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2008年シーズン終了時のMotoGPクラス全ライダーと関係者の詳細コメント
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  2008年11月13日

すでに2009年シーズンに向けてのMotoGP各チームの新体制や、その第1回目の冬季合同テストの内容を報じた後だが、ここでは2008年シーズンの最終戦が行われた10月26日のバレンシアGPレース結果を簡単に振り返り、MotoGPクラスの全ライダーならびにレース関係者の2008年シーズン終了直後の詳細コメントなどを紹介する。
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■MotoGPクラス最終戦のレース結果とポイントランキング

以下に、約11万7千人の観客が訪れたスペインのバレンシア・サーキット(リカルド・トルモ)にて10月26日に行われたMotoGPクラス最終戦のレース結果、ならびに2008年シーズンの最終的なポイントランキングを示す。
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MotoGPクラスのレース結果(気温26度、路面温度34度、湿度41%)
1) ケーシー・ストーナー AUS ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8 46分46秒114(30周)
2) ダニ・ペドロサ SPA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 46分49秒504(30周)
3) バレンティーノ・ロッシ ITA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 46分58秒308(30周)
4) アンドレア・ドヴィツィオーゾ ITA JiRチーム・スコット RC212V 47分10秒273(30周)
5) ニッキー・ヘイデン USA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 47分12秒346(30周)
6) コーリン・エドワーズ USA ヤマハTech3 YZR-M1 47分18秒323(30周)
7) 中野真矢 JPN サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V 47分20秒685(30周)
8) ホルヘ・ロレンソ SPA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 47分21秒775(30周)
9) ロリス・カピロッシ ITA リズラ・スズキMotoGP GSV-R 47分24秒342(30周)
10) アレックス・デ・アンジェリス RSM サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V 47分33秒697(30周)
11) ジェームス・トーズランド GBR ヤマハTech3 YZR-M1 47分38秒221(30周)
12) シルバン・ギントーリ FRA アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8 47分38秒464(30周)
13) クリス・バーミューレン AUS リズラ・スズキMotoGP GSV-R 47分38秒947(30周)
14) ジョン・ホプキンス USA カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 47分39秒341(30周)
15) ランディ・ド・プニエ FRA ホンダLCR RC212V 47分39秒525(30周)
16) マルコ・メランドリ ITA ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8 47分54秒501(30周)
17) アンソニー・ウエスト AUS カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 47分57秒295(30周)
18) トニ・エリアス SPA アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8 48分23秒169(30周)
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2008年度ライダーズ・ランキング最終結果
1) バレンティーノ・ロッシ [ITA] [フィアット・ヤマハ・チーム] 373
2) ケーシー・ストーナー [AUS] [ドゥカティ・マルボロ・チーム] 280
3) ダニ・ペドロサ [SPA] [レプソル・ホンダ・チーム] 249
4) ホルヘ・ロレンソ [SPA] [フィアット・ヤマハ・チーム] 190
5) アンドレア・ドヴィツィオーゾ [ITA] [JiRチーム・スコット] 174
6) ニッキー・ヘイデン [USA] [レプソル・ホンダ・チーム] 155
7) コーリン・エドワーズ [USA] [ヤマハTech3] 144
8) クリス・バーミューレン [AUS] [リズラ・スズキMotoGP] 128
9) 中野真矢 [JPN] [サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ] 126
10) ロリス・カピロッシ [ITA] [リズラ・スズキMotoGP] 118
11) ジェームス・トーズランド [GBR] [ヤマハTech3] 105
12) トニ・エリアス [SPA] [アリーチェ・チーム] 92
13) シルバン・ギントーリ [FRA] [アリーチェ・チーム] 67
14) アレックス・デ・アンジェリス [RSM] [サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ] 63
15) ランディ・ド・プニエ [FRA] [ホンダLCR] 61
16) ジョン・ホプキンス [USA] [カワサキ・レーシング・チーム] 57
17) マルコ・メランドリ [ITA] [ドゥカティ・マルボロ・チーム] 51
18) アンソニー・ウエスト [AUS] [カワサキ・レーシング・チーム] 50
19) ベン・スピーズ [USA] [リズラ・スズキMotoGP] 20
20) ジェイミー・ハッキング [GBR] [カワサキ・レーシング・チーム] 5
21) 岡田忠之 [JPN] [レプソル・ホンダ・チーム] 2

2008年度コンストラクターズ・ランキング最終結果
1) ヤマハ   402
2) ドゥカティ 321
3) ホンダ   315
4) スズキ   181
5) カワサキ   88

2008年度チーム・ランキング最終結果
1) フィアット・ヤマハ・チーム    563
2) レプソル・ホンダ・チーム     404
3) ドゥカティ・マルボロ・チーム   331
4) ヤマハTech3            249
5) リズラ・スズキMotoGP       248
6) サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ 189
7) JiRチーム・スコット        174
8) アリーチェ・チーム        159
9) カワサキ・レーシング・チーム   112
10) ホンダLCR             61


■小排気量クラス最終戦のレース結果
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以下に、250ccクラスと125ccクラスの最終戦バレンシアGP決勝レースの結果をそれぞれ示す。

