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2008年セパン合同テスト、初日のトップはド・プニエ、ペドロサは骨折
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インテリワン編集部
  2008年1月23日

マレーシアの典型的な熱帯気候となり、気温は30度以上、路面温度は56度に達した1月22日のセパン・サーキットでは冬季テストの解禁を受けて、まだ2008年シーズンへの参戦目処が立たないチーム・ロバーツを除くMotoGPクラスの全チームが、3日間の日程で行われる2008年に入って初の公式合同テストに参加し、年明け初のサーキットでの作業を開始している。

ここでは、年明けのプレシーズン1回目となるセパン合同テスト初日の結果、ならびに各チームの概況や関係者のコメントなどを紹介する。


■全チームが2008年仕様のマシンを投入
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2007年最後の合同テストとなった前回のヘレスでは、主にワークス勢のみが2008年仕様のシャシーやエンジンでのテストを実施していたが、今回のセパンでは他のサテライト勢を含むほとんどのチームが2008年仕様のバイクのテストを初日から開始している。

■エンジンを含む全てをリファインしてきたワークス勢

ワークス勢では、フィアット・ヤマハ・チームは2008年仕様のエンジンとなるニューマチック・バルブ搭載の新エンジンをバレンティーノ・ロッシとホルヘ・ロレンソの2名が揃って試し、スズキとカワサキも冬季休暇中にファクトリーがさらに改善を進めた新エンジンでの走行を行っており、各ライダーは明らかに昨年の状況よりも改善が進んだ事を実感した様子だ。
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また、ヤマハと同様に今シーズンからニューマチック・バルブを投入するホンダは、新エンジンの本格的なテストは2日目から実施すると発表しており、初日は若干昨年とは乗り味が変わったというシャシーまわりの調整作業を中心的に行っている。
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なお、昨年末のテストから新型マシンのデスモセディチGP8を投入しているドゥカティー勢は、初日の午前中は電気系のトラブルに見舞われ、この日に予定していた新しいエンジンまわりの調整作業がやや遅れる事となったが、ストーナーとメランドリは口を揃えてエンジンの出力特性が明らかに昨年末よりも良くなったと語った。
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■サテライトの全チームも2008年型マシンに

サテライト勢では、ホンダLCR、グレッシーニ・ホンダ、JiRチーム・スコットのホンダ関連3チームの全てが2008年仕様のシャシーをこの日から投入しており、ハンドル位置やコーナー進入時の挙動が昨年のマシンとは異なるとの印象を各チームは述べている。
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ヤマハのサテライトであるTECH3ヤマハは、エドワーズが新型パーツを多く組み込んだ2007年仕様のマシン、トーズランドは新型エンジンを含むほぼ2008年仕様のマシンで初日は走行している。なお、エドワーズも2日目以降はシャシーを新型に変える予定だという。

また、ドゥカティーのサテライトであるアリーチェ・チーム(元プラマック・ダンティーン)は、今回からサテライト仕様デスモセディチGP8を使用しており、初日のエリアスとギントーリの2名は主にマシンに合わせたライディング・スタイルの改善に取り組んだ様子だ。


■この日の転倒者は5名、ペドロサは重傷

この日はテスト初日恒例の汚れた路面と60度近くにまで上昇した高温のアスファルトによりタイヤのセッティングが難しく、フロントのグリップを失ったライダー5名が転倒を喫している。
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■ロッシは軽傷、ロレンソ、ウエスト、エドワーズは無傷

フィアット・ヤマハのバレンティーノ・ロッシはこの日の20ラップ目の2コーナー進入時に転倒、同じくフィアット・ヤマハのホルヘ・ロレンソも13コーナーのグラベルに突入するなど初日は数回コースアウトを喫しているが、ロッシが右ひじに軽い打撲を負っただけでロレンソはほとんぼ無傷。バイクへのダメージも小さく2名のその後の作業に影響は出なかった。

カワサキのアンソニー・ウエストはセッション終盤に最終コーナーのヘアピンに進入時にライン取りをミスして派手に転倒、TECH3ヤマハのコーリン・エドワーズも路面温度が60度近くという最も高温の時間帯に同じくヘアピンでグリップを失い大きなハイサイドを起こしている。2台のマシンのダメージは大きく作業はその後中断したが、ウエストとエドワーズは無傷だった。

幸いこの4名の転倒は2日目以降の作業に影響は出ない様子だが、深刻なのはこの日に2回転倒しているレプソル・ホンダのダニ・ペドロサだ。

■ペドロサのバイクが炎上
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ペドロサは初日の2番手タイムを記録した後の48周回目の走行中、この日の2度目の転倒を11コーナーへの高速進入時に喫しっており、大破したマシンはペドロサが離れてしばらくしてからグラベルの中で炎上した。

