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バレンシア合同テスト3日目の状況、ホンダはRA108を初投入
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インテリワン編集部
  2008年1月24日

青空に恵まれ、風もなく絶好のテスト日和となった1月23日のスペイン、バレンシア・サーキットでは、今年2度目となる公式F1合同テストが、初日のルノーとウィリアムズの2チームによるシェイクダウン走行から数えて3日目を迎えている。
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ここでは、バレンシア合同テスト3日目の走行結果、ならびに各チームのテスト概況や関係者のコメントなどを紹介する。


■ホンダが合同テスト3日目に2008年型車両のRA108を投入

多くのチームが合流したテスト2日目に引き続き、3日目の1月23日もスーパーアグリを除く全10チームが2008年後の開幕戦に向けての開発作業を行っているが、この日は年明け直後のフェラーリやマクラーレンやトヨタ、先週のBMWザウバーやレッドブル、ならびに今回のテスト初日のルノーとウィリアムズに続き、ホンダ・レーシングが1月19日に予定されているの公開式典を待たずして2008年型車両のRA108をバレンシア・サーキットに持ち込み、初のサーキット走行を披露している。
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■残るは3チーム

これで現在も2007年型車両をベースとしたテスト専用マシンでのみ作業を実施しているのは、トロ・ロッソとフォース・インディア、ならびに今回はテストに不参加のスーパーアグリの3チームのみとなった。


■バレンシア合同テスト、1月23日の走行結果

以下に、気温は12度から18度、路面温度は11度から22度にまで上昇した1月23日のバレンシア・サーキットで行われた合同テスト3日目の走行結果を、各ドライバーのこの日の自己ベスト順に示す。
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1) ヘイキ・コバライネン FIN マクラーレン・メルセデス MP4-23 1分11秒000(92周)
2) フェリペ・マッサ BRA フェラーリ F2008 1分11秒662(81周)
3) キミ・ライコネン FIN フェラーリ F2008 1分11秒850(108周)
4) ルイス・ハミルトン GBR マクラーレン・メルセデス MP4-23 1分12秒076(115周)
5) 中嶋一貴 JPN ウィリアムズ FW29B 1分12秒255(93周)
6) フェルナンド・アロンソ ESP ルノー R28 1分12秒360(111周)
7) ニコ・ロズベルグ GER ウィリアムズ FW30 1分12秒493(117周)
8) マーク・ウェバー AUS レッドブル RB4 1分12秒594(87周)
9) ニック・ハイドフェルド GER BMWザウバー F1.07B 1分12秒976(51周)
10) セバスチャン・ベッテル GER トロ・ロッソ STR2 1分13秒015(63周)
11) ティモ・グロック GER トヨタ TF108 1分13秒129(95周)
12) ロバート・クビサ POL BMWザウバー F1.08 1分13秒230(121周)
13) セバスチャン・ボーデ FRA トロ・ロッソ STR2 1分13秒307(118周)
14) エイドリアン・スーティル GER フォース・インディア 1分13秒409(98周)
15) ヤルノ・トゥルーリ ITA トヨタ TF108 1分13秒547(96周)
16) ルーベンス・バリチェロ BRA ホンダ RA108 1分14秒588(36周)
17) 小暮卓史 JPN ホンダ RA107 1分16秒761(62周)


■テスト3日目の各チームの状況

以下に、バレンシア合同テスト3日目の各チームのテスト状況、ならびに関係者のコメントなどを紹介する。

■マクラーレンのヘイキ・コバライネンがこの日のトップタイム

10チームが参加してからのテスト2日目となる1月23日、この日にトップタイムを記録したのはマクラーレンのヘイキ・コバライネンだった。タイムは1分11秒000。
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ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス・チームは前日に引き続き、今年の新型車両であるMP4-23での走り込み距離を増やし、2008年度レギュレーションに沿った4戦連続耐久仕様のトランスミッションなど、新型コンポーネントの耐久テストを2日間連続して行っている。

また、この日からは前日のテストを担当したペドロ・デ・ラ・ロサに代わり、正ドライバーのルイス・ハミルトンがヘイキ・コバライネンに合流して115周回の走り込みを行っている。ハミルトンのタイムシート上の順位は4番手だった。


■初日にトップ2を独占したフェラーリ勢は2番手と3番手
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前日の1月22日にトップ2を独占していたフェラーリ勢の2台は、参加2日目のこの日はタイムシート上の2番手と3番手につけ、マクラーレンのコバライネンにトップを譲るような形となった。2番手タイムはフェリペ・マッサの1分11秒662、3番手タイムはキミ・ライコネンの1分11秒850。
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マッサとライコネンの2名は引き続きF2008の開発作業として、主にセッティング全般のテストと耐久性確認などを行い、レースのスタート・シミュレーションなども実施している。マッサ・とライコネンは翌日1月24日も2名でテストを担当する予定だ。


