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2008年10月26日
本日10月26日のスペイン現地時間14時、日本時間では22時より、2008年度MotoGPの最終戦となるバレンシアGPがMotoGPクラスの決勝レースを迎える。ここでは、前日の10月25日にスペインのバレンシア・サーキットにて行われたMotoGPクラスの予選結果と、今期最後の決勝レースに向けての全ライダーの予選終了直後のコメントを紹介する。
■予選は今週末初のドライ・セッションに
3日間を通してウェット・セッションになる事も予想されていた今週末のバレンシアGPだが、2日目午後には初日から降り続いた雨はあがり、空は分厚い雲に覆われてはいたものの、予選はこのレースウイーク最初のドライ・セッションとして行われている。
■セッション中盤に軽い通り雨、ドライ・セッティングが進まない各チーム
MotoGPクラスの予選はセッション開始から20分が過ぎたところで小雨が一時的に降り、さらなる天候の悪化をおそれた多くのチームがレースタイヤでのドライ・セッティングを中断して予選タイヤに履き替えてのタイムアタックを行ったが、その後すぐに雨はおさまったため、再びレースタイヤに戻してのセッティング作業を再開するチームも目立った(写真下は来期からのMotoGP復帰が決まったセテ・ジベルナウと所属チームであるオンデ2000の首脳陣)。
■予選中の転倒者はメランドリ、ド・プニエ、中野選手の3名
予選中の転倒者は、ウェットだった午前中にはフリー・プラクティス総合3番手タイムを記録していたドゥカティーのマルコ・メランドリ、今週末はシーズン後半に痛めた右手首の痛みに苦しんでいるホンダLCRのランディー・ドプニエ、午前にフリー総合2番手タイムを記録し今週のウェット・コンディションでは常に好調な走りを見せていたサンカルロ・ホンダ・グレッシーニの中野真矢選手の3名。
■初日からの好調さを予選結果に反映できなかった中野選手
なお、幸いこの3名に一切怪我はなく、手首に怪我を持つド・プニエにも新たなダメージは全くなかったが、予選のセッション序盤にトップタイムを記録していた中野選手は転倒後にセカンド・バイクに乗り換えてからは調子が上がらず、マレーシアの時とほぼ同じくフリー・プラクティスでの好調さを予選結果に反映する事ができなくなった。
■2008年バレンシアGP、MotoGPクラスの予選結果
以下に10月25日の午後、気温19度、路面温度18度、湿度62%のドライ・セッションとして行われたMotoGPクラスの結果を示す。
1) ケーシー・ストーナー AUS ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8 1分31秒502
2) ダニ・ペドロサ SPA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 1分31秒555
3) ニッキー・ヘイデン USA レプソル・ホンダ・チーム RC212V 1分31秒703
4) コーリン・エドワーズ USA ヤマハTech3 YZR-M1 1分32秒212
5) ジェームス・トーズランド GBR ヤマハTech3 YZR-M1 1分32秒518
6) ランディ・ド・プニエ FRA ホンダLCR RC212V 1分32秒572
7) ホルヘ・ロレンソ SPA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 1分32秒594
8) ロリス・カピロッシ ITA リズラ・スズキMotoGP GSV-R 1分32秒614
9) アンドレア・ドヴィツィオーゾ ITA JiRチーム・スコット RC212V 1分32秒734
10) バレンティーノ・ロッシ ITA フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1 1分32秒962
11) トニ・エリアス SPA アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8 1分32秒983