■手のひらの骨に亀裂が入りペドロサは緊急帰国
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すぐにペドロサはセパン近くの病院に移動し、強打した右手の診察を受けているが、チームのその後の発表によれば、ペドロサの右の手のひらの人差し指付近の骨には小さな亀裂が見つかっており、状況を把握したチームはこの日の夕方にペドロサの残りの2日間のテストを断念している。

■ペドロサ「そんなに激しく攻めてはいなかった」

なお、急遽ペドロサは飛行機で母国のスペインにこの日の晩には戻っており、翌日の朝にはバルセロナの専門医による再検査を受ける予定だ。転倒した時の状況をペドロサは、「転倒した時はそんなに激しく攻めてはいなかったのに、11コーナーへの進入時にフロントを失ってしまった。本当に大きな転倒となりバイクは炎上。自分は右手を痛める事になってしまった。一般的なセッティング作業をしながら、新しいマシンの比較検証テストを開始する前に身体を慣らしている最中だった」と説明している。


■昨年末に負傷したライダーの状況、ロッシとストーナーは回復

昨年中に怪我を負ったライダーの具合としては、バレンシア最終戦の予選で右の手のひらを骨折していたロッシは、まだ若干痛みはあるものの先週に受けたレントゲン検査の結果が良く、今後も走りへの影響は一切出ないとしており、この日の転倒も大した事はなく以前の怪我への影響も心配ないようだ。

年末のヘレス合同テストの転倒で左肩を強打したドゥカティーのケーシー・ストーナーは、この日の午前に走行して問題があればテストをキャンセルする可能性があると当初はしていたが、実際に走ってみて、若干力は入りにくいものの致命的な問題はなかった事から、今回のヘレスから3日間を通して完全にテストに復帰できる事が決定した。

■年末に手術を受けたエリアス、ヘイデン、ウエストもテストに復帰

また、昨シーズンに骨折した大腿骨の再手術が時期尚早と見なされ、代わりに2006年シーズンに骨折した肩の再手術を年末に受けたアリーチェ・チームのトニ・エリアスは、まだ今回のセパンからのテスト復帰は困難かと見られたが、エリアス本人が最終的にテストへの参加を決断し、初日から終日走行している。

エリアスと同様、年末に2006年に負った肩の古傷の内視鏡手術を受けたレプソル・ホンダのニッキー・ヘイデン、ならびに250cc時代の左手首の古傷に埋め込んでいた金属片を取り出す手術をやはり年末に受けたカワサキのアンソニー・ウエストは、共に術後の経過は良好であり、予定通り今回のセパンからテストに参加している。


■年明けセパン合同テスト初日の走行結果
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以下に、年明け最初のセパン合同テスト1日目の走行結果を、各ライダーのこの日の自己ベスト順に示す。

1) ランディ・ド・プニエ FRA ホンダ・LCR RC212V 2分01秒377(68周)
2) ダニ・ペドロサ SPA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 2分01秒864(47周)
3) クリス・バーミューレン AUS リズラ・スズキ・MotoGP GSV-R 2分02秒074(57周)
4) ロリス・カピロッシ ITA リズラ・スズキ・MotoGP GSV-R 2分02秒416(61周)
5) ケーシー・ストーナー AUS ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8 2分02秒457(36周)
6) バレンティーノ・ロッシ ITA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 2分02秒490(44周)
7) コーリン・エドワーズ USA ヤマハ・Tech3 YZR-M1 2分02秒549(29周)
8) ニッキー・ヘイデン USA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 2分02秒558(85周)
9) ホルヘ・ロレンソ SPA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 2分02秒563(43周)
10) 中野真矢 JPN ホンダ・グレッシーニ RC212V 2分02秒622(63周)
11) ジョン・ホプキンス USA カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 2分02秒628(62周)
12) アンドレア・ドヴィツィオーゾ ITA JiR・チーム・スコット RC212V 2分02秒783(52周)
13) ジェームス・トーズランド GBR ヤマハ・Tech3 YZR-M1 2分03秒264(45周)
14) アレックス・デ・アンジェリス RSM ホンダ・グレッシーニ RC212V 2分03秒301(47周)
15) アンソニー・ウエスト AUS カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 2分03秒387(51周)
16) オリビエ・ジャック FRA カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 2分03秒863(53周)
17) トニ・エリアス SPA アリーチェ・チーム デスモセディチ GP7 2分03秒954(55周)
18) マルコ・メランドリ ITA ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8 2分04秒414(52周)
19) ニッコロ・カネパ ITA ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8 2分05秒580(48周)
20) シルバン・ギントーリ FRA アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8 2分06秒000(36周)
21) 芹沢太麻樹 JPN カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 2分23秒590(6周)

セパンのサーキットレコードは2007年(800cc)にケーシー・ストーナーが記録した2分2秒108、ポールポジション・レコードは2006年(990cc)にバレンティーノ・ロッシが記録した2分00秒605。