250ccクラス(気温25度、路面温度31度、湿度34%)
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1) マルコ・シモンチェリ ITA メティス・ジレラ ジレラ 43分29秒003(27周)
2) 高橋裕紀 JPN JiRチーム・スコット250 ホンダ 43分34秒167(27周)
3) アルバロ・バウティスタ SPA マプフレ・アスパル・チーム アプリリア 43分37秒651(27周)
4) ロベルト・ロカテリ ITA メティス・ジレラ ジレラ 43分44秒608(27周)
5) 青山博一 JPN レッドブルKTM 250 KTM 43分49秒994(27周)
6) エクトル・ファウベル SPA マプフレ・アスパル・チーム アプリリア 43分51秒215(27周)
7) アレイックス・エスパルガロ SPA ロータス・アプリリア アプリリア 43分52秒202(27周)
8) ラタパー・ウィライロー THA タイ・ホンダPTT SAG  ホンダ 43分52秒324(27周)
9) マティア・パッシーニ ITA ポラリス・ワールド アプリリア 44分06秒427(27周)
10) トーマス・ルティ SWI エミー・カフェラテ アプリリア 44分07秒890(27周)
11) ミカ・カリオ FIN レッドブルKTM 250 KTM 44分13秒068(27周)
12) アレックス・バルドリーニ ITA マテオーニ・レーシング アプリリア 44分40秒002(27周)
13) イムレ・トース HUN チーム・トース・アプリリア アプリリア 45分00秒953(27周)
14) ダニエル・アルカス SPA ブルセンス・アプリリア アプリリア 45分08秒113(27周)
15) シモーネ・グロティスキ ITA カンペテーラ・レーシング ジレラ 45分10秒212(27周)
16) マヌエル・エルナンデス SPA ブルセンス・アプリリア アプリリア 43分30秒468(26周)
17) カレル・アブラハム CZE カルディオンABモーターレーシング アプリリア 43分46秒647(26周)
18) フェデリコ・サンディ ITA Zongshen AOS Racing アプリリア 43分59秒590(26周)
19) ドニ・タタ・プラディタ INA ヤマハ・プルタミナ・インドネシア ヤマハ 44分03秒379(26周)
-) Alen Gyorfi HUN チーム・トース・アプリリア アプリリア 40分40秒215(24周)
-) アレックス・デボン SPA ロータス・アプリリア アプリリア 34分07秒514(21周)
-) フリアン・シモン SPA レプソルKTM 250cc KTM 30分46秒089(19周)
-) ファブリツィオ・ライ ITA カンペテーラ・レーシング ジレラ 19分51秒935(12周)
-) ルーカス・ペセック CZE オート・ケリー-CP アプリリア 17分58秒974(11周)
-) Toni Wirsing GER レーシング・チーム・ジャーマニー ホンダ 19分09秒130(11周)

125ccクラス(気温21度、路面温度26度、湿度46%)
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1) シモーネ・コルシ ITA ジャック&ジョーンズWRB アプリリア 40分45秒715(24周)
2) ニコラス・テロール SPA ジャック&ジョーンズWRB アプリリア 40分45秒821(24周)
3) マイク・ディ・メッリオ FRA アジョ・モータースポーツ デルビ 40分45秒938(24周)
4) ブラッドリー・スミス GBR ポラリス・ワールド アプリリア 40分46秒491(24周)
5) サンドロ・コルテセ GER エミー・カフェラテ アプリリア 40分47秒048(24周)
6) アンドレア・イアンノーネ ITA I.C.チーム アプリリア 41分07秒293(24周)
7) 小山知良 JPN レッドブルKTM 125 KTM 41分15秒102(24周)
8) スコット・レディング GBR ブルセンス・アプリリア・ジュニア アプリリア 41分15秒134(24周)
9) パブロ・ニエト SPA オンデ2000KTM KTM 41分23秒774(24周)
10) エステベ・ラバト SPA レプソルKTM 125cc KTM 41分24秒196(24周)
11) ロレンソ・サネティ ITA ISPA KTMアラン KTM 41分24秒656(24周)
12) エフレン・ヴァスケス SPA ブルセンス・アプリリア・ジュニア アプリリア 41分34秒181(24周)
13) ロレンツォ・サヴァドーリ ITA I.C.チーム アプリリア 41分34秒517(24周)
14) アレックス・マスボー FRA ロンシン・レーシング ロンシン 41分36秒055(24周)
15) エンリケ・ヘレス SPA ISPA KTMアラン KTM 41分36秒290(24周)
16) 中上貴晶 JPN I.C.チーム アプリリア 41分37秒935(24周)
17) ランディ・クルメンナッハ SWI レッドブルKTM 125 KTM 41分40秒762(24周)
18) Jonas Folger GER レッドブルKTM 125 KTM 41分40秒854(24周)
19) ジュール・クルーセル FRA ロンシン・レーシング ロンシン 41分41秒261(24周)
20) Marco Ravaioli ITA マテオーニ・レーシング アプリリア 41分46秒004(24周)
21) ロベルト・ミュアサン ROU グリズリー・ガス・キーファー・レーシング アプリリア 41分55秒857(24周)
22) Bastien Chesaux SWI WTRサンマリノ・チーム アプリリア 42分11秒880(24周)
23) ルイ・ロッシ FRA FFMホンダGP125 ホンダ 42分12秒122(24周)
24) ダニエル・サエズ SPA Gaviota Prosolia Racing アプリリア 42分27秒435(24周)
25) Cristian Trabalon SPA Alpo Atletico de Madrid アプリリア 41分06秒206(23周)
26) Julian Miralles SPA バンカハ Mir CEV アプリリア 41分09秒624(22周)
-) ペレ・トゥトゥサウス SPA Alpo Atletico de Madrid アプリリア 40分22秒891(23周)
-) スティーヴィー・ボンセー USA デグラーフ・グランプリ アプリリア 25分36秒210(15周)
-) ジョアン・オリベ SPA ベルソン・デルビ デルビ 24分47秒194(14周)
-) Adrian Martin SPA バンカハ・アスパル・チーム アプリリア 19分10秒305(11周)
-) ラファエレ・デ・ロサ ITA オンデ2000KTM KTM 13分52秒548(8周)
-) ガボール・タルマクシ HUN バンカハ・アスパル・チーム アプリリア 10分20秒926(6周)
-) ダニー・ウェッブ GBR デグラーフ・グランプリ アプリリア 10分35秒076(6周)
-) ロビン・ラッサー GER グリズリー・ガス・キーファー・レーシング アプリリア 10分35秒891(6周)
-) ドミニク・エジャーター SWI アジョ・モータースポーツ デルビ 5分50秒042(3周)
-) セルジオ・ガデア SPA バンカハ・アスパル・チーム アプリリア 3分31秒402(2周)
-) ステファン・ブラドル GER グリズリー・ガス・キーファー・レーシング アプリリア 3分31秒912(2周)
-) ヒューゴ・バン・デン・ベルグ NED デグラーフ・グランプリ アプリリア -分-秒-(0周)
-) リカルド・カルダス SPA アンダルシア・デルビ デルビ -分-秒-(0周)
-) ポル・エスパルガロ SPA ベルソン・デルビ デルビ ※Not starting
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■MotoGPクラスのバレンシアGP決勝レース概況

