先したJiRチーム・スコット
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今回から新しいクラッチなどのパーツが提供されたJiRチーム・スコットは、初日はタイムの改善よりも新パーツを使ったマシンのセッティング作業や日曜日のレースに向けたタイヤ選択の作業を優先して行った様子だ。アンドレア・ドヴィツィオーゾの自己ベストタイムは総合13番手となる1分35秒450だった。

■ドヴィツィオーゾ「ラップタイムは気にしてなかった」

午前は7番手の好タイムを記録したものの、午後はタイムは意識しなかったというドヴィツィオーゾは、新しいクラッチの感触は上々だと次のようにコメントしている。
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「今日は試すことがたくさんあり、新しいクラッチの最終セッティングにも取り組んだ。すぐにマシンの感触は以前よりスムーズになったが、明日は最後の調整が必要」とドヴィツィオーゾ。

「新しいミシュランタイヤも試した。予選とレースで使うタイヤは明日決める予定だが、28周を通していいペースで走る必要があるので特にレースタイヤの選択が重要になる」

「今朝は7番手につけていいスタートが切れた。午後はタイムは上がらなかったが、これはマシンのパッケージの評価を優先していたのでラップタイムは気にしていなかったから」

「路面の状況はいいし、どのサーキットでも使えるいいベースセッティングもあるが、日曜日のレースではいいグリッドが必要なので明日はもっと改善を進めたい」


■好調だった前回から一転、セッティングに苦しむアリーチェ・チーム、

前回の中国GPではトニ・エリアスが8位でフィニッシュし、「ルマンからはいい戦いが出来る」と自信回復のコメントも見られたアリーチェ・チームだったが、フランスGP初日となったこの日は両ライダー共にマシンのセッティングに苦しんだ様子だ。
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二人のライダーは午後には午前中のタイムをそれぞれ更新したものの順位を上げるにまでには至らず、エリアスは総合17番手となる1分36秒039、ギントーリは総合18番手となる1分36秒414を記録して初日を終えている。

テクニカル・ディレクターのファビアーノ・ステルラッキーは「何が一番の問題なのか理解するためにさまざまなことを試したが、満足のいく結果は得られていない。ここには新しいパーツも持ち込んでいるが、今朝は中国で使ったパーツに戻して作業を行った。明日は必要なら新しいパーツも再度試してみる」と改善の進まない理由がまだはっきりしていないとコメントしている。

■エリアス「精一杯やるしかない」
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午前のセッションからもっといい結果を期待していたというエリアスは、問題解決のために懸命に作業するしかないとしている。

「最初からもっといい結果を出せると期待していたのに、多くの問題をかかえることになってしまった。午前中に比べれば改善は進んだが、まだ十分ではないので、明日の予選と日曜日のレースに向けて問題を解決したい」とエリアス。

「自分たちにとってはここは楽なサーキットではないが、今は精一杯やるしかない」

■ギントーリ「ファンの前でいいところを見せたい」
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今回が自身のホームグランプリとなるギントーリは、昨年のレース序盤ではトップ集団につける活躍を見せたが、今年はマシンを乗り換えたことでサーキットに順応するのにいつも苦戦すると次のようにコメントしている。

「新しいバイクで初めて走るサーキットでは、いつも最初はトップからかなり離されてしまう。午後には1秒以上タイムを縮めることができたが、もっと縮めなければならない」とギントーリ。

「自分のファンの前でもっといいところを見せたいが、今日の結果は満足のいくものではないし、日曜日のレースでいい結果が出せるように明日は頑張りたい」

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