■テストライダーは3名、カワサキは計4名のライダーを投入

この日は18名のMotoGPレギュラー・ライダーの他に、ドゥカティーからは昨年のSTK1000シリーズにドゥカティー・ゼロックス・ジュニア・チームから参戦していたニッコロ・カネパの1名、カワサキからはオリビエ・ジャックと、全日本SBK時代はカワサキのワークス・ライダーを務め、現在はモトクロスを中心に活動する事が多い芹沢太麻樹選手の2名という、合計3名の開発ライダーも参加している。

■カワサキ「開発作業のスピードアップを狙う」

なお、今年は新年最初のセパン合同テストに合計4台のNinja ZX-RRを投入したカワサキのテクニカル・マネージャーを務める金子直也氏は、「4名ものライダーを投入するとチームはプレッシャーを感じるものだが、今後に役立つ大量のデータを一度に収集する事ができるので、開発作業のスピードアップを狙う上で有益」と述べ、その目的を説明した。


■セパン合同テスト1日目の各チームの状況とコメント

以下に、セパン合同テスト初日のテスト内容を公式発表している各チームの概況、ならびにそのライダーや関係者のコメントなどを紹介する。
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■年末のセパン合同テストに引き続きホンダLCRがトップタイム

年明け最初のトップタイムを記録したのは、昨年末のテストからカワサキ時代の自己ベストをホンダのマシンで更新するなど、マシン乗り換え組の中では最も勢いに乗るホンダLCRのランディ・ド・プニエだ。

2008年仕様となったサテライト用RC212Vに初めて乗ったド・プニエは、今回の1日目から自身のセパンでの過去のベストラップを1.2秒も縮めており、ストーナーが昨年のレース中に記録したサーキット・レコードも0.73秒上回っている。
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■ド・プニエ「新型シャシーのコーナリング性能に好感触」

年末のセパン合同テストの1日目と同様に年明け初日もトップタイムを記録したド・プニエは、「ここでの前回のテストよりも改善が進み、自分たちにとっては本当にいい日だった。1.2秒もタイムを縮める事ができたので本当に満足できる。今回の目標はバイクのセッティングと感触をこのまま残りの2日間を通して改善し続ける事」と、初日から順調に作業が進んでいる事をコメントした。

また、この日の作業内容についてド・プニエは「新しいシャシーでのコーナー進入速度は確実に良くなっているし、ラップタイムも縮んだ。ミシュランはこのサーキットに合ういいレースタイヤを今回提供してくれており、前回の11月にここで走った時にはリアのグリップが足りなかったが、今回はすごく良くなっている」と、今回初めて乗る2008年型マシンやミシュランタイヤに対しても好感触を示している。


■2日目以降はペドロサ不在となるレプソル・ホンダ
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ド・プニエと同様に昨年のストーナーのサーキット・レコードを0.244秒上回り、この日の2番手につけていたレプソル・ホンダのダニ・ペドロサは、冒頭に記した通り午後の2度目の転倒時に右手のひらの骨の一部に亀裂が入り、急遽テストを取りやめてバルセロナに帰国している。

■ヘイデン「シャシーの感触が昨年とは異なる」

ペドロサのチームメイトであり2006年度チャンピオンのニッキー・ヘイデンは、この日はやや遅めにコースに出たが、すぐに通常のリズムを取り戻して85周回を走り込み、1日目の8番手タイムを記録した。年末に受けた肩の内視鏡手術の経過についてヘイデンは「もう少し力が入るようにしていく必要はあるが、肩の調子は良くなってきている」と述べており、体調は今後の作業に向けて整いつつある様子だ。
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この日はマシンのジオメトリとサスペンションのセッティングに集中したというヘイデンは、「戻ってこれて嬉しい。昨日はメカニックの人たちと新しいHRCのGPバイクが自分を待ちかまえてくれていたから本当に最高だった。全てのナットもボルトも新品だし、それにすごくかっこいい」と、RC212Vが完全に新しく生まれ変わった事をアピールしている。

ただ、この新しいマシンで実際に走行しての感想としてヘイデンは、「今日はそんなに最高とは言えない。シャシーの感触が去年の11月に試した時から変わっていてフロントまわりに好感触が得られるようになるまで時間がかかった」と述べ、乗り味の変化に最初は戸惑いを覚えた事を明かした。

1日目の作業内容については「この日の終わりまでには1日を通していい進展が得られた。ジオメトリ関係の作業とサスペンションの調整をいくらか行い、今日はタイヤのテストは一切やっていない。あまり速く走れる状況ではなかったので標準のタイヤしか履かなかったし、最初はバイクの調子を改善するところから始めなければならなかった」とコメントし、「明日はニューマチック・エンジンのテストができれば他のタイヤのテストに加えて、すごく多くの作業が発生する筈。カタールまでの道のりは長いね」と2日目から本格的に新エンジンのテストを開始する意向を示している。


■2名が揃ってトップ4以内につけたリズラ・スズキ
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リズラ・スズキの2名は、年始1日目から揃ってタイムシート上のトップ4に入り、好調な2008年プレシーズンのスタートに満足げだ。この日のクリス・バーミューレンは3番手タイム、ロリス・カピロッシはそれに次ぐ4番手タイムを記録している。

