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バレンシア合同テスト、1月21日と22日の状況
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インテリワン編集部
  2008年1月23日

ヘレスに続く年明け2度目のF1合同テストが、1月21日にスペインのバレンシア・サーキットにて4日間の日程の初日を迎えている。ここでは、ルノーとウィリアムズの2チームのみが2008年型車両を持ち込みシェイクダウンを行った初日の1月21日と、スーパーアグリを除く全10チームがそれに合流して本格的なバレンシア合同テストの開始となった2日目、1月22日の状況を紹介する。
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■初日はルノーとウィリアムズのシェイクダウンのみ

バレンシアでのテスト初日となる1月21日、この日にルノーは公式発表を目前に控えた2008年型F1車両のR28、ウィリアムズは同じく2008年型車両のFW30を持ち込み、それぞれに2日目から本格的に始まるバレンシア合同テストに向けての事前システムチェックや初期導入セッティングを早朝から開始している。
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■1月21日のアロンソとヒュルケンベルグのタイム

ルノーはフェルナンド・アロンソ、ウィリアムズはニコ・ヒュルケンベルグが新車のテストを担当しており、ガレージへのピットインを繰り返しながら終日コースでの走行を行った。以下に、この2名の1月22日の自己ベストタイムを示す。

1) フェルナンド・アロンソ ESP ルノー 1分13秒027(39周)
2) ニコ・ヒュルケンベルグ GER ウィリアムズ 1分14秒559(20周)

■ウィリアムズの今回のテーマは「スタッフとファンへの感謝」
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ウィリアムズはこの日に予定していた作業項目をほとんど無事に完了しており、多くの検証作業を行った結果、翌日2日目からの本格的なテスト開始に向けてFW30の準備は整ったと発表している。
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なお、今年のプレシーズン6回のテスト中は、毎回マシンのデザインに何らかのテーマを設ける事を発表しているウィリアムズは、前回のヘレスでのレース参戦30周年を祝うロゴに続き、今回はFW30のノーズにウィリアムズの現在の519名のメンバーの名前が記された「スタッフとファンへの感謝」をテーマとするデザインを施してバレンシアに登場している。
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■アロンソ「初走行は全てうまくいった」

また、この日にR23の全てのシステムが正常稼働している事を確認したルノーも、特に大きな問題が発生する事なく1日目の作業を終える事ができたとしている。この日のテストを担当したフェルナンド・アロンソは「全てうまくいった。今のマシン性能を他のチームと比較する事にはまだあまり意味はないが、ほとんど問題が発生しないのはいい事だし、明日もこのまま作業を続ける事ができる」と、2日目以降の本格的なテスト始動に向けての期待感を示した。
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■バレンシア合同テスト2日目の内容

ルノーとウィリアムズに他の8チームが加わり、全10チーム16人のドライバーが集結したテスト2日目の1月22日、この日のバレンシア・サーキットは晴天に恵まれ、朝方は9度と肌寒かった気温は正午過ぎには24度にまで上昇、路面温度も24度前後に到達した。
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この日のバレンシア・サーキットのグランドスタンドは平日にも関わらず地元スペインの大観衆に埋め尽くされており、そのほとんどが服装などから見て彼らの英雄であるフェルナンド・アロンソを目当てに会社を休んでつめかけたファンだった様子だ。

■今回から7チームが2008年型車両をテストに投入

なお今回のテストには、ホンダとトロ・ロッソ、ならびにフォース・インディアの3チームは、2007年型車両をベースに標準ECUや新型トランスミッションなどを搭載したテスト専用マシンを持ち込んでいるが、その他の7チームは2008年型マシンを各1台以上投入している。


■テスト2日目の走行結果
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終日のドライ・コンディションとなった1月22日のバレンシア合同テスト2日目の走行結果は以下の通り。