レースウイーク初日から雨が降り続き、3回のフリー・プラクティスの全てがウェット・セッションになるという、不安定な天候が続いた2008年シーズンを象徴するかのような悪天候の週末を迎えたMotoGPクラスの最終戦バレンシアGPだが、2日目午後の予選からは小雨まじりながらもようやくドライ・セッションに恵まれ、最終日の3日目には完全なドライ・コンディションでの決勝レースが行われている。
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■トップ争いはペドロサとストーナー、8ラップ目にはストーナーが単独トップに

全30周回のレース開始時にホールショットを奪ったのは2番グリッドからスタートしたダニ・ペドロサだったが、続く2コーナー通過時にはポールポジション・スタートのケーシー・ストーナーがペドロサからトップを奪った。その後はこのトップ2台が集団から抜け出し、7ラップ目までペドロサが先頭を行くストーナーに食い下がるが、8ラップ目以降はストーナーが単独トップに立ち、ペドロサはそのまま2番手に落ち着く。
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■4列目スタートのロッシは序盤から着実に順位を挽回し3番手

一方、予選に失敗して4列目10番グリッドからスタートしたバレンティーノ・ロッシは、スタート直後に7番手に浮上し、その後はロリス・カピロッシ、アンドレア・ドヴィツィオーゾ、コーリン・エドワーズ、ニッキー・ヘイデンを6ラップ目までに交わして単独3番手に浮上。
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■ドヴィツィオーゾはヘイデンを交わし4番手、中野選手も7番手に浮上

続く7ラップ目にはドヴィツィオーゾがヘイデンを交わして4番手となり、ヘイデンは5番手に後退、その背後には6番手のエドワーズが続き、16ラップ目には15番グリッドからの好スタートを見せて着実に順位を上げてきた中野選手がカピロッシを交わしエドワーズの背後の7番手につけた。
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■ストーナーが今期6回目の優勝、年間ランキングトップ3が表彰台を独占

その後は上位のライダーに大きな変動は見られず、ドゥカティーのケーシー・ストーナーが今期6度目の優勝を飾り、レプソル・ホンダのダニ・ペドロサはブリヂストンにスイッチしてから2度目の2位表彰台を前回のマレーシアGPに引き続き獲得、2008年度の年間タイトルを日本GPですでに決めているフィアット・ヤマハのバレンティーノ・ロッシは今期の18戦中16回目の表彰台となる3位を獲得した。
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■2008年シーズンを終えてのMotoGPクラス全ライダーと関係者のコメント

最後に、2008年シーズンを終えてのMotoGPクラス全ライダーとレース関係者の詳細コメントを、各ライダーの年間ランキング順に紹介する。
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■年間優勝:373pt)バレンティーノ・ロッシ フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1(最終戦3位)

今日はそんなに悪い結果じゃなかったと思いますよ!残念ながら昨日はいくらか問題を抱えてしまい、その結果として4列目からのスタートという非常に大変な任務を課せられる事にはなりましたけどね。
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でも、いつも通りに作業はうまく進み、チームがいいバイクを提供してくれたおかげで、レースはスタートがとてもうまくいき、序盤は面白いように何人ものライダーを交わす事ができました。ただ、3番手のポジションに辿り着いた時には、すでにダニを捕まえるのは無理な状況だったので、その後はあまり面白いレース内容だったとは言えませんけどね。
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今期は自分たちにとっては素晴らしいシーズンでした。最後のレースも今年16回目の表彰台で終えましたから、文句の言いようのない素晴らしい内容だったと思っています。今シーズンの中で進めてきた自分たちの作業にも非常に満足していますよ。自分の経歴の中でも最高と言える年間シーズンだった事は間違いありませんから、改めてヤマハとチームとエンジニア、ならびにブリヂストンのスタッフ全員に、この結果を導いてくれた事への感謝の言葉を述べたいと思います。

明日は新型バイクをテストする予定なので、今晩はあまり盛大なパーティーをする事ができませんが、新しいマシンのベースを仕上げる事が今は非常に大切なので、明日の作業が今からとても楽しみです。

■ブリヂストン側フィアット・ヤマハ・チーム監督 ダビデ・ブリビオ

今日は4列目からのスタートでしたし、セッティングもまだ完璧には仕上がっていませんでしたから、レースがもっと難しい状況になる事も予想していました。
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ただ、いずれにしても今シーズンの最後を素晴らしい形で締めくくる事ができたと思います。今期通算16回目の表彰台ですし、今年に入りレース優勝も9回記録していますからね。今期は3つの年間タイトルを全て獲得するという、チームにとっては本当に素晴らしいシーズンでした。

何よりも先に、バレンティーノに深く感謝したいと思います。また同様に、必死に頑張ってくれた日本のエンジニア全員、ならびに大変な努力の連続だったチームの全員にも感謝の気持ちを伝えます。

明日からすぐに2009年シーズンの事を考えなければいけませんし、テストも開始しなければなりませんから、日本GPの後に盛大な祝賀会を開く事ができていて今回は幸運でした。新しいバイクに関する有益な情報をエンジニアに提供する上で、明日以降のテストを最大限に活用する事が今は重要ですからね。

ただ、今晩も少しは祝賀会を行いますので全員で楽しみましょう!改めて、全員に感謝します。本当に素晴らしいシーズンでしたね。


■年間2位:280pt)ケーシー・ストーナー ドゥカティ デスモセディチGP8(最終戦優勝)
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これ以上の結果なんて今日はあり得ませんね。大変だったシーズンをこういう素晴らしい形で締めくくる事できて素晴らしい気分ですし、ドゥカティーのスタッフ全員に感謝の気持ちを示す上でも最高の表現方法になったと思っています。
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今回も自分のクルーたちがうまく作業を進めてくれて、ドライで走れる時間が限られていたにもかかわらず、バイクのいいセッティング方法を見つけてくれました。正直言うと、昨日の予選中はバイクの感触に全く納得がいかず、まだかなりの不安を抱えていましたが、当時から柔らかめのタイヤには悪くない感触が得られていたので、そのデータを元に彼らが夜通しの作業で素晴らしい調整を施してくれて、午前のウォームアップの時にはいくつかの問題点を解消する事ができていたんです。

