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フィリップアイランドテスト最終日の２月２日は、前日とうって変わって朝から好天に恵まれた。各ライダーとも、昨日のストレスを晴らすかのように開始時間と同時にコースインし、終了時刻までそれぞれ精力的な走行を続けた。
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■ニッキーは転倒、ドゥカティー勢はフィリップもワンツー |
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レプソルホンダのニッキー・ヘイデンは、２バージョンある06年仕様RC211Vのうち、主に昨年最終仕様の熟成型を使用してテストを重ねたが、ブルノ発展仕様も今回のフィリップテストでは平行して比較を行っている。レプソルホンダの田中誠監督によると、次回のセパンテストあたりから、どちらの仕様で戦うかをそろそろ絞り込みはじめるだろう、とのことだ。
ヘイデンは、テスト終了二時間前の午後４時に２コーナーで転倒、ライダーに負傷はなかったものの、大事を取って早めにテストを切り上げた。
今回のテストでも、ヘイデンが06年仕様の両タイプを試した一方で、ペドロサは昨年最終仕様に限定してマシンやタイヤへの順応に徹した走行を続けている。最終日の走行では、昨日の早い時間に転倒を喫した影響もなく、３年前のオーストラリアGPで負った両足骨折の悪夢も感じさせない走りで、セパンに続きここでも適応性の高さを見せた。
 地元オーストラリア出身のケーシー・ストーナーも、得意のホームコースで順調に走行を重ね、着々とMotoGPマシンに順応している。
ケニー・ロバーツは新フレームを搭載したマシンで走行した。剛性面の改良に加え、どうやらこちらのマシンはエアインテークのダクト取り回しにも手が加えられているようだ。
この三日間からテストに参加した玉田誠は、最終日もベースセッティングに取り組み、若干のタイヤテストを行ってメニューを終えた。
「次のセパンもIRTAテストもあるし、焦らず確実にやってます。回りはいいタイムを出してるけど、気にせず焦らず、呑まれないように。ベースの方向性はだいたい見えてきたから、次のセパンで良い感じになってくると思う」
と、まずは確実な手応えを掴んだ様子。
揃って予選用タイヤでの走行も行ったＢＳ勢のなかでも好調のドゥカティ勢は、今回もジベルナウ、カピロッシともに秀逸なタイムでテストを終えた。
カワサキの中野真矢も予選用タイヤでいいタイムを記録したものの、セパンから抱えているトラクションの問題に加え、「アベレージであと0.5秒良くなれば、きっと良い勝負ができると思います」と、トップスピードの伸びも現状では課題のようだ。とはいうものの、「次のセパンで新しいエンジンパーツが入ると思うので、それに期待です」と次回テストへ希望を繋ぎ、「タイヤが良くなっているから、安定したタイムで走ることができた」と、タイヤについてもいい方向が見つかりつつある感触を掴んでいるようだ。
フィリップアイランドでのテストを終えたホンダ、カワサキ、ドゥカティ各チームの次回テストは２月中旬のマレーシア・セパン。数日後から、カタールでヤマハとスズキのテストが行われる。
（1月31日/2月1日/2日 オーストラリア・フィリップアイランド 取材/文・写真 西村章）
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