|
2007年2月20日
先週のカタールでのIRTAテスト最終日に右足の指を骨折したジョン・ホプキンスは、どうやら今週末の2月23日からスペインのヘレス・サーキットで行われるMotoGPクラスのIRTAテストには参加しない可能性が高いようだ。
■ホプキンスの出場有無を問わず秋吉選手がIRTAテストに参加
先週の2月15日にロサイル国際サーキットの13コーナーで時速190kmの速度で転倒し、右足の人差し指を骨折したジョン・ホプキンスについて、昨日の2月19日の時点においてリズラ・スズキMotoGPチームは、今週末のヘレスで行われるIRTAテストに彼を出場させるかどうかはまだ未定だと発表していた。
しかしながら、同チームはその翌日の2月20日に、ヘレスのIRTAテストにはジョン・ホプキンスの出場可否を問わず、スズキのテスト・ライダーである秋吉耕佑選手を参加させる事を決定しており、ホプキンスがテストに出場できる見込みはすでに低いと発表している。
■秋吉選手にとっては開幕後のスポット参戦に向けての下準備
なお、秋吉選手は開幕2戦目のヘレスでのスポット参戦が確定しており、今回のテストはその下準備を兼ねての出場になるという。
■GSV-R800との相性は証明済みのヘレス・サーキット
ヘレスは全長4.4キロメートルのサーキットの中に低速から中速、ならびに高速コーナーを全て兼ね備えており、高低差がある事から下り坂でのブレーキングが必要になるなど、マシンのテストには非常に適したサーキットとしても知られている。
タイムを縮める上ではシャシーのバランスが不可欠となるこのコースだが、昨年末のヘレスでのメーカー合同テストでは、クリス・バーミューレンがレースタイヤでのトップタイムを記録しており、スズキのGSV-R800の特性に適したサーキットである事はすでに証明済みだ。
■IRTAテスト最終日はBMWをかけての争い
また、今回のヘレスでのIRTAテストの最終日となる2月25日には、毎年恒例となったBMWをかけての予選形式の公式セッションであるBMW杯が40分間行われ、その模様は今年初のMotoGPテレビ中継(現地時間の14時5分、日本時間の22時5分から)としてヨーロッパを中心に放送される予定だ。
カタルーニャでの雨のセッションとなった昨年の戦いでBMW賞を獲得したのは当時キャメル・ヤマハのコーリン・エドワーズだが、MotoGPへのフル参戦が決まったばかりだったリズラ・スズキのクリス・バーミューレンもセッション終盤まで高いポジションを確保しており、最終的には5位と健闘した。
■天候は雨?バーミューレンはBMW獲得のチャンスか
今年のヘレスでのBMW杯も、天気予報によれば雨の確率が高いようだが、悪天候に左右されない安定した走りを誇り、年末のヘレス合同テストでも好タイムを記録していたクリス・バーミューレンにとっては、今回のヘレスはBMWを獲得するチャンスと言えるかもしれない。
■バーミューレン「レースに近い戦いが楽しみ」
昨年末にもヘレス合同テストにおいてGSV-R800で好タイムを記録しているクリス・バーミューレンは、今回のIRTAテストで行われるBMW杯を楽しみにしているライダーの1人だ。
「今回のテストがマシンに大きな改善を加える最後のチャンスです。今でもバイクの調子はすごくいいんですよ。ただ、常に少しでも上を目指したいですからね。」とバーミューレン。
「日曜日の公式セッションで少し戦えるのが嬉しいです。レースじゃないことは分かっていますが、似たような感じが味わえますよ。」
「ジョンが走れないかもしれないのはすごく残念ですが、彼とチームにとって今一番重要なのはカタールまでに100%完治する事ですからね。彼が全力で手伝ってくれるのは間違いないので、ヘレスには来て欲しいです。」
■秋吉耕佑選手「責任は重大」
以前からヘレスでは走った事があるという秋吉耕佑選手だが、今回はジョン・ホプキンスの代役という事もあり、いつもより責任を重く感じているという。
「ヘレスでのテストを大変楽しみにしています。」と秋吉選手。
「前にもここには来ていたので、来月のレースに向けての学習はできていましたが、今回はジョンが問題を抱えているのでいつもより責任は重大です。」
「リズラ・スズキのためにも全力を尽くしていい走りがしたいですね。」
|
|