1) フェリペ・マッサ BRA フェラーリ F2008 1分12秒182(97周)
2) キミ・ライコネン FIN フェラーリ F2008 1分12秒721(105周)
3) ニコ・ロズベルグ GER ウィリアムズ FW30 1分12秒838(84周)
4) ヘイキ・コバライネン FIN マクラーレン・メルセデス MP4-23 1分13秒026(104周)
5) ペドロ・デ・ラ・ロサ ESP マクラーレン・メルセデス MP4-23 1分13秒163(114周)
6) フェルナンド・アロンソ ESP ルノー R28 1分13秒315(93周)
7) 中嶋一貴 JPN ウィリアムズ FW29B 1分13秒473(94周)
8) セバスチャン・ベッテル GER トロ・ロッソ STR2 1分13秒627(86周)
9) マルコ・アスマー EST BMWザウバー F1.07B 1分13秒669(44周)
10) セバスチャン・ボーデ FRA トロ・ロッソ STR2 1分13秒675(80周)
11) ニック・ハイドフェルド GER BMWザウバー F1.08 1分13秒779(80周)
12) ヤルノ・トゥルーリ ITA トヨタ TF108 1分13秒820(69周)
13) デビッド・クルサード GBR レッドブル RB4 1分13秒944(82周)
14) ティモ・グロック GER トヨタ TF108 1分14秒096(80周)
15) ビタントニオ・リウッツィ ITA フォース・インディア 1分15秒095(64周)
16) アレックス・ブルツ AUT ホンダ RA107 1分15秒440(51周)


■1月22日の各チームの概況

以下に、バレンシア合同テスト2日目の各チームの概況ならびにコメントなどを示す。

■フェラーリ、2台のF2008がバレンシア初日もワンツー
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10チームが集結しての初日となる1月22日にタイムシート上のトップ2を独占したのは、2008年型車両のF2008を2台投入しているフェラーリ勢だった。この日の最後にフェリペ・マッサはトップタイムの1分12秒182、キミ・ライコネンはそれに次ぐ2番手タイムを記録している。

この日に2名は一般的なマシンの開発作業としてバレンシアに最適なセッティング探しを終日行っており、2台共にマシントラブルは発生しなかった。


■ウィリアムズ、走行2日目のFW30がフェラーリに次ぐ好タイム
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前日の1月21日にシェイクダウンを済ませたウィリアムズの新型車両、FW30を引き継いだニコ・ロズベルグは、フェラーリの2台に次ぐ3番手タイムをこの日に記録している。

チームは午前中にFW30のシステムを再チェック後にエンジン・マッピングなどを行い、午後にはロズベルグの走行を通じて新型冷却システムの機能検証を行ったが、特に大きな問題は発生しなかったと発表している。
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また、2007年型車両をベースとしたテスト車両のFW29Bで終日走行した中嶋一貴選手は7番手タイムだった。


■マクラーレンは新型ギアボックスの耐久性テストを実施

ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス・チームは、前回のヘレスに引き続き今回も2008年型車両であるMP4-23をバレンシアに2台持ち込み、今年の新レギュレーションとなる4戦連続しての耐久性能が求められる新型ギアボックスの性能検証を目的としたロングランを実施している。
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この日のヘイキ・コバライネンはタイムシート上の4番手、ペドロ・デ・ラ・ロサはそれに次ぐ5番手タイムだった。


■ルノーはR28での2日目にロングラン、信頼性を検証

前日に新車のシェイクダウンを実施したフェルナンド・アロンソは、この日も引き続きR28-01での走行を行い、開発作業を続けている。

午前にアロンソはマシンのバランス・セッティングを変更、午後には何回かのロングランを実施してR28の信頼性検証とデータの収集を実施している。終日マシンに大きな問題は発生せず、アロンソのこの日の順位は6番手だった。

■アロンソ「テストはスムーズ。今は前進あるのみ」
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2日目の走行を終えたアロンソは「今日は作業がスムーズに進み、特に問題もなく走行できている。自分自身の作業メニューに着手する事ができたし、終盤にはエンジニアといい議論もできた。午後には何回かロングランを行ったが、マシンの反応が良かったので今後の励みになった。このままマシンの開発を進め続ける必要があるので、今は前進あるのみ」とコメント。