12) クリス・バーミューレン AUS リズラ・スズキMotoGP GSV-R 1分33秒017
13) シルバン・ギントーリ FRA アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8 1分33秒352
14) ジョン・ホプキンス USA カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 1分33秒681
15) 中野真矢 JPN サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V 1分33秒767
16) アレックス・デ・アンジェリス RSM サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V 1分33秒848
17) アンソニー・ウエスト AUS カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR 1分33秒879
18) マルコ・メランドリ ITA ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8 1分34秒174
バレンシア・サーキットにおけるMotoGPクラスのサーキットレコード(レース中)は2007年にダニ・ペドロサが記録した1分32秒748、ベストラップレコード(予選タイヤ)は2006年にバレンティーノ・ロッシが記録した1分31秒002。
■ポールポジションはストーナー、レプソルの2名も揃って1列目を確保
ポールポジションはウェットではやや不調だったドゥカティーのケーシー・ストーナー、2番グリッドは昨年度のポールシッターである地元スペイン期待のレプソル・ホンダのダニ・ペドロサ、1列目最後の3番グリッドはフリー・プラクティスの全セッションを通してトップを維持していたレプソル・ホンダのニッキー・ヘイデンが獲得している。
■ドライになった途端にセッティングに苦しみ出したフィアット・ヤマハ勢
なお、ウェットのフリー・プラクティス中にはレプソル・ホンダ勢に次ぐ好調さだったフィアット・ヤマハ勢は、ドライとなった予選のセッション前半はトップから4秒以上引き離されて最後尾に沈みながらセッティングに苦しんだホルヘ・ロレンソが最終的に3列目7番グリッド、バレンティーノ・ロッシもドライ用のセッティングに苦戦して4列目10番グリッドに沈んでいる。
■バレンシアGP予選終了直後の全ライダーのコメント
以下に、この日の予選を終えた直後のMotoGPクラスの全ライダーの詳細コメントを紹介する。
■1列目
●ポールポジション)ケーシー・ストーナー ドゥカティ デスモセディチ GP8
天候の影響で変な予選にはなりましたが、チームは状況を的確に判断しながら、短く限られたドライの時間内にバイクのセッティングを正しく仕上げてくれました。
ここは激しいブレーキング・エリアがセパンほど多くはないので、前回のマレーシアGPの時ほど手首に負担はかかっていません。ただ、今日は包帯を巻かずに走りましたが、それについてはあまりいい判断ではなかったようです。だから明日は包帯を巻いて走りますが、特に走りに影響は出ないと思います。
このサーキットは追い抜きが難しいので1列目の確保はとても重要でしたし、何よりシーズン最後のポールポジションを獲得できて嬉しいです。明日は自分たちとここの素晴らしいファンの方々のためにも、このままの天気が保たれて欲しいですね。
●2番グリッド)ダニ・ペドロサ レプソル・ホンダ・チーム RC212V
今日の午後に入り、やっとドライ・セッションに恵まれそうだと思いました。ただ、予選開始時にはドライでしたが、途中でまた雨が降り出したので、もっと他の種類のレースタイヤを試すつもりだった計画は断念しています。
本当はレースに向けてレースタイヤ関係の準備をあのまま続けたかったですね。でも、雨が激しくなってはまずかったので、明日のグリッド位置を確保しておくために、今回は早めに予選タイヤに作業を切り替えました。ここは1列目からのスタートがとても重要ですから、最終的にはポールと僅差の1列目を確保できて良かったです。