スズキ勢は初日に新しいエアロパーツ、および電子制御系システムの評価、ならびに2008年仕様の新型GSV-Rエンジンのテストを行い、同時にブリヂストンタイヤのコンパウンドとコンストラクションを何種類か試し、2名揃って去年からのマシンの進歩を体感する事ができた様子だ。

■バーミューレン「自宅のRM250より速いのでわくわくした」
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1日目の走行を終えたクリス・バーミューレンは、「やっとバイクに戻ってこれて嬉しい。午前中はちょっと錆び付いてるように感じたけれどもね!7週間近い休みだったから、最初の数周はわくわくした。だってこのGSV-Rは自宅に所有しているスズキRM250より少し速いしね!」とテストの再開を喜んでいる。

新しくなったマシンについては「オフの期間中にスズキはすごい仕事をしてくれた。今日はすごく多くのパーツをテストしたが、そのほとんど全てが好調だった。これからどの方向に進むべきかの新しい指針もできたし、以前よりもかなり良くなってる」と述べ、好感触が得られた事を示した。
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「ブリヂストンタイヤについてもたくさんテストしたが、彼らも前回バイクに乗った時からいい仕事を進めてくれたので、今は全てが好調に思える。まだ初日にすぎないが、明日も改善が進むといいし、もっと前進ができる事に期待したい」とバーミューレン。

■水色のカピロッシ「リズラ・ブルーで走れて嬉しい」
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今回から晴れて水色のスーツに身を包み、「リズラ・ブルーで初めて走れて嬉しいし、このファミリーの一員になれて満足!」と述べるロリス・カピロッシは初日の作業内容について、「全てに本当に満足できた。前回のテストが終了してからスズキのスタッフとテストライダーたちが本当にいい仕事をバイクに施してくれている。今日は色んな事を試したが、バイクを自分にとって最高のパッケージに仕上げるには、まだ残りの2日間にも多くのセッティング作業や他に試す事が山ほどある。まだ道のりが長い事は分かっているが、2008年の初日としては本当にいい内容だった!」と述べており、1日目から好調に作業を進める事ができた様子だ。
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■ドゥカティーは午前中に電気系トラブル発生

この日のドゥカティー・チームは新型マシンのドゥカティーGP8に電気系トラブルがある事が発覚しており、午前中はその修復作業に費やしている。
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昨年度のチャンピオンであるケーシー・ストーナーと、その新チームメイトとなったマルコ・メランドリの2名は、マシンの修復が済んだ午後からは様々なセッティングをシャシーに試し、同時にブリヂストンの新しいタイヤもそれぞれに何本かテストしている。

1日目はマシン・トラブルによりあまり走行距離を稼げなかったドゥカティー勢の順位は、ストーナーが5番手タイム、マルコ・メランドリは18番手タイムだった。

■ストーナー「肩の怪我はあまり痛まなかった」

年末のヘレス合同テストの2日目に負った怪我の具合についてストーナーは、「肩があまり痛まないいので有り難かった。まだ少し力が入らないので方向転換の時には思い通りの速さで走る事はできないが、それ以外は特に問題がない」とコメントしており、残り2日間も問題なく作業を続行できるとしている。
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この日のテストの感触についてストーナーは、「このサーキットでは前から色んな理由でテストがうまくいかない事が多かったので、今日は調子良く走れて満足。2ヶ月も乗っていなかったし、ヘレスでは2回も転んでいたので最初は自信を取り戻すのが大変だった。でも、午後にバイクの調子はすごく良かったし、ドゥカティーのマシンへの自信を完全に取り戻す事ができた。午前は少し辛抱しなければいけなかったが」と、転倒後の初テストで走りの感覚を取り戻せた事を語った。

さらに新しくなったマシンやタイヤについては「GP8は出力特性の分野がすごく改善されている。これは去年の自分たちの弱点の1つだった。まだ完全に思い通りに乗れてはいないが、正しい方向性に向かっているのは確か。夕方には新しいブリヂストンタイヤも何本か試したが、かなり期待が持てると思う。明日も新しいタイヤのテスト作業を続ける予定だが、今日のようないい天気になって欲しい」とコメント。

■メランドリ「まだ思い通りには走れない」

カワサキからホンダのマシンに乗り換えて好調のド・プニエとは対照的に、ホンダからドゥカティーへの乗り換えに苦戦気味のメランドリは、新しくなったGP8について「去年のテストに比べると出力特性が良くなっている。このサーキットではそれほど重要な問題じゃないかもしれないが、ヘレスみたいなサーキットで走る時には強みになると思う」と述べ、ストーナーと同様にエンジン特性が昨年よりも改善されている事を語った。
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最大の課題とするドゥカティーのマシンへの適応についてメランドリは、「まだバイクには完全に快適に乗れている状態じゃない。特にシャシーまわりに関してドゥカティーのマシンは独特の特性がある。セッティングに施した変更に対して見せる挙動が以前に経験したバイクとは異なる。今は自分のエンジニアと一緒に問題が何かを理解しようとしているところ」とコメントしており、まだ思い通りに走るには時間がかかりそうな様子を示している。