■シルク「全システムの稼働状況に問題なし」

ルノーのテスト・チーフ・エンジニアを務めるクリスチャン・シルクは「2日目の作業項目のほとんどの目的は達成することができた。一般的に新型車両で作業を開始する際には、システムの全機能が正常稼働しているかどうかを確認する必要があるが、今日はその点において万全だったと言える。明日はドライバーとエンジニアにとってさらに興味深い作業メニューを用意しているので、多くのデータを収集する事ができる筈」と述べ、R28のここまでの信頼性の高さをアピールしている。


■トロ・ロッソ、まずはコースレイアウトの攻略から
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トロ・ロッソがチームとしてバレンシアを訪れるのは久しぶりとなるため、この日はコースレイアウトに慣れる事から2名のドライバーは開始したという。
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午前中にセッティングを仕上げたセバスチャン・ボーデは午後に新型エアロパーツの検証を行い、その一方でセバスチャン・ベッテルは風や路面状況の変化に合わせて終日セッティングの調整を繰り返した様子だ。
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この日のベッテルは8番手タイム、ボーデは10番手タイムだった。


■一足早くバレンシア入りしていたBMWザウバー

他のチームよりも一足早くバレンシアに入り、先週の前半からF1.08のシェイクダウンを兼ねた単独テストを4日間の日程で行っていたBMWザウバーは、この日も引き続きバレンシアでの走行を重ね、新型エアロパーツ類の空力特性の比較、ならびにサスペンションのセッティングを行っている。
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先週に引き続きF1.08で走行したニック・ハイドフェルドは小さなメカニカル・トラブルに見舞われたが、エンジニアにとって有益となる多くのデータを収集する事はできた様子だ。なお、先週のBMW単独テストに参加していたエストニア人ドライバーのマルコ・アスマーはこの日の合同テストにも参加しており、終日テスト専用車両のF1.07Bでの走行を重ねている。

この日のマルコ・アスマーのタイムは9番手、ニック・ハイドフェルドは11番手だった。


■トヨタは再びTF108の高い信頼性を実感

前回のヘレス合同テストではTF108を1台しか用意できなかったパナソニック・トヨタ・レーシング・チームだが、今回のバレンシアには2台のTF108が準備されており、ヤルノ・トゥルーリとティモ・グロックの2名の2008年度正ドライバーは、揃って新車でのテスト作業をこの日から開始している。
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2名は午前中からそれぞれのTF108のセッティング作業に入り、午後には空力特性ならびにサスペンションまわりのテスト作業を実施したという。ヘレス合同テストの時と同様にこの日もTF108には大きな問題は発生しておらず、改めてチームはTF108の信頼性の高さに自信を持つ事ができた様子だ。

この日のトゥルーリの順位は12番手、グロックは14番手タイムだった。

■トゥルーリ「バレンシア特有の不安定な1日」
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TF108でのこの日の走行を終えたトゥルーリは、「バレンシア特有の不安定な一日だった。走る度にコース状況がめまぐるしく変わって大変だったが、新マシンに関するより多くのデータと情報を収集する事が今は重要なので、セッティングを何種類か試しながらエアロパーツまわりの開発作業を行った。今日の自分たちの成果にはかなり満足しているが、まだ改善の余地はあるので引き続き作業を続けるつもり。今日は予定通りに多くの周回数をこなす事ができたし、新マシンの信頼性の高さを再認識する事もできた」とコメントし、TF108の信頼性の高さにこの日も満足している。

写真■グロック「昨年度のマシンから大きく前進」

またグロックは「今日はうまくいった。先週のヘレスではセッティングの変更に対するマシンの挙動テストにやり残しがあったので、今回はその作業を再開して多くのデータ収集に努めている。TF108は昨年のマシンに比べて改善が進んでいると思う。多くの種類のセッティングを試してみたが、どれも以前のマシンよりも結果が良好なのでかなり満足。ただ、まだ多くの作業があるので、明日と木曜日もバレンシアでも時間を最大限に使って作業を行うつもり」と述べており、昨年度マシンと比較してのTF108の進化の度合いに満足するコメントを残した。