週末を通してこんな路面条件になったのは今回が初めてでした。だからレースに挑む前はまだ若干不安でしたから、実際にあんなペースで走れるなんて本当に最高の気分でしたね。
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ですから、今は新しいバイクを明日にテストできる事がとにかく楽しみです。前回試乗した時にも感触はすでに良かったので、さらにいい状態に仕上がっている事は間違いありませんから、来期に向けての初のセッションはうまくいくと思っています。それで今後に期待を抱きながら自宅に帰れると嬉しいですね。

■ドゥカティー・コルセ技術統括 フィリッポ・プレジオーシ
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今日のケーシーの勝利は、わたしたちにとっては本当に素晴らしいプレゼントでした。おかげで今期のコンストラクターズ・ランキングを2位で終える事ができましからね。また、シーズンの最終戦を素晴らしい勝利で終えたケーシーが、その手腕を明日からの2日間のテストでもついに発揮してくれる事が本当に楽しみでなりません。

マルコの今回の走りにも満足です。最終的にいい結果にはつながりませんでしたが、激しいバトルをしながら多くのライダーを交わす素晴らしい走りを見せてくれました。わたしたちとの最後のレースではああいう素晴らしい走りができる事を、彼は最初から分かっていたかのようでしたね。

■ブリヂストン・モーターサイクル・レーシング・マネージャー 山田宏氏

ブリヂストンにとって、これ以上にいいシーズンの終わり方など他には望めなかったと思います。ケーシーは全くミスのないレース運びでしたし、今回は彼の今期6回目の勝利に相応しい内容でしたね。ケーシーならびにドゥカティーと共に、わたしたちはシーズンの開幕戦と最終戦の両方で勝利を収める事ができました。
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そしてダニとバレンティーノも同様に強かったですね。今回の彼らの成績により、今シーズン中の表彰台ワン・ツー・スリーの独占回数は5回になりました。また、今期はバレンティーノとケーシーの強さのおかげで年間に15回ものレース優勝を記録しましたし、彼らのランキングも1位と2位ですから、これはわたしが非常に誇りに思う部分でもあります。
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来シーズンからはタイヤサプライヤーが1社に限定されるという新しい時代を迎える訳ですが、MotoGP最高峰クラスにおいて2002年からここまでに他のタイヤメーカーたちとの競争に加わり戦えた事は、ブリヂストンにとって大変な大きな喜びでした。

今年は非常に長いシーズンでしたが、わたしたちのライダーならびにチームの全員ひとりひとりに、この1年間を通してわたしたちに下さった絶大なる支援に、心から感謝したいと思います。また同時に、レースの現場とファクトリーの両方で各々の献身的な努力を惜しまなかったブリヂストンのスタッフ全員にも、この場を借りて感謝の言葉を贈ります。

来期に向けての初のテストは明日から始まりますが、新たなる大きな挑戦がわたしたちを再び待ち構えている事だけは間違いありません。


■年間3位:249pt)ダニ・ペドロサ レプソル・ホンダ・チーム RC212V(最終戦2位)
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今日は2位で満足です。できる限り激しく攻めてケーシーを追い上げましたが、今回は彼の方が何かが少し勝っていました。自分との距離をうまくコントロールされた感じでした。

今週末の作業はずっと大変でしたから、チームの全員ならびにレプソルに感謝の気持ちを伝えたいと思います。今日のバイクは今までに自分が乗ってきたマシンの中でも一番かっこいい部類に入る外観でしたね。
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観客も素晴らしかったです。たくさんのファンとここで会えてとても最高でしたし、グランドスタンドを埋め尽くしているファンの方々は本当にレースを楽しんでくれていましたから、おかげで自分たちの走りにも自然に力が入りました。

全体的に言えば、シーズン中盤の苦しい時期を乗り越える事ができたので、過去数レースの内容にも満足できています。タイヤをスイッチした事についていくらか批判も受けましたが、ここまでの数レースで調子を取り戻す事ができましたし、ウェットでもドライでも先頭集団の付近を走れるようになりましたからね。
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プレシーズン中には右腕を骨折し、ドイツでは左手を骨折、フィリップ・アイランドでは左ひざを痛めたりと、今年は楽なシーズンではありませんでした。これらの怪我が原因でリズムが狂い、チームの開発作業に悪影響を及ぼした事で、他のライダーたちがバイクの改善を進める中で遅れを取りました。ただ、怪我からの復帰に向けては毎回常に全力を尽くしたつもりです。

明日からは2009年シーズンに向けてのテストが始まりますが、今は状況が好転している最中なので、作業に入るのがとても楽しみです。


■年間4位:190pt)ホルヘ・ロレンソ フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1(最終戦8位)
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今日のこの結果については少し残念に感じています。シーズンの最後を表彰台で飾りたいと思っていましたが、その目標をここで達成する事はできませんでした。

ただ、いくつか問題を抱えていたにしても、いい成績でレースを終えられた事については満足するべきでしょうね。何人ものライダーを交わして最終ラップでは自己ベストタイムを記録する事もできましたし、何よりレースタイヤで誰よりも遅かった昨日の予選の事を思えばね!