また、期待していた本人専用マシンについてメランドリは「ヘレスのテスト後に自分がリクエストした通りバイクが身体にフィットするよう変更を加えてくれたドゥカティー・コルセのスタッフ全員に深い感謝の気持ちを伝えたい。今はシートポジションがかなり自分に合っているのでセッティングに集中しやすくなった」とコメントし、午前のトラブルについては「新しいエンジンの調整をしようとしていた午前中の時間をロスした事で多くの周回数を走り込む事ができなくなったが、初期段階のテストでこういう事は珍しい事ではない」と語った。


■新エンジンに好感触を示すロッシとフィアット・ヤマハ

この日にブリヂストンタイヤを履いての2度目のテストを開始したフィアット・ヤマハのバレンティーノ・ロッシは、20ラップ目の転倒で右ひじに軽い打撲は負ったものの、深刻な怪我はなく、すぐに作業を再開して最後まで順調に作業を続ける事ができたとしている。この日のロッシは6番手タイムだった。

ロッシとチームは終日2008年型YZR-M1の開発作業に集中、特にニューマチック・バルブを採用した新型エンジンと新しい電子制御システムの評価を重点的に行い、それと並行してブリヂストンタイヤのテストを行っている。

■ロッシ「ブリヂストンと新型バイクの両方に初日は満足」
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「冬季休暇が終わってまたバイクに乗れて気分がいい。自分とチームの全員がこれからの作業に向けてすごく高い意欲を持っている」と語るロッシは、バレンシア最終戦のレースウイーク中に負った怪我について「手にはまだ痛みがいくらか残るが、先週に検査を受けた時には骨折はもう良くなっていたので、走る上で問題が生じない事は分かっている」と述べ、体調がほぼ万全に整いつつある事を明らかにした。

新しくなったマシンについてロッシは「今日からブリヂストンと作業を再開したが、いい進歩が得られたように思う。同じタイヤのまま多くの周回数を走り込んだが、ここまでの状況にはすごく満足。タイヤと同様に新しい仕様のエンジンも試したが、電子制御まわりも含めてかなり満足できる結果だった」とコメントしており、タイヤとバイクの両面で満足が得られる結果だった事をアピールしている。

転倒については「今日は残念ながら転倒してしまった。コースに出たばかりでタイヤが十分に温まっていないのに激しく攻め出すのが早すぎてフロントを失ったんだと思う。でも幸い怪我はなかったし、手の方も大丈夫だったので、最後まで今日の作業を続ける事ができて良かった!」と説明し、この日のタイムについては「今日は路面状態があまり良くなかったのであまり速く走る事はできなかった。全ての分野の改善をこのまま進めたいので、明日はもっと路面状態が良くなって欲しい」と語った。

■ブリビオ監督「転倒はテストに大きく影響しなかった」

ブリヂストンを履くフィアット・ヤマハ側のチーム監督を務めるダビデ・ブリビオ監督は、「他の何人かのライダーたちと同じくバレンティーノが転倒したのは不運だったが、彼もバイクも大丈夫だったし、作業も続けられたのでそれほどテストに大きな影響は出なかった。今日は路面がひどく、みんなに悪影響があったと思う。ただ、いずれにしても多くの作業をこなす事ができたし、バレンティーノが転んだにしても全体的に見ればいい日だったと思う。当然ブリヂストンまわりの作業をたくさん行っており、ヘレスの作業の続きから着手したが、かなりいい状態になってきた。明日はロングランを試して走り込んだタイヤの状況を確認する予定なので、きっと面白くなる筈」と1日目を終えてコメントしている。


■フィアット・ヤマハ・カラーになったロレンソが初登場
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今回からは白色ではなく初めてフィアット・ヤマハ・カラーのマシンで登場したMotoGPルーキーのホルヘ・ロレンソは、この日は数回グラベルに突入しているが怪我はなく、タイヤの異なるチームメイトであるロッシと同じくニューマチック・バルブ・エンジンと新しい電子制御系システムを試し、標準タイヤのみを装着して初日の9番手タイムを記録した。

■ロレンソ「今年も課題はハードブレーキング」

転倒の状況についてロレンソは「運悪くフロントを滑らせて13コーナーで転んでしまったが、そんなに派手な転び方じゃなかったし、怪我も一切負わなかった。ピットに戻ってもう1台のバイクに乗り換え、転んだ事を忘れてすぐに調子を上げ続ける事ができたので、今日は自分にとっては良好な1日だった」とコメントしている。
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新しいマシンの印象や、課題としているライディング・スタイルの改善については「今日は新しいエンジンを試す事もできた。以前のマシンと比べてかなり改善されているのを実感できたし、同時にいくつか新しい電気系のパーツを試す事もできた。ライディング・スタイルはまだもう少し改善が必要だし、ハードブレーキングが必要な部分で不安定になるのでまだその部分の調整が必要」と述べ、タイヤについては「今日はタイヤについては何も変更していないが、明日はミシュランと一緒に何本かタイヤのテストも行う予定」と今後の予定をロレンソは語った。