今日の午後は1種類のレースタイヤしか試す事ができていません。だから明日午前のウォームアップでもレースで使うタイヤの選択を注意深く続ける必要が残っています。明日は自分たちのためだけではなく、ここのグランドスタンドにいつも応援に来てくれる何万人ものファンの人たちのためにも、明日はドライになって欲しいです。
●3番グリッド)ニッキー・ヘイデン レプソル・ホンダ・チーム RC212V
僅差でした。でも、タイム差は結果とは関係ありませんからね!でも1列目は確保できた訳ですから、あんまり落ち込むべきじゃないとは思っています。
今週末はここまでの全てのセッションでトップタイムを記録していましたし、本当にポールポジションが欲しかったのは言うまでもありません。バイクの調子もチームの頑張りのおかげでものすごく良かったですからね。
難しいセッションでした。雨が降り始めた時には早めに予選タイヤを装着して走りましたが、その後に結局またレースタイヤに戻しています。その1本目の予選タイヤで1分32秒0台を記録しましたが、31秒台が難しいのは最初から分かっていました。かなり激しく攻め込んで必死に走ったんですが、あれ以上速く走ろうにもバイクが暴れすぎました。
今回の自己ベストの31秒7を記録した時にも自分の限界ぎりぎりまで攻め込んで走ったんですが、恐らくアウトラップの時にタイヤを少し温めすぎていたんだと思います。タイヤが温まりすぎる時もあれば、逆に十分に温まらない時もありますが、そこの調整は常に難しいですよ。
ミシュランにとって最後のMotoGP戦で、彼らにポールポジションをプレゼントしたいと思っていました。だからあと一歩のタイムが出せなかった事には少しフラストレーションを感じています。ただ、バイクもセッティングも良好ですから、もう一回明日のレースでも同じように挑戦したいですね。
小雨の時に予選タイヤに切り替えた影響で、今回はレースタイヤでの走り込みがあまりできていません。まだ2本しかレースタイヤは試していないので、午前のウォームアップの時にミシュランと少し相談して、レースタイヤ選びに関する情報をもらうつもりです。
■2列目
●4番グリッド)コーリン・エドワーズ ヤマハTech3 YZR-M1
天候の影響でもりだくさんな内容のレースウイークですね。もし明日の午前がドライなら、ウォームアップはセッティング探しとレースタイヤを選択する上でとても重要なセッションになりそうですよ。
もしレースのみドライなら、ミシュランの経験に依存しながら過去のデータをいくらか参照する事になると思いますが、予選中には他のミシュランライダーの何人かが色々なタイヤに履き替えてその感触を試していた事は間違いないので大丈夫でしょう。ミシュランは去年のここでの最終戦も制していますしね。
今週はレイン・コンディションではいくつか問題を抱えていましたが、有り難い事に今日の午後は祈りが通じてドライ・コンディションに恵まれましたから、おかげで調子が上がりました。数本のレースタイヤを試した時から速いペースで走れていたので、あとは予選タイヤがどこまで地面に食らい付いてくれるかだけでした。
セパンでマシンのオフセットを変更してからはフロントに自信が持てるようになりましたが、今回も予選タイヤ装着時にはかなりのグリップが得られました。マレーシアでは4番グリッド、ここでは5番グリッドですから、格段の進歩が得られた事はこれで間違いないでしょう。最近は1列目に近づく事さえかなり難しい状況が続いていましたからね。
1列目に残れる事を期待しましたが、最後にはダニに蹴り出されました。でもここは彼のホームですから、終盤に力を発揮してくる事は当然予想された事ですし、それに今回は自分の走りに見合った結果を得る事ができたとも思っています。
明日のレースでは、チームランキング4位への浮上を狙って(現在TECH3はリズラ・スズキに5ポイントの差をつけられランキング5位)、ジェームスと一緒にチームのために活躍できると思っていますし、全員が高い結果でシーズンを終えたいと願っています。
●5番グリッド)ジェームス・トーズランド ヤマハTech3 YZR-M1
最終的に2番グリッドが確保できて本当に嬉しいです。メランドリに最終コーナーで進路をふさがれてからは、残りの時間内にいいタイムを出さなきゃと、かなりのプレッシャーを感じていましたからね。