今日の一番良かった事は、ルーキーの中の最上位でシーズンを終えられて、そのトロフィーをもらえる事です。おかげでMotoGPクラス初年度のヤマハでの活動をとても誇りに思う事ができるようになります。

チームとエンジニアの全員、ならびに自分たちを支援してくれた全ての人たちに感謝しています。また、今シーズンのミシュランの頑張りにも、特別な感謝の気持ちを伝えたいと思います。今日が彼らと共に戦う最後のレースでしたしね。彼らと一緒にMotoGPクラスでの初勝利を記録できた事を本当に誇りに思っています。

早速明日から2009年のバイクで作業を開始する事になりますが、今からそれを試すのが楽しみで仕方がありません。

■ミシュラン側フィアット・ヤマハ・チーム監督 ダニエーレ・ロマノーリ
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最後のレースではもっと上の成績を期待していましたが、残念ながら予選中に抱えていた問題はいくらか解消できたものの、完全な状態には到達できずに終わりました。ただ、ホルヘはレース後半に高いペースを維持して好成績を確保してくれました。彼は自己ベストラップをレース最後の周回で記録しています。

わたしたちにとって今年は素晴らしいシーズンでした。4回のポールポジションと1回のレース優勝、その中で5回もの表彰台を獲得してヤマハの3つの年間タイトル獲得に貢献する事ができましたし、同時にホルヘは今年のルーキーの中の最上位でした。

大変に高い競争力を持つマシンを提供してくれたヤマハの多大なる努力に心から感謝の気持ちを伝えたいと思います。また、ミシュランの支援にも深く感謝すると同時に、彼らの今後の発展を心からお祈りします。

最後に、今年の1年間を通して素晴らしい仕事を続けてくれたチームの全員に感謝します。来年はさらに強くなってシーズンに戻ってきたいですね。


■年間5位:174pt)アンドレア・ドヴィツィオーゾ JiRチーム・スコット RC212V(最終戦4位)

今日が自分にとって7年間所属したこのチームで走る最後のレースでした。今でもイタリア選手権を走っていた時にチームからオファーを受けた時の事を覚えています。
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自分の長年の夢が叶い、明日からはホンダのワークス・ライダーとして活動する事を嬉しく思いますが、同時に自分を信じ続けてくれたこのチームを去らなければならない事を悲しく思います。MotoGPで戦うチャンスを自分に与えてくれたのも彼らでした。

今シーズンはファクトリー・マシンの前を何回か走るなど、本当にいいシーズンが過ごせたと思っています。自分たちで設定したチームの当初目標の全てを達成できましたしね。

今日のレースはスタートはうまくいきましたが、難しい流れになる事は最初から分かっていました。ニッキー・ヘイデンとジェームス・トーズランドを交わすまでのそれぞれに時間をロスしてしまい、ケーシー・ストーナーとバレンティーノ・ロッシに着いていく事はできていません。

もっと成長する必要があるのは十分に分かっています。バイクの開発の進め方についても理解していかなければなりませんし、それにレース中はもっと安定した走りができるようになる必要があります。タイヤが同じ条件になるのは、自分にとっては有り難い事でしょうね。
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今日を最後に、自分のバイクを250cc時代からのチームメイトであり、来期からこのカテゴリーに昇格する高橋裕紀に託しますが、彼ならMotoGPでも活躍できると信じています。ここ数年間の彼は怪我の影響が成績に響いていますが、すぐに強さを取り戻してくる筈ですよ。MotoGPに来てからの彼の仕事の進め方が興味深いですね。このカテゴリーは最初は簡単に感じても、その後は挑戦の連続ですからね!

■JiRチーム・スコット・ディレクター ジャンルカ・モンティロン
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今日は非常に満足のいく形で今シーズンを終える事ができました。開幕戦からずっと、アンドレアの才能は本当に輝いていましたからね。今シーズンは年間ランキングの5位を獲得する事ができましたが、これはわたしたちが開幕前に掲げていた目標そのものです。

チームの全員とパートナー企業の方々、そしてもちろんアンドレアに、わたしからの感謝の気持ちを贈りたいと思います。

■JiRチーム・スコット・チーム監督 チラーノ・ムラローニ
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わたしたちが参戦している2つのカテゴリー共に、今期の目標を全て達成する事ができました。

MotoGPクラスではアンドレアが年間ランキングの5位を獲得し、マレーシアでは表彰台も獲得しています。多くのレースでアンドレアは何人ものワークスライダーの前を走りましたが、今日のレースでも彼はその高い実力を示すと同時に、チームの実力も再び証明してくれました。

250ccクラスでは高橋裕紀が年間ランキングの5位を獲得し、今日はその上に今シーズン3回目の表彰台を獲得しました。彼は明日からMotoGPクラスでの新しい挑戦を開始する事になります。

最後にスコット・グループならびに全てのスポンサー、およびホンダやミシュラン、そしてショーワを含む全てのテクニカル・パートナーの方々に、感謝の気持ちを伝えたいと思います。


■年間6位:155pt)ニッキー・ヘイデン レプソル・ホンダ・チーム RC212V(最終戦5位)
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今回のレースウイーク序盤は少しおとぎ話でも見ているような気分でしたね。最初の3回のセッションを通してトップタイムを維持していましたから、本当にいいスタートが切れていましたし、あの路面条件は自分たちに好都合だと思っていました。

昨日の午後(予選)は3番手で1列目を確保しましたが、恐らく今朝に入ってから大きく調子が狂ったんです。9コーナーでフロントを失ったんですが、まだフロントタイヤには路面が少し冷たすぎたようですね。それでレースは違うバイクで走らなければいけなくなり、自分のクルーたちはキャリパーやスイングアームの調整など、多くの作業を強いられる事にもなりました。
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スペアバイクの方はあまり感触がスムーズじゃなかったんです。それほど悪い状態ではありませんでしたが、メインマシンの感触がとても気に入っていたので本当に残念でした。でも、自分のミスですから仕方がありません。

レースでは思い通りのスタートができず、まわりのライダーは序盤から速かったのに、自分はうまくリズムに乗れませんでした。自分のホンダでの最後のレースをもう少し上の成績で終える事が本当ならできた筈です。

今週は激しい攻めの走りをし続けましたが、今は何か新しい事への挑戦が楽しみに思えています。

ここでの戦いを終えて、チームとホンダならびにミシュラン、それとここにいるスタッフの全員に感謝の気持ちを伝えたいです。自分を世界チャンピオンにしてくれたのは彼らですからね。皆に対する感謝の気持ちでいっぱいです。


■年間7位:144pt)コーリン・エドワーズ ヤマハTech3 YZR-M1(最終戦6位)

