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２００７年９月１４日
エンジンのトップエンドパワーの強化やブリヂストンタイヤの性能向上など、総合的なパッケージ性能が格段に増し、今期からは他ワークスと勢と互角に戦える性能を手にしたNinja ZX-RRで戦うカワサキ・レーシング・チームは、前回のサンマリノGP翌日のミサノ合同テストではさらなる改良の進んだ多くの新しいパーツを評価し、今回のポルトガルGPに向けて満足のいく結果が得られた様子だ。
■失意のサンマリノGP翌日のテストを精力的にこなしたド・ピュニエ
ミサノでのレースウイーク中は順調にマシンのセッティングが進み、表彰台獲得への強い意欲を燃やして挑んだレースのオープニング・ラップの２コーナーで他のライダーを巻き込み転倒、期待を大きく裏切る失意の結果でサンマリノGPを終えたランディー・ド・ピュニエだが、翌日のミサノ合同テストでは精力的に新しいパーツの数々を試してセッティングに高い仕上がりが得られたとしており、今回のエストリルでの好成績獲得に期待を示している。
■転倒によるノーポイントと怪我に苦しんだ今シーズン
ド・ピュニエは、今シーズンのNinja ZX-RRの性能には大満足と述べ、カタルーニャではMotoGP最高峰クラスにおける自己最高位の５位を今期は獲得している。しかしながら、前回のミサノでの転倒を含むシーズン中６回のノーポイントや多くの怪我が影響し、残り５戦となった現在のランキングは１３位と、目立つ活躍の割に年間を通してのポジションはやや低迷気味だ。
■エストリルでミサノの結果を取り戻したいド・ピュニエ
今回のエストリルでド・ピュニエは、さらに改良が進み、ミサノ合同テストで仕上げたセッティングにも満足できているというNinja ZX-RRの性能を最大限に活用し、サンマリノGPでは果たせなかった自己最高位の更新と表彰台を狙う。
■MotoGPマシンへの理解を着実に深めるウエスト
また、ド・ピュニエのチームメイトであり、今シーズンはイギリスGPからオリビエ・ジャックの後任ライダーとしてカワサキからMotoGPクラスに参戦、その後のレースでは全てポイントを獲得して年間ランキングの１５位にまで浮上してきたアンソニー・ウエストは、初めて経験するMotoGPマシンの電子制御システムや、予選タイヤの飛躍的に高い性能など、新しいテクノロジーに関する理解を着実に深めてきている。
■ミサノ合同テストでサンマリノGPの時の問題は解決
MotoGPクラスにおける自己最高位の７位をラグナ・セカで獲得しているウエストは、前回のサンマリノGPのレースウイーク中には解決できなかったチャタリングの問題を翌日のミサノ合同テストでは解消する事に成功しており、今週末のエストリルでは思い通りの走りができるようになるとして、レースへの期待を示している。
■MotoGPルーキー扱いにはならないウエスト
なお、アンソニー・ウエストは最高峰クラスへのフル参戦を2001年にも２ストローク500ccマシンで経験している事から今期のMotoGPルーキーとしては扱われず、今年のMotoGPルーキーであるTECH3ヤマハのシルバン・ギュントーリよりも高いランキングにつけていても、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得する事は当然ない。
■ド・ピュニエ「今のマシンならかなりの走りができる」
ミサノ合同テストで試した新しいスイング・アームに大変な好感触を示すランディ・ド・ピュニエは、今回のエストリルからそれらの新パーツが使える事を願っている。
 「ミサノに残って合同テストに参加しましたが、とても作業がはかどりました。新しいスイングアームを試したらすぐに好感触が得られたので、それをポルトガルでも使ってみたいですね。」とドピュニエ。
「エストリルはとてもテクニカルなサーキットですし、ロング・ストレートがあるのでZX-RRとの相性はいい筈です。バックストレートもありますしね。ただその他の区間は、特に９コーナーと１０コーナーのシケインなど非常に低速な部分があります。」
「今の自分たちの800ccバイクだったら、かなりいい走りができると思いますよ。間違いなく上位に食い込めるでしょうね。」
■ウエスト「チャタリングの問題は解決できた」
 サンマリノGPではトニ・エリアスとの攻防戦の中でマシンの不調に苦しみ、悔しい思いをしたウエストだが、今回のエストリルではマシンの調子が上がり、さらに速く走れるようになるとコメントしている。
「ミサノのレース翌日のテストではセッティングを何ヶ所か変更しましたが、すぐに速く走れるようになり、レースウイーク中に抱えていたチャタリングの問題解決にも役立ちました。だからポルトガルではもっと速く走れるようになる筈です。」とウエスト。
「かなり難しいコースですがエストリルは好きですね。特にメインストレートを通り抜ける時などは、ミサノよりも改良型エンジンの評価がし易いと思います。もちろん、低速でタイトな区間では、いつも通り気を引き締めていきますけどね！」
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