■ロマノーリ監督「ロレンソに怪我がなくいい1日」

ミシュランを履くフィアット・ヤマハ側のチーム監督であるダニエーレ・ロマノーリは、1日目の作業内容について「ロレンソは転倒したが怪我を負わなかったので今日はいい日だったと言える。ヘレスの時に彼がすごく速く走れたベース・セッティングから作業を開始したが、ここでも問題なく機能した。一番力を注ぐ必要があるのはハードブレーキングが必要な区間の対策であり、彼はまだ若干振動を感じているので、このサーキットのそういった部分でもバイクの調子が上がるように作業を続ける必要がある。今日は新しい仕様のエンジンといくつか新しい電気系パーツを試したが、ホルヘはそれらに好印象を示してくれている。明日も一般的なセッティグ作業を続けて、同時にミシュランと新しいタイヤのテストも開始する。まだやるべき作業は多いが、ここまでは順調に進んでいる」とコメントした。


■新型マシンに変身中のTECH3ヤマハ

冬季休暇から明けて、まずはライダーたちがマシンの感触を取り戻せるようにする事を1日目の目標としたTECH3ヤマハ・チームは、新型シャシーを含む2008年に向けてのパーツはほぼ揃った様子であり、2名の元SBKチャンピオンたちはそれぞれに新しいパーツを装着したマシンでの1日目の走行を終えている。

2007年仕様のシャシーに新型パーツを組み込んだマシンで走行したコーリン・エドワーズのこの日の順位は7番手、2008年仕様の新型エンジンに好感触を示すMotoGPルーキーのジェームス・トーズランドは13番手だった。

■エドワーズ「バカな転び方をしたがシャシーは交換する予定だった」

エドワーズはチームのマシンの現状については「まだ完全な新型ではないが、ゆっくりと今期バージョンのマシンに変身中。新しいシャシーは明日から試す予定」と説明。

また、この日の作業内容についてエドワーズは、「初日は正しいセッティングを見つけるところから始めて、11月のテストの時に分かっていた事を再確認したが、午前は全ての調子が良かった。ミシュランタイヤに関しては特別と言えるようなテストは何もしていないが、最後の方にいいタイヤを選ぶ事ができた」とセッションの前半は調子が良かったと語ったが、午後については「昼食後は路面の温度が60度くらいまで上がってとんでもなく難しい状況になった。ブレーキングがままならなくなり、自分の経歴の中でも一番バカみたいな転び方をしてしまった。ヘアピンでブレーキンをかけたら横に流れてしまい、マシンを真っすぐに立て直そうとしたら今度はくるっと逆方向に傾いて、ストレートでハイサイドを起こしてしまった。身体は大丈夫。バイクもどうせシャシーを変える予定だったから問題ない。まだやるべき作業はたくさんある」と、午後は高温路面に苦しんだ事と転倒時に怪我がなかった事を明かした。

■トーズランド「年末と時と比べての進歩が嬉しい」

初日はMotoGPマシンに慣れるためにできるだけ多くの周回数を走り込む事に集中したというトーズランドは、「長い休みの後で色々感覚を取り戻すのに時間はかかったが、それでも今日はすごく調子が良かった。去年の11月のここでの自己ベストタイムは2分3秒5だったが大半は4秒台や5秒台しか出ていなかった。今日の最後の周回時は路面が一番熱い時だったが、そこで安定して3秒台の前半で走れたから進歩したと思うし、今はそれがとにかく嬉しい」と述べ、昨年に比べてMotoGPマシンへの適応が進んだ事をアピールしている。

この日の作業内容については、「今回は新しいフロントフォークを何本か試したが、ブレーキの時にものすごく安定していた。古いマシンと比べて一番良くなっている事が体感できたのはエンジン性能。新しいスイングアームの動きもいいし、前回ここで走った時ほどにチャタリングは発生していない。バイクが極端に変化したという感じはここまでのところないが、細かな変化を見ると方向性は正しいと思える」と説明し、2008年仕様のパーツ類には好感触が得られている事を示した。


■グレッシーニ・ホンダは新型RC212Vのベース・セッティングに集中

写真今回から2008年仕様のシャシーを手に入れ、初日はそのベースセッティングに取り組んだというグレッシーニ・ホンダの2名のライダーは、一度マシン全体のセッティングが安定してからは、よりグリップが増すようにリアのサスペンション・リンクを調整し、その後はブリヂストンタイヤのテストを開始している。