■FW30のシステム動作チェックを続けるウィリアムズ

この日もウィリアムズはニコ・ロズベルグが新型車両のFW30、中嶋一貴選手は2007車両に2008年用テストパーツを組み込んだFW29Bに乗り、初日のFW30のシェイクダウンから数えて3日目のテスト作業を行っている。
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ニコ・ロズベルグはFW30のシステム作業確認、中嶋選手はFW29Bを用いた2008年パーツの信頼性検証をこの日は実施し、中嶋選手は5番手タイムの1分12秒255、ロズベルグは7番手タイムの1分12秒493を記録してこの日の走行を終えた。


■ルノーはR28のバランス改善作業に集中

初日のR28のシェイクダウンを問題なく終えたINGルノーF1チームとフェルナンド・アロンソは、2日目以降はマシン・バランスの向上を追求したセッティング作業を行っており、この日の3日目も前日に引き続き多くの種類のセッティングを試しながらのロングランを実施している。

この日がバレンシアでのテスト最終日となるアロンソは、夕方にはスタート・シミュレーションとピット・ストップ訓練を行い、最終的にはこの日の6番手タイムとなる1分12秒360を記録して彼が予定していた3日間の作業メニューを全て終えた。
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なお、バレンシアでのチームにとっての最終日となる翌日の4日目は、アロンソのチームメイトとなったネルソン・ピケJrがテストを担当する予定だ。

■予定のメニューを終えたアロンソ「本格的な作業は次回のテストから」

地元スペインのバレンシア・サーキットでレースウイークさながらの多くのファンに囲まれ、3日目の作業メニューを全てこなしたアロンソは「今回のテストの目的は新型車両で走行してみて実際にどのような挙動が得られるかを理解することだった。初日のシェイクダウンはうまくいったし、今日も何のトラブルもなく多くの周回数をこなす事ができたので、次回以降のテストでは多くの改善作業を重ねていけると思う。チームといるととても安心するし、マシンの感触も毎日どんどん良くなっているので次のテストが待ち遠しい。今日はここでファンの声援を受ける事ができて嬉しかったし、いつも通りすごく励みになった」とコメントした。

■シルク「マシンの反応は良好」

ルノーのチーフ・エンジニアを務めるクリス・チャンシルクは、フェルナンド・アロンソとの3日目のR28によるテスト内容について「今日はエンジニアにとってさらに興味深い一日となった。良いマシンバランスを探るために作業メニューに従ってより多くのセッティングを行ったが、変更内容に対してマシンは良く反応したし、計画通りにすべてがうまくいった。マシンの信頼性の高さが改めて分かりとても励みになる一日だった。セッション終盤にはピットストップの練習も何回か行ったが、これはテスト作業の一貫として普段から行う作業項目の1つ」と説明している。


■レッドブル、ウェバーがRB4での走行を初披露

レッドブルのマーク・ウェバーは、先週のヘレス合同テストの最終日にシェイクダウンが済んだばかりの1台のRB4を、この日に初めてチームメイトのデビッド・クルサードから引き継いでいる。
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チームはこの日の朝にRB4のシートとドライビングポジションをマーク・ウェバーのために調整し、その後ウェバーは終日ほとんどマシン・トラブルに見舞われる事なく87周回を走り込んだ。ウェバーのタイムはこの日の8番手となる1分12秒594だった。


■BMWザウバー、クビサがこの日からテストに復帰

BMWザウバーは、この日はニック・ハイドフェルドが前日までマルコ・アスマーが使用していたテスト専用車両のF1.07Bに乗り、先週のチーム単独テストから5日ぶりの作業復帰となるロバート・クビサが2008年型車両のF1.08をハイドフェルドから再び引き継いでいる。
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この日にハイドフェルドは作業メニューに従ってF1.07Bに搭載されたスタンダードECUなどシステムまわりのセッティング作業に集中し、クビサはF1.08のメカニカル・パーツのセッティングやエアロ・パーツの空力特性に関する調査、ならびにサスペンション・パーツに関する様々なテストを実施した。

2名は共に大きなトラブルに見舞われる事なく終日走行し、ニック・ハイドフェルドはこの日の9番手となる1分12秒976、ロバート・クビサは12番手となる1分13秒230を記録して1日の作業を終えている。


■テスト専用車両での作業を続けるトロ・ロッソ
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トロ・ロッソのセバスチャン・ベッテルとセバスチャン・ボーデは、通常は訪れる機会が少ないバレンシアのコースレイアウトに慣れた参加2日目のこの日も、2007年型車両にスタンダートECUや4戦連続耐久使用が可能なギアボックスなど、2008年度のF1レギュレーションに適合したコンポーネントを全て搭載した2台のテスト専用マシンでの走行を繰り返している。

新型エアロパーツの空力特性やメカニカル・パーツの耐久性、ならびに電子制御まわりのセッティング評価を行った2名のこの日のタイムは、ベッテルが10番手となる1分13秒015、ボーデが13番手の1分13秒307だった。