写真トップ6圏内でレースを終えたのは本当に久しぶりですが、これがチームの年間ランキング4位の成績に結びついたので、今回の結果は特別な価値がありましたね。エルベ・ポンシャラルとチームのためにも本当に嬉しく思います。彼らの頑張りに報いる事ができました。

多くのポイント獲得のチャンスを何回かのレースで無駄にはしましたが、自分たちは独立系のチームでありながら共に素晴らしい仕事をする事ができたと思っています。今年は忘れられない1年になりそうですよ。

レースはスタートがとてもうまくいき、1コーナーではニッキーのアウト側を周りながらケーシーとダニの背後が狙えるような状況でした。あの時はマシンの感触もすごく良かったんです。ただ、メインストレートでニッキーに交わされてからはリアタイヤが少しスピンするようになり、そこで他のライダーたちの調子も上がってきてしまいました。

その後はまわりのライダーたちがストレートで前方に消えていってしまい、自分にはどうする事もできませんでした。ドライで走れる時間が少なかったのでセッティングはギャンブルでしたし、おまけに柔らかめのタイヤを選んでいたのでレースの終盤には若干問題も生じていたんです。

バイクの感触は素晴らしかったですよ。でもグリップが十分に得られませんでした。元もとここはヤマハのマシンとあまり相性のいいサーキットじゃありませんしね。こういう曲がりくねって狭く、加速地点で低速になるサーキットでは、最初の作業があまりうまく進まないんです。

シーズンを通して本当に頑張ってくれた自分のスタッフと、ヤマハの弛まぬサポートに心から感謝しています。そして最後に、ミシュランには深い感謝の気持ちを贈りたいと思います。自分の経歴の中で彼らとは最高の瞬間を何度も経験してきましたし、その喜びを分かち合ってきました。

来月のヘレス合同テストに戻る前にしばらく休息を取れるのが今は楽しみですね。2009年シーズンの準備に向けて、ヘレスからはかつてなかった程に必死に頑張るつもりですよ。

■ヤマハTECH3チーム監督 エルベ・ポンシャラル
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素晴らしい形でシーズンを締めくくる事ができました。コーリンとジェームスの努力に対し、わたしから心より感謝の気持ちを伝えたいと思います。

天候の影響から厳しいレースウイークとなりましたが、良い結果で無事に終わりを迎えられた事が今回は重要でした。2名が揃って予選で2列目を確保した時から、かなりの期待感はありましたけどね。

コーリンは最高のスタートを決めて、その後も本当にいいリズムを維持しながら素晴らしいレースを見せてくれました。また、レース前半のジェームスのペースはホルヘよりも少し速いくらいでしたが、その時にホルヘをうまく追い抜く事ができませんでした。

ただ、ジェームスは感触に100パーセントの自信が持てなかったにもかかわらず、レースを通して大変に激しい攻めの走りを見せ、大きなプレッシャーを受けながらも最後まで諦めずに良い結果を持ち帰ってくれましたね。おかげでわたしたちは結果的に2つのファクトリー・チームを抑え、この最終戦でのチームの目標だった年間ランキングの4位獲得を達成するに至りました。

ここで改めて、2008年シーズンを通してわたしたちに非常に素晴らしいバイクを提供してくれたヤマハに対し、今期の素晴らしい勝利を祝福したいと思います。また、ミシュランには今期の多大なる支援に対して深い感謝の気持ちを伝えます。ミシュランとヤマハのおかげで、今シーズンにわたしたちは1回のポールポジションと2回の表彰台を獲得する事ができました。

ミシュランがこの場を去る事は非常に残念です。しかしながら、わたしたちは新しい時代の到来を受け入れなければなりません。

わたしたちが2009年シーズンに向けての準備を開始するのは11月末のヘレス合同テストからになりますので、TECH3のスタッフ全員は明日からの短い休息を今は楽しみにしていますよ。


■年間8位:128pt)クリス・バーミューレン リズラ・スズキMotoGP GSV-R(最終戦13位)
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路面温度が上がったので今回のタイヤ選びはギャンブルになりましたが、どうやら選択を間違えたようです。1ラップ目からタイヤの感触が得られずにひどく苦しみ、その状況は終盤まであまり改善されませんでしたから、レース中はバイクを真っすぐに走らせる事さえ難しかったです。どんなに速く走ろうとしても厳しい状態でしたね。

レースの終盤には自分の前にいた数人のライダーよりも速いペースで走れていましたが、本来自分が走りたかった順位には到底辿り着けませんでした。

要はロングストレートでのエンジンパワーが十分じゃないんです。でも、明日のテストにはスズキが多くの新型パーツを持ち込む予定ですから、今はそれが高い効果を発揮してくれる事を神に祈るばかりですよ。改善が進んでくれると嬉しいですね。

■リズラ・スズキMotoGPチーム監督 ポール・デニング
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ここまでのチームの献身的な努力に一切の不足はなくとも、最終戦は自分たちの理想とはほど遠い結果に終わりました。今日の最も嬉しいと思える点は、明日からすぐに2009年シーズンに向けての作業を開始できる事です。

今のバイクは決して悪いパッケージではありませんが、フルレース周回を走りきる上ではライダーたちが力を発揮しにくい制限が数点あります。わたしたちはGSV-Rの長所を深く理解しているのと同様に、その弱点についても非常に明確に把握していますので、来シーズンからの飛躍的な進歩をスズキとチームは必ず実現させる決意です。

チームに関わる全ての方々の2008年シーズン中の弛まぬ努力に深く感謝しています。どのような場面に陥ろうとも、その士気が低下する事は今までに一度もありませんでした。現在までの取り組み姿勢を今後も続ける事ができるならば、2009年は物事の流れを大きく変える事のできるチャンスのシーズンになる筈です!