■中野選手「前回のセパンの時と同じタイムが出せた」

午前の早いうちに2008年型シャシーの良いベース・セッティングを見つける事ができたとする中野真矢選手は、「今日は新しいシャシーで作業を開始したが、良くなった点がいくつか見つかっている。ただ1つ難しかった点は、あるコーナーでは進入時に自分の走行ラインを維持できなくなる事であり、これは去年と同じ現象。でもブリヂストンがいいフロントのレースタイヤを見つけてくれてからはバイクの感触が良くなり、前回セパンで走った時と同じタイムが出せるようになった」と2008年型マシンへの第一印象を語った。

■デ・アンジェリス「新しいシャシーでも調整はそれほど必要なかった」」

また、英語を猛特訓中のサン・マリノ人MotoGPルーキーであるアレックス・デ・アンジェリスは初日のテストについて「11月のセパン合同テストには参加しなかったので、RCVでセパンを走るのは今日が初めてだった。今回は新しいシャシーでもセッティングをそれほど大きく変更する必要がなく調子は良かった。最初はセッティングを一切いじらずに走り、いいタイムが出せるようになってから色々な事を試し始めた。今日はフロントに少しチャタリングが発生したが、前回のヘレスのテストの時に比べれば大した事はない。ブリヂストンタイヤの調子はすごく良かった。20周回以上の連続走行を行い、16ラップ目に今回の自己ベストが出せたので、これはすごくいい兆候だと思う」と述べ、新型マシンへの好感触を示した。


■カワサキ、本格的なテストは2日目から

2008年シーズンに向けてチューニングが施されたNinja ZX-RRで年明けのテストを開始したカワサキのレギュラー2名は、冬季休暇を終えての1日目はMotoGPマシンの速度域に再び慣れる事を目的とした走り込みを中心に行っている。この日のジョン・ホプキンスのタイムは11番手、セッション終盤に転倒してやや早めに初日の走行を終えたアンソニー・ウエストは15番手だった。

2名は新型シャシーとクラッチの新しくなった新型エンジンなどのパーツ類をこの日に評価しているが、ブリヂストンタイヤのテストを含む本格的なテスト作業は2日目からになるとカワサキ・レーシング・チームは説明している。

■金子テクニカル・マネージャー「2008年マシンのデータは良好」

このレギュラー2名にオリビエ・ジャックと芹沢太麻樹選手のテストライダー2名を加えての合計4名での初日のテスト結果について、カワサキのテクニカル・マネージャーを務める金子直也氏は「今日は無難なスタートになったと言える。2008年マシンにわたしたちが施した変更点について4名のライダーが提供してくれている情報はすでに良好」と説明。

■ホプキンス「残り2日間を通してマシンの本来性能を確認する」
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初日の作業を終えたジョン・ホプキンスは、「かなり長い休みだったので、今日はバイクのスピードに慣れる事に時間を費やしたが、その中で新しいシャシーとエンジン部品のテストも行う事ができたし、いい結果も得られている。前回の11月のヘレスで乗った時に比べてバイクの感触は全体的に上がっているので、これから2日間を通してチューニングを施せば新しいパーツの本来性能をしっかり把握できると思う。明日以降はブリヂストン・タイヤのテストを開始するが、最終日にはタイヤ中心の作業に切り替えられるように、バイクのセッティングをもっと改善しておくつもり。今日はいいスタートが切れたと思うが、本格的な作業が始まるのは明日から」と、新しくなったマシンの第一印象が良好だった事をコメントしている。

■ウエスト「怪我がなく運が良かった」
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また、カワサキでの活動2シーズン目となるアンソニー・ウエストは、この日の転倒時の状況について、「残念な事に今日はヘアピンでフロントを失ったので、予定よりも少し早めにテストを終える事になった。その前の周回と全く同じ速度でコーナリングしたが、多分ライン取りがその時と少し違っていたんだと思う。それで路面の盛り上がった部分にひっかかってしまった。いずれにしても、フロントから倒れ込んで転がったのに怪我がなかったのは運が良かったと思う。転倒はあったけれども、これでシーズンがまた始まって嬉しい。明日もバイクに乗るのが今から楽しみ」とコメントした。


■ブレーキングを課題とするJiRチーム・スコット

他のホンダ・サテライト勢と同様に今回から新型シャシーを投入しているJiRチーム・スコットのMotoGPルーキー、アンドレア・ドヴィツィオーゾは、昨年までの250cc時代のライバルであるフィアット・ヤマハのホルヘ・ロレンソと同様に、ハードブレーキングを必要とする区間でのマシンの制御に苦しんでいる様子だ。
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ドヴィツィオーゾはマシンを倒し込む前のハードブレーキング時にリアが浮いてしまい、安定した形でのコーナリングが実現できない事を訴えており、本人はこの部分を中心としたライディング・スタイルの改善、チームはエンジン・ブレーキ制御の最適化に今後も力は注いでいきたいとコメントしている。この日のドヴィツィオーゾの順位はタイムシート上の12番手だった。