最初は彼が速いペースのタイムアタックを開始するところだと思い、特に心配はしていなかったんですが、ところがそのまま最終コーナーで追いついてしまい、彼はそこで何の対処もしてくれなかったんです。予選タイヤが残り1本しかなかったので、あれにはちょっとがっかりでした。
最後の予選タイヤでは当然ミスは許されませんが、第1区間を通過した時のタイムはメランドリとの件があった周回ほど良くはありませんでした。このサーキットの一番難しい部分は第1区間なんです。2コーナーを効率良く通過するためには1コーナーでのスピードが重要ですからね。4コーナーを過ぎるともっと流れが良くなるんですが、あの時にはちょっとアグレッシブに攻めすぎていました。どうしても32秒台を出す必要があったんですが、でも結果的にはそれを達成できて良かったです。
まだドライ用のセッティングには作業が必要なので、今はウォームアップがドライになってくれるのを願うばかりですが、少なくとも予選結果は良かったので、レースではスタートをうまく決めてグリップの具合を確認していきたいと思います。このサーキットは追い抜きが本当に難しいので、2列目であろうとも油断はできませんよ。
チームのためにも、シーズンの最後をとにかくいい結果で終えたいです。希望に満ちあふれ、光り輝く筈のルーキー・シーズンに、少し期待はずれな結果を何回か残してしまったので、明日はもう少し光輝く瞬間を増やしておきたいですからね。最後にいい結果を残し、明るい気分で2009年冬季シーズンを開始できれば嬉しいです。
●6番グリッド)ランディ・ド・プニエ ホンダLCR RC212V
シーズン最後の予選をいい形で締めくくれました。ただ正直言えば、もう少し上の結果も期待していましたけどね。
残念ながら6周回を走ったところでフロントを失い転んでしまいましたが、運良く右手首の怪我にダメージはありませんでした。この影響で走行時間は少しロスしましたが、タイヤ選択の方向性を修正する事はできましたし、その後は予選タイヤでいいタイムを出す事ができています。
明日の天候の行方が分からない状況なので、今回の2列目確保はものすごく重要だったと思います。手首の状態についてはまだ少し心配ですが、ここまでの最高位を狙って明日はベストを尽くすつもりです。
■3列目
●7番グリッド)ホルヘ・ロレンソ フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1
今日のここでの出来事は本当に何なんだという感じです。予選開始時にはトップのライダーたちから4秒も離されていたし、あまりにもひどすぎますね。自分の思い通りに全く乗れなかったんです。ここではいいレースがしたいだけに本当にフラストレーションがたまりますよ。
いずれにしても、これからデータを分析して何が悪かったのかを探りますが、チームの事は信頼していますし、きっと解決策は見つかる筈です。他にもミシュランと一緒にタイヤまわりの作業が残っています。まだグリップに自信が持てないし、バイクの正しいバランスを見つける上でドライでの走行時間が不足していますからね。
明日は厳しいレースになりそうですが、スタートをうまく決めて何人かを交わし、その後に何ができるか様子を見ていくつもりです。
●8番グリッド)ロリス・カピロッシ リズラ・スズキMotoGP GSV-R
午後には気象条件がだいぶ良くなり、最初はレースタイヤを装着して作業を開始する事ができました。
15分後には雨が少し降り始めたのですぐに予選タイヤに履き替えましたが、ちょっとまだこの時はタイミング的に早すぎでしたね。まだ路面が100%乾いていた訳ではなかったので恐らくコンマ数秒はロスしていたと思います。
まあでも、それは大した問題にはなりませんでした。3列目の真ん中ならまだ大丈夫でしょう。何本かレースタイヤをテストする事もできましたし、明日に向けてのセッティングの仕上がりにも満足しています。
今回のレースにはかなり楽観的ですよ。今日の午前中にはチームがウェット・セッティングを必死に仕上げてくれたし、午後にはレース用のセッティングも素晴らしい形にしてくれましたからね!