■パナソニック・トヨタ、TF108の開発作業は計画通り

パンソニック・トヨタは前日と同じく2008年型車両である2台のTF108のテストを、今期の正ドライバーであるティモ・グロックとヤルノ・トゥルーリの2名が実施している。
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この日の2名は終日マシンのセッティング作業に集中し、2008年型エアロパーツの空力特性の評価を重点的に行う中、並行してサスペンションのセッティングや他のメカニカル・パーツの調整を行い、多くの有益なデータを収集する事ができた様子だ。

この日のグロックのタイムは11番手となる1分13秒129、トゥルーリのタイムは15番手となる1分13秒547だった。

■グロック「今日はすべてに満足」

TF108での参加2日目のテストを終えたグロックは「今日はかなりうまくいった。マシンは今日もスムーズに走り、多くの周回数をこなすことができた。昨日に引き続き様々なセッティング作業を車両に施し、走行性能にどのような影響を及ぼすかを試した。テストを重ねる度にマシンへの理解は深まっており、今の進捗状況にも満足している。自分たちは正しい方向に向かっているし、やるべき作業も把握できている」とコメント。
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■トゥルーリ「わざとマシンバランスを崩して走行」

また、トゥルーリはこの日の作業内容について「かなりの周回数をこなしてファクトリーに送る特別なデータの収集に一日を費やしたので、今日は自分にとってはすごく大変な一日だった。この作業はマシンの改善すべき点を把握するために行った。マシンのバランスはあまり良くない状態だが、これはある特定の分野について調査するために今日はわざとそうしていいる。計画通りに作業が完了したので満足しているし、今日は全くタイムのことは考えなかった。肝心なのは必要な全てのデータを集めることだったから」と説明した。
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■ディーター・ガス「信頼性の高さは間違いなさそう」

また、トヨタのチーフ・エンジニアを務めるディーター・ガスはこの日の作業内容について「今日は全てが計画通りに進み、ティモとヤルノの二人が揃って何の問題もなく作業メニューを完了している。今のところ新しい車両の信頼性は非常に高いと言っても問題なさそう。今日は主に空力特性のテストに集中し、さまざまな種類のセッティングを試してその比較検証を行った。今日も有益な一日であり、新しい車への理解もさらに深まった。うまく改善を進める事ができていると思う。明日もこのままテストを継続して今日と似た内容の作業を行う予定」とコメントしている。


■フォース・インディアは前日のタイムロスを挽回

フォース・インディアは前日のテスト・ドライバーであるビタントニオ・リウッツィに代わり、2008年度も正ドライバーを務めるエイドリアン・スーティルがチームにとって2日目のテストを行っている。
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初日は小さなメカニカル・トラブルに何度も見舞われ周回数を思い通りに稼ぐ事ができなかったフォース・インディアだが、この日は大きなトラブルが発生する事もなくスーティルは初日の走行距離を挽回しており、2日目のメニューとして予定していたダンパーのセッティング作業も全て終わらせる事ができた様子だ。
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98周回を走行したスーティルのこの日のタイムは14番手となる1分13秒409だった。

写真■スーティル「セッティングはかなり煮詰まってきた」

この日は最初からマシンに好感触を抱く事ができたとするスーティルは、「今日は100周近く走行できたとてもいい一日だった。午後にはかなりの距離を稼ぐ事ができたし、いいタイムも出せた。マシンのバランスは以前から良かったが、今回はそれがさらに良くなっていた。長いクリスマス休暇を終えてリフレッシュした気持ちで戻ってきたが、トラクションコントロール無しで運転することにもだいぶ慣れてきている。セッティングの微調整を繰り返したおかげで、かなり限界レベルに近づいたと思う」と述べ、ここまでのマシンの進化の度合いに満足している様子だ。

■ガスコイン「信頼性の面で全く問題のない効率的な1日だった」

この日の作業内容についてフォース・インディアのチーフ・テクニカル・オフィサーを務めるマイク・ガスコインは「今日は非常に有益な一日だった。昼には計画通りにエンジンの交換を行い、ほぼ100周回を走行できた。ダンパーの調整とセッティング作業、及びECUまわりの開発作業を予定通り完了させ、全く信頼性の面で問題のない効率的な一日となった」と述べた。


■ホンダ・レーシングはRA108を初投入、小暮選手はRA107で走行

ホンダ・レーシングはこの日に初めて2008年型車両のRA108をバレンシア・サーキットに持ち込み、1月29日に予定されている公開式典がまだ済まない段階でのシェイクダウンをこの日の1月23日に実施している。この作業を担当したのは年明け以来初めてサーキットに姿を現した2008年度の正ドライバー、ルーベンス・バリチェロだった。

また、この日はフォーミュラ・ニッポンの小暮卓史選手(写真下)もホンダのテストに参加しており、前日はアレックス・ブルツが使用していたテスト専用バージョンのRA107を引き継ぎ、マシンに慣れるための62周回を走行した。
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この日のバリチェロのタイムは16番手となる1分14秒588、小暮選手のタイムはそれに次ぐ17番手の1分16秒761だった。

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