■ディーター・ガス「午後の空力テストはやや難航」

トヨタのチーフ・エンジニアを務めるディーター・ガスはこの日の内容について、「有益な一日だった。今日は多くの種類のメカニカル及び空力セットアップを試すと共に、サスペンションまわりのテストも実施している。新マシンは今回も非常に信頼性が高く、性能をさらに高めていく上で有効な情報を多く収集する事ができた。天気は終日ほとんど良かったが、午後には風が少し強くなったので空力に関するテストは少し難しい状況となった。普通のテストでは他のチームが燃料をどのくらい積んでいるのか分からないのでタイムを比較するのは困難だが、今回の自分たちの結果には満足できている」と説明。


■レッドブルはRB4での2度目の走行
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前回のヘレス合同テスト3日目の1月16日に、初めて2008年型車両であるRB4のお披露目を兼ねたシェイクダウンを行ったレッドブルは、今回のバレンシアにもRB4を持ち込み、引き続きデビッド・クルサードが開発作業を実施している。
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この日のクルサードのタイムシート上の順位は13番手だった。


■初日はトラブルに見舞われたフォース・インディア

標準ECUを搭載したテスト用の暫定車両でテストを続けるフォース・インディアは、この日は一般的なセッティング作業を行いながら多くの情報収集に務めているが、前回のヘレス合同テストに引き続き今回も小さなトラブルに作業を妨害されたという。
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この日のテストを担当したチームの2008年度のテスト・ドライバーとなったビタントニオ・リウッツィは、午前中に1回目のロングランを終え、午後にも再びロングランを実施したが、この時は小さなメカニカル・トラブルが発生した事から作業は数回中断し、リウッツィは予定していた周回数を終える事ができなかった。

■リウッツィ「難しい1日」
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この日の15番手タイムを記録したリウッツィは、「今日もまた難しい一日となり残念。いくつか問題が発生してガレージの中に足止めされてしまった。バレンシアにはあまり来ない事もありヘレスの時と状況が全く異なったので、午前はマシンのバランスを向上させる作業にかなりの時間を費やした。午後はいくつか問題を抱えて作業をしばらく中断せざるを得なかったが、ロングランでは一貫性が得られたし、セッティングを変更してからマシンの調子も上がっている」と述べ、トラブルの発生については悔しがるものの、マシンに施した調整内容についてはほぼ満足できたという様子だ。
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■ガスコイン「初日としてはまあまあの結果」

フォース・インディアのチーフ・テクニカル・オフィサーを務めるマイク・ガスコインは、「今日は初日としてはまあまあだった。午後は燃料まわりに小さな問題がいくつか発生して走行時間を制限される結果となったが、少なくともテストメニューに着手することは出来た。明日はエイドリアンが作業を担当する予定」とコメントした。


■2008年の合同テストに初参加のホンダ、ドライバーはブルツ

年が明けてからの合同テストへの参加は今回が1回目となるホンダ・レーシングF1チームは、昨年の中国GP終了後に現役レース・ドライバーからの引退を表明した元ウィリアムズの正ドライバーであるアレックス・ブルツを2008年度のテスト・ドライバーとして正式に迎えており、この日はブルツにとってはホンダでのテスト・ドライバーとしての初仕事となった。
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ホンダの仕事の進め方を学びながら作業を進めたブルツは次第に順応し、2007年仕様のマシンに標準ECUを搭載したテスト専用RA107での51周回を終えて、この日の16番手タイムを記録している。

■翌日の23日は小暮卓史選手がテストに参加

なお、ホンダは翌日の23日には正ドライバーのルーベンス・バリチェロと共に、フォーミュラ・ニッポンならびにSUPER GTシリーズに参戦している小暮卓史選手をテストに迎える事を表明している。

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