●9番グリッド)アンドレア・ドヴィツィオーゾ JiRチーム・スコット RC212V
セッションの折り返し前に少し雨が降ったので、少し普段とは違う流れの予選になりましたね。雨が強くなる事を考慮してすぐに予選タイヤに履き替えなければいけなくなったので、予定していた全てのレースタイヤのテストはできなくなりました。
他の誰もレースに向けての作業は終えていないでしょうから、もし明日もこのままドライ・コンディションが続けば、午前のウォームアップの時間を最大限に活用して作業を続ける事になるでしょうね。今日の午前はウェットだったので、昨日から続けてきた作業については完了させる事ができていますし、結果も悪くありませんでした。
明日の天気を含め、レースについての予想は全くつかない状況ですが、ウェットでもドライでもスタートが重要になる事だけは間違いありません。スタートさえうまく決められれば、明日はいいレースができると思っています。
■4列目
●10番グリッド)バレンティーノ・ロッシ フィアット・ヤマハ・チーム YZR-M1
今日は自分にとってあまりいい日にはなりませんでした。今シーズンの中では一番厳しい1日だったかもしれませんね!
昨日のウェット・コンディションの時には特に問題ありませんでしたが、今日は路面が乾いてから正しいセッティングが見つけられなくなり、特にコーナーからの脱出が難しくなりました。この影響で加速時に大きくタイムをロスしています。
残念ながら予選タイヤを装着しても状況はあまり変わらず、結果として明日は10番グリッドからスタートする事になりました。現状のセッティングでは恐らく8位で完走するのが精一杯でしょうから、今から必死に頑張って明日にはいい戦いができるレベルに仕上げていく必要があります。
以前にも同じような状況はありましたから、まだ全てが終わった訳ではありませんよ。明日午前のウォームアップでいいセッティングを見つけて、レースではいいスタートを決めて、楽しめるように頑張りたいです。
バレンシアでの苦闘は今年もまだ続いている様子ですが、M1でも以前にここでは勝っているので、明日こそは悪い流れを断ち切りたいですね。
●11番グリッド)トニ・エリアス アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8
あまりいい結果だったとは言えませんが、今日は可能な限り高いグリッド位置が得られるように全力で挑みました。フリー・プラクティスでは最後尾でしたが、予選では中間位置につける事ができて良かったと思います。ここは追い抜きが難しいのでスタートの位置がすごく重要ですからね。
今週は気象条件の影響でいいセッティングを見つけるのに苦労している事が残念です。いくつか直面している問題もまだ未解決ですが、これは事実ですから仕方ありませんし、あとはシーズンの最後を可能な限りいい形で締めくくれるように、全力を尽くすしかありません。
●12番グリッド)クリス・バーミューレン リズラ・スズキMotoGP GSV-R
予選は難しい走行条件になりましたね。今週末に入り初のドライ・コンディションでしたし、スリックタイヤを履くのも今回の予選が最初でしたから、ドライ用のセッティングを調整してレースタイヤを何本かテストしたり、さらに予選タイヤに履き替えてタイムアタックしたりと、かなり厳しいチャレンジの連続でした。おまけに路面も完全には乾いていない状態でしたからね!
セッションの終盤には自己ベストを記録できましたし、バイクの感触は結構良くなっていると思いますよ。ただ、数回ミスをしてタイムをロスしましたから、もしあれがなければグリッドはもっと上のポジションが狙えたと思います。
レースペースも結構良さそうですよ。明日に向けてのパッケージ全体の感触は快適なので、レースではスタートをうまく決めて序盤に前に抜けだし、いい戦いができる事を願っています。
■5列目
●13番グリッド)シルバン・ギントーリ アリーチェ・チーム デスモセディチ GP8
最後の予選タイヤで走っている時はバレンティーノ・ロッシの後ろでしたが、その時に彼がレースタイヤを装着していたのを知らなかったんです。そこで2周回を無駄にしてしまいましたが、彼を交わした後には予選タイヤでの3周回目に自己ベストを記録しました。
恐らく、あのタイヤで1周目に同じ走りができていれば、もっといい結果を残す事ができたでしょうね。ただ、昨日の転倒の事を思えばこの結果でも満足です。まだ左ひざに強い痛みが残ったままですから、明日は長くて厳しいレースになりそうですけどね。