■年間9位:126pt)中野真矢 ホンダ・グレッシーニ RC212V(最終戦7位)
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今回の7位には満足です。今日は完走する事が自分にとって一番重要でした。激しく攻め続けながらも、あまりリスクを冒しすぎないように走ったのはそれが理由です。

15番グリッドからのスタートだったので、レースの開始直後にポジションを挽回できるように神経を集中し、何人かのライダーを序盤に追い抜く事ができました。ただ、その後に追いついたエドワーズを交わすのは難しかったですね。今日はレースの後半を重視してハードタイヤを選びましたが、それについてはいい選択だったと思っています。
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今シーズンの内容には満足しています。浮き沈みの激しいシーズンでしたが、それでも特に終盤の何戦かはいいレースができましたからね。全体の流れとしては満足です。

チーム・グレッシーニと自分を応援してくれたファンの皆さんに感謝したいと思います。今シーズンを一緒に戦い、楽しく過ごす事のできたスタッフたちとの素晴らしい思い出を胸に、この場を離れる事ができます。

■サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ監督 ファウスト・グレッシーニ

あまり楽とは言えなかったシーズンがこれで終わりを迎えましたが、最終戦のレース結果については満足できています。
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まずはチームに誠心誠意尽くしてくれた真矢に、心からの深い感謝の気持ち伝えたいと思います。そして彼の今後の活躍を心よりお祈りしています。

今年は非常に厳しい1年でしたが、わたしたちはそこから今後の改善を狙う上での多くの事を学びました。2008年シーズンを振り返れば感動的な多くの出来事が思い出されますが、早速明日からは新しいページが始まりますので、わたしたちはその先に進まなければなりません。

また、色々と浮き沈みの激しかったMotoGPデビュー・イヤーの中で、その高い実力を垣間見せる事の多かったアレックスに対しても、ここに感謝の言葉を贈ります。彼がさらなる多くの活躍を来シーズン中に見せてくれる事は間違いありません。


■年間10位:118pt)ロリス・カピロッシ リズラ・スズキMotoGP GSV-R(最終戦9位)
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今日は本当に厳しいレースでした。スタートはうまくいき、序盤の何周かはいいリズムで走れて、前方の集団にもしばらくついていけたので全てが順調かと思いましたが、その後にフロントタイヤに少し問題が発生したんです。

今回はソフト・コンパウンドを選んでいましたが、まずはブレーキング時にフロントが少し暴れるようになり、次にリアのエッジ部分のグリップが低下してしまったので、その後は走行ペースを変更せざるを得ませんでした。

何とかポジションを維持しようと頑張りましたが、ストレートでロレンソに交わされてしまいました。あれはどうする事もできませんよ。
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これで最終戦も終わり、今からは来年に向けての作業に着手する事になりますが、この冬季シーズン中はあまりテストの回数が多くないので少しがっかりしています。自分たちはまだ多くの作業をバイクに施す必要がありますからね。

スズキが必死に頑張ってチームを助けてくれる事だけは間違いありませんよ。まだまだ改善すべき点は多分にありますからね。


■年間11位:105pt)ジェームス・トーズランド ヤマハTech3 YZR-M1(最終戦11位)

写真すごく厳しかったシーズンの最終戦もかなり厳しい内容でしたね。ただ、個人的に自分が望んでいたようなシーズンの終わり方ではなかったにしても、ポイントの面でチームの年間ランキング4位の成績に貢献できたのは素晴らしかったと思います。今回はかなりのプレッシャーを受けていたので、レースの終盤までこの順位のまま持ちこたえる事ができてとても嬉しいです。

レース前半は恐らくホルヘよりも少し速いペースだったと思いますが、うまく彼を交わす事ができずにいました。2回ほど彼を捕らえる事はできたんですが、そこでミスをして引き離されています。1コーナーへの進入時にあまりに彼に接近しすぎたので、一度手をあげて謝罪したんですが、その手をハンドルに戻そうとして2コーナーへのブレーキング時にミスしました。この時ばかりは自分自身が嫌になりましたよ。

レース終盤はかなり激しいバトルになりましたが、その頃は少しグリップ不足に苦しんでいたんです。セッティングに大きな変更を試みたおかげでレースの前半はとても調子が良かったんですが、終盤はあまり順位を落とし過ぎないようにするためにも、少し守りの走りが必要な状態でした。チームには今期のランキング4位が相応しいし、彼らがその目標を達成するための力にどうしてもなりたいと思っていましたからね。

TECH3とヤマハは自分のルーキー・イヤーに信じられないほどのサポートを提供してくれましたから、最終ラップまで彼らのために戦って今回の結果を持ち帰れた事を嬉しく思っています。2008年シーズン中は本当に多くの事を学びました。来シーズンには大きく飛躍ができるように、冬季シーズン中に必死に頑張るのが今から楽しみです。


■年間12位:92pt)トニ・エリアス アリーチェ・チーム デスモセディチGP8(最終戦18位)
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今日はバイクのリアに自信を持つ事ができず、序盤の数周を走った後には最大限に攻め込む事ができなくなりました。速く走れなくなった原因についてはデータを調査する必要があります。

今シーズンを共に戦ったファビアーノ・ステルラッキーニとエンジニア、ならびにドゥカティーと全てのスポンサーの方々に感謝しなければなりません。1年間を通して、自分たちは何度か厳しい場面を経験しましたが、その中で高い結果も何回か残しましたし、人間としてもライダーとしても、多くの事を学ぶ事ができたと思っています。


■年間13位:67pt)シルバン・ギントーリ アリーチェ・チーム デスモセディチGP8(最終戦12位)
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アリーチェ・チームでの活動は今日が最後なので、できる限りの高い結果を狙いたいと思っていました。全力を出し切ったつもりですし、結果として世界グランプリでのポイント獲得数をさらに増やす事ができました。

今シーズンを通して自分を全力で支援してくれたチームのスタッフに感謝しています。多くの難しい場面に直面したシーズンでしたが、自分たちは最後まで諦めずに頑張り通しました。
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■アリーチェ・チーム・サーキット・エンジニア セルジオ・ベルベーナ

