■リラックスムードと緊張感
 06年のプレシーズンテスト第二弾は、1月31日から2月2日までの三日間、オーストラリアのフィリップアイランドで行われている。先週のセパンから数日を経た今年二回目のテストということもあり、各チームのピットはリラックスした中にもシーズンインに備えて緊張感の漂うテストを精力的に行っている。



■マイペースの玉田。中野は「良いスタート」
 今回のテスト参加チームは、レプソルホンダチーム(ニッキー・ヘイデン、ダニエル・ペドロサ)、フォルトゥナホンダ(マルコ・メランドリ、トニ・エリアス)、ホンダLCR(ケーシー・ストーナー)、JIRコニカミノルタホンダ(玉田誠)、チームロバーツ(ケニー・ロバーツ)、ドゥカティマルボロチーム(ロリス・カピロッシ、セテ・ジベルナウ)、カワサキレーシングチーム(中野真矢、ランディ・ド・ピュニエ)、ダンティンプラマック(ホセ・ルイス・カルドソ、アレックス・ホフマン)の8チーム13台。

 雲に空を覆われた午前中は若干の肌寒さも感じさせたが、午後になって太陽が姿をあらわすと、汗ばむほどの陽気になった。フィリップアイランド名物の海風も、ときおり強くは吹くものの、厳しいコンディションというほどでもない。

 そんななか、今年初めての走行となったのが玉田誠。05年最終戦バレンシアを終えてからマシンに跨るのは今回が約3ヶ月ぶりとなるが、焦ることなく午前中はマシンと自らの調子を確かめるようにマイペースでの走行を続けた。午後になると、少しずつセッティングを慎重に調整し始め、最終的にはタイムを1分32秒40まで詰めて一日の走行を終えた。

「いや〜、久しぶりに乗ると楽しいな」とひとまず満足顔の玉田は、「いいセッティングが出れば30秒は普通に出ると思う。(06年仕様の)マシンはポテンシャルがありますね」と、明日のテストが待ちきれない様子でピットを後にした。



 カワサキの中野真矢も、今日はベースセッティングの調整に費やした。「新しい車体もエンジンも違和感なく乗れているので、いいスタートかな」と一日を振り返った。また、BSタイヤについても、「昨年辛かった右側も、今回は攻めることができた」と好感触の様子。

 本日のトップタイムは、マルコ・メランドリの1分30秒79。

 また、六番目のタイムを記録したケニー・ロバーツは「次のセパンにはもっと剛性面を改良したシャーシが届くはず」と笑みを浮かべ、更なる進歩に意欲を見せていた。



 本日の転倒は、アレックス・ホフマン。大きな事故には至らず、左肘擦過傷等の軽傷ですんでいる。


(1月31日 オーストラリア・フィリップアイランド 取材/文・写真 西村章)

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