●14番グリッド)ジョン・ホプキンス カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR
面白い予選でしたね。まだ走り始めたばかりの時には数ヶ所に湿った部分が残っていたので、最初の何周かはドライ路面でのスリックタイヤの感触を確認しながら走る事に集中していました。それから雨が降り始めたので早めに予選タイヤを装着しましたが、完全に準備が整っていない状況でのアタックでしたから、あまりいいラップ周回を決める事はできていません。
このサーキットではライダーとバイクの両方に正確さと機敏さが求められるので、もう少しバイクを曲がりやすくしたいと思い、その後は再びレースタイヤに戻してトラクション・コントロールやエンジン・ブレーキングの調整を行いました。
セッション終盤に最後の予選タイヤを装着した時には少しタイムを削る事ができましたが、シーズン最後のレースに向けて自分たちが望んでいたような結果には及んでいません。ただ、レースに挑む上での改善の方向性は明確に見えましたから、明日の目標はトップ10入りです。レースはドライになって欲しいですね。
●15番グリッド)中野真矢 サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V
今シーズン最後の予選ですから、今日は自分にできる限りの激しい攻め方で走りました。セッション序盤の走行ペースはとても良かったんですが、残念ながら2本目の予選タイヤで走った時に4コーナーでフロントを失い転倒しています。恐らくまだタイヤが温まっていなかったんだと思います。
そこですぐにピットに戻り、セカンド・バイクに乗り換えて可能な限りの早さでコースには復帰しましたが、その後はコースが混在した影響もあり、あまり大きくタイムを改善する事ができませんでした。
これでは全てうまくいっていたのに最後に失敗したマレーシアの予選の時と同じですから本当に残念です。ただ、本当の戦いは明日ですから、もう一度ブルノやセパンの時の走りが再現できるように頑張り、再びいい結果をレースでは残したいと思います。
■6列目
●16番グリッド)アレックス・デ・アンジェリス サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ RC212V
今日は天候やバイクの調子など、多くの理由から難しい1日になりました。一度もドライ・セッティングで走れないまま今回の予選でしたからね。セッションの序盤は6番手か7番手くらいのポジションにつけて順調でしたが、予選タイヤに履き替えてからはタイムを縮める事ができていません。
いずれにしても、レースタイヤでの自分のペースは悪くないので、明日はスタートがうまくいくように頑張り、そこでポジションを挽回しておきたいです。
●17番グリッド)アンソニー・ウエスト カワサキ・レーシング・チーム ZX-RR
昨日と今朝が雨だったので、ドライ用にバイクを仕上げる時間はほんの少しでした。予選では気象条件が大きく変わる事をおそれて早めに予選タイヤを装着して数周回を走りましたが、これはあまりいい考えではなかったようです。ドライでのセッティング時間と、予選タイヤで走るための前準備の両方が中途半端になりましたからね。
雨がやんだ後のセッション後半には路面がちゃんと乾いたので、そこで最後の予選タイヤを履いて走りました。ただ、タイムを縮める事はできたものの、結果としては17番グリッドです。
まだ多くの作業が残っている事は間違いありませんが、自分のレースタイヤでのタイムはジョンのタイムとそれほど違いがないので、自分のカワサキでの最後のレースとなる今回の最大の目標は、彼の前でチェッカーを受ける事です。
●18番グリッド)マルコ・メランドリ ドゥカティ・マルボロ・チーム デスモセディチ GP8
午前のウェット路面では全チームのタイムが下がったので、あまり攻め込まなくてもタイムシートの上位に食い込めましたが、午後に激しく攻め込めんだ途端に以前から抱えている問題が浮上してきました。
バイクから感触が得られないので何回もミスを犯し、特に最終コーナーでは曲がりきれずに直行しましたが、運良くタイヤバリアに激突する前にバイクから離れる事はできました。
その後は予選タイヤに履き替えても状況は改善されなかったので、結果として明日は最後尾からのスタートです。
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