■モンティロン「今後の6週間に期待」

JiRチーム・スコットのディレクターを務めるジャンルカ・モンティロンは、「今回は今年最初のテストなので期待は大きい。新しくシーズンが始まるのでチームの全員が大変に興奮している。この3日間のテストにかけるチームの意気込みは初日からすごい。開幕戦は3月のカタールになるので、これから6週間をかけてアンドレアと新しいバイクがどれだけの進歩を見せるか非常に興味深く楽しみ」と、2008年にかけるチームの意気込みを語っている。

■ドヴィツィオーゾ「ブレーキング以外は順調」

昨年末からの課題であるブレーキまわりのセッティングについてドヴィツィオーゾは、「今日はエンジン・ブレーキとスリッパー・クラッチのセッティングに時間を使い、新しいバイクのブレーキング時の感触を改善できるように多くの作業を行った。いくつか進展は見られたが、残りの2日間を通して今抱えている問題の解決にさらに力を注ぎたい。自分のライディング・スタイルについても同じ事が言える」と述べ、前回のヘレス合同テストでは改善が進んだように見えた問題点が、新しいマシンでも改めて浮上してきた事を述べた。

しかしながら、ドヴィツィオーゾは初日のその他の作業内容については「ブレーキ以外については順調だった。今日は作業がはかどったし、新しいマシンを試している時に不確定要素は増やしたくないので、ミシュランからは以前に試して良く知っているコンパウンドのタイヤを何本か提供してもらった」と述べ、全体的な初日の作業効率は良く、好感触が得られたとコメントしている。

新型マシンの第一印象については「2007マシンと2008年マシンの最も大きな違いはコーナーへの進入の仕方とブレーキングの最終到達点であり、これは前から言っている通り一刻も早く自分が改善していきたい部分そのもの。全体的な感触としてはとても好調と言える。ホンダは新しいバイクにかなりの改善を施してくれている。ハンドルバーのポジションが今の段階で少し低く感じるが、すでに一番高い位置に設定しているので、自分がそれに慣れていかなければならない」と、1日目の走行を終えたドヴィツィオーゾは説明している。

■ベルティ「エンジン・ブレーキの調整を急いで進めたい」

JiRチームスコットの技術責任者を務めるジャンニ・ベルティは、初日のテスト内容について以下の通りコメントした。

「今日は2008年型マシンを初めて試し、午前から多くの時間を使ってアンドレアがエンジン・ブレーキを快適に感じる事ができるように調整を続けた。彼はマシンに乗ってからすぐにブレーキングの分野を一刻も早く改善しなければいけないと述べている」とベルティ。

「チームはエンジン・ブレーキとシャシーのバランスが最も良くなるポイントを探っているが、明日もこの作業が続くのは間違いない。アンドレアにとってこの新しいバイクに乗るのは今日が初めてなので、今回は以前から使い慣れているミシュランタイヤを使用したが、翌日以降は他の種類のミシュランタイヤのテストも行っていく。3日間のうちに安定したいいペースで走れるようにしなければならないし、まだやるべき作業は多い。ただ、今日は予定通りに作業は進んだのでいい1日だったと言える」


■アリーチェ・チームがGP8を投入

今年からはタイトル・スポンサーとなったイタリアの大手電信電話会社の名を冠してアリーチェ・チームの名称となった元プラマック・ダンティーンの2名のライダーは、今回のセパンからはドゥカティーから提供された2008年型マシンであるサテライト仕様デスモセディチGP8での初の走行を披露している。
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初日はマシンに慣れる事を目標として周回を重ねたというアリーチェ・チーム勢の初日のタイムシート上の順位は、トニ・エリアスが17番手、シルバン・ギントーリは20番手だった。

■エリアス「ライディング・スタイルをマシンに合わせていきたい」

初のGP8での走行を終えたエリアスは、「今日はいい調子だったと言える。肩の手術を受けたので今回のテストには参加しない予定だったが、最終的には走る決断をした。このバイクは本当に気に入った。今もすでにいいレベルにある。残り2日間はもっとライディング・スタイルを新しいマシンに合わせられるように頑張るつもり。それに今日よりもタイムを縮めたい」と述べており、本人の体調はまだ万全ではないものの、新しいマシンからは好感触が得られた様子だ。

■ギントーリ「新しいマシンとタイヤはそう簡単にはいかない」

「新しいバイクとタイヤでの作業は、そう簡単にはいかないと認めざるを得ない。」と、この日の順位に不満を漏らすギントーリだが、「まだやるべき事はたくさんあるし、今回の目標はラップタイムや順位を上げる事ではないから、今日はリスクを冒さない事に決めた。今はまだ物事が思い通りに進んでいないが、一番気にしているバイクの感触は周回を重ねる度に良くなっている。開幕に向けての1年の最初のテストはベースを仕上げるのに役立つ筈」と述べており、2日目以降の作業に向けての意欲を示した。

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