シルバンは週末を通して高いレベルの走りを維持していましたし、今シーズン最後のレースにおいても真のプロ意識を示してくれました。レースのスタートはあまりうまくいきませんでしたが、数周回を走ったところで良いリズムをつかみ、その後は何人かのライダーを交わしています。今シーズン中の彼の努力に感謝すると同時に、今後の彼の新天地での活躍を心よりお祈りします(写真下:BSBスズキでの活動を開始したギントーリ)。
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■年間14位:63pt)アレックス・デ・アンジェリス ホンダ・グレッシーニ RC212V(最終戦10位)

今週の序盤を考えればいい形でレースウイークを終える事ができたと思います。もう少し上の結果も期待していましたが10位なら満足できます。

残念ながら今回は天候の影響でレースに向けてのセッティング作業に手間取りました。特にここまでの何戦かは作業の方向性を見失っていたので、バイクを正しい状態に戻すにはもっと時間が必要でしたからね。
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今シーズンを通して自分と一緒に働いてくれた全ての人たちに感謝します。MotoGPクラスでの初年度を戦うライダーは常に苦労するものですが、彼らはできる限りのあらゆる面から自分を助けてくれていました。

明日からは新しい技術スタッフと共に新しいバイクでの新しい挑戦が始まりますので、新シーズンがどんな流れになるのか今から楽しみで仕方ありません。


■年間15位:61pt)ランディ・ド・プニエ ホンダLCR RC212V(最終戦15位)

今シーズン最後のレースではもっと高い成績が欲しかったので、この結果にはとてもがっかりしています。
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1ラップ目に自分が小さなミスを犯してしまい、そこでトーズランドとの衝突を避けるために大回りせざるを得ませんでした。この影響で1ラップ目の終了時点には最後尾にまで下がってしまい、先頭のライダーからは12秒も離されてしまったんです。

その後は激しく攻め込みましたが、順位を大きく挽回する事はすでに不可能でしたし、手首もひどく痛んだので、最後はレースを完走する事を最優先にしました。自分のレースペースは悪くなかったので、本当はもっと上の結果を期待していましたが、今はもう気持ちを来シーズンに切り替えるべきでしょうね。

チームのクルーとホンダ、ならびにミシュランの、今シーズンを通しての素晴らしい仕事に感謝したいと思います。


■年間16位:57pt)ジョン・ホプキンス カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR(最終戦14位)

スタートがうまく決まった後でも、今回のレースが勝ち目のない戦いになる事は目に見えていました。バイクがうまく曲がってくれない事にはすぐに気が付きましたからね。
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また、その状況にリアタイヤの消耗も重なり、さらにシーズンを通して全く解決できなかったトラクションの問題も再発したので、序盤の数周を走りきった後はなんとか最低限のポジションを守るためだけの戦いになりました。

今週はレースウイークを通して雨が続き、ドライのセッティング作業を行う時間が限られていたので、最初からレースが厳しい内容になる事は分かっていましたが、それでも今日はトップ10圏内を狙いたいと強く思っていたんです。とにかく何よりもがっかりなのは、自分のクルーチーフのフィオレンツォ・ファナリがこのレースを最後に引退してしまう事ですが、彼のためにも最後のレースはいい結果を残したかったんです。

2009年シーズンに向けての合同テストは明日から始まるので、来年は開幕直後からいい戦いができるようにするためにも、今抱えている問題の解決を急ぐ必要があります。

■カワサキ・コンペティション・マネージャー ミハエル・バルトレミー
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カワサキ・レーシング・チームにとっての厳しいシーズンは、今日のレースでの厳しい終わり方を迎えました。レース時の路面コンディションは各プラクティスの時とは大きく異なりましたが、それとは関係なく、2名のライダーは揃って1年間を通して抱え続けた問題に苦しむ結果に終わっています。

今シーズンの最終的な成績は、わたしが期待していたものとは全く違いました。わたしはライダー2名の実力ならびにカワサキのMotoGPプロジェクトに関係する全てのスタッフのプロ意識を信頼し、レースでは安定してトップ10圏内、もしくはトップ5入りも狙えると信じていたのです。

残念ながら物事は予想通りには進まず、その期待は全てが新しくなった2009年型の最新バイク投入後に引き継がれる事になりました。

最後に、アンソニーの今シーズンを通しての激務に対し感謝の気持ちを伝えたいと思います。チーム内の全員が来期の彼の幸運と活躍を心から願っています。


■年間17位:51pt)マルコ・メランドリ ドゥカティ デスモセディチGP8(最終戦16位)
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色々あったにしても今回のレースは楽しめました。バイクの感触がとても良かったので、いくつかの集団にアタックをかけて多くのライダーを交わす事ができましたからね。

スタートがかなり後ろのグリッドからだったのでハンデが大きく、ロレンソのいた速い集団との距離は開いてしまいましたが、その後はいいペースで周回を重ねる事ができていました。

チームのためにもいい成績でシーズン最後のレースを終えたかったので、レース終盤に1速に入らずギア抜けを起こして大回りになったのが残念でなりませんが、少なくとも価値のあるレースができた事だけは間違いありませんよ。


■年間18位:50pt)アンソニー・ウエスト カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR(最終戦17位)
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フラストレーションのたまるシーズンでしたが、何というフラストレーションのたまる終わり方でしょうね。自分にとってはカワサキでの最後のレースですから、今回は可能な限りトップ10圏内に近い成績を残したいと思っていましたが、疑問の残るタイヤ選択の影響がもろに結果に出ました。

数周も走らないうちに一瞬にしてリアのグリップが低下し、バイクがそこら中で横滑りを始めたので、その後のレースはまるでダート・トラックでも走っているような感覚でしたね。
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今シーズンは全くの期待外れでした。この結果について多くの人が自分を非難しているのは疑いようもありませんが、自分はベストを尽くした事を納得の上でここを離れます。自分にはあれ以上どうする事もできませんでした。

チームメイトとほぼ同じポイントランキング順位でシーズンを終える事になるとは思っていましたが、まさか2名揃ってここまで最下位に近いとは思ってもいませんでした。

最高峰クラスで走るチャンスを自分にくれたカワサキに感謝したいと思います。あまり楽とは言えない時間を過ごしましたが、自分の2009年以降の新しい活動に向けて必ず役に立ついい経験をさせて頂いたと思っています。

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